兵庫県芦屋市にある芦屋市立美術博物館で「浮世絵恋物語~浮いた話のひとつふたつ」という浮世絵の展覧会が開かれ喜多川歌麿、鈴木春信、喜多川歌麿、歌川広重、月岡芳年、歌川国芳など有名な浮世絵師の作品が展示されます。
本展のテーマは「恋」。江戸時代の恋愛事情や、当時美しいとされた美男・美女の姿から、物語に盛り込まれた様々な恋のエピソードを幅広く紹介し、江戸時代当時の社会に迫っています。
約120点を展示し開催期間は2015/8/12~11/15、会期中、4期に分けて一部展示替えを予定しております。
”偶像”のように理想化された人物像は洋の東西を問わず、いつの時代にも絵画化されています。江戸時代の美術を代表する浮世絵版画には、当時の人々が好んだ風貌の人物が数多く描かれ、庶民階層から貴族や姫君に至るまで幅広い人物が題材とされます。
なかでも、歌舞伎役者や町の美女たちが描かれた役者絵、美人画はまさに当世美意識の結晶です。そのような美男・美女が紡ぎだす恋物語は江戸時代文化を物語るもので、当時流行した「仇討ち物」や「心中物」には当時の複雑な男女の恋愛が盛り込まれています。「仮名手本忠臣蔵」や「心中天網島」など、人々の心に訴えかける物語が江戸時代に数多く生み出され、その恋のエピソードが浮世絵にたくみに描写されています。