転載元:男娼「身請けしてくんない?」 少女「そんなお金ないですね」


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男娼「身請けしてくんない?」 少女「そんなお金ないですね」

526: 名無しさん@おーぷん 2015/05/31(日)18:51:37 ID:gTd

後日談ぜひお願いします!
ほんと良かった




527: 名無しさん@おーぷん 2015/05/31(日)19:05:33 ID:jAY

おつ!面白かったー!!
後日談是非!




529: 名無しさん@おーぷん 2015/06/01(月)05:22:02 ID:SQM

後日談期待してる!




530: 名無しさん@おーぷん 2015/06/01(月)06:57:59 ID:xrp

素晴らしい!是非、後日談お願いします!




553: 名無しさん@おーぷん 2015/06/07(日)16:08:48 ID:MEj

その後のお話

少女「…」

男娼「…ぐー」

弟「…ん…」

少女「いい加減に」

男娼「…」

少女「起きろこの馬鹿野郎どもがああああああああああああああああ!!」

ガンッ


男娼「ねぇ、たんこぶできてない?たんこぶ」

弟「できてないよ」

男娼「ほんっと信じられないよねあの野蛮女、こんな形のいい頭を殴るんだもの」

少女「あ?何か言いました?」

男娼「なんにもぉ」

少女(…男娼をうちで引き取ってから早2週間がたちましたが)

少女(まあ弟とも上手くやり、楽しそうで何より、なんです…けど)

少女「あの」

男娼「うん?」

少女「いつまでそうやってグダグダしてるんですか」

男娼「ぐだぐだ?ぐだぐだって、何さ」

少女「端的に言いますね、働け」バシン







【R-18】兄「女装してたら弟に告白された」【胸糞注意】
男「俺のち○こはこの世で最も強い」
ヴォルデモート「ポッターを倒して俺様が勝った」
魔法使い「勇者さんは、私の命の恩人ですから」勇者「いいえ」
【閲覧注意】貞子「俺!!お前の事好きだぜ!!ビデオ見てくれたから!!」

554: 名無しさん@おーぷん 2015/06/07(日)16:13:46 ID:MEj

弟「お姉ちゃん、叩いちゃだめだよ」

少女「弟ぉ!何であんたはそこまでしてこのプー太郎を庇えるの?!」

少女「こいつが家に来てからやったことといえば、ご飯食べて寝るだけじゃない!」

弟「でも僕に勉強教えてくれたよ」

男娼「そうだそうだ」

少女「マジで弟に不埒なことを吹き込まないでいただいていいですか」グッ

男娼「女を口説く方法を教えただけじゃない。やだなあ、そんなに怒らないでよ」

少女「男娼…」

弟「お姉ちゃん、喧嘩しちゃだめ!」

少女「…」

男娼「ありがとー、弟お」

少女「あのね、弟でさえ薬の仕分け作業やってくれてんのに、あなた何様なんですかっ」

男娼「だってぇ、昼も夜もゴロゴロできるのが最高すぎてぇ」ヘラ

少女「こっちの生活考えてくださいよ!破産しちゃいますよ!」

男娼「けど僕の稼いだお金、全部君にあげたじゃない」

少女「…5歳児のお小遣い並のあれですか」

男娼「あれっ。そんなに少なかったっけ?あはは、身請け料って高いんだなあ」




557: 名無しさん@おーぷん 2015/06/07(日)16:18:52 ID:MEj

少女「…はぁ…」

男娼「もうちょっとあったはずなんだけどなぁ。やっぱ、着物とか売ればよかったかな」

少女「…もういいです」

男娼「ん?」

少女「配達行ってきます。せめて家を散らかさないよう、無害に生活してください」スタスタ

男娼「あら、お姉ちゃん怒っちゃったかなあ」

弟「うん…」

少女「…」

男娼「まあ、待ってよ少女」グイ

少女「ひ、っ。いきなり引っ張らないでください」

男娼「悪かったよ、家の都合も考えずだらけてしまって。怒らないで」ナデナデ

少女「さ、触らないで」

男娼「けど僕ね、色町から出たこともなかったし、何もできないんだよ」

男娼「…夜のことなら、なんでもできるけどねぇ」クス

少女「…っ」ブン

男娼「おっと。あはは、君の攻撃パターンも読めてきたな」

弟「お姉ちゃん、どうして顔真っ赤なの?」

少女「な、なんでもないっ。何でもないのっ」

男娼「あー、君本当面白い。もっとからかいたい」クスクス

少女「〜っ…」




560: 名無しさん@おーぷん 2015/06/07(日)16:23:58 ID:MEj

少女「お、弟のいる前でそういうことしないでほしいんですけど」ヒソヒソ

男娼「ええ、どうして?いいじゃない」

少女「教育に悪いですし、その、ええと」

男娼「…」

男娼「いいじゃない、僕たち恋人同士なんだから」

少女「…そ、そこなんですけど」

男娼「うん」

少女「弟が…いる前では、本当に。だめです」

男娼「えええ…。生殺しだよねえ、それ」

少女「し、知らないです」

男娼「…んー」

弟「何、何話してるの?」

男娼「…じゃあ、分かった」

男娼「僕が真面目に働いたら、その規制、緩めてくれる?」

少女「はい?」

男娼「勿論、君の可愛い幼い弟の前でいかがわしいことはしない」

男娼「けど、彼が寝てたり、二人きりのときだったらしていい?」

少女「…」

男娼「僕そろそろ限界なんだけど」

少女「…い、いいですよ。ただし、条件があります」




562: 名無しさん@おーぷん 2015/06/07(日)16:28:48 ID:MEj

男娼「条件?働くだけじゃだめ?」

少女「働くだけじゃ、だめです。…私の稼いだ額を上回るような仕事ができたら、いいでしょう」

男娼「ええー、何それぇ。厳しすぎるんじゃないの」

少女「今までダラけてた罰ですっ」

男娼「何なのさぁ、君そんなに僕と深い仲になりたくないの?もう本当、泣きたいんだけど」

少女「働かない奴が何言ったって聞きません!この条件下でしかだめ!」

男娼「…」

弟「男娼、だからさっきから何の話?」

男娼「いいよ」

少女「そう、いい…。えっ、いいの!?」

男娼「うん、やる」

少女(え、嘘嘘嘘!絶対面倒くさがると思ってたのに!)

男娼「その代り僕が勝ったら、」

少女(い、いやでも無理。きっとそんなのできっこないもん)

男娼「…少女、覚悟しててね?」ニコ

少女「…っ、う」

男娼「じゃあ、ちょっと出てくる」

バタン

少女「…ヤバい」

弟「だから、なにがー?」




564: 名無しさん@おーぷん 2015/06/07(日)16:32:13 ID:MEj

少女(いや、しかしさぁ)

少女(冷静に考えたら、無理に決まってるよね)

少女「…よし、この区域は完了、と」

少女(…最近、私も上手くいってるし)

少女(この額なんて、そうそう…)

少女「…うん、無理」ニヤ

少女(あはは、杞憂杞憂。…次は色町への配達だね)タタタ

=色町

青年「あらぁ、少女じゃない!」

少年「ああああっ、俺に会いにきてくれたのっ!?」

少女「いえ、配達です」

少年「冷たい…」

青年「諦め悪いわね、あんたも」ペシ




565: 名無しさん@おーぷん 2015/06/07(日)16:36:05 ID:MEj

少女「どうぞ、咳が出始めたら飲んでください」

青年「ありがとお。…ところでさ」

少女「は、はい?」

青年「あいつと、どこまで行ったのかしら?」

少年「あ、それ俺も気になってた」

少女「ん!??」

青年「ちゅーは流石にしてるわよねえ、じゃあ次はー」

少女「あ、あの!あの、何もないです!」

少年「ええええ!あれから結構経ってるのに!?」

少女「う、家は弟がいますし、部屋も別々ですしっ」カァ

青年「あら、そんな理由?それが無かったら、やってるの?」

少女「や、やらないですよ!!変なこと言わないでください!!」ダン

少年「うわ、君すごいね…。今時こんな硬い子いたんだ」

青年「…あいつもじゃあ、2週間はご無沙汰なのね。辛いわね」

少女「なにが!!?」




566: 名無しさん@おーぷん 2015/06/07(日)16:40:39 ID:MEj

青年「あいつ、結構元気なほうだったわよねぇ」

少年「あー、確かに」

青年「人気だったから休みもないし、ほぼ毎日の行為だったし」

青年「それがぷっつり無くなると…どうなのかしらねえ」

少女「止めましょう、この話。はい、やめやめ」

少年「えー、大事だよ」

青年「そうよ!あんた、飢えた男がどんな行動に出るか分かってるの!?」

少女「か、彼に限ってそんなことはありませんよっ」

青年「あんた本当お馬鹿さんね!男を分かってないわ!!」

少女「わ、わかんなくていい!もう、帰りますっ」

少年「気をつけてねー色んな意味で」

少女「しつこいっ!!」

バタン

少女(何なんだあいつらはぁああ!男娼ジョークにも程が或るぞ!)

少女(腰やれ!ぎっくり腰になってしまえ!)イライラ

少女「…うー」

少女(…できるわけない。それだけは、もう。…想像しらつかないし)カァ




568: 名無しさん@おーぷん 2015/06/07(日)16:44:15 ID:MEj

少女(あの人案外冷静だし、弟もいるって分別もあるから)

少女(…大丈夫、だよね)

少女(うん。大丈夫、きっと)

キャーキャー

少女「…ん?」

「こっち向いて、男娼さまぁ!」

「きゃぁあ!次私、次私ーー!」

少女「…」

少女(なんでしょう、この胸に湧き上がる暗い気持ちは)

少女(…ああ)

「はいはい、姉さんがた押さないでねぇ。ちゃんと順番守って」

少女「…」

少女「見間違いであってくれ…」

男娼「はい、ぎゅーっ」ギュウ

女「きゃぁあああー!」

男娼「毎度ありー。またよろしくねっ」

少女「男娼ぉおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」





570: 名無しさん@おーぷん 2015/06/07(日)16:48:36 ID:MEj

男娼「…ん」チラ

少女「な、何やってんですか!あなたっ!!」

女「ちょっと、順番よ!割り込まないで!」

少女「あ、違…。そ、そうじゃなくて!男娼さん、何やってんですか!」

男娼「何って、…ねえ」

男娼「見て分かるでしょう?女の子を抱きしめてるだけだよ  有料で」

少女「クズ!!!そんな汚いお金、私は認めない!!」

男娼「はぁあ?何がクズさ、働くことに貴も賎もないだろう!?」

少女「ふざけないで!大体公道でこんなことしていいはずないでしょ!」

男娼「いいじゃん別に。ここは色町なんだから、ねえー?」

「はい…!」

少女「…んの野郎…」ギリ

男娼「僕結構稼いだと思うよ?どう?見てみて」ニコニコ

少女「!」

男娼「あれれぇー、どうしてそんなに顔が白いの?汗かいてる?」

少女(……こ、こいつっ…)バクバク




572: 名無しさん@おーぷん 2015/06/07(日)16:54:05 ID:MEj

少女「皆さんどうかしてますよ!こんな風紀に反することはやめましょう!」

少女「男娼、お金返してさしあげて!こんなの絶対駄目!」

男娼「ええー、やだ。もうやっちゃったし」

少女「いい加減にしろっ!私はあなたに普通に働いてほしいのっ!」

男娼「だってぇー、達成額が」

少女「うーっ…」

男娼「あ、もしかして」

男娼「嫉妬してる?」ニヤ

少女「…」

男娼「なんだなんだ、それならそうと言ってくれればいいのに。可愛いなあ」ツン

男娼「君にだったら勿論、何回だってするさ。それ以上のことだって、僕…」

少女「馬鹿」ベシ

男娼「あいた。何、素直になればいいのに」

少女「もう終了です、終わりっ!帰りますよ!」

男娼「えー、待って。あともう一人だけ。そしたら一桁増えるんだ」

少女「駄目!!」グイ

男娼「ああ、もう。ケチ!」

少女「うるさい!最低!」

男娼「ひどいじゃないか!僕、これでも真面目に働いてたのに!」

「…」

「帰りましょうか」

「そうねー」

少女「だいたいあなたはいつもいつも…」

男娼「君だって全然触らしてくれないしいい加減にし…」




573: 名無しさん@おーぷん 2015/06/07(日)17:00:32 ID:MEj

少女「…はい、これで全部」ジャラ

男娼「へえ、結構たくさんだね」

少女「当たり前です。汗水たらして稼いだお金が、こんな不埒なお金に負けません」

男娼「言うねぇ。じゃ、僕の番」

少女(…札が多い…。価格設定どうだったんだ)ドキドキ

男娼「ひーふーみーよー」

少女「…」ドキドキ

男娼「…あ、お札はこれくらいだ。君と一緒だね、…じゃあ、小銭か」ジャラ

少女(い、いける!見たところそんなに小銭は無かったし…)

男娼「ひーふーみー…」

少女(お願い神様、見捨てないで…!)ギュ

男娼「…あ」ジャラ

少女「!!お、終わり?」

男娼「…ちぇ。…あとこの硬貨一枚あれば勝てたのに」ムス

少女「やったぁあああああああ!神様ありがとぉおお!」ガタン

男娼「くそ…。あーあ、だから後もう一回やってれば」

少女「だから言ったんですよ、勝てるわけないって!今後その商売形式認めないですからね!」

男娼「…あ、待って」

チャリ

男娼「箱のすみっこにもう一枚あった」

少女「」




574: 名無しさん@おーぷん 2015/06/07(日)17:04:14 ID:MEj

男娼「僕の勝ち、ね?」クス

少女「…」

男娼「ねぇ、少女」

少女「…」

男娼「弟、元気になってよかったねえ」ジリ

少女「…」

男娼「近所の子どもと遊べるようになってさ、外にも出て…」ジリジリ

少女「…」

男娼「お陰で二人っきり、だもんね?」ニコリ

少女「あ、お洗濯しなきゃ」

男娼「…っ」グイ

少女「やぁああああああああ!!」ダッ

男娼「少女ぉ!約束はちゃんと守らないとね、だって君が言い出したんだもの」グイグイ

少女「ま、待って!私も数え間違えてたかもしれないんです!」

男娼「嘘だね。もう諦めて」

少女「…っ…」




575: 名無しさん@おーぷん 2015/06/07(日)17:07:46 ID:MEj

男娼「君の寝室、ベッド大きい?僕あんまり軋むやつ好きじゃないんだけど」

少女「む、無理」

男娼「だから、無理じゃないってば。…約束だもの」

少女「お願い。私、できな…」

男娼「そりゃ、誰だって最初はできないさ。僕が教えてあげるね」ナデ

少女「弟、やっ…。帰ってくる、からっ…」

男娼「さっき行ったばかりだよ」クスクス

少女「ほ、本当、に…」

男娼「よいしょ」ヒョイ

少女「…!」

男娼「いい子にしてれば、すぐ具合がよくなるから。ね?」

少女「…」

男娼「よっ」ボフン

少女「だ、駄目!絶対!しない、できないっ!」ジタバタ

男娼「うわあ、諦め悪いなあ」




576: 名無しさん@おーぷん 2015/06/07(日)17:12:30 ID:MEj

男娼「できないことないさ。僕なんか、君の半分以下の年齢からしてたし」ギシ

少女「無理!嫌!」

男娼「知ってるよ、そうやって一生懸命抵抗してるのも」ギシ

少女「お、降りて!おねが」

男娼「恥ずかしがってるだけなんだもんね。…本当は、興味あるくせに」ボソ

少女「…!」ゾワ

男娼「あは、…大人しくなった。君、耳に息かけると骨抜けちゃうよね」クス

少女「あ、…。男娼、お願い…」

男娼「…」

男娼「無理。もう、駄目だ。限界」グイ

少女「!やっ、…んっ!?」

男娼「はぁ、っ…しょうじょ…。んっ…」ギシ

少女「や、め。…っ…」

男娼「ずっと、…はぁ、こうしたかったのに。意地悪、しないでよ…っ」




578: 名無しさん@おーぷん 2015/06/07(日)22:23:49 ID:zLm

続編もっとほしい…




579: 名無しさん@おーぷん 2015/06/08(月)17:52:42 ID:TBE

続きはよおおおおおおお




589: 名無しさん@おーぷん 2015/06/12(金)00:39:03 ID:2ej

来たら更新してていつの間にか更新が終わっていた件




592: 名無しさん@おーぷん 2015/06/12(金)01:19:23 ID:Dkl

続き書いてくれたのね

そして良い所でお預けかー





608: 名無しさん@おーぷん 2015/06/18(木)20:23:51 ID:kGt






609: 名無しさん@おーぷん 2015/06/19(金)00:54:25 ID:F6D






610: 名無しさん@おーぷん 2015/06/19(金)01:25:10 ID:khq






611: 名無しさん@おーぷん 2015/06/19(金)12:16:16 ID:ZkZ






613: 名無しさん@おーぷん 2015/06/20(土)07:18:26 ID:cK9






614: 名無しさん@おーぷん 2015/06/20(土)07:23:16 ID:PRT

唐揚げ弁当で




626: 名無しさん@おーぷん 2015/06/27(土)09:17:02 ID:DIs

男娼「ん、…っ。ぁ」モゾ

少女「!ひ、っ」

男娼「…ふふ。ここ、柔らか…」ナデ

少女「…い」

少女「いや。…男娼」

男娼「…」

少女「…っ」

男娼「…はぁ」

男娼「なにさ。泣かなくてもいいじゃない」

少女「…」

男娼「ごめんって、ごめんごめん」

少女「…」

男娼「あー…。本当に冗談だから。ごめん、調子のりすぎた」

少女「…どいてください…」

男娼「うん」

少女「…」

男娼「少女、怒ってる?」

少女「…」

男娼「…少女?」




627: 名無しさん@おーぷん 2015/06/27(土)09:24:06 ID:DIs

男娼「…」

少女「お、怒る、って」

男娼「そりゃそうか」

少女「え」

男娼「僕なんか…汚いものね。どこの女を触ったかも分からない男娼だもの」ギシ

少女「…!」

男娼「悪かったよ。気分わるくさせて」

少女「な、なんでそんなこと言うんですかっ」

男娼「…」

少女「ち、違うの。そうじゃなくてっ」

男娼「…」

少女「そういう、ことじゃなくて…。ごめんなさい…」

男娼「どうして君が謝るの?」

少女「…」ギュ

男娼「僕は事実を言っただけだから。…君が謝る道理はないよね」

少女「だから、汚くないって言ったじゃないですか」

男娼「じゃあ、どうして僕をそんな目で見るのさ」

少女「…」

男娼「どうして怖がるの?僕、君を汚したいわけじゃないのに。やっと決心ついたのに。どうして」




628: 名無しさん@おーぷん 2015/06/27(土)09:28:32 ID:DIs

少女「…」

男娼「…」

男娼「僕のこといやらしい奴だって思ってるんでしょ」

少女「…」

男娼「答えてよ」

少女「…い、いいえ」

男娼「嘘ばっかり。君、表面だけ取り繕うのどうにかしなよ」

少女「本当のことなんか言ったら、あなたが傷つくじゃないですか」

男娼「…」

男娼「ああそう。じゃあ君は僕の傷つくようなことを、本心では考えているんだね」

少女「…っ」

男娼「ごめんね少女。不愉快だね、僕」

男娼「…ごめんね」キィ

少女「何処行くんですか」

男娼「…」

少女「も、戻ってきてください」

男娼「散歩いくだけだよ」

バタン

少女「…」

少女「…はぁ…」




629: 名無しさん@おーぷん 2015/06/27(土)09:32:49 ID:DIs

男娼「…」

「ねえねえ、今度一緒に旅行へ行こうよ」

「何か欲しいものあるか?」

「今日のご飯何がいい?ねえ、あんた」

男娼「…」プカ

男娼「ふー…」

「あらぁ?」

男娼「!」ビク

青年「ちょっとちょっと男娼じゃなぁい!どしたのさ」

男娼「げ。…どうも」

青年「あんた今、げって言ったわね。げって」

男娼「言ってないよ」プカ

青年「ふん。まぁいいわ…。ってか、もう夕暮れよ。こんな所で油売ってないで早くお帰りよ」

男娼「やだ」

青年「やだ、って…。少女ちゃんは?」

男娼「いない」

青年「じゃあなおのこと早く帰りなさいよ。心配してるわよ」

男娼「…」




630: 名無しさん@おーぷん 2015/06/27(土)09:38:38 ID:DIs

青年「あんた、煙草吸ってるの?」

男娼「…ん」プカ

青年「珍しいわね。止めたんじゃなかったの?」

男娼「…んー」

青年「…」

男娼「…」スゥ

青年「あんたらねぇ、せっかく恋人どうしになったんだから、仲良くやりなさいよ」

男娼「気持ち悪。なんで分かるの」

青年「だぁって、普通分かるでしょう!あんたが煙草やるのって思いつめてるときだし」

男娼「はぁ…」

青年「何、どうかしたの。どうせ襲って怒られたとかでしょ」

男娼「別に、無理矢理したわけじゃ」

青年「相手の同意がなきゃ無理矢理に決まってるでしょ、馬鹿ねぇ」ケラケラ

男娼「…」ムス

青年「んで、拒否されてスネてここにいるんだ。橋の上なんかで黄昏ちゃってさ」

男娼「どうとでも言いなよ」

青年「話してごらんなさいよ。何か力になれるかも」

男娼「君に?…」

青年「そおよ。少なくとも女側の気持ちには精通してるわよ」

男娼「…ふうん」プカ




631: 名無しさん@おーぷん 2015/06/27(土)09:43:28 ID:DIs

青年「火、くれる」

男娼「よしなよ、店に上がる前に匂いがついちゃうだろ」

青年「あんた引退したくせにそんな…。いいのよ、今日上がらないし」

男娼「…はい」

青年「どうも。…ふう」

男娼「…」

青年「綺麗ね、夕日」

男娼「ん」

青年「…」

男娼「…」

男娼「…なあ」

青年「うん?」

男娼「ここにいる恋人らはさぁ」

青年「ん。ああ…今から色町に行くのかしらね。あー、目に毒目に毒」

男娼「…満足してんのかな」

青年「うん?」

男娼「だからさ、満足なのかなって」

青年「…どういうこと?」

男娼「好き同士くっついて、一緒に過ごして、話して、寝て、…それで」

男娼「それで満足なのか」

青年「…ええ、そうでしょうよ」

男娼「…羨ましいな」




632: 名無しさん@おーぷん 2015/06/27(土)09:49:24 ID:DIs

青年「なに?あんたは満足じゃないの?」

男娼「ああ」

青年「ほおー」

男娼「僕、贅沢なのかもしれないけど」

男娼「駄目なんだ。いくら一緒にいても、全然足りない。まだもっと深いものが欲しい」

青年「それは、寝るってこと?」

男娼「…」

男娼「多分、違う」

青年「へえ?」

男娼「僕、彼女と関係を持ってもきっとまだ満足しないんだ」

男娼「例え。たとえだよ、夫婦になったとしても、多分。この先ずっとそうだ。終わりが見えないくらい、欲が深い」

青年「…欲、ねぇ。何の欲」

男娼「…僕が彼女の全てであってほしいっていう、欲」

青年「うわ重っ」

男娼「ま、…そうだね」プカ

男娼「言っておくけど、彼女は僕の全てだ。それなのに僕は彼女の全てじゃない。それって、すごく」

男娼「…」

青年「苦しい?」

男娼「そう。苦しいんだ、…すごく。死にたくなるくらい」




633: 名無しさん@おーぷん 2015/06/27(土)09:52:29 ID:DIs

青年「…」

男娼「僕は、こんな卑しい生まれで、人生で…。何もない。空っぽだ」

男娼「でも彼女は違う。色んな物で満たされてる。僕が全てになる空きなんか、最初からない」

男娼「…そんなの嫌だ。僕だけ、僕だけでいい」ギュ

青年「そう」

男娼「苦しい…」

青年「じゃあ、死になさいよ」

男娼「…は」

青年「この橋から飛び降りたら、死ねるでしょうよ。苦しいなら死んで楽になりなさいよ」




643: 名無しさん@おーぷん 2015/07/02(木)15:31:36 ID:Xl5

男娼「…」

青年「あら、何。驚いたような顔して」

男娼「…君」

青年「だってそうじゃないの。死にたい者を止めることなんかできないわ」

青年「あんたは自由になったんだもの。もう好きになさいよ。死ぬも生きるもあんたの勝手よ」

男娼「…そうだね」

青年「…」

男娼「…」

青年「この」

男娼「ん」

青年「贅沢もんが!」バシッ

男娼「あだっ!?」

青年「なによなによ!店から出て自由に好きな女と生きれるようになったってのに、まだガキみたいな文句垂れてるわけ!?」ガクガク

男娼「ぐ、ちょ、やめっ」ガクガク

青年「腹立つのよ!あの子の気持ち、ちょっとくらい考えなさいよ!死ぬとか簡単に言うな!」

男娼「ぐ…んっ」

青年「誰も得なんかしやしないわよ!そんなことも分からないの、馬鹿っ」

男娼「…」

青年「あの子は、…あんたを大事に思ってるし、あんたもそうじゃない」

青年「満たされてないって感じるのは、あんたが幸せから必死に目を背けてるからなんだわ。皆、手を差し伸べてるのに」

男娼「…」

青年「あんたって昔からそうよね。いつまでたっても、自分が幸せになっちゃいけないと思ってるんだわ…」




644: 名無しさん@おーぷん 2015/07/02(木)15:35:48 ID:Xl5

青年「やっと不幸から解放されたんだもの」

男娼「…」

青年「いい加減、身の不幸を探すのをやめなさいよ」

男娼「…」

青年「あの子、待ってると思うわよ」

男娼「そう、かな」

青年「ええ」

男娼「僕のこと…嫌いになってない、かな」

青年「なるわけないじゃない。そういうの気にしないわよ、きっと」

男娼「…」ギュ

青年「あ、日が落ちる」

男娼「…」

青年「綺麗ね」

男娼「うん」

青年「…」

男娼「…」

男娼「帰る。お腹減った」

青年「おー。また今度、あの子も連れて遊びにおいでよ」

男娼「ん」

青年「ばいばい」

男娼「…」

男娼「ありがと」ボソ

青年「え?」

男娼「…」タタタ




646: 名無しさん@おーぷん 2015/07/02(木)15:38:18 ID:Xl5

少女「…」

弟「いい加減、中に入ったら?」

少女「…」

弟「寒くなってきたよ。風邪引くよ」

少女「先にご飯…食べてていいよ」

弟「あの人ならきっと、帰ってくるって」

少女「…」

弟「心配性なんだから」

少女「うるさいわね…」

男娼「…」ソロー

弟「あ」

男娼「…」

少女「あ」

男娼「…どーも」




647: 名無しさん@おーぷん 2015/07/02(木)15:41:15 ID:Xl5

少女「…」

弟「お帰り男娼。僕、ご飯の準備しとく」ガチャ

少女「え、ちょ」

バタン

少女「げ…」

男娼「…」

少女「あ、…」

男娼「…」

少女「お、お帰り。ご飯できてるから…入ったら?」

男娼「少女」

少女「は、はい?」

男娼「ごめんなさい」ペコ

少女「え」

男娼「意地悪ばっかり言ってた。ごめん。謝る」

少女「…な」

男娼「許してくれる?」

少女「…」

少女「あ、当たり前でしょう。こっちこそ、…誤解させてごめんなさい」ペコ




648: 名無しさん@おーぷん 2015/07/02(木)15:45:50 ID:Xl5

少女(…なんだ、拍子抜けしたな。謝らないかと思ってたのに)

男娼「あー、お腹減った」スタスタ

少女(いつもの調子かい…)

男娼「ねえねえ今日のご飯なにー」

少女「ん。…煮物」

男娼「お、僕の好物にしてくれたの?」

少女「べ、別に…いや、そういうわけじゃないけど」

男娼「ありがとう、少女」

少女「う…」

男娼「…少女」

少女「な、何」

男娼「僕、幸せだよ」ニコ

少女「…」

男娼「君は?」

少女「…」

少女(…何だかんだで、素直な男なんだな)




少女「…私もだよ、男娼」

おわり




649: 名無しさん@おーぷん 2015/07/02(木)16:18:46 ID:jPD

終わっちゃったのか
寂しいなぁ…




・ ニュー速VIP@おーぷん2ちゃんねる に投稿されたスレッドの紹介でした
 男娼「身請けしてくんない?」 少女「そんなお金ないですね」
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