渋谷凛「信頼関係と目標」
●注意
・Pが完璧人間では無く、人間的にマイナスな部分アリ。
・キャラ設定やや改変
↓の続きですが、特に読まずとも大丈夫です。
渋谷凛「信頼関係の形成」
※Pが「渋谷凛」と「桐生つかさ」の担当で、桐生つかさが、少し年の離れた幼馴染という設定です。
登場キャラ
・渋谷凛
・桐生つかさ
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【事務室】
ガチャ
つかさ「おいっす。ちひろさん」
「あっ、つかさちゃん。お疲れ様です」
つかさ「お疲れっす」
つかさ「今週の予定の確認だけど…」
「詳細確認なら、プロデューサーさんを呼びましょうか?」
つかさ「…アイツは?」
「今別室で、凛ちゃんと次の仕事の話をしてますよ」
つかさ「……そーか」
つかさ「じゃあ、ちひろさんでいーわ。ヨロシク」
「分かりました。あの…」
つかさ「?」
「……ひとつ、つかぬ事を伺っても良いですか?」
つかさ「ドーゾ?」
「プロデューサーさんと、つかさちゃんって…」
「幼馴染だったんですか?」
つかさ「あー……」
つかさ「本人が言ってたのか?」
「まあ、概ね。彼が上司と話しているのを、小耳に挟みました」
「履歴書を見たら、ただ同郷だと思ってたんですが…」
つかさ「あー…んんー…」
「殆どの人は知らないと思いますよ。大人ってそういう事情は口が堅いですし」
つかさ「……」
つかさ「小さい時、色々と世話焼いてくれたっつーか…」
「ほうほう…!」
つかさ「自分で言うのもハズいけど、アタシ…、小さい時は人見知りで…」
つかさ「多分、同学年とかの友達より、アイツと一緒に居た時間の方が長いんじゃねーかな」
つかさ「親が仲イイってのもあったけど………」
「幼馴染ですかー…、良いですねっ♪」
つかさ「そーか??」
「……」
「正直…」
「彼のこと、どう思ってます?」
つかさ「!?」ガタッ
つかさ「なっ、何でそう言う話になるんだよっ!」
「い、いえ! 別に他意は無いですよ! 気になっただけで…!」
つかさ「ハァ……」
つかさ「別に、何とも…」
「友情以上、恋愛未満ですか?」
つかさ「無いわ。恋とかナイナイ。ただの同郷。ちひろさんってお節介焼き?」
「す、すみません……控えます…」
つかさ「まあ……、ただ…」
「…?」
つかさ「久々に会ったんだし、色々と話をしたいって気はあるかもな」
つかさ「仕事とか忙しそうだけど、少し興味あるし」
つかさ「あと、アイツがアタシ以外の他人と話をしていると……、なんつーか…」
つかさ「…………気が散る?」
「『気になる』んじゃなくて、ですか??」
つかさ「……?」
「…そういうの、独占欲とも言うの、知ってますか?」
つかさ「は、はあ!? ドクセンヨク!?」
「(つかさちゃんって、サバサバしてると思いましたけど……)」
「(揺さぶったら面白いように反応してくれますね…)」
「あっ、あとですね…」
つかさ「ひとつって言わなかった?」
「いえ、これだけは言わせて下さい」
「つかさちゃん……、最近疲れてません?」
つかさ「!」
「顔に出てますよ。もう入社から一ヶ月以上経ちますけど、慣れてないのは分かります」
つかさ「……」
「これ、栄養ドリンクです。休養も必要ですよ」スッ
つかさ「……サンキュー、ちひろさん」
「何か悩みがあったら、担当のPさんに相談してみるとかどうですか?」
「幼馴染ならば、親身になってくれるでしょう?」
つかさ「……」
つかさ「そーだな。考えとくわ」
======
【同時刻 別室】
P「で、次の仕事だが…」
凛「うん?」
P「雑誌のファッションモデルの撮影なんだ」
P「贔屓にさせて貰ってる提携先が、また是非とも凛を起用したいと言ってくれてな?」
P「嬉しい限りだ。差支えが無ければ、今日にでも返事を送りたいが…」
凛「……」
凛「ん」
凛「別にいいけど…」
P「……」
凛「……」
P「…嫌、なのか?」
凛「…?」
P「(凛が嫌そうにする時は、決まって一拍置いた後、少し俯きがちになる)」
P「(まあ、誰が見ても、あんまり乗り気じゃないのは分かるケド……)」
凛「うーん…」
凛「気が進まないってワケじゃないよ…」
凛「けど………」
P「けど?」
凛「最近、レッスンも減ってきてるし」
凛「ライブとかCDの話とか……あれ以来、あんまり無いよね」
P「ああ…、その事か」
凛「私、何かダメだった…?」
P「いや、そう言う事じゃない」
凛「じゃあ…、何で?」
P「今は、多方面で名を売って、地盤を固めて、経験を積んでも良いと思うんだ」
凛「でも…っ!」
凛「他の子は、ライブとかたくさんやってるし、私だけ……、少し違うのかなと思って…」
P「他は他だ。凛には凛のペースがある」
P「凛は、これからの展望を……」
凛「私っ……!」
P「…!」
凛「……っ」グッ
凛「……いや、いい。ゴメン」
P「……」
P「…ライブをしたいなら、すぐには出来ないけど、調整も考えるぞ?」
凛「いいって。とりあえずその仕事、受けるから」スッ
バタン
P「……」
P「(…ハァ……)」
P「(うーん………)」
P「(今のは、俺の言い方が悪かったか……あー…)」
P「(苦手意識は、以前より全然薄れてはいるんだが……)」
P「……」
P「(何て言えば良いんだ…。恥ずかしいワケでも無いし、憎いワケでも無い)」
P「(ただ、必要最低限に収めようとして、けど言葉足らずで…、誤解を生んでしまう…)」
P「(上手く考えを伝えるのが下手なのか…)」
P「(はぁー…)」
P「(情けな………)」
・・・・・
・・・
・
─
──
───
────
─────
現役JK、社長、おまけに美人、そして……おまけにアイドル。
そんな完璧で最強に近いアタシのだけど……。
……そのプロデューサーは、かなりダメな男だ。
アイツに再会した時、想像を遥かに超えるダメ人間になってた。
安易な気持ちでプロデューサーの仕事を任せられてて、けど、まるでなっちゃいない。
自分勝手さに拍車が掛かり、現状に不満がある癖に自分は変わろうともせず、他人の愚痴を年下に漏らす。
クソ過ぎて笑えて……、そして泣きそうになった。
アタシが小さい頃に知ってるアイツとは、想像以上に違いすぎてた。
いや…、アタシが単に、虚像を膨らませすぎたのかも。
簡単に言えば、思い出補正ってヤツ?
少しヒいた。けど、見捨てることは出来なかった。
なんでだろうなー…
ダメになったアイツにアドバイスをして、優越感に浸りたかったから?
だとしたら、アタシも相当嫌なヤツだ。
昔、世話を焼いてくれたお礼?
庇護欲とか母性とか、アタシはそんなタマじゃない。
独占欲?
ちひろさん、そりゃナイな……多分。
不思議だわ。人間の思いとか関係って、言葉にしヅライ。
昔のアイツは、今みたいな根性無しでも、コミュ障でもあまり無かった。
些細なトラブルに挫ける姿だけは、見たくなかったからだ。
……何故ならアタシは、昔、アイツに一瞬、憧れていた事があったから。
ハズいわ、マジで。あんな奴でも、一応恩義とか感じちゃってんのか……?
─────
────
───
──
・
・・・
・・・・・
=======
【後日 Pの自宅】
P「……」ペラッ
P「……」
P「『他者の教育や目標の発見にあたって、注目すべきはその人物の強み、ストレングスである』……」
P「『その点を関わりの中で見つけ、伸ばす所のは育成の基本であり、双方の自信の獲得にも繋がる』……」
P「『どんな人間にも必ず特徴はあり、それを早く見つけられるかは、人間観察と価値観の受容が………』……」
P「……」バサッ
P「フーン………??」
P「それってつまり……」
P「経営革新みたいな研究か?」
P「損益や組織、生産性分析で、他社に無い強みを早めに把握………いや、違うな」
P「なら、履歴書の自己PRみたいな物か??」
P「んー…、でも、そんなの企業先に合わせてコロコロ変えるし…」
P「なら、教師と生徒の問答みたいな………んー…???」
P「……」
P「強みの発見と、伸ばす事、か……」
P「不器用な俺なら、時間は掛かりそうだ。自分の評価だってあんまり知らねーしな…」
P「まあ、確かに…、他人を貶して否定するのは簡単だけど、褒めるのって難しいよな……」
ピンポーン
P「……」
ピンポーン
P「………」
P「………」ゴロッ
ピンポーン
P「………」
P「………」
ピンポピンポピンポピンポピンポーン!
P「!!」ガバッ
P「な、何だ……、誰だ?」
P「……!」
つかさ『オイ、なに居留守使ってんの』
P「お前ッ……!」
P「な、何で…、俺のアパートの場所を知ってるんだよ?」
コメント一覧
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- 2015年07月19日 22:35
- よく続編書く気になったよな、度胸は買うよ
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- 2015年07月19日 22:36
- なぜ続編なんて書いたのか
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- 2015年07月19日 22:44
- コメ欄先に見てて良かった
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- 2015年07月19日 22:46
- 凛とつかさってこんなキャラだっけ?
まぁSSに言ってもしょうがないことだけど……
-
- 2015年07月19日 22:47
- 誰か3行であらすじ頼むわ
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- 2015年07月19日 22:47
- 前のPが社会不適合者なあれの続きか
どのみちかの有名な女不審Pと同じで二人を孕ませるんだろ?
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- 2015年07月19日 23:04
- Pが真面目に活動してるSSは最近は珍しいよな。個人的にはすごく良かった
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- 2015年07月19日 23:14
- まぁ、前回、ボロクソに叩かれてたからなぁ~。確かに、前作のPはクズ過ぎてムカつきマクリーンだったけど、かなり成長…というより、成長しようとしてるから、そこは評価しても良い気がするんだが……。
まぁ、『クズが今さら改心したフリしてんじゃねぇ!!!』と言いたい気持ちも分からんでも無いが(笑)
三人とも未熟で、どこかイビツに固まってしまった感じがするから、まだまだ、たくさん衝突とか、行き違いとか有りそうだな。
人間、反省して後悔して乗り越えたつもりの失敗を、差些細な事でまたやらかしたりするモンだからな。
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- 2015年07月19日 23:20
- このPを叩くのって、正直同族嫌悪以外の何者でも無い気がする。
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- 2015年07月19日 23:22
- 面白かった(小学生並の感想)
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- 2015年07月19日 23:27
- 変態Pが絶賛されて、普通のPやダメ人間ながらも成長しようとするPを叩く風潮。
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- 2015年07月19日 23:29
- Pの成長とプロデュースも一段落したし、次回があるならもう女の戦いしかないな
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- 2015年07月19日 23:33
- 前回あれだけボロクソに言われてよく続編書けたな
「笑ってはいけないプロデューサー」でも読んで「俺の方がまだマシだ」とか思っちゃったかな?
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- 2015年07月19日 23:40
- 長いと思ったけど、普通に読めた。
やっぱつかさ社長いいわー
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- 2015年07月19日 23:44
- なんか久々に真面目な凛を見た気がする。他のSSでのキャラ付けがアレ過ぎて…
-
- 2015年07月19日 23:45
- なんで評論家気取りの皆様は読まずに評価すんの?
正当な評価をしたいなら最後までちゃんと読もうね
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- 2015年07月19日 23:49
- ※14
ここの米欄見てないだけなんじゃないの
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- 2015年07月19日 23:51
- このシリーズ好き
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- 2015年07月19日 23:52
- 前作は本スレだと結構評価されてたしな。ここだと連投星1ニキとか住み着いてるし。IDさえあればな…
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- 2015年07月19日 23:55
- 前作言うほどボロクソ言われてたか?
コメ欄覗いてきたけど、普通じゃね?
相変わらず星1ニキは荒ぶってたけどw
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- 2015年07月19日 23:56
- あんだけボロクソの評価もらったのによく続き書く気になったな
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- 2015年07月19日 23:57
- つかさ本当にキライ
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- 2015年07月19日 23:58
- 全部読まずにコメントするのは無しにしようぜ、なぁ?
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故に最後まで読まなかった