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一般的な都市のアパートというものは小さくて風通しの悪い物件が多い。一方で、新鮮な空気というのは全ての人にとって、リフレッシュ効果があり、健康的でいられる素晴らしいものだ。19世紀後半、この流れを受けて赤ちゃんを空気にさらす “エアリング” が推奨され、子どもを健康に育てる方法として育児本にも載るようになった。
これは冬の寒い最中、赤ちゃんを檻の中に入れベランダに吊るすというもので、寒さに対する抵抗力がつき、免疫力もアップするという。
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エアリングの起案者はルーザー・エメット博士である。彼は、1894年に発刊した育児書の中でエアリングの重要性について説いている。
血液を浄化し再生するには新鮮な空気が必要だ。適切な食事と同様に育児には必要不可欠なものである。食欲は増進され、消化もよくなり、頬は健康的な赤みを増し、全ての健康面で向上が見られる。
この考えのもととなっているのは、赤ちゃんの免疫力の強化である。寒さに対する抵抗力をつけることで、一般的な風邪にかからないよう免疫力もアップしよう、というものだ。博士は、幼児を外に出したり冷水のお風呂に入れて、寒い気温にさらすことで、小さな病気にかからない免疫力を養えると考えていた。
もちろん一般市民からは疑惑の声もあがったが、博士は、きちんと彼らの質問に答えていたみたいだ。以下、一部抜粋した内容を紹介しよう。
Q:このような方法で寒気にさらして、子どもに危害はないのだろうか?
A:最初は短い時間からスタートして、徐々にならしていく分には問題ありません。子どもが風邪にかからない最良の手段です。
Q:エアリングはどのように行えばいいのか?
A:外出する時と同じ様に帽子と軽めのコートを着せて、ゆりかごやベビーカーに寝かせ、窓から1メートルくらい離れた場所に置きます。全ての窓を全開にし、通風しがないようにドアは閉めます。網戸や仕切りは必要ありません。
Q:屋外で子どもを寝かせることを懸念する説もあるが?
A:根拠のある反対論はありません。子どもは起きている時よりも寝ている時のほうが風邪をひきやすいなんて事実もありません。逆に、屋外で寝ている子どもの方が健康的で、他の子よりも風邪をひきにくい場合が多いです。
Q:少しの寒気で風邪をひきやすい子どもの場合はどうすればいいのか?
A:涼しい部屋で過ごしてください。特に寝る時は。汗をかくような厚着はさせず、毎朝体を(特に胸と背中)を冷たい水で拭いてあげてください。
A:最初は短い時間からスタートして、徐々にならしていく分には問題ありません。子どもが風邪にかからない最良の手段です。
Q:エアリングはどのように行えばいいのか?
A:外出する時と同じ様に帽子と軽めのコートを着せて、ゆりかごやベビーカーに寝かせ、窓から1メートルくらい離れた場所に置きます。全ての窓を全開にし、通風しがないようにドアは閉めます。網戸や仕切りは必要ありません。
Q:屋外で子どもを寝かせることを懸念する説もあるが?
A:根拠のある反対論はありません。子どもは起きている時よりも寝ている時のほうが風邪をひきやすいなんて事実もありません。逆に、屋外で寝ている子どもの方が健康的で、他の子よりも風邪をひきにくい場合が多いです。
Q:少しの寒気で風邪をひきやすい子どもの場合はどうすればいいのか?
A:涼しい部屋で過ごしてください。特に寝る時は。汗をかくような厚着はさせず、毎朝体を(特に胸と背中)を冷たい水で拭いてあげてください。
赤ちゃん用屋外ケージは、ホルト博士自身が提唱したわけではなさそうだが、博士が提唱するエアリングを実行するため、庭がない家庭が屋外ケージを使用するようになった。
1922年、アメリカ在住のエマ・リードが、“携帯用赤ちゃんケージ”の特許を申請した。(実は906年に、ニューヨーク在住のエレノア・ルーズベルトが養鶏用のケージを窓の外に取り付け、長女のアンナを寝かしつけていた事が判明している。この行為を見た近所の住民は、エレノアが非人道的な行いをしているとし、当局に報告すると言ったそうだ)。
数年後に特許を獲得したエマの申請書には、「密集市街地で小さな子どもを育てるのはとてつもない困難が生じる。特に健康面においてはその影響は大きい。」と書いてある。そして、その解決策として彼女が提案したのが、屋外ケージである。
「本発明の意図は、新生児や幼児製品を提供することである。開いた窓に直結する吊り下げ式の外付けケージで、赤ちゃんや小さな子が入ることのできる。この製品は、住居やケージから構成される、したがって子どもが適切なおもちゃで遊ぶこともできる。」
似たような製品がルイス・フィッシャーが1920年に発行した育児本にも載っている。そこには、どんな窓にも取り付ける事ができる、屋外で寝るために便利な小部屋と書かれた窓用ゆりかごが紹介されている。ワイヤでできたこの商品は、サイズ 36" x 24" x 27"で都市のアパートに最適、遮熱屋根によりたとえ夏場でも赤ちゃんを涼しく保つのに十分、と紹介されている。
米国で1920代初期に特許を獲得したが、実際に急激に売り上げを伸ばしたのは30年代だった。しかも、主に使用されたのはスモッグの溢れるロンドンだという。ワイヤーケージは賃貸住宅や、赤ちゃんクラブに属する庭のない高い建物に住んでいる人の住居に取り付けられた。
一時流行から長い間人気を博し、1953年にはメディア会社のブリティッシュ・パテが、この製品を推奨するおもしろいプロモ動画を作っている。
●動画意訳:
ロンドンには庭がない住宅が多く、赤ちゃんを外に出す機会があまりない。しかし、ミセス・モンローはよちよち歩きの赤ちゃんにも陽に当たる権利はあるという。そこで小さなサリーにとっておきのプレゼントを用意した。
これからサリーはペントハウスの上流階級で暮らすこととなる。「さあ、サリー、表は寒いからね」といって上着を着せる母親。お兄ちゃんのポールがサリーの神聖なベッドに侵入してきて、ちょっと迷惑気味のサリー。
彼女はこれから人々が見上げる存在になるとは予想もしていないだろう。彼女はまるで庭にいるような体験をしているところだ。2才のポールは、このケージに入れるギリギリの年だが、サリーは彼などおかまいなしだ。パパが帰ってきたぞ。パパのことは尊敬しているけど、たまには見下ろすのも悪くない。
赤ちゃんケージがいつ人々の生活から消えたのかは定かではないが、おそらく20世紀後半、子どもの安全に対する懸念が高まってきた時期だろう。
via:mentalfloss 原文翻訳:mallika
そういえば日本にもはだし健康法や薄着健康法などが存在し、幼稚園などで園児にはだしや薄着を推奨しているところもあるよね。時代と地域の差はあれど、免疫力を強化するっていう点では方向性は一緒なのかな?
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コメント
1. 匿名処理班
吊るすのはともかく外に出しとくのはある程度は良いことやね、ちゃんと監視できれば
2. 匿名処理班
うわぉ
3. 匿名処理班
トンでも育児法は後を絶たないし、昔からでもあるんだなあ。
50年前の「抱き癖をつけない」育児なんか、厳格に実行したら酷い事になったはず。
4. 匿名処理班
恐!!笑っ
5. 匿名処理班
本当に赤ちゃんの健康を気遣うのなら下手なことせずに、普通に愛情注いで育てるだけでいいと思うんだけどなあ…
6. 匿名処理班
外気に触れること自体はいいことだが
日焼けはさせないほうがいいみたいね
でないと大人になってからしみができやすいのもあるが
何より皮膚がんのリスクが上がるらしいし
7. 匿名処理班
ずんずん体操と言うのがいいらしい
8. 匿名処理班
まあでも安全に作りさえすれば子供の遊び場としてはアリかもなあ
9. 匿名処理班
赤ちゃんの安全さえ確保できていれば悪くもないんじゃないかな
空気がきれいならね
ただ高所恐怖症の俺にはひたすら怖い
10. 匿名処理班
健康な体を作るには良い食事と適度な運動、しっかりと休息をとること
ずーっと昔から分かっている最良の方法なのに、何故かトンデモ論の方が重要視される
11. 匿名処理班
>>5
当時の人はこれが最良の愛情の注ぎ方だと思ってたんだけど?
いつの時代も偽善者は無意味に知った風なこと言うから困る
過去のことを○○がいいと思うだけどなぁなんてバカでも言えるし
12. 匿名処理班
白黒だから微妙だけど本文にもある通り外気がスモックでやばそう
13. 匿名処理班
悪くない気がする
絶対に落ちなければ
14.
15. 匿名処理班
今の日本でも極力日中は散歩に連れて行きましょうって育児法はあるよ
光や空気の流れといった刺激に晒すことで感受性が豊かになるとかね
特にロンドンは当時から共働きが多く子育ては乳母やベビーシッターに任せ
6歳くらいで寄宿舎にぶちこんで夫婦がバリバリ働くのが普通だったから
時間の無い夫婦とこの手法とマッチしたのかもね
16. 匿名処理班
※6
日焼け対策のし過ぎでくる病が増えてるんですよ。
個人的には肌のシミよりもガニ股の方がみっともないと思うので
離乳食始める前はある程度の日光浴は必要です。
17. 匿名処理班
※10
勿論当時でも庭付き豪邸の子は自分ちの庭で存分に走り回っていたと思うよ。
でもそれを満たすのが難しい環境にある人が、なにか特別な解決策を欲するんでしょう。
これはアパート暮らしの人向けの商品なわけだし、そういう需要にピッタリハマったのでは。
もし公園とかの環境整備が無ければ、今でも現役の商品だったかもしれないね。
18. 匿名処理班
※11
そんなにピリピリしないで、外の新鮮な空気を思いっきり吸って落ち着け
19. 匿名処理班
はだし健康法、やらされたなぁ。学校では規則だから脱げと言われ、母からは汚いから脱ぐなと言われ、板挟みだった小1の春…
20. 匿名処理班
そこまで無茶苦茶な感じはしないなあ
21. 匿名処理班
※5
愛情だけでは不足なんじゃないか、って思わせるような環境要因がある時にこういうハウトゥーが社会に流行しやすい。
記事の例だったら、当時の都市環境は実際劣悪で、子育てする親に不安を抱かせやすい環境だったことは確か。
ある種の過剰な子育て法が蔓延する時ってのは、個々の親に問題があるというより子育てを取り巻く社会環境の方に問題があると疑ってみた方がいい。
22. 匿名処理班
記事にもあるけど、コレを推奨してたのは冬。
風邪を引きにくくする為の手段として考えられてたんでしょう?
さすがに窓に吊るす訳にはいかないが、子供は風の子的な考え方とはさほど違いは無い
23. 匿名処理班
北欧だと今でも赤ちゃんを外で寝かせると聞いたことがある
マイナス10度までいけるらしい
寒さの厳しい土地に順応するためと考えたら、個人的には一理あるような気がする
24. 匿名処理班
本当に免疫力アップするかどうかさておき
子供たちは楽しそうだ
見てるぶんには危なっかしいけどね
25. 匿名処理班
日本にも寒風摩擦と言うのがありますしね…
寒さに慣らすと言うのは理に適ってはいると思うけどいろいろ不安だなこれは。
26. 匿名処理班
※20
籠入れて窓からぶら下げるのは十分無茶だろ…
まあ某ずんずん体操よりは確かにマシだけどな
27. 匿名処理班
Q:ならまずはお前で試す事にするか
A:おい止めろ!
28. 匿名処理班
アレルギーを持つ子供が増えたのは清潔すぎるから、従って都会より田舎のほうがアレルギー持ちは少ない。田舎が汚いというよりは、田舎の方が砂遊びや土遊び、虫取りの機会が多いからだと思う。
暑い地域で育った人は寒い地域で育った人より汗腺が多い。
だから最近の人はエアコン有りの環境で育った人が殆どだから温度に耐性がない。
だから外に吊るすことの安全性はともかくとして、過酷な環境で過ごさせるのは有りだと思う。
29. 匿名処理班
なんとなく危ないからイヤとか極端な外気温とかを除けばわりと合理的な気がする
30.
31. 匿名処理班
俺もここで昼寝したい
32. 匿名処理班
フィンランドだったか北欧の国では冬赤ちゃんを外で寝かすの未だにやってるみたいだよ。
お母さん達が喫茶店の屋内でお茶してる間子供たちはベビーカーごと外で寝かされてた。
33. 匿名処理班
高所恐怖症の予防になりそう
34. 匿名処理班
40〜50年前の日本でも、赤ちゃんに日光浴は必要とされてた。
ロンドンは曇りの日が多いんでしょ。窓からケージは怖いけど。
35. 匿名処理班
ハンモック的な。
36. 匿名処理班
『続あしながおじさん』で、主人公が乳幼児の屋外での就寝を最新流行として取り入れようとしてたわ。籠じゃなくて睡眠用ベランダだったけど
これに反対する保母を、いかにも白痴みたいに表現してたなあ
37. 匿名処理班
※28
幼少期に動物(家畜を含む)と接する機会が多いと、アレルギーになりにくいって聞くね。動物園に行くのも効果が有るらしい。だがこの説も数十年後には覆されるかもしれないからなんとも言えないけど。何時の時代も子育てや子を思う気持ちは変わらないんだろうな・・・
38. 匿名処理班
育児法には未だ確実な正解はない。きっと現在の育児法も数十年後から見れば「当時そんなことやってたの!?」ってなるんだ。
39. 匿名処理班
たしかどこかの寒い国の地域では赤ちゃんを真冬の庭で昼寝させて
寒さへの耐性をつける習慣が今でもあるそうだな