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水の中でも騒音公害?びっくりするほど騒がしい10の海の生き物 : カラパイア

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 海底がひっそりとした、静寂に包まれた世界だと思っている人も多いことだろう。だが、そんなことはない。海底とは無数の海の仲間たちがざわざわした騒々しい世界なのだ。それはクジラやアザラシ、謎のノイズ以外だけではない。こんな生き物たちが、大音響で騒音を醸し出している。
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1. カクレクマノミ

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 映画ではフレンドリーな連中だったが、現実ならニモとお父さんとの関係はもっと幸薄いものだったろう。クマノミは厳しい縦社会なのだ。群れのボスがポコポコした音を立てて威嚇すると、下位のものはこれに対してカチカチ音で反応する。なお、現実のクマノミは雄性先熟であり、妻を失ったマーリンはメスに変化し、新たにニモを彼氏にしたことだろうが、ここでは関係のないトピックである。


Clownfish Sounds


2. テッポウエビ


low motion pistol shrimp attack hits 4000⁰C!

 テッポウエビは特殊な拳を有しており、これをピストルのように使って、弾丸の如き泡を撃ち出す。これに当たった獲物は身動きがとれなくなり、ときには死んでしまうこともある。その際に発生する音は、本物の銃声を60デシベル上回る、210デシベルとありえない大きさだ。あまりの速さに発光し、瞬間とはいえ、その時の温度は太陽表面のそれに匹敵する。テッポウエビだけは怒らせちゃダメだ。


3. ナヌカザメ

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 体が大きいわけでもなく、タフだったり攻撃力が優れているわけでもない。だから、危険から身を守るためクリエイティブにならざるを得なかった。そう、危険が迫るとナヌカザメは尾鰭を口に突っ込んで、腹のなかに水を吸い込むのだ。

 そうすることで、およそ2倍にまで身体が膨らんでしまう。捕食者が接近すると、ナヌカザメは裂け目に無理やり身を割り込ませて、巨大化作戦を実行し、誰もそこから引っ張り出せなくなるまで続けるのだ。しかも、これではまだ独創性に欠けるとばかりに、危険が去った後、お腹いっぱいに詰まった水を犬の吠え声のような音と共に吐き出す。これが収縮するときの単なる副産物なのか、それとも防衛戦略の1つであるのか、今のところよく分からないそうだ。


4. サンゴタツ

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 サンゴタツは奇妙で、実にロマンティックな生物だ。サンゴタツのカップルは、互いの尾を絡ませると、鼻と鼻を突き合わせ、まるで照れているかのように身体の色を変え、優雅に泳ぎ回る。この愛の交歓の最中、骨ばった頭をぐいと上げながら交互に艶かしい音を鳴らし合う。(音声ファイル

 この一夫一婦婚の魚はいかにして情熱を保っているのだろう? その秘密はダンスだ。彼らは求愛や繁殖の際に踊る。そして事が済めば、オスは袋の中に大量の赤ちゃんを抱きながら、愛妻が毎朝尻尾を握り、身体の色を変え、愛情を確かめに訪れるのを待つ。


5. ガマアンコウ

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 アグリー・トード、オイスター・クラッカー、バー・ドッグ等の異名を誇るガマアンコウは、サンゴタツほどロマンティックではないが、少なくともそうあろうとしている。繁殖期になると、オスは貝殻や岩などで巣作りを始める。だが、使えそうなものは手当たり次第集めてくるので、ゴミが混じってしまうのが玉に瑕だ。そして、ガラクタの城が完成すると口笛を吹いてメスに求愛する。だが、その音色は芝刈り機の騒音のようだ。(音声ファイル)ちなみに、メスもこの音を出せるのだが、どうも怒ったときにしかやってくれないみたいだ。


6. ウニ

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 ウニ…この変な奴らは好ましい姿をしているが、少々悪食である。ひっくり返すと、きっと後悔することだろう。そこに開いた大きく、尖った歯で覆われた口の見た目は、スターウォーズに登場するサーラックの巣穴のようだ。それというのも、ウニは岩を食べるのだ。だが、それはわざとやっているわけではない。ブダイ科の魚のように、ウニが食べたいのは岩や珊瑚に付着した藻類なのだ。そのためにガリゴリと岩ごと削り取ってしまうという寸法だ。(音声ファイル


7. イサリビガマアンコウ

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 長年、カリフォルニア州サウサリートのボートピープルは、夏の夜になるとサンフランシスコ湾から聞こえてくる唸り声に苦情を訴えていた。あまりの大きさに、会話がかき消されたり、睡眠が阻害されたりするほどだった。この謎の騒音の原因については、下水ポンプ、軍の実験、潜水艦など、様々な説があった。

 だがその犯人が明らかとなる。イサリビガマアンコウだったのだ。ガマアンコウの親戚であるかのように、オスは低く唸るようなノイズを上げ、メスに求愛する。1匹だけでも相当煩いが、コイツらが集団で唸り始めれば陸の上にまで響き渡る。(音声ファイル


8. ブラック・ドラム

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 人騒がせなのはイサリビガマアンコウだけではない。毎晩明け方まで続くブラック・ドラムの求愛も負けていない。その音は超低音であるゆえに、水中や地面を通して遠くまで響き、人間の家の中にまで侵入する。(音声ファイル)その絶倫ぶりは驚嘆に価する。ブラック・ドラムのオスは4、5歳で繁殖可能となり、それが60年も続くのだ。脅して黙らせることもできない。コイツらはでかいのだ(40kgを超えることもある)。そして、怒るとどうなるか? ご想像の通り、鳴き始めるのだ。


9. カリフォルニア・マンティス・シュリンプ

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 エビではない。シャコの仲間だ。何よりもまずその暴力で知られている。秒速23mで繰り出される鋼の拳で獲物を軽くノックアウトしてしまう。突き刺すための棘も生えており、さらに文字通り煩い。実験室でも、自然でも、オスのマンティス・シュリンプは、夜明けから日没までぶつくさと低く呟く。(音声ファイル

 科学者によれば、これは自分のテリトリーを守るためか、メスを惹き寄せるためのものだそうだ。実際のところ、どちらも行っているのではないだろうか?


10. ロリポップ・ダーター

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 ダブステップは好きだろうか? そうなら、きっとコイツを気に入るはずだ。求愛中だろうが、喧嘩中だろうが、ためらうことなく大きな低音を繰り出す。贔屓目に見れば、クジラのような鳴き声にも聞こえるだろうか。(音声ファイル

via:mentalfloss・原文翻訳:hiroching


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コメント

1

1. 匿名処理班

  • 2015年07月22日 21:04
  • ID:ENgDMnrZ0 #

サイコガンを持ったエビ。

2

2.

  • 2015年07月22日 21:07
  • ID:XjSa9KWh0 #
3

3. 匿名処理班

  • 2015年07月22日 21:25
  • ID:OwR.t.3q0 #

イサリビガマアンコウは、HIKAKINを超えたと思うw
シャコの画像はモンハナシャコになってるけど
カリフォルニアシャコの画像はコレな ttps://goo.gl/PzMzNC

4

4. 匿名処理班

  • 2015年07月22日 21:32
  • ID:vlmieZ0h0 #

魚でも、フィーバーしたっていいじゃない。

5

5. 匿名処理班

  • 2015年07月22日 21:33
  • ID:8mO.petl0 #

いくつかは夜中の海辺で聞いたら絶対びびる
特に低音系のやつ

6

6. 匿名処理班

  • 2015年07月22日 21:34
  • ID:3h9nYgpv0 #

太陽の表面ってたしか6000度…
うひゃあ

7

7. 匿名処理班

  • 2015年07月22日 21:40
  • ID:IrATu30q0 #

こういう生き物記事は大好きだからじっくり写真を眺めてから解説を読んでるんだけど
スクロールしてガマアンコウの写真をみた瞬間、ちびりそうになった。

8

8. 匿名処理班

  • 2015年07月22日 22:05
  • ID:Dycn2MRg0 #

鋏でキャビテーション起こすとは…

9

9. 匿名処理班

  • 2015年07月22日 22:11
  • ID:.WkEcxLiO #

魚もぶつくさ言うのね

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10. 匿名処理班

  • 2015年07月22日 22:41
  • ID:0o6VMrZn0 #

テッポウエビって単なる空砲野郎かと思い込んでたんだけど、意外と威力あったんだな。

11

11. 匿名処理班

  • 2015年07月22日 22:45
  • ID:8ZkgpPRg0 #

水中で聞く音ってどんな感じなんだろうな。風の音があるように水流の音があったりするんだろうか。
水中で音を聞く機能をなくしてしまった身としてはとても気になる。

ところで陸上脊椎動物の内耳は魚の側線器官と呼ばれる水の動きを感知する器官から進化した。
だから内耳は液体がないと機能せずリンパ液で満たされているのだが、音が空気中から水中に入るときにその大部分が反射されてしまうのでかなり出来の悪い耳になってしまう。
ので、それを補うために進化したのが中耳の耳小骨。鼓膜から入った振動を何倍にも大きくして内耳に伝えるのが仕事。進化元はアゴの骨である。
そして鼓膜を保護するためにその周辺が陥没して耳の穴になり、鼓膜が奥に入ってしまったがゆえの音波収集率の悪さ解消するために進化したのが耳たぶ(耳介)である。

ちなみに哺乳類は全生物のなかでも特に耳の良い生物である。
人間は音圧への耐性が高いという特徴を持つ。(なので人間には平気な大きさの音も犬や猫には耐えられない爆音だったりする。)

っていう話をしたくなってしまったんだ。

12

12. 匿名処理班

  • 2015年07月22日 22:52
  • ID:ve2hVd8V0 #

お・と・の・は・く・ぶ・つ・か・ん

13

13. 匿名処理班

  • 2015年07月22日 23:09
  • ID:z82hvcHE0 #

多摩川でもシオマネキの集団が手を振っているのを見ることができるけれども、見てくれと裏腹で無音の世界だ。
賑々しいのもいるようだし、面白いね

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