野崎「佐倉、実は俺は六英雄の一人なんだ」
野崎「俺はかつて、黒き獣を倒して英雄の一人と謳われていた」
野崎「しかし魔がさした……力を我が物にしようと仲間の一人を殺したんだ」
野崎「そして俺は別の仲間に取り押さえられ、封印されてしまい、現代に蘇った……」
野崎「今は贖罪と題して少女漫画を描いてる……これが俺が漫画を描いている本当の理由なんだ」
野崎「佐倉……信じてもらえるか?」
佐倉「」
野崎「……佐倉?」
佐倉「……」
野崎(無理もないな……こんなことを言って信じろという方が難しい)
佐倉「……野崎くん」
野崎「……?」
佐倉「……かっこいいよ!!」
野崎「!!!?」
野崎「佐倉……信じてくれるのか?」
佐倉「うん! だって今の野崎くんの目、本当のことを言ってる時の目だもん!!」
野崎(分かるのか!?)
野崎「そうか……いつかバレるであろうからカミングアウトしたんだが……その……見損なっただろうか……」
佐倉「ううん! そんなことないよ! 贖罪のために漫画を描くってかっこいいよ!!」
野崎「佐倉……」
佐倉「それにね……私、野崎くんがどんな人でも……どんなことがあっても……私はいつでも野崎くんの味方だよ!!!」
野崎「佐倉……ありがとう」
佐倉「……はっ!!」
佐倉(い、今の私の言葉……どうしよう、私が野崎くんのことを好きって……///)
野崎「これでアシスタントに困ることはないな!!」
佐倉「」
ガチャッ
御子柴「おーっす野崎」
佐倉「みこりん!」
野崎「……」
御子柴「? どうしたんだよ、そんな顔して」
佐倉「野崎くん……?」
野崎「……御子柴にも言おう」
佐倉「ええっ!?」
御子柴「? なんだよ?」
野崎「佐倉、お前だけに言って秘密にさせるのも辛いだろうからな……だからアシスタント全員に言おうと思う」
佐倉「野崎くん……私は止めないよ」
御子柴「いや、だから何の話だよ」
野崎「御子柴……実は俺は……」
御子柴「」
佐倉「みこりん、ボーッとしてるよ……」
野崎「無理もない……信じてくれない人のために作っておいた当時の俺の映像を見せたんだからな」
御子柴「……」
佐倉「みこりん……」
御子柴「……俺だけじゃなかったんだな」
佐倉「へ?」
御子柴「実は俺もよ……野崎に似たような秘密を持ってんだよな」
佐倉「みこりんも!?」
御子柴「野崎、折角カミングアウトしてくれたんだからな……俺も言うぜ」
野崎「御子柴……」
御子柴「野崎……ちょっと近づいてくれねーか?」
野崎「?? 分かった……」
ドォン!!
野崎「うおっ!!?」
佐倉「野崎くんが吹き飛んだ!?」
御子柴「俺さ……生まれつきベクトル変換ができるんだよ」
野崎「ベクトル変換……だと?」
佐倉「そっか……それで野崎くんは……」
御子柴「俺がまだちっちゃい時によ……その時はまだ力をコントロールできなくてクラスメイトを吹っ飛ばしちまったんだ」
御子柴「そっから気味悪がられて小学校卒業まではずっと一人きりだったな……」
佐倉「みこりん……」
御子柴「その時からだっけな……誰も遊ぶ友達がいないからゲームばっかしてたんだ」
野崎「お前がギャルゲーにハマった裏にはそんなことがあったのか……」
御子柴「でもよ……野崎の話と比べたら……こんなことで悩んでる俺が馬鹿みたいに見えちまった」
御子柴「だからよ野崎……これからもなんかあったら俺に頼れよ」
野崎「御子柴……ありがとう」
佐倉「今のみこりん、普通にカッコよかったよ!!」
御子柴「そ、そうか?/// ……俺に惚れても知らないぜ? 子羊ちゃん☆」
佐倉「あ、今ので台無しになった」
御子柴「う、うるせえ!!///」
御子柴「けどよ……身近にこんな秘密を持っているやつがいるとは思わなかったぜ」
野崎「そうだな……」
御子柴「……ところでよ佐倉」
佐倉「何?」
御子柴「お前も何か秘密とかねーのか? 小さいのでもいーからよ」
佐倉「ひ、秘密……」
御子柴「例えばよ、野崎のことがs佐倉「わーーーーーーー!///」
野崎「どうした佐倉!?」
佐倉「ご、ごめん!! ゴキブリかと思ったら黒い飴玉だった! えへへ……」
野崎「そうか……」
御子柴「なんだよ……折角俺がチャンス与えたのに」ボソッ
佐倉「ご、ごめん……でもいつか、自分の力で言いたいの」ボソッ
野崎「二人とも、何をコソコソ話をしているんだ?」
佐倉「な、何でもないよ!」
御子柴「お、おう! 何でもねーぞ!!」
野崎「……??」
次の日
若松「野崎先輩! おはようございます!!」
野崎「若松か……おはよう」
野崎(そうだ、若松にも言わないといけないな)
若松「……野崎先輩。実は俺、今まで先輩に隠してたことがあるんです」
野崎「何!?」
野崎(まさか……若松も何か重大な秘密を抱えていたのか!?)
野崎(……俺が先にあの秘密をカミングアウトしたら話辛くなりそうだな……先に聞こう)
若松「実は俺……」
野崎「実は……?」
若松「……俺、キセキの世代なんです」
野崎「!」
野崎「お前が……あのキセキの世代なのか!?」
若松「はい……キセキの世代は知ってますよね?」
野崎「ああ、バスケをしている人で知らない人はいない……」
若松「……この動き、見てもらえますか?」
野崎「? ああ……」
若松「……はあっ!」
ガゴン!!
野崎「!! このシュートは……瀬尾!!」
若松「はい……俺は相手の動きや技を模倣(コピー)できるんです」
野崎「まさかお前が……しかしどうして黙ってたんだ?」
若松「実は……」
瀬尾『なあ若、キセキの世代って知ってる?』
若松『!! は、はい……』
瀬尾『私さ、そいつら全員を反則プレイでボッコボコにしてーんだよなー』
若松『!!?』
瀬尾『いつもお前にやってるやつ以上にすげーのやりてーんだよな!! タマ掴んだりとかさ、カンチョーしたりとかさ!!』
若松『……』
若松「まさかいつもやってるのが手加減してたなんて……」
野崎「確かにそれは言えないな……」
若松「……あ! 今日日直なんでもう行きます!! 」ダッ
野崎「ああ」
野崎(……あ、六英雄の話をするの忘れてた)
一方
佐倉「おはよー結月!!」
瀬尾「おーっす千代」
佐倉(それにしても……野崎くんやみこりんにあんな秘密があるなんてなぁ……)
佐倉「秘密、かぁ……」
瀬尾「ん?」
佐倉「あ! なんでもないよ!」
佐倉(うっかり口に出しちゃった……)
瀬尾「あ、秘密で思い出した」
佐倉「えっ!!?」
佐倉(もしかして……結月にもとんでもない秘密とか過去とかがあるの!?)
瀬尾「秘密じゃないけどさ、今まで言ってたつもりだったけど言ってなかったことがあった」
佐倉「言ってなかったこと……?」
瀬尾「私さ、二重人格」
佐倉「ええっ!?」
瀬尾「私さ、いつも歌う前にくしゃみしてるじゃん?」
佐倉「そういえば……」
瀬尾「その時に人格変わってるの」
佐倉「じゃあ歌ってる時に全然暴れないのは……」
瀬尾「うん、そういうこと。 歌ってる時の私は『ローレライ翔』って呼んで」
佐倉「う、うん……」
放課後
野崎「佐倉、今日はアシスタントに来れるか?」
佐倉「うん! 大丈夫だよ!!」
野崎「そうか、じゃあ一緒に帰ろう」
佐倉「うん!」
佐倉(やった! 野崎くんと二人きりだ!)
野崎「あ、堀先輩も部活が休みだったはずだから堀先輩も呼んでくる」
佐倉「う、うん……」
堀「ようお前ら」
佐倉(噂をすれば……)
野崎「堀先輩、今日はアシスタントに来れますか?」
堀「おう、じゃあこのまま行くか」
野崎「はい」
帰り道
佐倉「今日は鹿島くんはいないんですね」
堀「ああ、確かほかの女子と帰っていくところを見たな」
ブロロロロ……
野崎「ん?」
佐倉(私達の近くにバイクが止まった……)
男「堀総長! 仲間が一人やられました!!」
野崎・佐倉「総長!?」
堀「……」
男「載せます! 早く行きましょう!!」
堀「……お前なぁ」
男「……はい?」
堀「俺がダチといる時は携帯で知らせろって……」
男「!!」
堀「言っただろうがぁ!!」
ドゴォン!!!
男「ぐはっ!!」
野崎「堀先輩……これは一体どういう……」
堀「!!」
堀(やべえ……なんとか隠さねえと……)
堀「え、演劇の練習だ……ビックリさせて悪かったな」
鹿島「でもその人、部員じゃないですよね?」
佐倉「鹿島くん!?」
堀「お前……何でここに!?」
鹿島「堀ちゃん先輩の怒鳴り声が聞こえてきたから……女子達を先に帰らせたんですよ」
堀「……」
野崎「先輩……正直に話してくれませんか?」
堀「野崎……」
野崎「俺も先輩に話さなきゃいけないことがあるんです」
佐倉(六英雄の話だね……)
堀「ああ……正直に話す。 実は俺は……埼玉にある『To羅丸』っつー暴走族のリーダーなんだ」
鹿島「ええっ!? そうだったんですか!?」
堀「今まで内緒にしてたけど……バレたらしょうがねえ」
佐倉「もしかして先輩が時々バイオレンスなのは……」
堀「ああ……普段は飛び蹴りとかしょっちゅうだな」
野崎「でもどうして暴走族に?」
堀「ただ単に憧れてただけだよ……特に理由はねえ」
堀「バレちまったっつーことは……俺も退学だな」
佐倉「わ、私……内緒にします!」
鹿島「私も! 絶対に
コメント一覧
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- 2015年08月03日 23:50
- そういえば野崎と鹿島くんはクラナドで結婚してたな
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