(ノ゚A)ノ ウワアアアアアアア!!!
ヤバイ、カッコええ
伝統技法を完全再現。
YouTube上で "映画に登場する武器" を現実に造る鍛冶集団「Man at Arms」が、映画『キル・ビル』に出てくる服部半蔵の日本刀の製作をついに決意
江戸時代の前、約400年前から現在まで伝わる刀鍛冶の「たたら吹き」技法そのまま "土選びから" 全力本気モードでたどっていく素晴らしいドキュメント
日本語訳を付けました。途中で出てくる動画は、各工程に対応しています
動画全編
炉の中に松から作られた木炭と砂鉄をかわるがわるレイヤー状に重ねる。1500℃に達すると砂鉄は溶けはじめ、木炭の隙間を流れながら炭素を吸収し
次第に鉄に還元され炉の底に溜まっていく。しかしこの時点では不純物「ノロ (鉱滓)」が含まれるため、さらに鉄をドロドロに溶かすことで比重の軽いノロが浮いてくる
炉の下に穴を空けるとノロと分離した鉄が流れだし銑鉄 (せんてつ) という塊となる。これらは硬くて脆い「ズク(銑)」と良質な「ケラ(鉧)」に選別され、ケラの中でも不純物の少ない鋼が「玉鋼 (たまはがね)」として日本刀の材料になる
ここまでに三昼夜、約70時間にも及ぶ時間を要する
●加熱炉
加熱炉の点火方法も日本の伝統的な手法を使う。日本製の重いハンマーを使って鋼の棒を赤くなるまで叩き、火種とする
木炭を入れる
●水挫し/水減し (みずへし) → 沸かし(わかし)
玉鋼の炭素の含有量を調整し、不純物をさらに除去する。日本刀を仕上げるには、完成品の10倍もの重量の玉鋼を必要とする
一定温度に達すると内部の不純物が溶け、結合作業で外に出てくる
生成するのに多くの手間を費やすため、どんなに小さな破片でも無駄にしない。
●小割り
水減しした材料を割り、破断面を見る。綺麗に割れないものは炭素量が少なく粘りがあるために刀身の芯の部分「芯鉄 (しんがね)」用として集め、きれいに割れた炭素鋼は芯を包む「皮鉄 (かわがね)」として使われる
皮鉄
●積み沸かし
テコ棒の先に選別した玉鋼を慎重に積み重ね、濡れた和紙で包む
細かくなった玉鋼は、炉に入れるとこぼれ落ちてしまったり、表面積が広いために酸化が早い。そのため、さらに粘土と稲わらの炭や灰で包むことでそれを防ぐ
火炉中に入れ、約1300℃に加熱 (沸かし) 芯から沸いた鋼を火床から取り出し、大槌 (先手) で叩いて固め、平らにする作業を繰り返す
●鍛え 鍛錬
熱して、折るを繰り返す。最初の数回目は不純物が多く "折る" というよりは "割る" ようだが、不純物が減り、炭素が均一に拡散していくことで綺麗に折り曲げられるようになる。縦横両方向折ることでさらに不純物を取り除く
芯金
芯金とは刀の心臓である。現代の鉄製品と伝統的な日本刀の違いを聞かれた時いつもこう応える。
日本の神道や禅では、この世のもの全てに神が宿っていると考えられていてる。そして伝統的な刀鍛冶は、素材と向き合いその神 (精神) を認識した上で仕事をするんだ。
曹洞宗宗祖の道元膳師は「現成公案」の中でこう言っている
『世界が自由に私達の中に入ってくる時、それは真と言える。しかし、私達自身を事象の上に重ねようとした時、それは偽りである。』
●鍛え 鍛錬
皮鉄と同じように幾重にも折っていき、完全に結合するまで何度も繰り返す。15回ほどの折り返し鍛錬の結果、約33,000枚の層が内部で生成。日本刀が強靭である理由がここにある
●造り込み
芯鉄を皮鉄に挟み込む。しなやかな芯鉄を硬い皮鉄に挟み込む事によって
折れず (しなやか)
曲がらず (かたい)
よく切れるという日本刀の最大の特徴が造られる
●素延べ
長い棒状のカタチに引き伸ばす。水で濡らした金床の上に刀を置き、槌で叩く「水打ち」という方法によって、急速に発生した水蒸気が刀身についていたカスを吹き飛ばす。ここで、仕上がりとほぼ同じ形に仕上げていく
●火造り
「切先(きっさき)」を作る。繊細な部分を叩くため、刀工の技が試される
刀の峰の部分である「棟 (むね)」を造る
刀身の中ほどを貫く稜線「鎬 (しのぎ)」と、峰のあいだにある「鎬地 (しのぎじ)」を造る
この2つの作業で、鎬の位置が決まる
刃を造る
日本刀の工程で特筆すべきは、すべての部位の形状が明確に決められていることだ
●鍛冶研ぎ 生砥ぎ
●土置き
刀を作る上で重要な工程で、美しい文様を生み出す。耐火性の粘土に木炭の粉、砥石の粉を混ぜて「焼刃土 (やきばつち)」を作り、刃の部分には薄く、棟の方には厚く塗る。焼刃土の種類や配合には刀匠の秘伝があるという
●焼入れ
これを約800℃に熱する「炉に鉄が入った時自分の心も共に入るのだ」と昔の日本人は言った
一定温度に達したらすぐに油に浸け、急冷することで焼きが入る
この時できる焼刃土の薄い部分と熱い部分の境界線が「刃文 (はもん)」になる
持ち手部分の製作
●目貫
刀身を固定するために、柄の部分に当てられた目釘が装飾化されたもの。柄現物からサイズを測り、デザインする
銅板にトレースする。ペンシルトレースからはじめ、次第に深くしていく。その厚さ約1ミリ
●柄
柄になる部分の長さを測る
すべり止めをつくる
●縁と頭
赤銅同金をつくる(銅を完全に溶かし、24Kの金をくわえる)
適切な厚さとサイズになるようにする
●鍔 (つば)
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