2020年に開催される東京五輪公式エンブレム盗作疑惑が浮上している

問題でデザインしたアートディレクター佐野研二郎(43才)氏が、真っ向から否定しました。

画像:【佐野研二郎氏】
佐野研二郎氏
http://news.nicovideo.jp/watch/nw1727710

2年前に作成されたリエージュ・ワロン王立劇場のロゴや数年前に作成されたスペイン・バルセロナ

にあるデザイン事務所「Hey Studio」の作品と”酷似”していると指摘されている東京五輪のエンブ

レム。

画像:【(左から)リエージュ・ワロン王立劇場のロゴ、スペインのデザイン事務所の作品、
東京五輪のエンブレム】
デザイン比較

4日、関係者とともに都内で会見に挑んだ佐野氏。

会見の佐野研二郎氏

盗作疑惑について、

「大変驚いておりますが、全くの事実無根です。
自分はベルギーに行ったこともそのロゴも見たことがないので模倣ではないです。

エンブレムはシンプルでなければならない。
アルファベットを主軸にして作ると、どうしても類似するものは出てきます。
ただ、今回は力強さと繊細さをキープした上でどう展開するかを重要なテーマと考えました」

と従来の主張を繰り返し、

ベルギーの方の作ったロゴマークを見たときに要素は同じものがありますが、デザインに対する考えが全く違い、似てないと思いました。
展開劇場のデザインは『T』と『L』を主軸にしていると思います。

リエージュ・ワロン王立劇場ロゴと東京五輪エンブレムの比較

私のデザインは比較していただけるとわかると思いますが、真ん中の大きな垂直の帯がきちんとくっついている。
向こうのはそこが離れている。たぶん、『T』と『L』で作っているからでしょう。
背景の色などもすべて違います」

「今回は東京で開催されるということで、赤い円を心臓の位置に置きかった。
それで右下の銀色部分は、1964年(五輪のポスターを手掛けた亀倉雄策氏のデザイン)のDNAを引き継ぐことにしました」

1964年の東京五輪ポスターと比較

とし、デザインもアルファベットのA~Z、数字なども用意していたと発表。

そのほかのデザインパターン 

そのほかのデザインパターン(2) 

その上で

「私のキャリアの集大成と言える作品」
「世界に類のないエンブレムができたと確信」

と強調しました。

会見の佐野研二郎氏(2)

一方、リエージュ・ワロン王立劇場のロゴをデザインしたデザイナーのオリビエ・ドビ(52才)氏が

画像:【オリビエ・ドビ氏】
オリビエ・ドビ
http://creativemornings.com/people/olivierdebie

「私のロゴマークはベルギーを始め、ヨーロッパ各国で商標登録されている。
盗作であることは明白。
8日以内に(8月8日まで)使用の停止に同意して頂けない場合は法的手続きを取る」

と書面などでも抗議している点については、同席した大会組織委員会マーケティング局長の槙英俊

氏が

「こちらは東京五輪のエンブレム発表前に国際商標をIOC(国際オリンピック委員会)と
共に調査している。
先方(オリビエ氏)が商標登録していないことも確認済みである。
よって問題ない。抗議への対応は検討中」

と回答。

また佐野氏の所有していたツイッターアカウントとフェイスブックが

白紙撤回「灰色や 黒を白だと 言う人が 白紙に戻す 五輪デザイン」

と挑発するかのようなメッセージだけを残し、非公開に切り替えた点については

ツイッター
https://twitter.com/mr_design_twit

「私は3ヶ月ほど前にツイッターもフェイスブックも退会しています。
何者かにアカウントを再取得され、乗っ取られたようなものです。
現在、削除依頼を申請しています」

と語りました。

なお、先月31日にも佐野氏は書面で次のようにコメントしていました。

報道されている海外作品は、まったく知らないものです。
制作時に参考にしたことはありません。

この東京2020エンブレムは、1964年の作品へのリスペクトを持ちながら、日本らしさを自分の中で追求してデザインしました。
海外出張中のため、コメントを出すのが遅れてしまい申し訳ありませんでした。
帰国後、皆さまにご説明できる場を設定させていただきたいと考えております」

動画:【「東京五輪エンブレム盗作疑惑問題」佐野研二郎氏の会見】

HeyStudioとのデザイン酷似については触れませんでしたね。 Rolling Eyes

疑問はまだ残りますが、この騒動どう落ち着くのでしょうか・・?