エリウッド「ヘクトル! 久しぶりだな!!」
リキア《オスティア城》
エリウッド「ずっと、会わせたかったんだが、機会に恵まれずにいた。ロイ! こっちにおいで」
ロイ「およびですか、ちちうえ」タタッ
エリウッド「オスティア侯に、ご挨拶なさい」
ロイ「は、はい! はじめましてヘクトルさま。ロイともうします」
ヘクトル「ロイか! よろしくな。よし、ではこちらも娘を紹介しておこう。リリーナ!」
リリーナ「……」スッ
ヘクトル「なんだ、はずかしいのか? 緊張しなくていい。父さんの昔からの親友とその息子なんだ」
リリーナ「……」
エリウッド「こんにちはリリーナ。この子はロイ。君と同い年だよ」
リリーナ「……はじめまして」
ロイ「リリーナ? なかよくしようね! あっちで遊ぼう!!」
リリーナ「……」チラッ
ヘクトル「いいぞ、いってきなさい」
リリーナ「!」
ロイ「行こう! リリーナ!」タタッ
リリーナ「う、うん!」タタッ
リキア《平野》
ロイ「じゃあ、なにして遊ぼうか?」
リリーナ「うん、と……」
ロイ「あれ? もしかしてあそこにいるのは……」
リリーナ「?」
ロイ「あ、やっぱりウォルトだ!」
リリーナ「……だれ?」
ロイ「ぼくのともだちだよ。おーいウォルトー!」タタッ
リリーナ「あ、ま、待って!」タタッ
ウォルト「あ、ロイだ!」
ロイ「やあウォルト!」タタッ
リリーナ「はぁ、はぁ、ロイ、はやい……」タタッ
ウォルト「? このこだれ?」
ロイ「リリーナっていうんだ。」
リリーナ「はぁ、はぁ……」
ウォルト「リリーナ? ロイのともだち?」
ロイ「うん!」
リリーナ「!」
???「おーい、ウォルトー」
ウォルト「あ、おとうさん! おかあさん!」
レベッカ「おまたせウォルト! あ、ロイ様こんにちは!」
ロイ「こんにちは! レベッカさん! ウィルさん!」
ウィル「こんちはー! あれ? その子だれ?」
リリーナ(……し、しらないひとがいっぱい……)
ウォルト「そのこはリリーナ! ロイのともだちだって!」
レベッカ「ロイ様の? ……なんか、どこかで見たような……」
ロイ「リリーナはね、ヘクトルさまのむすめなんだよ!」
ウィル「へ、ヘクトル様の!?」
リリーナ「は、はい。はじめまして……リリーナと」
レベッカ「分かった! どっかで見たと思ったらフロリーナに似てんるんだ!」
リリーナ「!」
ウィル「あ、あー! あーあー! なるほど! 言われてみれば!」
リリーナ「かあさまを、しってるんですか?」
レベッカ「知ってるもなにも! 私もウィルも、エリウッド様もヘクトル様も、あなたのお母さんも、一緒に冒険した仲間なんだから!」
ウォルト「え!? そうなの!?」
ウィル「おう! そりゃもう波乱万丈なとてつもない冒険だった! 砂漠に密林、大海原に古代遺跡! あの日々は忘れられないね!」
ロイ「へえー! ききたいききたい!」ピョンピョン
リリーナ「わ、わたしも!」
リキア《木の上》
マシュー「はー、やれやれ。オスティア侯爵のご息女にあの口の利き方。相変わらずだな」
アストール「お前さんは行かなくていいのかい? かつてのお仲間だろう?」
マシュー「密偵が姿丸出しであんな太陽の下歩けるかよ?」
アストール「そりゃそうか」
マシュー「……ヘクトル様はお前を買ってるけどな、俺はまだお前に気を許してない」
アストール「正しい心構えだよ。つい最近まで盗賊やってたヤツを信じる方がおかしい。密偵ならなおさらだ」
マシュー「ベルンの潜入任務から一時帰国したばかりだっていうのに、わざわざ護衛任務を買って出るのも怪しいしな」
アストール「おいおい、そこは素直に勤勉だと評価してもらいたいねえ」
マシュー「どうだかな……っと」
アストール「ん? ……なんだいその鳥は? なんか足に手紙くくりつけてあるが」
マシュー「……メシの借り?」カサ…
アストール「 ……悪いな、知らねえ暗号だ」
マシュー「いいや、言葉のままさ。……どうやら、今の段階ではサカも平和らしい」
アストール「はあ……?」
サカ《大草原》
ドドドッ! ドドドッ! ドドドッ!
ラス「ふっ!」ビュッ
ドッ!
ギィ「おー、お見事! ど真ん中だ!」
リン「ふふ、当然よ」
スー「さすが、とうさま」
ドドドッ! ドドドッ ドドッ
ラス「どう、どう」
ギィ「さっすがだなぁ。よくあんな速さの馬上で矢を射てるな」
リン「シンだもの。当然よ」
スー「さすがです。とうさま」
ラス「ああ。ありがとう、スー」
スー「つぎはわたしのばんです」
ギィ「え? スーもできるの?」
リン「まだ無理よ。でも、ここのところ私もやるって聞かなくて……」
ラス「スー、1人で馬に乗れないうちは駄目だ」
スー「うまにのればひとりでなんでもできます」
ギィ「いやぁ、スー。無理しない方がいいよ? 俺なんて未だにできないんだから」
???「その通りだ。スー」
リン「! 族長!」
ラス「父よ、狩りは終わりか?」
ダヤン「ああ。今夜は腹いっぱい食べられそうだ」
スー「じじ、なぜわたしはうまにのって弓をつかってはいけないの?」
ダヤン「ラスが言ったとおりだ。1人で馬に乗れないようではな」
スー「でも、シンはもう弓でかりまでしているわ」
ダヤン「シンはもう1人で馬に乗れるのだ」
スー「! うそ……」
ダヤン「本当だ。まあ、シンの馬が小さいせいもあるが」
スー「……とおさま、かあさま、わたしもちいさいうまがほしい」
リン「ええっ? ……仔馬なんていたかしら?」
ラス「……他の部族にならいるかもしれん。当たってみるか」
ダヤン「さて、どこに行こうとしているのだ? ギィよ」
ギィ「げっ!」ビクッ
ダヤン「そんなに怯えるようなことはあるまい。仮にも族長に声をかけられているのだぞ?」
ギィ「だ、だって族長! ここんとこ口を開けば馬に乗れ馬に乗れって!」
ダヤン「クトラ族の戦士ならば馬に乗れねばなるまい。戦場で乗れとは言わんが、馬術の心得がなければ、周りと歩調が合わんぞ」
ギィ「無理だって! 今までほとんどやったことないんだから!」
リン「あら、私だって今まで馬は苦手だったわよ? でも、今では十分に馬を扱えるわ」
ギィ「そりゃリン様は才能があったから!」
ラス「なんでもかんでも才能で片付けるな。長所だけを伸ばし、短所を放っておいたお前の責任だ」
ダヤン「お前の剣の腕は一族全員が認めておる。だが、馬に乗れぬのではそれでも半人前だ」
ギィ「いや、でも……」
スー「ギィ」
ギィ「ん?」
スー「いくじなし」
ギィ「ぐっ……分かったよ! 乗りますよ!」
ダヤン「うむ、それでこそクトラ族戦士だ」
サカ《ベルンとの国境》
ダーツ「お、そこの。ちょっといいか?」
ルドガー「…… 俺か?」
ダーツ「ああ。ここいらでペガサスに乗った女見なかったか? 青い髪の」
ルドガー「天馬騎士か? 見ていない」
ダーツ「そうか。ファリナのヤツどこ行ったかな……」
ルドガー「……おまえ、草原の民ではないな?」
ダーツ「あ? ああ。俺は海の男だからな!」
ルドガー「海の……? この辺りに海はない。なぜこんなところにいる?」
ダーツ「あー……ま、教えてもいいか。実は俺は宝を探してんだ」
ルドガー「宝探しだと?」
ダーツ「ああ。大昔の大海賊が隠した伝説の秘宝だ。そのヒントになるものがこの辺りにあると踏んでたんだが……」
ルドガー「……そんな話は聞いたことがない」
ダーツ「そうか……。うーん、また無駄足だったかな」
???「ふっふっふ、甘いねダーツ」ファサッ ファサッ
ルドガー「? ……上空か」
ダーツ「お、ファリナじゃねーか!」
ファリナ「ダーツ、どうやら宝は私のものみたいね」タッ
ダーツ「な、なに!?」
ファリナ「地図に印されていた【赤き勾玉】。それはズバリ! この勾玉に違いない!」バーン!
ダーツ「おおお! テメエ、どこでそれを見つけた!?」
ファリナ「おしえなーい、って言いたいけど、もう付き合いも長いからね〜」
ダーツ「おっ、珍しく気前がいいじゃねえか!」
ファリナ「情報料2万Gで教えてあげる」
ダーツ「いつも通りだちくしょう!」
ファリナ「なーに言ってんの! これから数百数千万Gのお宝を手に入れるんだから、そんな端金……」
ルドガー「……ああ、向こうの露店で売っているアクセサリーか」
ダーツ「あ? 」
ファリナ「へ?」
ルドガー「ここら辺ではさして珍しくもない。2000Gもあれば買えるものだ」
ダーツ「……ファリナ」
ファリナ「ま、待ってよ! だってサカにこんな勾玉なんて!」
ルドガー「ここはベルンとの国境、ブルガル。様々な商人が行き交う交易地だ。サカでは珍しいモノもここでは珍しくない」
ダーツ「……つーことは」
ファリナ「またふりだし……あーもー! 何年同じこと繰り返してんのよーー!」
イリア《民家》
フィオーラ「……」カサ…
ケント「ただいま、フィオーラ」
フィオーラ「あら、おかえりなさい。ごめんなさい、気づかなかったわ」
ケント「いや、かまわない。……誰かからの手紙かい?」
フィオーラ「ファリナからの手紙よ。ようやく宝が見つかりそうだって書いてあったけど……」
ケント「……けど?」
フィオーラ「きっとまた早とちりだと思うわ」
ケント「ふふ、なんでそう思うのかな?」
フィオーラ「実際に手がかりとなる品を見つけたとは書いてなかったもの」
ケント「彼女らしい」クスクス
フィオーラ「訓練の方はどう?」
ケント「さすがにキアランでやっていたころのようにはいかないな。こう雪が多いとね」
フィオーラ「そう。ケントでもそうなのね」
ケント「今はゼトと色々検討してるが……いかんせん足場が足場だ。天馬のようにはいかない」
フィ
コメント一覧
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- 2015年07月02日 23:07
- ルドガーじゃなくてルトガーな
あとゼトじゃなくてゼロット
封印烈火はやっぱ最高だな!
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- 2015年07月02日 23:07
- やはりエルプリこそ絶対正解ですね
それはそうとイリアのゼロットですよね?ゼトだと聖魔のパラディンになりますが
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- 2015年07月02日 23:08
- 平和な世界だな……回転王は烈火での暗殺の一件があって封印での行動に至ったと考えると悲しくなるよな……
後揚げ足を取るような発言だが、ゼトは聖魔のキャラだよな?ケントが発言してる辺り、セイン辺りと間違えたのかな?
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- 2015年07月02日 23:09
- リリーナは魔法使いなのに脳筋だった記憶
-
- 2015年07月02日 23:10
- ゼトさん遠路はるばるご苦労様です
いつエルバート様が暴走するのかとヒヤヒヤしたぜ
-
- 2015年07月02日 23:10
- またあの作s……誰だお前は!?
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- 2015年07月02日 23:12
- ※5
父親がヘクトルだから……
確かに魔力の成長が頭おかしかったなw
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- 2015年07月02日 23:23
- 乙です。
久しぶりに烈火と封印やりたくなったなぁ。
エルクって魔道軍将になってたんだw
-
- 2015年07月02日 23:44
- こういうの好きだわ
折角ならバアトル辺りもやってほしかった
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- 2015年07月02日 23:55
- ヘクトルのその後を考えると悲しくなってくる
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軍師の実況見たり中古で買ったのやった時の楽しさは結構なもんだったの覚えてるわ