エリウッド「ヘクトルが君の好意に気づいてくれない?」リン「ええ……」
エリウッド「直接好きって言わないのがいけないんじゃないのか?」
リン「そ、そんな……言えるわけないじゃない!」
エリウッド「じゃあ手紙で思いを伝えるっていうのはどうかな?」
リン「……それならもうやったわ」
エリウッド「結果は?」
リン「結果は……」
ヘクトル『なあリン、この間送ってくれた手紙だけどよ……』
リン『!!』
ヘクトル『悪りぃな。 俺、勉強してねーから一文字も読めねえんだよ。 今ここで直接言ってくれるか?』
リン『……大したことじゃないからいいわよ』
ヘクトル『? そうか……』
エリウッド「馬鹿とかそういうレベルじゃないな」
※キャラ崩壊注意
リン「参考程度に聞くけど……エリウッドの場合はどうだったの?」
エリウッド「もちろんニニアンに直接言ったさ、なあニニアン」
ニニアン「はい、あの時は同時でした……」
リン「同時!?」
エリウッド「ああ、誰もいない場所に呼んで……お互い言いたいことがあるから同時に言ったら……」
リン「……二人とも『好き』って言ったってこと?」
ニニアン「はい」
リン「……相思相愛って羨ましいわ」
エリウッド「僕たち、羨ましがられているぞニニアン!!」ガシッ
ニニアン「最高のラブラブ夫婦ということですねエリウッド様!!」ガシッ
リン「……」
エリウッド「……そうだ、手紙がだめなら違うものをあげればいいんじゃないか」
リン「違うもの?」
エリウッド「ああ、ヘクトルが喜びそうなものとか……そうすれば君に対する好感度も上がるはずだよ」
リン「あいつが喜びそうなもの……あっ!!」
エリウッド「心あたりがあるのかい?」
リン「……ええ! 早速明日渡してみるわ! ありがとうエリウッド!」ダッ
ニニアン「リン様、成功するといいですね……」
エリウッド「ああ、だが結ばれたところでナンバーワンカップルが僕らなのには変わりないな」
ニニアン「はい!」
エルバート「私とニニアンの間違いだろう」
エリウッド「母上をなかったことにしないでください父上」
エルバート「だってあいつ、顔が老けて腐ってるし……」
エリウッド(腐ってるのはあんたの頭だよ)
セーラ「ヘクトル様ー、遊びましょーよー」
ヘクトル「しつけーな、俺は忙しいって言ってんだろ」
セーラ「斧を見ることのどこが忙しいんですかー?」
ヘクトル「十分忙しい。 どこかに傷が入ってないか一つ一つ確認しねーとな」
セーラ「うわー……すっごいつまんなさそう」
ヘクトル「お前には一生分からねーかもな……俺の斧コレクションは」
リン「ヘクトル!!」
セーラ「あ、リンじゃない」
ヘクトル「どうしたんだよ、何かあったのか?」
リン「ヘクトルって……斧集めてたわよね?」
ヘクトル「ああ」
リン「……私から斧のプレゼントよ!」
ヒラ〜
リン「……折紙で作ったのよ」
ヘクトル「……行くぞセーラ」
セーラ「えっ!? 遊んでくれるんですか!?」
ヘクトル「ああ、ここから大分離れたところに行こう」
リン「ちょ、ちょっと! これは!?」
ヘクトル「……俺の趣味を冷やかすな」
スタスタ……
リン「……」
リン「普通……手作りプレゼントの方が喜ばれるわよね?」
エリウッド「そうだな……けど単細胞のあいつには手作りプレゼントだろうが関係ないみたいだ」
リン「にしても……何よあの態度!! マーニ・カティでぶった斬りたいわ!!」
エリウッド「落ち着いてくれリンディス……」
リン「闘う姿はカッコいいのに……それ以外は本当最悪」
エリウッド(闘う姿に惚れたのか)
エリウッド「よし、じゃあ本物の斧をあいつにあげよう」
リン「本物?」
エリウッド「ああ……あの人達なら予備の斧ぐらいもってるだろう」
ニニアン「『あの人達』?」
ダーツ「予備の斧だぁ?」
エリウッド「ああ、持ってないか?」
ダーツ「……あった」
リン「『あった』?」
ダーツ「頭……そうですよね?」
ファーガス「ああ……俺たちの斧は全部あいつに回収された」
ニニアン「あいつ?」
エリウッド「まさか……」
ファーガス「……あの斧小僧だ」
エリウッド「やっぱり……」
リン「遅かったみたいね……」
リン「どうしよう……斧をプレゼントするのは諦めようかしら」
エリウッド「いや……まだ手はある」
ニニアン「エリウッド様……?」
エリウッド「僕が直接ヘクトルに聞こう」
リン「ほ、欲しいものを?」
エリウッド「いや、持ってない斧の種類を聞くんだ、それを僕らがプレゼントすればいい」
ニニアン「エリウッド様……」
エリウッド「斧バカのあいつは斧でしか喜ばないと思うからね……それでいいかいリンディス?」
リン「ええ……」
ヘクトル「珍しいな、お前が俺の斧を見たいだなんて」
エリウッド「僕だってたまにはそう思う時ぐらいあるさ」
ヘクトル「……ここが斧部屋だ、勝手に触るなよ」
エリウッド「ああ、分かった」
エリウッド(こんなにあるのか……気持ち悪いな)
エリウッド「……これで全ての斧を揃えてないのかい?」
ヘクトル「ああ、まだ足りねえんだよ……山賊の斧が」
エリウッド「!!」
ヘクトル「あいつらしか持ってねー斧が欲しいんだけどよ……どこにいるのか分からねえからな……」
エリウッド「そうか……」
エリウッド(山賊の斧か……)
エリウッド(……そうだ、一応これも聞いてみよう)
エリウッド「……ヘクトル、君って好きな人とかいるかい?」
ヘクトル「ああ、斧が好きだな」
エリウッド(やっぱりな)
リン「山賊の斧?」
エリウッド「ああ、ヘクトルは知らないだろうが、山賊だけが住む村がある」
ニニアン「つまりそこに行けば……」
エリウッド「ああ、そういうことだ」
リン「でも山賊よ? 素直に斧を渡してくれるかしら……」
エリウッド「まあその時は強行突破で行くさ」
ニニアン「強行突破……?」
山賊が住む村
エリウッド「……というわけで斧をください」
山賊「ああん? なんでてめえの言うことを聞かなきゃいけねえんだよ!!」
山賊「この斧がなかったらどうやってぶっ殺せばいいんだよぉ!!」
ニニアン「やっぱり素直には渡してくれないみたいですね……」
リン「エリウッド……どうするの?」
エリウッド「こうなったら……」パチン!
マーカス「エリウッド様!」
ロウエン「お呼びですか!」
リン「いつの間に……」
エリウッド「マーカス、ロウエン! 村を襲うぞ!!」
マーカス・ロウエン「はっ!!」
リン・ニニアン「!!?」
リン「ちょ、ちょっと待ってエリウッド!! どういうこと!?」
エリウッド「さっき言っただろ? 強行突破するって」
リン「まさか……力づくで? いくら何でもそれは可哀想よ!!」
エリウッド「君の嫌いな山賊がボッコボコにされるんだぞ? 君にとっては愉悦以外の何でもない気がするけど……」
リン「!!!」
エリウッド「……」
リン「……さっさと襲いなさい!!」
エリウッド「勿論!!」
マーカス・ロウエン「うおおおお!」
山賊「ぎゃああああ!」
ニニアン(エリウッド様もリン様も上に立つ器じゃないわ……)
エリウッド「見ろリンディス! こんなに斧が手に入ったぞ!」
リン「ありがとうエリウッド!!」
エリウッド「これだけヘクトルにあげればきっと喜ぶはずだよ。 そしてあいつは……」
エリウッド「『俺と一緒に……斧を探す旅に出ないか?』……みたいなことを言うはずだよ!」
リン「ええ、きっとそうね」
ニニアン「これから渡しにいくんですか?」
リン「ええ! そうするわ!」ダッ
エリウッド(僕のクオリティの高いモノマネは無視か……)
リン「ヘクトルーー!」
ヘクトル「なんだ、リ……うおお!?」
リン「ど、どうしたの?」
ヘクトル「おま……なんだよお前の持ってるでけー袋は!?」
リン「ふふん……知りたい? きっと喜ぶわよ」
ヘクトル「俺が?」
リン「ええ……見せてあげる!!」バサッ
ヘクトル「!! こ、これは……」
リン「山賊の斧よ! あなたの為に手に入れたの!!」
ヘクトル「……」プルプル
リン(嬉しくて震えてるのかしら……)
ヘクトル「……てめえよくも!!」
リン「!!?」
リン「ど、どうしたのヘクトル?」
ヘクトル「どうしたもこうしたもねぇ! いいか! コレクションってのはなぁ……自分の力で手に入れてこそ集めがいがあるってもんだろ!」
ヘクトル「それをお前は……俺が探してた山賊の村を勝手に探して……斧を勝手に手に入れやがって!!……このサカ野郎が!」
リン「!!! なんですって……?」
ヘクトル「何度でも言ってやるよ! てめえはサカだからこういうことを……」
パァン!
ヘクトル「うっ!!」
リン「……オスティアの面汚し」
ヘクトル「ああ!? なんつったてめえ!?」
リン「そっちが先に言ってきたんじゃない!」
ヘクトル「……もう出てけよ」
リン「言われなくても出て行くわよ」ダッ!
ヘクトル「……」
ヘクトル「……ったく、なんだったんたあいつ……」
ヘクトル「俺……あいつになんか変な事でもしたか?」
バキバキ……
ヘクトル「ん? 天井が……」
ガシャーン!!
ヘクトル「うおお!?」
エリウッド「一部始終、見させてもらったぞ」
ヘクトル「……なあエリウッド」
エリウッド「なんだい?」
ヘクトル「クリティカルヒットで俺の天井壊すのはやめてくれるか?」
エリウッド「すまない、盗み聴きするには天井から聞くしかなかったんだ」
エリウッド「ヘクトル、今すぐリンディスに謝ってこい」
ヘクトル「はぁ!? なんでだよ、謝るのはあいつだろ?」
エリウッド「……ヘクトル」
ヘクトル「?」
エリウッド「相手の気持ちを理解しようとせず、自分のことだけ
コメント一覧
-
- 2015年06月30日 21:54
- 相変わらずだな、この作者(誉め言葉)
-
- 2015年06月30日 22:09
- 烈火なつかしいなぁ
-
- 2015年06月30日 22:10
- ひどい(褒め言葉) エルバートさまはさっさと成仏してください
-
- 2015年06月30日 22:10
- >>マーカス、ロウエン! 村を襲うぞ!!
おい軍師が居るぞ
-
- 2015年06月30日 22:11
- 烈火と封印まとめてリメイクしてくれないかなぁ
-
- 2015年06月30日 22:30
- ああそうだ、エリウッドのキャラの崩れ方誰かに似てると思ったらパントさんだ。さすがにここまでではないけど。
-
- 2015年06月30日 23:05
- ※5
ああ、軍師がいるな……
懐かしのミノル軍師(はぁと
スポンサードリンク
ウイークリーランキング
最新記事
アンテナサイト
新着コメント
QRコード
スポンサードリンク
ヤスダさんの好きなEDFかと思ったわ!