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UQ WiMAX 2+ WX01 通信テスト:4x4 MIMO 下り最大220Mbps対応の実力、品川・秋葉原・新橋で110Mbps超を目指す - Engadget Japanese

世界初4x4 MIMO対応、下り最大220MbpsのUQ WiMAX 2+ WX01の実力をチェック

サービス開始当初からの計画だったものの、ここのところ「3日で3GB制限」などと盛り上がっているUQコミュニケーションズ。WiMAX 2+の下り最大220Mbpsサービスは開始から4カ月が経過し、安定したであろうこのタイミングで高速通信=実力をチェックしました。今回はWX01の山手線の駅改札、ホーム、構内で実施したフィールドテスト結果をレポートします。

【計測結果一覧】UQ WiMAX 2+ WX01 通信テスト

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下り最大220Mbps、UQの2つの高速化アプローチ

UQの下り最大220Mbps通信は、端末・基地局間各4本のアンテナで送受信することにより、通信を高速化する「4 x 4 MIMO」と、複数帯域の電波を束ね通信を高速化する「キャリアアグリゲーション(CA)」の2つの高速化アプローチがあります。

対応製品は、4 x 4 MIMO対応のNECプラットフォームズ製 WX01 と、CAに対応するファーウェイ製の W01 の1機種ずつ発売しています。

WX01は、WiMAX 2+の4x4 MIMOによる最速220Mbpsのほかに、従来方式WiMAXに対応。WiMAX 2+サービスエリアであれば高速通信が可能な4x4 MIMO方式が魅力です。

W01は、WiMAX 2+のCAによる最速220Mbpsのほかに、au 4G LTEに対応。auのLTEエリアの広さは魅力ながら別途オプション料として月額1005円が必要で、下り最大は75Mbpsに留まり、更にWiMAX 2+のCAエリアはまだまだ初期段階で限定的です。

現在、東京にはCAエリアはなく、WiMAX 2+の20MHz幅のみ。CAに必要な40MHz幅への移行は従来方式のWiMAXの帯域を30MHzから10MHzまで減らし、20MHz分をWiMAX 2+にマイグレーションしなければいけないため、かなり先の話になることが想定されます。

となると、CAがすぐには展開できない都心で、最大220Mbpsを体感したい場合、4x4 MIMOでのWX01を選ぶことになります。しかし、都心で本当に高速通信できるのか? と不安な人も多いはずです。

今回はWX01の山手線の駅改札、ホーム、構内で実施したフィールドテスト結果をレポートします。

フィールドテストの設定・実施場所・期待値

WX01は、4x4 MIMO・下り最大220Mbpsで動作するハイパフォーマンスモード、屋外での移動中の利用を想定してPCでのケーブル接続ではなく、2015夏モデルスマホのHTC J butterfly HTV31と5GHz(屋外用のW56)のWi-Fiで接続し、RBB TODAY SPEED TESTで計測しました。

WX01で5GHz帯のWi-Fiを利用するには、Web管理画面「クイック設定Web」で5GHz帯の利用をオンにする必要がありますが、一度オンにすれば、WX01端末のメニューで、2.4GHz・5GHz(屋外 W56)・5GHz(屋内 W52・W53)を切り替えられます。

計測日時と場所は、2015年7月11日土曜日の午後、休日で外出する人の多い山手線のターミナル駅のホーム、構内、改札口付近を中心に実施しています。

今回テストで期待するのは、4x4 MIMOの効果でWiMAX 2+の理論値110Mbps超えを狙うこととしました。従来のWiMAX 2+では40Mbpsから速くても80Mbpsには届かないレベルという経験則から、100Mbps超えを最低目標とします。

ウォーミングアップは大学前の路上で

UQは、大学キャンパスでのエリア構築に力を入れています。そこでまずは屋外・路上で東京工業大学キャンパス・イノベーションセンター屋上の基地局からの直接波と壁際で反射波によるマルチパスを受けやすそうな場所で予備テストとして計測を行いました。

下り58.77Mbps・上り6.61Mbpsとまずまず良好で、アンテナが直接見えない場所でも下り20Mbpsから30Mbps程度は出ており、従来機種よりも電波が掴みやすい状況にあることを確認できました。

 

JR田町駅・改札および山手線ホーム

田町駅は、通勤、通学、近隣住民の利用者が多く、2014年度の乗車人員ランキング18位 ながら、定期外の利用者が少なく、休日の乗降客はそれほど多いわけではありません。

そんな田町駅の改札口付近で、計測を繰り返したが、下りは最速72.25Mbps・最低でも60.27Mbps、上りも最速7.11Mbps・最低3.51Mbpsという結果で駅周辺と比較してもかなり高速安定しました。この日の100Mbps超えに期待が持てました。


続いて山手線外回りのホーム。

下り最速47.87Mbps、上り最速3.90Mbpsと平凡な結果に留まったものの、山手線の駅ホームとしては良好な結果でした。

JR品川駅・中央改札、新幹線改札、構内および山手線ホーム

品川駅は、2014年度の乗車人員ランキング6位と、今回の測定スポットでは最も混んでいます。 平日の通勤時間のピークほどではないものの、休日も近隣にお出掛けスポットがあり、乗り換えやエキナカで構内に多くの人が溢れています。

中央改札付近は、期待したほどのスピードは出ず、下り最速42.78Mbps、上り最速7.13Mbpsという結果に留まりました。

世界初4x4 MIMO対応、下り最大220MbpsのUQ WiMAX 2+ WX01の実力をチェック


その後は、良好な電波を求めて駅構内をぶらぶらとしながら、東海道線型の郵便ポスト付近ではやや高速な下り最速57.96Mbps、上り最速7.31Mbps。

 
ecute(エキュート)品川の入口付近では下り最速73.38Mbps・上り最速6.83と良好ながら100Mbpsは超える気配なし。

もしやと思い、新幹線のりば付近に移動したものの、空間的に電波が反射しそうなポイントもなく、下り最速45.46Mbps・上り最速6.09Mbpsと伸びは見られず、やや低調な結果。


品川で100Mbps超えは無理かと思いましたが、エキュート品川サウスのエリアに移動するといきなり下り98.99Mbps! これは期待できると何度か計測を繰り返すと、ついに下り101.21Mbps。 ​​更に計測を続けてWiMAX 2+の理論値110Mbps超えはでなかったものの、下り最速109.82Mbps・上り最速7.37Mbpsを記録しました。

その後、山手線ホームに降りましたが、下り最速32.72Mbps・上り最速3.80Mbpsとホームとしてはまずまずの結果で品川駅での調査を終了しました。

JR秋葉原駅・電気街口改札、中央改札、構内および山手線ホーム

秋葉原駅は、2014年度の乗車人員ランキング9位。定期券利用者以外の乗客は品川駅とほぼ同等ですが、乗車人員TOP10のうち、定期券利用者を上回る乗員は秋葉原だけです。休日により多くの人が訪れる電気の街アキバへの玄関口ということで、110Mbps超えを期待しながら駅に到着。

早速、ホームで計測を始めるも、電波がやや弱く不安定で下り最速22.98Mbps・上り最速1.61Mbpsに留まりました。


構内・改札付近に期待をしつつ、電気街口の改札付近へ行くと、いきなり下り72.19Mbpsを記録。 これはイケると計測を続けると下り100Mbps前後をコンスタントに出すスポットを発見。



品川で到達しなかった110Mbps超えを出すまでは、と粘って粘ってついに出ました下り最速110.65Mbps!上りも最速7.17Mbpsを記録しました。



その後も、中央改札口付近、構内での計測を続けたものの50~70Mbps程度に留まり、目標の110Mbps超えを達成したこともあり、従来WiMAX 2+では速いと感じていた記録でも満足できないスピード麻痺状態になりました。

 

JR新橋駅・烏森口改札、汐留口改札および山手線ホーム

新橋駅は、2014年度の乗車人員ランキング7位で、品川と秋葉原の間ながら、定期券以外の利用者は両駅の2/3程度に留まります。 平日のピークに合わせてエリア構築されていれば、品川と同程度のスピードが期待できます。

ちなみに、新橋に移動する際、東京駅で一旦ホームに降りて計測、結果は下り最速24.39Mbps・上り最速4.38Mbpsでした。

新橋駅 烏森口改札付近では、下り最速20.39Mbpsとこの日の測定ではかなり遅めながら、意外にも上りはこの日の最速9.74Mbpsを記録。

もしやと思いつつ、地下の飲食店がある汐留口の改札に移動すると、いきなり80Mbpsを超え、上りも9.74Mbpとすぐに記録を更新しました。

​改札の外に出て、反射波を受けそうな壁や柱のそばでの計測を続けると、この日2番目となる110.41Mbpsを記録。更には上り最速9.88Mbpsを1回、何度計測しても9Mbps以上ばかりという、上り下りともに高速なスポットでした。

4 x 4 MIMOで安定した高速通信

今回、初めて4x4 MIMO機種でフィールドテストを実施しましたが、最高速もさることながら、安定して高速通信ができるようになったことを確認。実利用上、最も大きなメリットとして実感しました。

マルチパスで高速化しやすい場所であれば、WiMAX 2+の従来機種と比較して、理論値の2倍とはいかないまでも、1.5倍程度までのスピードアップが期待できます。昨夏に実施したWiMAX 2+ルーターのNAD11とHWD15のフィールドテスト結果と比較しても、かなり良好な結果といえます。

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また、WX01は97gと小型軽量化で、バッテリー容量が2500mAhと少なめ。連続通信時間が気になるところですが、ハイパフォーマンスモードでも480分=8時間というスペックで、今回も4時間の使用でバッテリー残量表示は3/5と半分以上残りました。

ちなみに省電力モード(4x4MIMO非対応のWiMAX 2+)の連続通信時間は520分。ハイパフォーマンスと比較して40分しか連続通信時間に差がなく、スリープとリモート起動の使い勝手も良いのであえて省電力モードにする理由はあまり無いでしょう


今回フィールドテストの結論として、タブレットやPC、ゲーム機など複数の端末をネット接続する人、スマホのテザリングでバッテリー消耗が気になる人がモバイルルータの主な対象になると思いますが、ルーターの新規購入・買い換えフェーズを迎えており、Try WiMAXなどで既に従来WiMAX 2+が生活動線において十分にエリアカバーされていることが確認できているならば、4x4 MIMO効果による高速かつ安定的な通信が期待できるWX01はお勧めです。

UQ WiMAX 2+ WX01 通信テスト:4x4 MIMO 下り最大220Mbps対応の実力、品川・秋葉原・新橋で110Mbps超を目指す

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