モバP「三好紗南とゲームをする話」
P「……」ピコピコ
P「……くっ」ピコピコ
P「……堅いなこいつ」ピコピコ
P「……」ピコピコ
P「……これで、いけるか?」ピコピコ
P「……」ピコピコ
P「……よしっ」パンパカパーン
P「ふう……ちょっと休憩するか」
ピンポーン
P「ん……誰か来たか?」
ピンポーン
P「はいはい今出ますよっと」
ガチャ
紗南「やっほーPさん!遊びに来たよーっ!」
P「ああ紗南か。いらっしゃい」
紗南「ふー。Pさんの部屋クーラー効いててすずしーっ」
P「暑い中ご苦労さん。先に連絡してくれれば車で迎えに行ったのに」
紗南「いやいやそれはさすがに悪いよ。休みの日だし、朝からゲーム三昧してたんでしょ?」
P「その通りだ」
紗南「やっぱりかー。今日のゲームは何?」
P「あー、今プレイしてるのはこないだ発売されたばかりの――」
P(この少女の名前は三好紗南)
P(新人プロデューサーだった俺が、初めて担当することになったアイドルだ)
P(紗南を受け持つことになった当時の俺は、恥ずかしながら自分と一回り以上違う少女相手にどうコミュニケーションをとればいいのかわからなかった)
P(今時の女の子が好きなものとか全然知らなかったし)
P(しかし幸いなことに――俺と紗南には、共通の趣味があることがすぐにわかった)
紗南「さあ、Pさん!今日は何で勝負する!?」
P(ゲームである)
P「そうだな……とりあえず鉄拳しよう鉄拳。先週のリベンジだ」
紗南「やけに自信満々だね?こないだあんなにコテンパンにされたのに」
P「俺だってこの日に備えて一週間練習したんだ、先週の俺とは違うぞ」
紗南「ふふふ、返り討ちにしてあげるよ!あたしの平八が火を噴くぜっ!」
P「噴かない噴かない」
P(互いに重度のゲーマーだとわかってから、俺たちはすぐに打ち解けた)
P(ゲームの感想の言い合いや貸し借りはしょっちゅうだし、今では休日のたびに俺の家を訪れては、一日中ゲームをして帰っていくほどだ)
P(ゲーム様様だよ本当)
紗南「んっ……本当に先週より強い……!」
P「くくく、言っただろ練習したって!このまま勝負を決めてやる!」
紗南「あたしだってこのままじゃ終わらないよっ!」
P(……アイドルが男の家に入り浸るという状況は、冷静に考えるといささか問題なのかもしれない)
P(しか紗南はまだまだ色恋沙汰よりゲームといった感じだし、俺だって14歳の女の子相手に何かしようとも思わない)
P(何よりこのコミュニケーションには紗南と、ついでに俺のモチベーションを高める効果もある。やましいところなど一切ないのだ)
P(そんなわけなので、俺も紗南もこのことは別に周囲には隠していない)
P(まあ会社からすればあまり歓迎すべきことではないだろうが……今のところ、特にお咎めを受けたことはない)
P(もっともちひろさんにはしっかり釘を刺されたけれど――そんなものがなくたって)
紗南「へへっ、あたしの勝ちだね!……どうかした?」
P「いや、何も。リベンジだもう一戦やるぞ!」
紗南「望むところ!」
P(この年の離れた友人との楽しい時間を、わざわざ失うような真似をするわけがない)
数時間後
紗南「はー遊んだ遊んだ。もう夕方かあ」
P「今日もまたがっつり遊んだなあ。高橋名人に謝らないと」
紗南「あはは、その分お仕事しっかり頑張るから」
P「仕事ももちろんだけど勉強の方もな」
紗南「うぐ」
P「アイドル活動で成績落としたら親御さんに申し訳が立たん」
紗南「はあ……アイドルとゲームと勉強、三束のワラジはつらいなあ」
P「でもやめる気はないんだろう?」
紗南「もちろんっ!……あ、そうだ」
P「ん?」
紗南「思い出してよかった。こないだ借りたゲーム、クリアしたから返すね!」
P「おお……クリアできたのか、これを」
紗南「聞いてた以上に歯ごたえあったよ……途中何度かくじけかけたもん」
紗南「でも、一度始めたゲームを中途半端に投げ出すのは嫌だったからねっ!」
P「俺は当時は投げて大人になってからクリアしたんだよなあ。紗南のゲームへの情熱は凄いよまったく」
紗南「レビュー見てからずっとプレイしたかったゲームなんだ。もうどこにも売ってないから、Pさんが持ってるって聞いたときは驚いたよ」
P「俺もまさかガキの頃に買ったゲームが今になってアイドルプロデュースに役立つとは思わなかったよ……」
紗南「あはは、Pさんの部屋はあたしにとって宝の山だね!」
P「こんなんでよかったらいつでも貸してやるよ。今日も何か借りてくか?」
紗南「ああうん、それなんだけどさ。今日はいつものレトロゲーじゃなくて」
P「レトロゲーじゃなくて?」
紗南「実は最近、自分用のパソコンを買ったんだよね」
P「ほう。紗南のことだからゲーム目的か?」
紗南「ご名答!パソコンがあれば情報収集もしやすいし、何より専用のゲームも遊べるし!」
P「紗南らしいなあ」
紗南「それでね、あたしまだパソコンのゲームは全然知らないから、Pさんにおすすめ教えてもらいたいなって」
P「んー……PCゲーでおすすめなあ。希望ジャンルは何かあるか?」
紗南「一番は歴史SLG?こないだの公演でちょっとやりたくなってきたんだ」
P「ああ……美羽が信長役だったあれな」
P(あれで歴史に興味を持つのは……いや、よそう。どんな理由でも興味を持つのはいいことだ)
紗南「Pさん?」
P「なんでもない。ちょっと待ってな、いくつかソフト見繕ってくるから」
P「お待たせ。悪いな、最近プレイしてなかったからなかなか見つからなくて」
紗南「ううん、大丈夫だよ」
P「で、とりあえず俺のおすすめはこれだな。戦国時代ものと、三國志もの。それと文明発展もの」
紗南「おー、どれも聞いたことあるやつだ」
P「最初に手を出すならやっぱりメジャーなのがいいと思ってな。どれもちょっと前のやつだから、遊んでみて気に入ったら新作を買うといい」
紗南「はーい!ちなみにPさんが一番好きなのは?」
P「この中なら戦国時代のやつだな」
紗南「じゃあ最初はそれにするね!帰ったら早速遊ぼっと!」
P「学校の宿題とかはないのか?」
紗南「ぐっ……!しゅ、宿題終わったらやります」
P「よろしい」
紗南「ううう……新しいゲームがあるのに勉強しないといけない時ほどつらいものはないよ」
P「わかるわかる。俺もよく、親に勉強終わるまではゲームおあずけって言われてたよ」
紗南「もちろんPさんはそれ守ってたんだよね?」
P「……………………まあ、一応、概ねは」
紗南「……Pさん?」
P「あー、とにかく我慢して先に宿題済ませるんだぞ」
紗南「うわっごまかした!Pさん今絶対ごまかしたよね!?」
P「ははは何のことやら」
数十分後、帰り道
紗南「ごめんね、送ってもらっちゃって」
P「いいさいいさ。アイドルを夕方まで拘束して一人で帰すとかそっちの方が怒られる」
P「……主にちひろさんに」
紗南「Pさんホントちひろさんのこと苦手だね。ちひろさん、いつも優しくていい人だよ?」
P「そりゃアイドルに対してはな……。苦手というか本能的な恐怖を感じるんだよあの人には」
紗南「ラスボス的な?」
P「ストーリー終わった後の裏ボス的な……さ、寮に着いたぞ」
紗南「ありがとPさん!あー、楽しいお休みだった!」
P「俺も楽しかったよ。これで明日からまた頑張れる」
紗南「あたしもしっかりエネルギーをチャージできたし、この勢いでお仕事も頑張るね!」
P「ああ、頑張れ。それじゃあまた明日な」
紗南「うん、また明日!」
数時間後、紗南の部屋
紗南「終わったーっ!」
紗南「はー、疲れたあ。頭を使うのはゲームと一緒なのになんでこんなに疲れるんだろ」
紗南「もっとこう、クイズゲーみたいにスコアとか表示してくれたらやりがいあるんだけどなあ」
紗南「……さて、気を取り直してPさんに貸してもらったゲームやろっと」
紗南「えーと、Pさんは戦国ものが一番好きって言ってたっけ……これこれ」パカッ
紗南「……あれ?」
紗南「……このゲーム、どう見ても戦国ものじゃないよね。ディスクにいるの、武将じゃなくて可愛い女の子だし」
紗南「タイトルもパッケージに書いてあるのと違う……」
紗南「これで遊んだとき、パソコンに入ってたディスクと入れ替えてそのままにしちゃったのかな」
紗南「もー、そういうことしてるといつの間にかソフトが行方不明になるんだよPさん。私もよくやるけど」
紗南「明日会ったときに言わないと……」
紗南「……………………」
紗南「……可愛い女の子のキャラ……これ、タイトル的にもどう見てもギャルゲー……だよね」
紗南「……Pさん、ギャルゲーもやるんだ。どういう女の子が好みなんだろ」
紗南「……ちょっとくらい、ちょっとくらいならプレイてみてもいいよね、うん」
紗南「主人公の名前は……『サナ』でいっか」
『フフーン!サナさん、ボクは今日もカワイイでしょう?』
紗南「何人かヒロインいるみたいだけど……とりあ
コメント一覧
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- 2015年07月06日 23:19
- 続きはよっ
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- 2015年07月06日 23:19
- 攻略対象14歳しかいないとか神ゲーかよ
このエロゲほちぃ
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- 2015年07月06日 23:26
- 続きを要求する!
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- 2015年07月06日 23:36
- 俺の1コンが火を噴くぜ!(ボロン
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- 2015年07月06日 23:43
- 幸子、美玲、乃々、蘭子、愛海、鈴帆、美羽、ナターリア、紗南か。他√もはよ
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- 2015年07月06日 23:54
- ステステしながら迫ってくる紗南とか、やだなぁ…
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- 2015年07月06日 23:59
- 低価格エロゲ探せばモバマスキャラそっくりのやつは結構いそうだw
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