提督「新しい艦娘だ」
艦娘……
深海棲艦に対抗できる力をもった存在
対象となった少女に艦の魂を融合させることで誕生する
今まさに新しい艦娘が生まれようとしていた
提督「ねぇ、君?」
少女「はい?」
提督「僕のところで艦娘やってみない?君、素質あるよ」
少女「……」
提督「はは、大丈夫。僕は怪しいものじゃないよ」
少女「どう見ても怪しいです。『水着でアロハシャツ着て街中で女の子に声かけてる』なんて…」
提督「ばっ…コレはお前…今の海軍のトレンドなんだよ」
少女「軍服とかないんですか?」
提督「だって暑いし… 軍所属の身分証明証なら持ってる」ホラ
少女「ホントだ… それで私に艦娘になれ?ってことですか?」
提督「その通り、君には素質がある。この国を守るため力を貸してほしい!」
少女「この国を守る…でも…」
少女「国はお父さんとお母さんを守ってはくれなかった…」
提督「失礼ながら調べさせてもらったよ。ご両親は深海棲艦に襲われた船に乗り合わせ、軍は太刀打ちできずに、船ごと犠牲に…」
少女「だから私は……」
提督「君が軍や国を信じられないのもわかる…だが」
キャアアアァ!!
少女「!?」
提督「!?」
シンカイセイカンダ- ジョウリクシテキタ-
駆逐イ級「イーッ!」
少女「そ、そんな…」
提督「……見ていてくれ」
少女「え?」
提督「俺達軍は非力かもしれない…けど国を、人を守ろうとする思いは本物だってことを!」ダダダッ
少女「ちょっ!?」
提督「変身!」\アドミラル/ キガエキガエ
少女「変身した!?…って軍服に着替えただけだーっ!」
提督(軍服)「うおおぉぉ!」キィーック
イ級「イ、イーッ?」チュドーン
市民「ぐ、軍人さんが深海棲艦をやっつけてくれたぞ!」ワーイ
少女「倒しちゃった!?」
提督(軍服)「……怪我はなかったか?」
少女「な、なんで… なんでそれだけの力がありながら、お父さんとお母さんを守ってくれなかったの!」
少女「なんで艦娘の力なんて必要とするの!?」
提督(軍服)「すまない…この力は陸でしか発揮できない。海上では無力なんだ」キガエ
提督「俺達提督にできる戦いはここまでなんだ…君のご両親のように海で被害にあう人たちを…助けることはできないんだっ」クッ
少女「だから…艦娘が…私の力が、必要?」
提督「あぁ」
少女「わかり…ました…」
少女「わたし、艦娘になります!」
提督「!」
提督「ありがとう…ありがとう!拒否されたらハイエースしないといけないかと思った!」
少女「ハイエース?」
少女「でも…艦娘ってどうやってなるんですか?」
提督「それは…」
??「説明しましょう」ポワン
少女「わっ、火の玉?」
??「私は艦魂…一つになることで、私の力と艦の記憶を貴方に授けます…」パァァァァ
少女「こ、これは…あ、頭の中に…艦の記憶?貴女は…」パァァァァ
艦魂・竹「私の艦名は竹…」
シャキーン
竹「松型駆逐艦二番艦の竹です!雑木林なんて呼ばれた戦時量産型だけど、輸送船護衛に頑張ったんだから!」
提督「おぉ!うまく艦魂と同調した!松型の艦魂なんて他に例がなかったから、適合者があらわれるか不安だったが…これからよろしく頼む!」
竹「はい!よろしくお願いします、提督!!」
提督(既存にない、言わばオリジナルの艦娘……この存在、吉とでるか凶とでるか…)
提督「では竹ちゃんの準備も済んだことだし…我が鎮守府へ案内しよう」
竹「はい!」
鎮守府
提督「それじゃあ、まずここの艦娘に竹ちゃんのことを紹介しなきゃな…」
竹「せ、先輩の艦娘さんですね」
提督「はは、そんなに緊張しなくてもいいよ。あ、いいところに時雨たちが…おーい!」
時雨「おや?」
夕立「提督さん!」
提督「紹介しよう、新しい艦娘の竹ちゃんだ」
竹「あ、あの…松型二番艦の竹です。よろしくお願いします!」ペコッ
時雨「……」ムスッ
夕立「……」ムスッ
竹「えっ…!?」
時雨「ふん、どんな艦かと思えば雑木林か。失望した……グレ」
夕立「新参者の量産型がいい気になるなー……っぽい」
竹「ひぃっ!?」プルプル
提督「こらっ、お前達!何てこと言うんだ!そんな子に育てた覚えはないぞ!」
竹「提督ぅ」ジーン
提督「先輩として竹ちゃんの面倒を見てあげるくらいでなくてどうする!」キリッ
時雨「えっ?」
夕立「えっ?」
提督「え…?」
時雨「あの……新しい子を連れてくる前に提督が言ったんだよね?『最初が肝心だからガツンと厳しめに言ってやれ』って」
夕立「だから夕立たちわざと悪役を演じたっぽいのに~」
提督「あ、あれ?そうだっけ? いや~竹ちゃんが可愛い子だったから、ついつい忘れて庇っちゃったよ~」ハハハ
竹「えぇ……」
時雨「ひどいグレよ!わざわざ悪役らしく僕の語尾まで指定しておいてそれはないグレ!」ポカポカ
夕立「時雨もしかしてその語尾気に入ったぽい…? っと、とにかく提督さん酷いよ、これじゃ夕立たちのイメージ最悪っぽい~!」ゲシゲシ
提督「悪かった、悪かった…ぶつな叩くな。 竹ちゃん、というわけでコイツらも怖い先輩じゃないから安心して」
竹「え、ええっと…私はむしろ提督に安心できなくなりましたが……」
時雨「ふぅ、気を取り直して…よろしく竹ちゃん。白露型二番艦時雨だよ」
夕立「同じく四番艦の夕立だよ~。提督さんのことは放っといて、仲良くしてほしいっぽい!」
竹「あっ、はい!こちらこそ、ご指導よろしくお願いします」ペコリ
夕立「可愛いのに礼儀正しくていい子っぽい~」ギュウ
竹「ひゃあぁぁ」ダキシメラレ
夕立「こんな可愛い子を提督さんの側に置いておくのは危険っぽい!変なことされそうになったら鎮守府の壁にある『緊急憲兵召喚ボタン』を押すといいよ!」
提督「おまっ…!いつの間にそんな装置を…道理で最近憲兵に事情聴取されるわけだ…」
時雨「押されるようなことしてるんだね…」
竹「な、なんだか提督の人となりが掴めません…」
竹「アロハシャツで勧誘してきたと思ったら、軍服に変身(?)して深海棲艦を倒したり…」
時雨「あ、提督変身したんだ。そう…提督はやる時はやるんだけど、普段は駄目人間でね。でも信頼には足る提督だと思うよ…」
夕立「ぽい~ぽい~!」ゲシゲシ
提督「くぬっくぬっ!」ポコポコ
竹「……」
時雨「……」
時雨「え、えと……そうだ、もう一人紹介しておくよ。もうすぐ来ると思うんだけど…」
??「すみませぇん。遅くなりましたぁ…」
竹「!」
五月雨「五月雨ただ今帰還しました…ってあれ、貴女は…?」
竹「さみ…だれ、ちゃん?」
五月雨「竹ちゃん!艦娘になったのね!この姿で会うのは初めてだけど…」
竹「うん、でも艦の記憶でわかる…最後に船体を助けてあげられなくて…」
五月雨「ううん…乗組員の人を助けてくれただけでも十分。今度は一緒に頑張ろう!」
竹「うん!うんっ!」
そして初出撃の日
提督「よーし!いよいよ初出撃だな、竹ちゃん!」
竹「はいっ!この日のために訓練を積んできました!」
夕立「とっても頑張ってたっぽい!夕立たちも一緒だから安心して」
提督「頼んだぞ」
海上
五月雨「前方に深海棲艦!会敵します!」
夕立「さぁ、素敵なパーティしましょ!」
時雨「竹ちゃんは後方から援護して。今日は戦場の雰囲気に慣れればいい」
竹「はっ、ハイ!」
ダァーン ダァーン
五月雨「えいっ、えいっ!」
夕立「よりどりみどりっぽい!」
深海棲艦「ギャー」
時雨「よし、あと一撃!」ドゴン
深海棲艦「グ…アバババァァァ」チュドーン
竹(す、凄い!私なんかここから援護射撃するくらいしかできなかったのに…)
竹(あ
コメント一覧
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- 2015年07月02日 18:57
- 松型実装はよ
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- 2015年07月02日 19:03
- 実装されたらほぼ確実に
遠征対潜番長で対空もそれなりにある優良艦確定なんだよなあ松型
低速、かつ夜戦が期待できないぷっぷくぷーになるのも確定だけど
そうそう、竹ちゃんもいいけど梨ちゃんもね☆(ゝω・)v
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- 2015年07月02日 19:52
- 作者はなんも悪くないんだがなんかちょっと無双して皆に慕われる私が考えたオリキャラ出されるとロゼ思い出してしまうんだ...
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- 2015年07月02日 20:06
- 寒い
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- 2015年07月02日 20:09
- お話自体はまぁ良いんじゃないかなーくらいだけど、天龍田をクズにするのは止めて頂きたかった。
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- 2015年07月02日 20:13
- 以下、さすたけ、真の仲間、禁止
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- 2015年07月02日 20:19
- 全く面白くなかったけど時雨の語尾で死ぬほど笑った
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- 2015年07月02日 20:44
- 途中までよかったのにメタに逃げたか
もったいない
メタネタで一気に醒めた
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- 2015年07月02日 20:45
- ひゅうが、いせ「潜水艦は死あるのみ、慈悲はない」
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- 2015年07月02日 21:25
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竹やり無双…… 初霜かな?
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- 2015年07月02日 21:34
- 米5
マジで念
そこだけが不愉快だった
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- 2015年07月02日 22:38
- 天龍龍田がどーのこーのよりもオリキャラ出してる時点で駄目でしょ
もっと叩かれるべきSS
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- 2015年07月02日 23:43
- ※12
野蛮な人は嫌いよ
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