男「おい!」幼馴染「んー?」
男「胸を揉ませてくれ!」
幼馴染「ん?」
男「幼馴染のおっぱいを揉ませてください!」
幼馴染「言い直さなくても聞こえてるから。てか揉ませねぇよ!?」
男「えっ!?」
幼馴染「えっ!?じゃねえよ!なんで私がツッコミ入れてんだよ!」
後は任せた
男「どうしてもダメ?」
幼馴染「寧ろどうして許可されると思った…」
男「……」
幼馴染「…取り敢えず、何でそんなこと言い出したか、説明してくれる?」
男「実は…」
こんな感じで良ければ仕事終わってから乗っ取る
幼馴染「実は?」
男「昨日、見知らぬ親父に言われたんだけど…」
幼馴染「は?」
男「24時間以内に異性の胸を揉まなければ即死亡って…!!」
幼馴染「昔のドラマのネタはいいから」
男「もうちょっとノってくれよ」
幼馴染「男がそうやって無駄な冗談から入るときは大抵下らない話だよね」
男「下らなくない!下らなくなんかねえよ!!」
幼馴染「そう?じゃあどうぞ、続きを」
男「友、いるだろ?」
幼馴染「ああ、男の数少ない話し相手ね」
男「話し相手じゃなくて親友だよ!てか、少ないとか言うなよ!」
幼馴染「私と友君とマッチョ君以外で、よく話す相手いる?」
男「いるよ!えっと…確か………いるんだよ……本当…だから…」
幼馴染「話の腰折ってごめん。とりあえず本題を進めて?ね?」
男「…友と、イケメンがさ、今日の昼休みに猥談してたんだよ」
幼馴染「大体読めた」
男「嘘吐けエスパーじゃあるまいし」
幼馴染「最初はお互いの彼女自慢、それからバストサイズの話へ」
男「え!?」
幼馴染「どちらも出会った当初より大きくなったと言う。その理由を自分たちが揉みしだいたからだと冗談を言い合っていた」
男「聞いてたのかよ!」
幼馴染「猥談って聞いた時点で想像つくよ、この後に男が言う言葉も」
男「絶対外してやるよ!」
男「俺も揉んで育てたいんだ!成長の余地が多分に残された、お前の胸を!!」
幼馴染「やっぱりあってた。ていうか相当失礼だよね、殴っていい?」
男「ご褒美です!」
馴染「殴った手が汚れそうだからやめとく」
男「俺の作戦勝ちだな!」
幼馴染「投擲はするけどね」
男「って!何だよ、アイスの棒かよ」
幼馴染「生ごみ用のゴミ箱に捨ててきて」
男「はいよ」
男「捨ててきたぞ」
幼馴染「ありがと。はい、柿の種」
男「サンキュー、ご丁寧にピーナッツと分けてあるな」
幼馴染「ピーナッツあった方がおいしいと思うんだけどな」
男「添え物より本命の方がうまいって」
幼馴染「まあ、争奪戦にならないからいいけど」
男「閑話休題、話を戻そう」
幼馴染「まだ揉ませろ言う気?」
男「それだけじゃない」
幼馴染「それもそうだけど、友君たちの猥談とかさ、何で平気で話して来るかな」
男「聞けって…」
幼馴染「これでも私、女の子なんだよ?反応し辛いからあんまそういう話振らないでよ」
男「いい加減そこから離れろ!」
幼馴染「じゃあ、どこに話を戻すつもりだったの?」
男「まあ、揉ませろまで戻るんだけどさ」
幼馴染「言った側から…」
男「いや、幾らなんでもいきなり揉ませろは段階すっ飛ばしてたと思って」
幼馴染「後にどんな言葉を繋げてもそれ先に言ったら台無しだよね」
男「自分でもそう思う」
男「でさ、お前って、俺のこと何でも知ってるよな?」
幼馴染「何でもとは言わないけど、まあ誰よりも知ってはいるんじゃない?」
男「長い付き合いだからな」
幼馴染「来年で10年になるよね」
男「そんな長く一緒にいるんだからさ、そろそろ彼氏彼女って意味で付き合おうぜ?」
幼馴染「いや、これだけ長い付き合いだとそれこそ今更だよね」
男「振られたって解釈であってる?」
幼馴染「だって、もう家族同然だよ?私がお姉さんで、男が弟」
男「俺の方が半年早生まれだろうが!」
幼馴染「そうだね、でも妹の胸を揉みたがるお兄ちゃんは気持ち悪いよ?」
男「そういや妹も彼氏ができたっっつってたな」
幼馴染「ふ~んそうなんだ」
男「全然驚いてないな」
幼馴染「ちょっとは驚いたけど、まあ中学生だから不思議はないし、それに男の考えてることも分かったしね」
男「俺が何考えてるって?」
幼馴染「焦ってるんでしょ、周りが自分より進んで行くの見て」
男「……」
幼馴染「焦って急がなくても大丈夫だって。一日一善繰り返してればその内いいことあるよ、私以外の女子と」
男「ありがとな…まあ期待せずにやってみる…」
翌日
男(今日から一日一善のモテモテ計画開始か…)
男「行ってきます」
「いってらっしゃ~い」
通学路
幼馴染「おはよー」
男「おう、おはよう。今日は珍しく早いな、いつもぎりぎりに来るのに」
幼馴染「まあ昨日けしかけた手前、何か奇行に走らないか見張ろうと思って」
男「走らねえよ!」
幼馴染「それで、一日一善、やるの?」
男「ああ、それでモテるとは思わないけど、内申点アップくらいの見返りはあるだろうし」
幼馴染「思いの外冷めてるね、モテモテになってやる!今に見てろ!とか言うと思ったけど」
男「そりゃ一日一善でモテモテなら世界中どこ探してもモテない奴なんていないだろ」
幼馴染「だよねー。何するか知らないけど、帰りに結果報告聞くの楽しみにしてるよ」
男「了解。じゃあ4時前に西門で」
教室
男(一日一善か、とりあえずいいことしないとな。無難なところで掃除かな)
「お、どうした男?お前なんかやらかしたか?」
男「あ、おはようございます…って先生、これ別になんかの罰で掃除してる訳じゃないですよ」
先生「そうか、てっきりまた理科総合Aで寝過ごした罰かと思ったぞ」
男「確かに寝てましたけど、決め付けは良くないですよ」
先生「結局寝てんじゃねえか!言ってやろ」
男「ご無体な!」
「ははは!朝っぱらから何馬鹿やってんだよ!」
男「…うるせえ…とっとと朝練行って来いよ友」
友「悪い悪い、てか本当に罰じゃねえのかよ」
男「そうだよ、自主的にやってたんだよ。くそ、正直者が馬鹿を見る嫌な世の中だな」
友「馬鹿を見るのは正直者じゃなくてKY、いらんことまで言うから馬鹿を見るんだよ」
男「いらんことか…」
友「じゃあ朝練行ってくるからまたな」
男「おう、行って来い」
幼馴染「内申点上がる所か下がりそうだね」
男「見てたのかよ!」
幼馴染「さっき友君から聞いた。まあ変なことはしてないみたいで安心したよ」
男「そりゃ良かったな」
幼馴染「うん、良かったよ、監視しなくて済みそうで」
男「じゃあ安心して報告待ってろ」
幼馴染「期待しないで待ってるね」
放課後
男(やろうと思うと大してできないもんだな、いいことって)
男(結局、今日の掃除のゴミ出しを進んでやったくらいか、認められたのは…と、あれは…)
「んっ、くっ…あ…」
男(見たとこ後輩の女子か。こいつもゴミ出しか。結び目解けてぶちまけるとは可哀相に)
「え?あ、あの…」
男(何となく片付けたが何か声かけた方がいいかな)
「え、えと、その…」
男(いらんこと言って嫌な思いさせてもあれだしいいか。俺のとまとめて捨てに行こう)
「あ…」
男(結構重いな、これでプラゴミかよ)
男「よう」
幼馴染「ん、じゃあ帰ろっか」
男「おう」
幼馴染「という訳で!」
男「は?」
幼馴染「リザルトフェイズ」
男「今度は何のネタだ?」
幼馴染「フリゲ」
男「お前の趣味急激に金かけない方向に進んでいってるな」
幼馴染「それじゃ、今日の行動をチェックしてみようか」
男「と、こんなとこかな」
幼馴染「う~ん、朝もそうだったけど、善行って言うより自己満足だよね、完全に」
男「だよな、と、あとさっきゴミ出し手伝った」
幼馴染「ほほう?」
男「ゴミ袋解けて中身ぶちまけてた子がいてさ、回収手伝ってついでに捨てに行った」
幼馴染「中々いいんじゃない?いいことだし好印象だろうし」
男「終始おろおろしてたな、あの子」
幼馴染「え~?どういう対応したの君」
男「変なこと言って朝の二の舞にならないように黙って作業してただけだが」
幼馴染「原因それじゃん」
幼馴染「その子、かわいそうだな」
男「そこまで言うか!」
幼馴染「いや、無言でやられたら、怒ってるのかと思うよね。そりゃおろおろもするって」
男「でも何言っていいか分かんなかったし…」
幼馴染「かける言葉一つでも大分変わってくるから、今度はその辺も考えてやってみよう」
男「面倒くさいなあ…」
翌日
放課後
男「じゃ、今日も俺が持ってくわ」
「いいのか?昨日からどうした、鍛えたいのか?」
男「ゴミ出しくらいで鍛えるは大げさだろ、いいから部活行ってこいよマッチョ」
マッチョ「おう!サンキューな」
男(さて、今日も会うとは限らないけど、リベンジ行ってくるか)
男(いた!何かいた!二日連続でいた!ゴミ出し連続とか自分で買って出ないとありえないだろ)
「うん…しょ……と、くっ…」
男(今日は空き缶と燃えるゴミか、うへえ…どっちも重そうだな)
男「あとは俺がやるからいいよ」
「え!?で、でも…」
男「じゃ」
「え、あ…」
男(見栄張りすぎた!普通に重い!片方だけにすりゃ良かった!!)