サインハウスがリリースする「B+COM」はバイク用インカムとしてトップシェアを誇る人気シリーズ。今回、ついに最新モデル「B+COM SB5X」が登場しました。
バイクを運転する際にはヘルメットを着用するので、後部座席の人や他のバイクに乗っている人との会話は、停車している時に大声で話すしかありません。走行中は、風切り音も発生するため、肉声で会話するのは至難の業といえます。そこで、ライダー達は意思の疎通を図るためにハンドサインを活用しますが、これでは細かいことは伝えられませんし、もちろん雑談なんてできません。そこで、ヘルメットにスピーカーとマイクを仕込んで無線で通話する手段が求められます。
無線での通話と言っても、従来のトランシーバーでは双方向通話ができず、どちらか一方の人が発言していると、もう一方の人は黙って聞いているしかありませんでした。トランシーバーでの会話で発言の最後に「どうぞ」とか「以上」とか「オーバー」などと言っているのは「自分の発言は以上で終わりです。そちらが発言しても結構ですよ」という意味です。
B+COMって何?
その点、この「B+COM」は無線規格にBluetoothを採用しているため、双方向で会話が可能になり、より日常会話的な「おしゃべり」が出来る点が大きなメリットとなります。複数人での会話もできるので、クロストークで盛り上がるのも一興です。また、一般的なBluetooth機器と同様に「ペアリング」さえすれば、簡単にインカム同士を接続して会話ができることも特徴の1つです。「B+COM」はバイク用インカムのシェアNo.1ということで、一緒にツーリングする人が「B+COM」を持っている可能性が高く、ツーリング当日にペアリングして即座に会話できるという手軽さも人気の理由となっております。ちなみに、Bluetoothのプロファイルに対応している機器であれば、「B+COM」シリーズでなくとも接続可能なはずですが、未検証のため動作保証外というのがメーカー発表となっています。
トランシーバーは、発言する際にはボタン操作が必要になり、バイクを運転している最中にその操作をするのは非常に煩雑でした。
「B+COM」は超省電力で駆動するため、一度接続したら繋ぎっぱなしで使えてしまうので、発言のたびにボタンを操作する必要がありません。ただし、鼻歌やくしゃみ、独り言なども相手に聞こえてしまうというデメリットもあります。会話が不要な時は、切断しておけば問題はないのですが、そういうハプニングも楽しんでしまうのもツーリングの醍醐味と言えるでしょう。
さらに、「B+COM」はBluetoothチップを2基搭載しているため、会話以外にもスマホとペアリングしてナビの音声案内や音楽を聴くことも可能です。
新型 B+COM SB5Xの主な特徴
- 最大4台までのB+COMをペアリングして4人同時通話が可能(別売りのB+COM Stationを導入すれば最大6人)
- デュアルBluetooth搭載で会話に加えてナビの音声案内や音楽も同時に聴くことが可能
- 電波到達距離 最大1.4km(障害物がなく見通しが良い場合)
- 最大通話時間 約18時間
- 新設計のマイクは高音質でクリアな会話を実現
- IP67レベル防水
以上のことからも、グループでのツーリングや二人乗りなど、バイクのレジャーシーンで大活躍するという代物だと言うことが解ります。
B+COM SB5Xを開封
B+COM SB5Xの内包物はご覧の通り。左からスピーカー、スピーカ取り付け部品、本体、マイク2種類、ベースユニット一式、充電用USBケーブル。
本体です。表面はマット調で仕上げられています。
アンテナを引き出した状態。
操作は3つのボタンと1つのダイヤルで行います。Bluetoothのアイコンがある場所がボタンになっており、このボタンを押しながらダイヤルを操作しないと、ダイヤルの入力を受け付けません。誤ってレバーに触れて誤操作しないための配慮になります。このダイヤルはボリュームの調節や電源のオン/オフなどの操作に使います。
本体の上下にもボタンがあり、ペアリングや通話の発信などに使用。
本体にはLEDを組み込んでいて、操作に対する応答やB+COMの動作状況などを知ることが可能です。
充電はスマホなどと同じくmicroUSBを使用。0.8Aなので、モバイルバッテリーでの充電も可能です。
前編はこちらまで。後編では実際の装着方法やツーリングの様子などをお伝えします。