げんしけん 二代目の九(18) (アフタヌーンKC)

想いを秘めて行くぜ卒業旅行!!

朽木の卒業旅行で、みんなで矢島っちの実家へ行くことになったげんしけんの面々。部外者であるはずのアンジェラと笹原妹も参加し、自然の摂理のように斑目も参加することに。斑目ハーレム王国は止まらない!
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私の中で「げんしけん」は大きく分けて4つの編からなっている。

1、大学のオタクサークルの日常
2、サークル内での等身大の恋
3、腐女子サークル
4、斑目ハーレム王国


って感じかな。
初代『げんしけん』がやってた頃って自分と同世代で、笹原達にシンパシーみたいなのを感じてたんですよ。一緒にオタク生活してるみたいんな。そんな彼らの等身大の恋愛模様は最高だったね。

そして2代目になって、後輩が入り腐女子サークル化し、もうここ(現代視覚文化研究会)は自分の居場所じゃないなのかなとか少し寂しくなったりもしました。僕も笹原達と一緒に卒業しちゃったのかな、と。そして今の斑目ハーレム展開はどうかっていうとね…。

1
斑目ハーレム王国

『げんしけん二代目』はじまりまくってるな!

ズバリ言って今の『げんしけん』が一番面白い(断言)。
世に溢れる凡百のハーレムものとはレベルが違います(それはそれで大好物ですけど)。斑目のハーレム王国作る「まで」が素晴らしいんだ。

典型的なハーレム物は大体が数話でハーレムの基板を数話で作るからね。そこに何話もかけられないし。だから無理を通して通りを蹴っ飛ばすんだよ!って感じで強引に勢いだけで押し流すからね。

そこいくと『げんしけん二代目』の斑目にはハーレム王国を作るまでの「過程」がきっちり描かれている(と思う)。突如、降って湧いたように、冴えない男(斑目)に一癖も二癖もある美少女が好意を寄せているテンプレのようでいてまったく違う。今までの積み重ねがあり、斑目はハーレム王となったのだ。説得力があるよ。

いま、斑目のハートを射止めるために4人の乙女(1人例外がいるが)の戦いのゴングが鳴り響いた。カーン!

2
笹原(妹)VSアンジェラ

笹原(妹)とアンジェラの戦いだー!
この2人は以前にも一悶着ありましたが。コミケ後の銭湯で戦闘したからね。なんちゃって。って、こんなしょうもないダジャレを言ってる場合ではない!両者、一歩も譲らない戦いである。

今までの銭湯や縁日の戦いとは一味も二味も違う。
今度の戦いは斑目の目の前で、斑目を挟んでのうらやまシチュエーションを織り交ぜながらの熾烈な攻防戦ですからね。両者、一歩も譲らず斑目を巡る戦いは続いていく。

3
攻防戦

ふぅー。なんて凄い戦いなのだろうか。
笹原(妹)が攻撃をしかければアンジェラも返す刀で反撃を繰り出す。息もつかせぬ攻防戦とはこのことか。お互いが持てる魅力(お色気)を駆使して斑目を勝ち取りにきている。かなりの名勝負です。とはいえ、両者セックスアピールがすぎる。

確かにハーレム王国においてお色気ヒロインは必要不可欠です。しかし、ハーレム展開においてお色気要員は負けヒロインなのは通説ですし。おすし。所詮はただの数合わせなんですよ。ソースはいちご100%の北大路さつき

『ニセコイ』で例えるならば、笹原(妹)とアンジェラはつぐみとか羽姉のポジションなんですよ!勝ち目など最初から無いに等しい。とはいえ、この2人はいい仕事をしてくれた。2人のラブアタックのおけがで、ここに一つ新たな伝説が生まれた。

4
伝説

出たー!ラブコメ最大の奥義「ヤキモチ」だ!!
笹原(妹)とアンジェラはただのお色気要員じゃなかったな。最高のヒロインではないか。波戸くんとスーのヤキモチ焼かせ要員として

笹原(妹)とアンジェラの攻防を見て、ヤキモチ焼くスーと波戸くんの可愛さはここにきて最大値を叩きだすのであった。波戸くんはここから戦いに加わる。

5
波戸くん

なんと、ヤキモチを焼いた波戸くんが取った行動というのは。朽木にお酌して斑目にヤキモチを焼かせるという高等戦術であった。波戸くんのチラ見が素晴らしいの一言。ヤキモチのカウンター返しである。ほほう、お色気要員の2人のインパクトに勝るとも劣りませんな。

笹原(妹)とアンジェラがギャリック砲を放てば、羽戸くんは3倍かめはめ派で返す。これほどの名勝負はめったにお目にかかれないだろう。ヒロインズの一挙一動がクライマックスかっていうぐらいの全力投球っぷり。

いま一番熱いバトルを繰り広げているのは、あるいは『げんしけん二代目』なのかもしれんな。斑目ハーレム王国のヒロイン達の熱くも激しい攻防戦。凄まじい奥義の応酬戦です。

また、波戸くんの周りの恋愛(?)の横滑りっぷりもなかなかどうして。矢島っちがいい味出してきた。ここまで面白切なく、恋愛模様を堪能できるとはね。というかさ、矢島っちは以前の咲ちゃんに惚れてた斑目に被るね。『げんしけん』は人間関係が面白いんだけど、二代目も最高だな。

それはさておきメインヒロイン(俺の中で)のスーだよ!

6
スー

圧倒的可愛さ、そして圧倒的意味不明さであった。
お前は一体何がしたいんだ!18巻で一番可愛かったのは紛れもなくスーである(断言)。105話のスーの可愛さは神がかっていた。

んで自分の気持ちが分かんないとか頭グルグル状態ですからね。
いまだに自分が何をしたいのかを確立していないで迷走中。各々の思惑が錯綜する中で出遅れている感が半端ない。まあ、確かにスーといえば何も出来ないかんなー。

7
何も出来ないスー

以前に荻上に対して「オギウエハミーノヨメ」と連呼するも実際に何かした事が無いじゃないかと突っ込まれてしまった。その通り。スーは何も出来ないヘタレちゃんなのである。確かにスーは慈愛溢れる優しい子だからこそってのはあるけど。

だがしかーし!
やるかやられるかのハーレム基板に置いて、その優しさやヘタレは致命傷である。ここに至ってなお動かないのは、関ヶ原の小早川秀秋のようなものだ。ヘタレである。参戦せよ!

『ニセコイ』のマリーの言葉を借りるなら、傷付く覚悟と傷付ける勇気を持って欲しいね。恋は戦いなのだ!

スーは心理描写も自分の言葉も殆ど話さないので、表情やリアクションで気持ちを「読む」ものですけど、18巻は何がしたいのかさっぱり分からなかったぞい。ここらでドドーンと満を持して戦いに参戦して欲しいものです。

どう見ても贔屓目100%でスーが一番可愛いし。

8
スーが一番可愛い

うむ。見事な顔芸である。
おそらく、スーが恋心に覚醒して雌雄を決するのは波戸くんであろう。痴女2人はないな。というか波戸くんだってだからね。普通に考えたらあり得ない。斑目よ、選り取りみどりのハーレムのようで選択肢は一つだぞ。

しかし、昨今のラブコメ作品の中で『げんしけん二代目』は圧倒的な面白さだな。愛情が横滑りしつつ、可愛さと愉快な人間関係で切なさ(矢島っち)もブレンドし絶妙に調理している。

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班目が笹原の妹・恵子の部屋から逃げ帰ったころ、波戸と矢島は漫画制作に励んでいた。二人はそれぞれの思いを込めて描き上げるが、荻上や吉武が読んだ後の反応に波戸の心は揺れる。そして、朽木)の卒業が近づいたということで現視研卒業旅行が計画された。現役部員だけでなく班目も参加して、波乱の卒業旅行が始まる!