仮面ライダー電王vs未来戦隊タイムレンジャー
~小学校~
「それでは今日の宿題はみなさんの家族についての感想文を書いてもらいます。
みなさんのお父さんやお母さん、
普段お世話になっている人へ感謝を込めてちゃんと書いてきてくださいね!」
「「は~い!」」
「…」
ここはとある小学校。
とあるクラスにて家族に関する作文を書く宿題が言い渡された。
だがクラスだけ一人だけ憂鬱な表情を浮かべる少年がいた。
少年の名は森山未来。
彼こそこの物語の主人公である。
未来「ハァ…」
未来「家族の作文を書けって言われてもなぁ…」
未来「うち…お父さんいないし…お母さんも仕事で夜遅いし…」
未来「どうしたらいいんだろう…?」
下校中、未来は出された宿題について悩んでいた。
未来の家は母子家庭であった。
物心着いた頃から父親はいない。
そんな未来にとってこの宿題は自らの境遇を悩ませるには十分であった。
そこへ一人の男が未来に声を掛けてきた。
竜也「よぅ、ドモンJr.!」
未来「竜也さん!ところでそのドモンJr.はやめて…恥ずかしいよ。」
竜也「悪い!今ちょうど、友達の墓参りの帰りでな。」
未来「確か…直人さんだっけ?昔死んじゃった友達なんだよね?」
竜也「あぁ、滝沢直人って最期までプライドの高いヤツだったよ。
向こうは俺の事をあまりよくは思ってなかったけど俺にとっては今でも大事な友達さ!
未来、お前も早くそんな友達を見つけろよ!」
未来「無理だよ…お母さんの仕事でしょっちゅう転校になるし…
それに今は友達よりもちょっと困った事があるし…」
竜也「なんだよ言ってみろよ!
困った事があればなんでもトゥモローリサーチをよろしく!!」
未来「それじゃあ言うね…」
下校中の未来に声を掛けたのは昔からの知り合いである浅見竜也という青年であった。
それから未来は竜也に宿題の事を相談するのだが…
竜也「なるほど…家族についてか…」
未来「どう書いていいのか全然わかんないんだよ。」
竜也「なぁ…未来。
前にも言った事があるかもしれないがお前の父さんは俺の大事な仲間だったんだ。」
未来「知ってるよ、一緒にトゥモローリサーチやってたんだよね。」
竜也「それだけじゃない。
俺とお前の父さんは悪のロンダーズファミリーってヤツらを懲らしめていたんだぞ!」
未来「悪のロンダーズファミリー?」
竜也「あぁ、ヤツらは悪どい金儲けばかりする悪いヤツらだったんだ。
そんなヤツらに、
俺とお前の父さんは正義のヒーロー、未来戦隊タイムレンジャーとして戦ってたんだ!」
未来「未来戦隊タイムレンジャー?」
竜也「そうさタイムレンジャーだ!
お前の父さんはタイムイエローとして押し寄せるロンダーズを倒したんだぜ!」
未来「タイムレンジャーかぁ…
僕も一度でいいからお父さんに会ってみたいなぁ。」
竜也「未来…」
竜也の話に驚きを隠せない未来。
だがそんな二人の行動を影から見張っている者たちがいた。
?「なるほど、あの子供がそうなんだな。」
黒装束の女「そうよ、アンタの力なら過去へ行けるんでしょ。」
?「まあな、ところでさっきの話は本当なんだろうな?」
黒装束「確かよ、この世界は本来なら7年前の西暦2000年で滅んでいたはず。」
?「クク、わかったよ。それならいい。俺は時を破壊する事が楽しみだからなぁ!」
見張っていたのはなにやら砂の塊の男。
それにもう一人は顔を黒装束のフードで隠した謎の女。
二人は結託してなにやらよからぬ事を企てていた。
ホナミ「未来~!お待たせ!」
未来「あ、お母さん!仕事はどうしたの?」
ホナミ「今日は珍しく早く終わったからね。あら、竜也さんも一緒だったの?」
竜也「どうも、それじゃあ俺はこれで!せっかくの親子水入らずを邪魔しちゃ悪いからな!」
未来の母親であるホナミに連れられて帰宅しようとするが…
そこへ魔の手が押し寄せてきた。
黒装束の女「二人揃うなんて都合がいいわ!」
ホナミ「な…何なのアンタ!?」
未来「こ…怖いよ…」
竜也「お前!まさか…ロンダーズファミリーか!?」
黒装束の女「浅見竜也、お前に用はない!用があるのはその親子だけよ!」
それから黒装束の女の身体に纏わりついていた砂の塊がホナミにとり憑いた。
そしてホナミの身体から赤、青、黄、緑、桃、の五色の色を纏い、
それに時計の針を象った奇妙な怪人が出現した。
タイムイマジン「俺はタイムイマジン!
お前の望みを言え!そうすればどんな願いも一度だけ叶えてやるぞ!」
ホナミ「わ…私の願い…それは…いつまでも家族一緒に居たい事…」
タイムイマジン「なるほど、それがお前の願いか!」
黒装束の女「その願い叶えてあげるわ、タイムイマジン!やりなさい!」
そしてタイムイマジンが契約者であるホナミの身体にゲートを開いた。
これを通る事でイマジンたちは過去の時代へ飛ぶ事ができる。
竜也「よくもホナミちゃんを!」
カイ「あともう一人、お前だ。森山未来。」
黒装束の女「こっちに来な!抵抗すると痛い目を見るよ!」
未来「あ…あぁ…」
竜也「やめろ!子供に手を出すな!」
タイムイマジン「うるさい!お前は邪魔だからあっちへ行け!」
竜也「うわっ!?」
未来に迫るタイムイマジン。
しかしそこへ一台の列車が颯爽と参上した。
その列車から一人の青年が降りてきた。
良太郎「キミ、大丈夫?」
未来「う…うん?」
タイムイマジン「あ、お前はまさか…野上良太郎か!」
黒装束の女「野上良太郎…?じゃあこいつが電王!?」
竜也「電王だって…?」
モモタロス(良太郎、やっぱりイマジンだったぜ!)
ウラタロス(先輩の嗅覚は犬並みに鋭いからね。)
キンタロス(それよりもイマジンや!子供と母親を襲っとるで!)
リュウタロス(それにカイのヤツもいるよ~!)
良太郎「わかってる!みんな、いくよ!変身ッ!!」
そこへ現れたのは野上良太郎と彼の契約するイマジンたちであった。
そして良太郎はライダーパスを手にして変身した。
((SWORD FORM))
電王ソードF「俺、参上!」
電王ソードF「俺に前振りはいらねえ!俺は最初からクライマッ…」
ウラタロス(先輩、あいつら契約者のゲートでとっくに過去へ行っちゃったよ。)
電王ソードF「何―――――ッ!?」
颯爽と変身した仮面ライダー電王。
だがイマジンたちはそんな電王には目もくれず過去の世界へと飛んでいった。
仕方なく電王はライダーチケットをかざして、
イマジンがどの時代へ飛んだのか調べるのだがそれは竜也にとって因縁のある時代だった。
電王ソードF「2000年12月25日って出たぜ。」
竜也「2000年の12月25日ってまさか…そうか…そういう事か。」
未来「ねぇ…お母さんが全然起きないけど大丈夫なの…!?」
電王ソードF「安心しろ!
俺がすぐにイマジンを退治してやる!
そうすりゃ母ちゃんだってすぐに元通りにならぁっ!」
未来「けどあいつらは過去へ飛んだんだよ?どうやって追いかけるの?」
ウラタロス(大丈夫、僕たちにはデンライナーがあるからね。)
キンタロス(どんな時代にも行ける時の列車なんやで!)
竜也「時の列車…デンライナー。」
デンライナーが時を行き来する事が出来る列車だと知った竜也。
すると竜也は電王たちの前である頼み事をした。
竜也「頼む!この子を過去の世界に連れて行ってくれないか!」
電王ソードF「ハァ…?何言ってんだ!俺たちは遊びに行くわけじゃねーんだぞ!?」
竜也「それはわかってる!
でもこの子を過去に連れて行ってくれ。どうしても会わせたいヤツがいるんだ!」
良太郎(何か事情があるみたいですね。よかったら話してもらえませんか?)
それから竜也は電王たちに未来の事情を話した。
イマジンが飛んだ時代が未来の父親が存在した時間である事、
生まれてから一度も会った事のない未来のために、
父親と会わせてやりたい事を…
竜也「未来は生まれてから一度も父親の顔を見ていないんだ。
だから一度くらい父親と会わせてやりたいんだ!頼むよ!!」
ウラタロス(事情はわかったけど…)
キンタロス(チケットを持っとらんヤツを、
デンライナーに乗せるなってオーナーがいつも口酸っぱく言っとるしなぁ…)
リュウタロス(オーナーって時の運行に関してはすっごく厳しいからね。)
竜也「そこをなんとか…頼む!お願いだ!」
部外者をデンライナーに乗せるわけにはいかない。
さすがのウラタロスたちも竜也の頼みをどうしても聞けなかったのだが…
良太郎(わかりました、この子をお父さんに会わせるだけでいいんですね。)
ウラタロス(良太郎!勝手にそんな事していいの!?)
リュウタロス(そうだよ!オーナーに怒られちゃうよ!)
キンタロス(大体何でこの子の願いを叶えようと思ったんや?)
良太郎(僕も同じだから…)
電王ソードF「同じ…?」
良太郎(僕も幼い頃に両親を亡くしたから、
お父さんに会いたいっていうこの子の気持ちが良くわかるんだ。)
電王ソードF「よっしゃ!良太郎がそう言うなら仕方ねえ!
坊主、未来とか言ったな!デンライナーに乗りな!お前の父ちゃんに会わせてやるぜ!」
未来「本当!ありがとう!!」
父親に会える。
未来は心の底から嬉しくなりすぐにデンライナーに飛び乗った。
こうしてデンライナーは2000年12月25日へ旅立った。
だが、それを見送る竜也の表情は複雑だった。
竜也「ゴメンな未来…」
竜也「俺はこれからお前に何が起こるのかを…実は知っているんだ。」
竜也「この過去への旅で恐
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