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1980年代、ソビエト連邦が自国のスペースシャトル開発に着手したとき、あまり知られていない宇宙開発競争の一幕が開けた。無人軌道試験飛行には成功したものの、ロシア語で吹雪を意味する”ブラン”は、高騰する予算削減の煽りを受けてまもなく廃棄され、格納庫にそのまま取り残された。そのうち1機は2002年に格納庫が崩落したことで破壊されたが、他の2機は当時の姿のまま残っている。
ここで紹介する写真は、カザフスタンの写真家ラルフ・ミレブズ氏が撮影したものだ。カザフスタン国内にあり、現在、ロシア連邦宇宙局が管理するバイコヌール宇宙基地付近にある大型格納庫は、かつてシャトル開発の中心地であったが、今では廃墟となっている。そして、この基地にはブリャとOK-MTという2機の未使用ブランが眠る。
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その外観がNASAのスペースシャトルに類似していることは偶然ではない。スパイ活動が行われた可能性はあるものの、当時この形式は軌道へ飛行し、そこから帰還する最高の方法だと考えられていたのだ。ブランは、スペースシャトル・オービターと同じく、大型ロケットのエネルギアを使って軌道まで運んでもらうことを意図していた。
※追記:
コメント欄によると、ロシアのシャトルがアメリカのシャトルと酷似してるのは、ロシアがそのデザインをスパイしたのではく、むしろアメリカの方がそれを真似た可能性があるという。なぜなら、ロシアの方がシャトルの研究開発が早かったからだそうだ。ただし、実用化されたのがアメリカの方が早かった為、ロシアがアメリカを真似たと言われてしまうことがあるという。
ちなみにこのスペースシャトル計画自体は、ナチスドイツが研究開発していた (正確にはオーストリア人技師の)オイゲン ゼンガー博士が提唱したゼンガー 計画を継承したもので、アメリカ・ロシア両国ともこれが元となっているという。
シャトル建設と発射台までのロールアウトを目的とする格納庫だが、飛行したのはわずか1機のみ
格納庫の付近には、バイコヌール宇宙基地があり、現在でもソユーズロケットの発射に利用されている。
宇宙往還機として再利用可能な宇宙船の開発計画が着手されたのは1976年のことだ。88年には無人宇宙飛行に成功したものの、93年のソ連崩壊に伴い、中止された。こうして、一部の開発中機体は博物館に引き取られることになった。だが2機に関しては、基本的な構造はそのままに格納庫に放置されたままだ。
「長年、バイコヌール宇宙基地一帯では多くの宇宙船が試験されてきました。その頂点に立つのがエネルギア/ブラン・システムです。ですが、歴史はその道筋と計画が幻に帰すことを選びました」とミレブズ氏。
シャトルには埃や鳥の糞が積もり、窓ガラスは割れている
宇宙でのミッションの間、パイロットが座るコックピット
格納庫の上部には巨大な梁が3本渡され機器やシャトルを持ち上げる際に利用された
ブラン(左)がNASAのシャトル(右)と類似している
全長132m、全高62mの巨大格納庫は組み立て施設であり、バイコヌール宇宙基地内では最大の建物だ。巨大なスライドゲートは幅42m、高さ36mで、シャトルはそこを通過して近くの発射台へ向かう。また、付近で爆発事故が発生した場合の衝撃波に備えて、強化鋼が使われている。シャトルを埃から守るために中心部へ続くドアは密閉され、内部はクリーンルームとして機能していた。
格納庫の天井には巨大な梁が3本渡されている。これによって最大400トンまでの機材やシャトルを運搬することができた。床には、シャトルに搭乗するための搭乗ゲートや傾斜路がいくつもある。
シャトル前部に取り付けられたエンジンは、軌道上で機体を操ることを意図したものだ。また、2枚のドアを備えた貨物スペースもあり、ここから人工衛星を宇宙へ放出したり、軌道を漂う物体の修理を行うことができた。
シャトル内を覗いたミレブズ氏によれば、いくつかの機器が失われているが、シートやコンピューター画面などはまだ残っているという。だが、機内にはガラクタが溢れ、外側も痛みが酷い。防熱タイルは剥がれ落ち、キャビンの窓ガラスも割れている。そして、機体には20年分の埃や鳥の糞が積もっている。
計画自体は中止されたが、「科学や技術の進歩に貢献した」とミレブズ氏は語る。ほとんどの機体は設計図や模型止まりだったが、篩に残った機体には惜しみない支援が与えらえた、と同氏は付け加えた。
Baikonur Cosmodrome's abandoned Buran...
via:beautifuldecay・原文翻訳:hiroching
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コメント
1. 匿名処理班
ロシアのシャトルが酷似してるのはロシアがスパイ活動して
そのデザインを盗作したのではくロシアの方のが研究開発はアメリカよりも
早くアメリカの方がロシアのシャトル計画を真似たんですよ、実用化
されたのがアメリカの方が早かったからそう思われがちですが、両社とも
第二次大戦が終了したときに当時のナチスドイツが研究開発していた
(正確にはオーストリア人技師の)オイゲン ゼンガー博士が提唱したゼンガー
計画を継承したものなんですよ使い道が同じだから形が似てしまって当然といえば
当然なんです。お間違いのないように参考までに
2. 匿名処理班
形は似てるけど方式も違うし乗員の脱出装置もあったんだよね
そのうち国外の施設に引き取られたりするのかな?
3. 匿名処理班
FPSのネタになりそう
4. 匿名処理班
露 ってつねにもったいないことをしてるよな。
5. 匿名処理班
航空宇宙工学はさっぱりな人間だけれど、
スペースシャトルが全機引退してロシアのソユーズ頼みになる時期が来るとは予想もしてなかった。
6. 匿名処理班
ロシアって色んな物放置してるよな
このスペースシャトル然り戦車工場やら潜水艦やら軍艦やら…
勿体無いと思うけど解体するのにも金が掛かるのかw
7. 匿名処理班
そういえばデスティニーにもロシアの宇宙の遺物があるな
8. 匿名処理班
映画やアニメだとこれが人類最後の希望になったり
9. 匿名処理班
まさに兵どもが夢の跡ってやつだね。それ故に美しい。
10. 匿名処理班
1968年3月に飛行機事故で死亡したユーリー・ガガーリンと、スペースシャトルやブランとほぼ同じ形状のスケールモデルが写っている写真が残っているので、ソ連がスペースシャトルを真似したって言うのはアメリカのプロパガンダでしょうね。
アメリカでスペースシャトルの構想が浮上したのが1970年、開発開始が1973年ですし。
アメリカのスペースシャトル開発費は、アメリカのサイトによると、1981年のコロンビア打ち上げまでに106億ドル
それに対して、エネルギアロケットおよびソ連版スペースシャトルの開発費は、公式には、 164億ルーブル 、ソ連時代の公式レート(固定相場。1ルーブル=600円)で換算すると、9兆8400億円≒ 約10兆円 も掛かったそうです。
11. 匿名処理班
>アメリカの方がロシアのシャトル計画を真似たんですよ
>オイゲン ゼンガー博士が提唱したゼンガー計画を継承したものなんですよ使い道が同じだから形が似てしまって当然といえば当然なんです
で、どっちが本当なのかね?
12. 匿名処理班
姿かたちは似ていても、オービターとブランの中身はかなり違うんだよなぁ
オービターは自分のメインエンジン(と補助ロケット)で軌道まで上がるが、ブランは外付けのロケットで軌道まで上がる
ブラン自身が持つのは上がった後の軌道変更に必要な最小限のエンジンのみ
どっちが良いともいえないが、宇宙機として自己完結してるのはオービターではあるな
もしブランが完成していたら積載能力ではオービターを上回っていただろうけど
13. 匿名処理班
※4
日本も途中まで作ってやーめたという人工衛星もよくあったし
郵政省が民間になるときにロゴが変わったというだけで
新車の軽バンを数百台スクラップにした事件もあるよ
14. 匿名処理班
※1
ソースどこ
15. 匿名処理班
どちらが元祖かなんてのはどうでもいい
用途が同じなら、形が似るのは必然
それより、不燃物、産業廃棄物を放置したまま風化するに任せるほうが問題ではないか?
16. 匿名処理班
この辺か?
同時進行ぐらいで研究してたのかな?
ttp://www.geocities.co.jp/Technopolis/5714/bor.html
17. 匿名処理班
ロシアのこういう遺棄された旧ソ連時代の様々なものって凄い浪漫があるよね
未来SFとかだと大抵ロシアか旧ソ連の秘密基地か何かしらの装備とかが残ってることが多い
18. 匿名処理班
ロシアに潤沢な資金が有ったら、とか永久凍土の下に無尽蔵の天然ガスが有る事が50年前に判明していたらとか…
今の世界とは全く違う世界になっていたかも知れないですね
19. 匿名処理班
世界中に廃墟は多々あれど、これはあんまり見ないだろう廃墟だね!シャトルがそのまま残ってるなんてゲームとか映画だとしか思えないよワクワクが止まらない
20. 匿名処理班
スペースシャトルなんか作成してますが
それ以前にあるロシアのロケツトのほうが
需要があり今でも使用されてますよね
それだけ完成されたデザインとコストパフォーマンス
なんでしょうね
結局のところ今現在はロシアの勝ち(?)かもね
21. 匿名処理班
※1
あのー、これ翻訳記事っすよ。
22. 匿名処理班
真空管で動くのかなあ
調子悪くてもちょっとたたけば動きそうな感じ