転載元:キモオタ「デュフフwww暗殺教室の世界に迷い込んでしまったでござるwww」2学期 終盤
キモオタ「........これで 拙者の話はおしまいでござる」
全員「................」
キモオタ君が全てを語っている途中も、そして今、語り終わった後も
僕らは誰一人として口を開く事が出来なかった
キモオタ君の悲惨な過去を聞いたショックさと
断腸の思いでこの過去を話したキモオタ君の気持ちを考えた時のやるせなさで
その場にいた全員に重い空気がズッシリとのしかかった
・ディーラー「納車だよ。保護シートとるからね」 アルト「えっ」
・【マジキチ注意】女「すいません…」モジモジ 膣内洗浄師俺「なんだ股患者か」
・男「よりによって最後の村に生まれてしまった」
・医者「こりゃアレだね、一日30回くらいはオーガズム感じちゃう奇病だね」 俺「うわーん…やったぜ!!」
・【胸糞注意】女「痴漢です!」 男「えっ」 私服警察「えっ」
キモオタ「拙者は この教室に入る前、殺せんせーから、 この教室では 誰も自分を1人にする生徒はいない と言われたでござる」
キモオタ「でも、拙者は 過去の経験にとらわれて、殺せんせーの言葉を信じる事が出来なかった........皆が本当に優しい生徒たちだということは、この世界に入る前に知っていたはずなのに、心のどこかでは またひとりぼっちになる恐怖心があった...........」
生徒たち「..............」
キモオタ「だから、ひとりぼっちにならないために、皆の道化、笑い者として振舞わなければならないと考えた........
だから、中学生の頃に、いじめっ子たちの目の前でやったのと同じように、皆の目の前で、奇行に走ったり バカな言動を繰り返した.........」
キモオタ「でも、皆はいじめっ子とは違う、心の優しい中学生.........このまま奇行を続ければ 皆 自分から離れていく事はわかっていた......わかっていたのに自分をおさえる事が出来なかった..........これでまた、自分はひとりぼっちになるんだろうなって思った...........」
キモオタ「でも、ここにいる皆は違った」
生徒たち「.............!」
キモオタ「こんに見た目も言動も気持ち悪い拙者を受け入れてくれた、友達として接してくれた.....!
修学旅行の班決めの時 拙者の事を誰一人嫌わず、班に誘ってくれて、班に入れてくれた時、本当に嬉しくて泣いてしまったでござるよ」
生徒たち「.................!」
キモオタ「『死神』の事件の時もそうだった、
殺せんせーと皆が爆破されそうになった時、皆は最後まで拙者の事を信じてくれた...........」
生徒たち「..............」
キモオタ「なのに、さっき 拙者は皆にあんなにひどいことを言ってしまった......
皆は拙者の事を信じてくれたのに、拙者は皆の事を信じていなかった.........
本当にすまなかった.........」
さっき キモオタ君が皆に暴言を吐きながら教室を飛び出していったことを 責める生徒は誰もいなかった..........
僕らはキモオタ君の事を 何でも分かり合える友達だと思っていた、キモオタ君の事を知った気でいた......
でも 僕らはキモオタ君の抱えている現実の重みを知らなかった...........
キモオタ「さっき、拙者が皆に問いかけた言葉を覚えているでござるか?」
生徒たち「...............!」
『.......もし......自分にとって大切な人を殺さなければ自分が死んでしまうとしたら......... 君達ならどうする? 』
キモオタ「今はまだ あの問いかけの意味がわからなくてもいい............でも、もう少しで、拙者の問いかけの意味がきっとわかるはず...........」
生徒たち「...............」
キモオタ「そして、その問いかけの答えを、出さなければならない時が必ず来る.............その答えを出すのは
拙者も含めた E組の皆でござる」
生徒たち「.............!」
烏間「............!」
殺せんせー「...............」
ビッチ「................」
僕らは、まだ キモオタ君の問いかけの意図を理解できていなかった...........
その問いかけよりも、何よりも 今 僕らの頭の中にあったのは
これから先も、この学校を卒業してからも、ずっと一緒にいられると思っていた大切な友達と 二度と会うことができなくなってしまうという事だった
キモオタ「振り返ってみれば、今日まで 皆と一緒に過ごしてきて、色々な出来事があったでござるなぁ..........」
全員「..............」
キモオタ「2学期の期末テストで皆でトップ50に入る事ができて、すごく喜んだ事があったし.......」
生徒たち「................」
キモオタ「沖縄の島で、三人の殺し屋と
、鷹岡と、ウィルスと戦って、皆で困難を乗り越えて、その後 肝試しや浜辺で遊んで楽しかった事もあった......」
生徒たち「...............」
キモオタ「修学旅行の時に、拙者と岡島氏と前原氏で、女風呂に侵入して、片岡殿と岡野殿にこっぴどく叱られた事もあったでござるなぁ.......」
生徒たち「..............」
キモオタ「夏休み最後の日の夏祭りで、皆で花火を眺めた時、高校を卒業しても、またE組の皆で花火大会に行こうねと言われた時、それができないと知っているから 宿直室で一人で泣いた事もあった........」
生徒たち「...............!」ポロ ポロ
キモオタ「『死神』と戦った日の夜も、皆が拙者の事を信じてくれた事を思い出して、嬉しくて、また宿直室で一人で泣いた事もあった........」
生徒たち「......グスッ......グスッ....」ポロ ポロ
キモオタ「体育祭も、文化祭も、学芸会も、皆と一緒だから楽しかった、皆と一緒にいられるから嬉しかった
こんな幸せな経験、中学生の頃の自分は到底できなかった.......
こんなにたくさんの幸せな思い出を....
本当にありがとう
ありきたりな言葉だけど
皆には本当に感謝しているでござるよ」
生徒たち「.......グズッ.....ヒッグ....」ポロ ポロ....
キモオタ君が話を終える頃には、生徒の大半が泣いていたと思う
キモオタ君の悲惨な過去と、キモオタ君と二度と会えなくなる事を知った時、
僕らは、悲しくて憂鬱な気持ちをおさえることができなかった
そして、その日 僕らは皆 重い足取りで帰路に着いた
キモオタ君の過去や素性を知り、ショックを受けて 気分が落ち込んだ僕らは誕生日会などできる雰囲気でも気分でもなかった
キモオタ「..............」
烏間「やはり、中学3年生の生徒たちに聞かせるにはあまりにも酷な話だったか.......」
ビッチ「.......キモオタ.......悪かったわね........私たちが 皆に過去を話すように仕向けたから.......せっかくの誕生日会なのに 皆いなくなっちゃって........」
キモオタ「いや、いずれは皆に話そうと思っていたことでござるから
それに、いつまでも隠し事を続けるような間柄では、本当の友達とはいえないでござるからな........」
殺せんせー「キモオタ君.......」
キモオタ「さて!宿直室に戻ってシコって寝るでござるかな!明日も学校でござるしな!では殺せんせー、烏間先生、ビッチ先生、アデューでござる!」ニコッ!
バタン!
ビッチ「............キモオタ.......笑ってたけど すごく寂しそうだったわね........」
烏間「彼にはすまない事をした.......俺たちがやったことは、余計に彼の心の傷を抉ってしまった.........」
殺せんせー「.............」
翌日...........
キモオタ「磯貝氏ー!!おはようでござるーwww」
磯貝「お、おはよう........ございます......大石.......さん?」
キモオタ「やでござるよwww皆にはキモオタと呼んでほしいでござるwwwここの皆からキモオタと呼ばれるのは心地いいでござるからなwww」
磯貝「そ....そっか、ごめん キモオタ、また後でな!」タタッ!
キモオタ「あ、磯貝氏!........なんか忙しそうでござったな.........」
キモオタ「あ、片岡殿でござる!おはよう片岡殿ー!エッチしよー!」
片岡「お、おはよう キモオタ君」
キモオタ「学級委員の二人は朝から忙しそうでござるなぁ、拙者も何か手伝うでござるよ!」
片岡「あ、いいよ いいよ!別に二人でもできることだから、キモオタ君は先に教室に行ってて! 」タタッ!
キモオタ「あ!片岡殿..........」
教室にて
キモオタ「おはようでござるー!」ガララー!
渚「あ、お、おはよ キモオタ君」
杉野「お、おっす キモオタ.......」
岡島「よぉ........」
キモオタ「おはようでござる!それにしても 皆 教室に来るのが早いでござるなぁ、今日は行事でもあるでござるか?」
杉野「いや、特に何にもないよ、たまには学校に早く来るのもいいなーって思ってさ! 俺 ちょっと トイレ行ってくるわ」タタッ!
渚「あ、僕も行くよ!」タッ!
岡島「俺も行くわ!」タッ!
キモオタ「あ!皆.............」
キモオタ「やっぱり、昨日の事が.......」
昼休み
キモオタ「皆ー!拙者も昼食 ご一緒してもよろしいでござるかな?」ズン ズン
木村「お、おぉ.......一緒に食おうぜ」
三村「ああ.......キ、キモオタも一緒になま.......」
菅谷「ここの席 空いてるから........」
キモオタ「かたじけないwwwでは失礼して..........」ミシミシ...
木村 三村 菅谷「...........」ガツガツ ムシャムシャ!
キモオタ「.........皆 どうして急いで食べてるでござるか........?」
木村「あ、いや 別に何も.........じゃ、俺 食い終わったから!」ダダッ!
三村「俺も終わったから 一緒に行くわ!」タタッ!
菅谷「俺も お先に!」タタッ!
ポツン.....
キモオタ「............」モグモグ....
前原「よし、俺らも食い終わったな!」
岡野「うん、早く行こうよ!」
中村「私ももういいや!ごちそーさん!」
キモオタ「あ、皆 久しぶりに暗殺バドミントンでもせんでござるか? 拙者もだいぶ強くなったでござるよwww」
前原「わりぃ、キモオタ!俺ら 今日 ちょっと 用事があるからさー!」タタッ!
岡野「ごめんねー!また今度やろうねー!」タタッ!
中村「また今度相手になってやんよー!」タタッ!
キモオタ「..............」
キモオタ「(やっぱり、拙者は........皆に避けられているのでござるな.......)」
キモオタ「(でも、これが当然の反応でござる..........クラスメートが人殺しだと分かったら誰だってそんなやつ 避けるに決まっている.........)」
キモオタ「(..........だけど..........そんなことわかってるけど..........すごく寂しい.....)」
キモオタ「(本当は.......昨日の誕生日だって.........皆に祝って欲しかった.........一生に一度のE組で過ごす誕生日...........祝って欲しかった..........)」
キモオタ「グスッ.....ヒッグ......」
キモオタ「寂しいよぅ..........寂しいよぅ...........」グズッ....グズッ.....
烏間「キモオタ君.......」ザッ....
キモオタ「烏間先生.......」グスッ....
烏間「傷心のところをすまないが、君に、話したい事がある........ここでは少し不都合だ.......こっちの方に来てもらえないか?」ザッ....
キモオタ「...............?」
キモオタ「烏間先生.......話とは何でござるか........?」ズン ズン
烏間「........なぜ、生徒たちは君を置いて 教室から出て行ったかわかるか?」ザッザツ
キモオタ「..........そんなの、わかりきってるでござるよ.........拙者が自分の過去を話したからでござる.......」ズン ズン
烏間「.............」ザッザッ
キモオタ「やはり、拙者には、友達など作る資格なんてなかった.........拙者みたいな者が、友達なんて作ってはいけなかった...........」ズン ズン
烏間「..............」ザッザッ
家庭科室前
キモオタ「.........家庭科室........なぜここで話を........?」
烏間「...........ドアを開けてみろ、キモオタ君、」
キモオタ「.................」
ガララー!
早くいつものキモオタと生徒に戻って・・・!
大丈夫!きっと皆優しい生徒のままだよ…!
家庭科室に入ると
パンパン!!とクラッカーの音が鳴り響いた
生徒たち「キモオタ!!改めて 誕生日おめでとう!!」
キモオタ「皆.........! これは.........!」
家庭科室の黒板にはでかでかとこう書いてあった
『HAPPY BIRTHDAY!!3年E組のヒーロー キモオタ!!』
烏間「なぜ、生徒たちが君を置いて教室から出て行ったか...........」
キモオタ「...............!」
烏間「それは、彼らが君の誕生日会の準備をしていたからだ」ニッ
中村「さぁさぁ、主役はこっちこっち!」グイグイ!
キモオタ「おろろ!」トテテ!
渚「キモオタ君!お誕生日おめでとう!
これ、クラスの皆でお金を出し合って買った花だよ、僕らの財布からだから、高い花は買えなかったけど......」ス...
キモオタ「ありがとう.......!ありがとう..
........!」パサ
杉野「その花、今度は『死神』から買ったやつじゃないから安心してくれよ!ハハハ!」
神崎「キモオタ君が好きそうな色を何となく考えて選んだんだけど.........気に入ってもらえたかな.........?」
キモオタ「すごく.......すごく 綺麗な花でござる.......!皆、ありがとう.........!」ニコニコ
渚 杉野 神崎「............」ニコッ!
不破「キモオタ君!」ツンツン!
キモオタ「ん?」
不破「じゃじゃーん!」
キモオタ「おほぉ!これは バースデーケーキ!やべwwwうまそwww」パァァ!
原「どう?美味しそうでしょ?昨日はケーキ屋さんで買った物だったけど、今日のケーキは私たちが作ったんだよ!」ニコッ!
村松「いやぁ、ケーキなんて初めて作るからなかなか大変だったわぁ」ニッ!
茅野「お昼休みに ご飯食べないで ずっとこれを作ってたの!」ニコニコ!
狭間「私がこんな可愛らしいケーキを作るなんて性に合わなかったけどね」クスッ
速水「なんとか間に合ってよかったよ」ニコッ!
キモオタ「これを.........拙者のために.........!」ジワァ....
殺せんせー「ふーむ..........これは実に見事なバースデーケーキ.........美味しそうですねぇ」
茅野「殺せんせーはもう食べちゃダメ!昨日のケーキ 殺せんせーが全部食べちゃったの知ってるんだからね!」プンプン!
殺せんせー「にゅやッ!!あ、あれは聖職者として食べ物を粗末にするのを見過ごせなかったので...........!」アタフタ!
茅野「うそうそ!殺せんせーも一緒に食べよ!」ニコッ!
殺せんせー「ありがとうございます!!ありがとうございますぅぅぅ!!」ドバドバ
カルマ「殺せんせー、給料日までまだ日にちがあるからって必死だねぇ」
寺坂「情けない大人の見本だなこりゃ」
生徒たち「ハハハハハハハ!」
キモオタ「デュフフフフwww」
吉田「キモオタ、そろそろロウソクの火を消そうぜ!」ポン!
キモオタ「うむ、そうでござるな!」
竹林「君は実年齢は21歳だけど、ロウソクの本数は15本にしているよ」クイッ
木村「お前もここでは 皆と同じ 15歳だからな!」ニッ!
キモオタ「そうでござるな!拙者も皆と一緒でござる!」ニコッ!
三村「よーし!キモオタがロウソクの火を消す瞬間、しっかりカメラに収めるからな!」
キモオタ「かっこよく撮っておくれやすw
ww三村氏wwwデュフフwww」
菅谷「じゃ、電気消すぞー」パチッ
フッ
律「ワン、ツー、スリー、はい!」
生徒たち「ハッピーバースデートゥーユー♪ハッピーバースデートゥーユー♪
ハッピーバースデーディア キモオター♪
ハッピーバースデートゥーユー♪」
キモオタ「よぉし!フー!フー!」
ロウソク「」フッ
電気「」パチッ
生徒たち「ハッピーバースデー!!キモオター!!」パチパチパチ!!
キモオタ「皆........ありがとう..........!」ジィィィン....
前原「キモオタ、キモオタ、」トントン!
キモオタ「ん?前原氏........」
岡島「これは俺たちからの誕生日プレゼントだ!」スッ....
キモオタ「これは.......!拙者が前からずっと欲しかった 熟女のフルヌードだけをかき集めた エロ本ではござらんか......!」
イトナ「今日 学校に来る前に三人でエロ本廃棄スポットを探索して見つけ出したものだ キモオタの趣味に合う本を厳選したから苦労したぞ」
キモオタ「おぉ.......我が同志よ........!ありがとう..........!ありがとう.........!」シコシコシコシコ
岡島 前原 イトナ「.............」ニコッ!
片岡 岡野「.............」ゴゴゴゴゴゴ....
岡島 前原 イトナ「ハッ.......!!」
ゲシッ!!ゲシッ!!ゲシッ!!
岡島「がはぁ!!」
前原「ぎひぃ!!」
イトナ「ぐふぅ!!」
岡野「まったく!!アンタたちは!!ロクなモン渡さないんだから!!」
片岡「さて........後はわかってるよね、三人とも?」ニコッ
岡島 前原 イトナ「ひぃぃぃぃ......」ガクブル
キモオタ「デュフフwwwこれでこそいつものE組でござるwww」シコシコシコ
片岡「」ガミガミガミガミ!!
岡 前 イ「」ペコペコ
奥田「キモオタくん、楽しそうでよかったです!」ニコッ!
千葉「なんか......昨日もこんな光景なかったか........?」
烏間「キモオタ君」ザッ
キモオタ「烏間先生.........!」
烏間「彼らが 今日 君に対して急によそよそしくなったのは、決して君と距離を置くためではなく、君に内緒で誕生日会の準備を進めるためだ」
ビッチ「昨日は本当に心配したわよ、
あんな過去を知ってしまったら、 あの子たちは アンタに対して 差別こそしないものの、どう接していいか戸惑ってしまうものかと思っていたから..........」
殺せんせー「しかし、私達が そんな心配をする必要は全くありませんでした 彼らは 真実を受け止め、変わらず、この教室の『仲間』として 君と接したのだから..........」
渚「最初 キモオタ君の話を聞いた時、あまりにもショックで、僕らはキモオタ君の誕生日をあまり祝うこともせずに帰っちゃった.........」
神崎「でも、私たちは その後、それじゃいけないと思ったの.........あのままじゃ、キモオタ君は 一生 誕生日の辛い記憶から立ち直れなくなるから...........」
寺坂「前の15歳の誕生日が死ぬほど嫌な思い出なら、今回来る15歳の誕生日は 死ぬ程 楽しい思い出にしてやろうと思った..........それで、今日、皆でもう一度 キモオタの誕生日会をやり直す事にしたんだ」
キモオタ「................!」
殺せんせー「だから、今日の5、6時間目の授業は キモオタ君の誕生日をお祝いする時間にしたんです」
キモオタ「そうだったのか.........!皆....
........!」
磯貝「防衛省の人たちにも、キモオタの誕生日会の準備に協力してもらったんだ」
烏間「暗殺者の疲れ切った心を癒す事も、防衛省の仕事だからな」
ビッチ「なぁにカタい事 言ってんのよカラスマ、アンタも柄にもなく楽しそうに準備してたくせにwww」
烏間「..............///」
生徒たち「ハハハハハハハ!烏間先生のそんな顔初めて見たよ!」
キモオタ「デュフフフフフwwwww」
すごく幸せだ..........!
この教室にいられて本当によかった.......!
ビッチ「ほら、アンタたちも恥ずかしがってないで こっちに来なさい、それをキモオタに渡すんだって張り切ってたでしょ? 早く渡して来なさい」
矢田 倉橋「うん..........///」
キモオタ「おや、矢田殿と倉橋殿 二人も誕生日プレゼントをくれるでござるかぁ 楽しみでござる!」ニコニコ!
矢田 倉橋「..............///」
女子生徒たち「二人とも!頑張ってー!!」
倉橋「.......桃花ちゃん、せーので一緒に渡そ?」ヒソヒソ
矢田「.........うん、そーしよっか」ヒソヒソ
矢田「キモオタくん!」
倉橋「オタりん!」
矢田 倉橋「..........せーのっ」
矢田 倉橋「お誕生日おめでとう!!」スッ
キモオタ「おぉ!!二人とも!ありがとうでござる! 開けてもいいでござるか?」
矢田「うん、開けてみてね♪」
倉橋「開けて開けてー♪」
キモオタ「これは...............!」
包みを開けると、中に入っていた物は
毛糸で作られたマフラーと手袋だった
キモオタ「これは...............!」
矢田「どう?可愛いでしょ?手袋を編んだのは私で、マフラーを編んだのは陽菜ちゃんなんだ♪」
倉橋「オタりんの誕生日が来る少し前の日から、寿美鈴ちゃんに編み方を教えてもらいながら編んだんだよ♪」
キモオタ「これを...........拙者のために..............!」
矢田「うん!もうそろそろ1月になるのに、キモオタくん いつも同じ半袖のTシャツで寒そうだったから」
倉橋「本当は ちゃんと誕生日に渡すつもりだったんだけど、昨日は渡せなくてごめんね〜」
キモオタ「おぉ........おぉ........!」ジィィン....
中村「ほらほら 色男!いつまでも感激してないで 早く身につけてみなよ!」バンバン!
キモオタ「うっ.......!」
生徒たち「そうだそうだー!!早く身につけろー!!」ピュ-ピュ-!!
キモオタ「.............!」
キモオタ「うむ!!」ニッコリ!
生徒とビッチ「」ワイワイガヤガヤ
殺せんせー「キモオタ君.......あんなに楽しそうに.......本当によかった.......」
烏間「ああ、これでもう 彼は E組の生徒たちの優しさを疑うことはないだろう」
殺せんせー「烏間先生、我々も向こうに行って生徒たちと一緒に誕生日会を楽しみましょう!今日ぐらい暗殺者と標的という関係は忘れてね」
烏間「..........そうだな」ニッ
倉橋「ねーねーオタりん♪」
キモオタ「ん?どうしたでござるか 倉橋殿?」
倉橋「あのね、私たちからは もう一つオタりんにプレゼントがあるの!」ニコッ!
キモオタ「おぉ!それは楽しみでござるなぁ!」
生徒たち「あれ?あの二人がもう一つプレゼントを用意してたとか初耳だぞ?」「ひょっとして まだもっとすごいサプライズがあるのかも?」
キモオタ「いやぁーwwwワクテカでござるwwwひょっとして 『私たちをお嫁にもらってください』とかでござるかなーw
wwwデュフフwww」
矢田 倉橋「.........せーのっ♪」
チュッ!
キモオタ「!!!!//////」
生徒たち「!?//////」
殺せんせー 烏間「!!」
ビッチ「.............」ニッ
キモオタ「...............!///」ポワァ....
生徒たち「........なんて大胆な.......///」
ビッチ「(まさか両サイドからほっぺにキスするなんて.........やるじゃない!二人とも!)」
烏間「おい イリーナ!お前は二人に何を教えているんだ!」ヒソヒソ
ビッチ「あら?私はあんな事は教えてないわよ、あの子たちがキモオタのことを本当に好きだからキスしただけよ」ヒソヒソ
烏間「(そうか............あれは、接待術などではなく........あの二人が 心からキモオタ君を愛していたからとった行動...........自分はこれから先 誰からも愛される事はないと嘆いていたキモオタ君が.............本当によかった.....)」
矢田「キモオタくん♪」
倉橋「オタりん♪」
ギュッ
矢田 倉橋「だーいすきっ!」
キモオタ「.................!」ポロ ポロ....
『おばあちゃん、今日はね、僕がゆうべ見た 夢の話をするね』
『その夢はね、僕が どこかの学校の教室に迷い込む夢だったんだ』
『でもね、その教室には 誰もいなくて 僕一人だけだったんだ、』
『僕は、急に一人でいることが 怖くなって 悲しくなって 教室から出たんだ、 そしたら、ずっと ずっと 向こう側まで続く一本の道があったんだ』
『この一本の道の先に何があるのか 僕は気になってきて
その道を走ったんだ ずっと ずっと走ってた』
『夢の中なのに 走り疲れたから、僕は立ち止まったんだ
そしたらね』
『【ひとりじゃないから】って声が聞こえてきたんだ』
ーーーあの時見た夢の中で聞こえた声ーーー
ーーーあれは、皆の声だったんだねーーー
ーーーひとりじゃないーーー
ーーー皆がそばにいるからーーー
ーーーもう自分はひとりぼっちなんかじゃないーーー
よかったなあキモオタ
次は俺の番だからそこどいてくれ
何言ってんだ次は俺の番だろ?
せめて矢田ちゃんはくださいキモオタ氏
じゃあ神崎さんのチューは貰っていきますね
ここまで茅野っちなし
頂いていきますね
では律は俺が
俺は渚きゅんで
何人かホモが混じってるんですが
殺せんせー「では皆さん!集合写真を撮りますから黒板の前に集まってください!先生方もぜひご一緒に!」
岡野「でも、殺せんせーがシャッターを切るんだったら 殺せんせーはどうやって写真に映るの?」
殺せんせー「ヌルフフフ、ご心配なく、 セルフタイマーにして、マッハで写真に写りますから」
生徒たち「(そうだった..........)」
矢田「ほらほら、主役は真ん中に映らなきゃ♪」グイグイ!
倉橋「こっちこっちー♪」グイグイ!
キモオタ「ああ!今行くでござるよ!」ニコッ!
お父さん、お母さん、おばあちゃん.......
岡島「くそ!キモオタァ!羨ましいぞ!俺も間に入れてくれぇ!」
倉橋「岡ちんはダメー!誕生日じゃないでしょ!」
岡島「え?てことは誕生日だったら間に入れてくれたのか?ゲヘヘwww」
倉橋「さぁどうかなー♪」クスクス
女子生徒たち「岡島キモーい!!」「岡島サイッテー!!」
岡島「うひょぉwwwもっと俺を罵ってくれ!!もっと俺を蔑んでくれ!!俺には最高のご褒美だ!!」
生徒たち「ハハハハハハハ!!」
キモオタ「デュフフフフwwww」
僕にも 友達ができたよ
誕生日を祝ってくれる友達が こんなに沢山できたよ
殺せんせー「じゃあ皆さん撮りますよー!!10秒ありますから笑ってくださーい!!」ポチッ!
矢田「ほら、キモオタくん!満面の笑みで!」ニコッ!
倉橋「オタりん!笑顔 笑顔♪」ニコッ!
キモオタ「.........ああ!」ニッコリ!
心の底から、笑えるようになったよ
カメラ「」ピッピッピッ!
生徒たち「............」ニコッ!
烏間 ビッチ「............」ニコッ!
殺せんせー「ニュヤリ」ニコッ!
キモオタ「デュフフwww」ニッコリ!
僕の大好きな友達へ
こんなにも あたたかくて、素敵な誕生日を
パシャッ!
本当にありがとう!!
その日の夜
キモオタ「.........」グォ-.....スピ-....
ー
ー ー
ー ー ー
ー ー ー ー
『うわぁぁぁん!!おばあちゃぁん!!』
『たかし おかえり、今日も鬼熊君にいじめられたのかい?よしよし 可哀想だねぇ どうしてたかしをいじめるかねぇ』
『うっ.......ヒグ....グスッ......』
『たかし.......今はまだ辛いけど、頑張るんだよ? 辛くても、頑張って 生きていれば いつか必ず素敵なお友達に巡り会える日が来るんだよ』
『.....グスッ.....素敵なお友達......グスッ......?』
『そう、素敵なお友達
お互いに信じ合えて、お互いに本当の気持ちを打ち明けられる
そんな素敵なお友達に いつか たかしは巡り会うんだよ』
『......グスッ.........ヒグッ......!』
ー ー ー ー
ー ー ー
ー ー
ー
キモオタ「............」グォ-....ゴォ-....
『HAPPY BIRTHDAY!!3年E組のヒーロー キモオタ!!』
『キモオタ!誕生日おめでとう!』
『ハッピーバースデー!キモオタ!』
『キモオタくん♪』
『オタりん♪』
『だーいすきっ!』
『ハッピーバースデートゥーユー♪ハッピーバースデートゥーユー♪
ハッピーバースデーディア キモオター♪
ハッピーバースデートゥーユー♪』
ー ー ー ー ー
ー ー ー ー
ー ー ー
ー ー
ー
キモオタ「.........素敵な.......お友達..........えへへ♪.........」ムニャムニャ....
※ここからは壮大なネタバレあり!!
ジャンプ未読、もしくは単行本未読の人は要注意!!
シロ「最初に教室に入った時 驚きましたよ あまりにも意外な人物がいたものでね
そいつの事を怪物だと思った理由ですか?そうだな........」
シロ「強いて言うなら 『普通に教室にいた』事ですかね」
シロ「教室で毎日授業を受けるなんて事......怪物並みの精神力がなきゃ不可能なはずなんですよ」
シロ「殺し屋を見る目なんて無くてもわかる 『あの人物があの状態で教室にいる』
それだけで恐るべき怪物の証明なんですよ
私の正体に勘付いたのか........とっさに視線を逸らしてましたがね」
シロ「断言していい あの子こそ 希代の殺し屋だ
あなたもそうは思いませんか?」
???「.............ええ、そうですね、最初にこの展開を知った時はなかなか衝撃的でしたかね、『まさかこう来るとは.......』という感じで..........実に面白かった」
???「『ここからが暗殺教室です』の言葉がしっくり来ましたよ........ククク.........」
学校の教室 体育終わり 着替えの時間にて
岡島「さあ、これでお互いにラスト一枚だ!!今日こそお前に勝つぞ!!キモオタ!!」
キモオタ「笑止wwwお主が拙者に勝つなど拙者の射精より早い!!
ジュースは今日も拙者の物でござる!!」
男子生徒たち「いいぞー!!いけいけぇ!!」
渚「またやってるよ.........」
千葉「ジュース一本でよくやるよな........」
岡島「行くぞっ!!」
キモオタ「参るっ!!」
岡島 キモオタ「野球をすーるなら♪こーゆー具合にしやしゃんせ♪」
岡島「アウトッ!!」バッ!!
キモオタ「セーフッ!!」バッ!!
岡島 キモオタ「よよいの!!」グルグル!!
岡島 キモオタ「よいぃぃっ!!!!」バッ!!
岡島「」グ-
キモオタ「」チョキ
岡島「よっしゃぁぁぁぁ!!!!キモオタに勝ったぞぉぉぉぉ!!!!」
キモオタ「不覚......!!.......この拙者が遅れを取るなど.........!!」ガクッ....
男子「おぉ!!岡島がキモオタに初黒星を付けたぞ!!」
キモオタ「むむ......拙者も男!!素直に負けを認め、脱ぐでござる!!」ヌギヌギ ズルッ ボロリンチョ!!
男子生徒たち「でかwww」
キモオタ「デュフフwwwwぞーうさんwwwぞーうさんwww」ブラン ブラン
その頃 廊下では
岡野「ふー、今日も体育キツかったねー」
矢田「ねー、でもこの後がお昼ごはんだから生き返るよー♪」
片岡「さて、男子たちも もう着替え終わったかなー?」
ガララー!
キモオタ「デュフフwww水撒きでござるwwww」ドピュピュン!!
男子生徒たち「ハハハハハハハ!!」
女子生徒たち「」
キモオタ「あ、どうもwww」
矢田「き..........///」
矢田「きゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」バチィンッ!!!!
キモオタ「コポォwww」ドピュ!!
岡野「ほんっとアンタは年を取っても変わらないんだから!!」ゲシッ!!
キモオタ「コボォwww」ドドンピュ!!
片岡「ギャラリーのアンタたちもだよ!!まったくもう!どうして男子はいつまでたっても子供なの!」
岡島「やべ!!逃げろぉ!!」ダッ!!
男子生徒たち「おい岡島ァ!!お前パンツ一丁のままじゃねえか!!」ダダッ!!
コラダンシ!!マチナサ-イ!! ヤベッハヤクニゲロ-!!
磯貝「まったく.......こうしてみればこのクラスは平和だなー」ニコッ!
渚「ハハハ......だね」
.......この中学での学校行事は全て終わり、キモオタ君も改めてE組の本当の『仲間』となり、僕らは万全に態勢を整えた!!
いよいよ次は...........
冬休みの暗殺だ!!
極寒の環境を利用して襲うプラン
雪山を溶かして水に変えて襲うプラン
試したいことは山ほどある
次こそ命を頂くよ!!殺せんせー!!
昼休み.......
キモオタ「さってっと!ようやく昼食でござる!!」バリボリ!!
渚「キモオタ君 またポテトチップス10袋?よく飽きないね」
キモオタ「ポテトチップスは拙者に取っては命を繋ぐ大切な食料!!飽きるなどとんでもないでござるよwww」
杉野「さて、食い終わったし グラウンドに野球しに行こうぜ!!」ガタッ!!
渚「あ!待ってよ杉野ー!」ガタッ!!
杉野「キモオタも食い終わったら早く来いよー!」ダダッ!!
キモオタ「ああ!拙者もすぐ行くでござるよー!!」
キモオタ「さて、コンソメは終わったし、次は九州醤油..........」ガサゴソ.....
茅野「ねーね、キモオタくん!」
キモオタ「茅野殿........」
茅野「ちょっと一緒に来てもらってもいいかな?」クイクイ!
キモオタ「...............」
キモオタ「ああ.........」
E組校舎裏
茅野「さて、ここならもういいかな.....」ザッ....
キモオタ「いやぁ しかし、校舎裏まで拙者を呼び出すということは、まさか いよいよ茅野殿が拙者に愛の告白を!?くぅーwwwたまらんwww」
茅野「とぼけないでくれるかな?なんで呼び出されたか 本当はもうわかってるよね?」
キモオタ「..................ああ」
茅野「ひとつ聞いていいかな?」
キモオタ「なんでござるかな...........?」
茅野「この世界は本当に漫画の世界なんだよね?」
キモオタ「そうでござるよ.........」
茅野「で、キモオタ君がその漫画の世界の読者だってことも 本当なんだよね?」
キモオタ「ああ、本当でござるよ 拙者の事を信用してないでござるか?」
茅野「ううん、やっぱりキモオタ君は他の人とは違う人なんだってことは前々からずっと思ってたよ」クスクス
キモオタ「.............というと?」
茅野「沖縄の島でさ、キモオタ君が私に聞いたこと、覚えてるかな?」
キモオタ「.............」
『...ほぉ...茅野殿は海に入らないでござるか?ウォータースーツ姿で今宵のズリネタにしようと思ったでござるのにwww』
『わ、私はウォータースーツで身体のラインが出るのが嫌なの!馬鹿なこと言ってないでキモオタくんも早く海に潜って!!』
茅野「なんで私が海に入らないか聞いてきた時に勘付いたんだ、『ああ、こいつ 私のこと 気付いてるな』って」
キモオタ「........よくそれだけでわかったでござるな」
茅野「キモオタ君はあくまで私の体への興味からその質問をした事にしたつもりなんだろうけど、
本当は私が水に入れない事を知っててその質問をしたのが私から見ればバレバレだったよ?
だって キモオタ君 演技下手なんだもん」
キモオタ「さすがは子役.........拙者の下手な演技など お見通しでござったか........」
茅野「すごいね、私 この教室にいる間 元々子役だったとは一言も言ってないのにね 」
キモオタ「............」
茅野「..............ねえ?」
キモオタ「...............?」
茅野「キモオタ君は この世界の未来だけじゃなくて、私の事も知っているんだよね?」
キモオタ「..........ああ........知っている........知っているさ............」
茅野「........なら話が早いよ」ニコッ!
あかんキモオタ死んでまう
茅野「...........ならさ、私の『これ』の事も知っているんだよね?」シュルシュル
キモオタ「..............」
そういうと、彼女はおもむろに 結んでいた髪を解き始めた
そして、長い髪を解き終えた彼女の首元からは
2本の黒い触手が姿を現していた
キモオタ「...............」
茅野「その落ち着きっぷりはやっぱり私が触手を隠し持ってた事を知ってたみたいだね」ヒュン ヒュン
キモオタ「ああ......知っているさ........お主は自分の姉上を殺した仇を討つために姉上の死を目撃した現場である研究所からその触手の種を盗んできたのでござろう?」
茅野「まさにその通りだよ、本当に何でも知っているみたいで安心したよ、
そこまで知っているなら 私がここにキモオタ君を呼び出した目的もわかるよね?」ヒュン ヒュン
キモオタ「.........口止めでござろう?」
茅野「そう、 私が暗殺を実行するまで、 私が触手を持っていたことを秘密にしていてほしいの」ヒュン ヒュン
キモオタ「.............」
茅野「もう少しで私の仇打ちは上手くいく、もし、キモオタ君がこの事を喋ってしまったら今までの苦労が全部水の泡だからね」ヒュン ヒュン
キモオタ「............」
キモオタ「茅野殿.........」
茅野「...........?」ヒュン ヒュン
キモオタ「.........もう、復讐なんてよそう..........」
茅野「何 言ってんの?私は殺るよ?私のお姉ちゃんを殺したあの外道を殺すの、
一度 殺るって決めたら一直線になっちゃうから、私」ヒュン ヒュン
キモオタ「茅野殿.......今 茅野殿は触手を生やす事によって 頭に激痛を伴っているはずだ.........」
茅野「うん、そうだよ?それがどうしたの?」ヒュン ヒュン
キモオタ「そのまま触手を生やし続ければやがて、触手に精神を蝕まれて死に至るのは知っているでござろう?」
茅野「うん、知ってるけど?だから何?私はあいつを殺せれば死んだって構わないの、 キモオタ君 さっきから何が言いたいの?」ヒュン ヒュン
キモオタ「........自分の大切なものを奪った仇を討つためだけに自分を壊す事など、拙者はそれが何よりも悲しいことだと思う.........」
茅野「............」ヒュン ヒュン
キモオタ「茅野殿には、復讐にとらわれて、 自分の人生を壊した 拙者のようにはなって欲しくない...........茅野殿はまだ中学三年生........夢も希望もたくさんある........こんなところで 何もかも終わらせてはいけない.........」
茅野「...............」ヒュン ヒュン
キモオタ「もう、此の期に及んで 展開がどうこう言うつもりはない........事情を知っているからこそますます 今の茅野殿を見るのが辛い..........時折、茅野殿が誰にも気付かれないように見せていた苦痛の表情........拙者は見ていたでござるよ.........苦しかろう?辛かろう?復讐など、悲しくなるだけだ、 もう こんな事はやめて、いつも通り、また、皆で楽しく過ごそうではござらんか」
茅野「............がっかりだよ」ヒュン ヒュン
キモオタ「..............」
茅野「同じ、大切なものを奪われた者同士、キモオタ君なら私の気持ち、わかってくれると思ったけど 残念だよ
キモオタ君の家族に対する思いなんて所詮その程度なんだね」ヒュン ヒュン
キモオタ「..............」
茅野「それに、また皆で楽しく過ごそうって言ったけど、私は皆と楽しく過ごす
『演技』をしていただけだよ?復讐に友情なんて邪魔なだけだからね」ヒュン ヒュン
キモオタ「..........嘘をつかなくてもいい.........」
茅野「.............?」ヒュン ヒュン
キモオタ「本当は、茅野殿は 皆と過ごす時間が大好きで、本心から楽しいと思えているはずだ、断言できるでござる」
茅野「何を..........!」ヒュンヒュンヒュンヒュン!!
キモオタ「それに、昨日 拙者の誕生日を祝ってくれた時の茅野殿の優しさが 演技だとは 拙者は思えない.........」
茅野「.............!!」ヒュンヒュンヒュンヒュン!!
キモオタ「拙者の話を聞いてくれ 茅野殿.
...........茅野殿は 恨む相手を間違っている.........」
茅野「黙って............」ビュンビュンビュンビュン!!
キモオタ「茅野殿の姉上を殺したのは、あの人ではござらん.........!」
茅野殿「黙ってってば..........!」ビュンビュンビュンビュン!!
キモオタ「あの時、姉上を殺したのは、実は.............」
茅野「だ ま っ て よ っ っ!!!!」
ビシィッッッッッッ!!!!!!
茅野「ハァ-.....ハァ-......」ヒュン ヒュン
壁「」パラパラ.....
キモオタ「..............!」ジョボロロロロロ
茅野「自分の家族の仇打ちもできない腰抜け君は黙っててくれないかな?」スルッスルッ ギュッ
そういうと 彼女は再び触手を首の中へと収め、長い髪を束ねた
茅野「じゃ、また後でね、
そうそう、次、私に余計な事を言ったり 誰かにこの事を喋ったりしたら
今度は本当に『殺す』からね?」ニコッ!
そう言い残し、いつものように微笑むと、彼女は自分の前から去っていった
それはとても悲しく、凍えるような冷たい笑顔だった
キモオタ「(ダメだ........復讐の事で頭がいっぱいで、最早 拙者の声など聞こえていない...........!!
茅野殿...........!!)」
その頃 グラウンドでは
バァンッ!!
渚「すごいよ杉野!今 かなり鋭角に落ちたよ!」
杉野「へへーん!フォークもだいぶ磨きがかかってきただろ!」
渚「この分だったら進藤君にも負けないかも!」
杉野「まだまだ、こんなもんじゃあいつには勝てないよ、 よぉし!もういっちょ...........!」
茅野「渚、渚!」チョイチョイ!
渚「ん?茅野 どうしたの?」
茅野「ちょっと手伝って欲しいことがあるんだけどいいかな?」
渚「? うん」
杉野「だったら俺も手伝いに行こうか?」
茅野「ううん、杉野はいいよ!二人だけで間に合う事だから」
杉野「? あぁ、わかった.........」
茅野「行こ、渚!」ザッ
渚「う、うん」ザッ
ポツ-ン
杉野「.........なんかさみしーな」
物置にて.........
渚「あちゃー......派手にぶちまけちゃったね」
茅野「うん........片付けてたら手がすべって 学芸会の時の川の表現に使ったビーズなんだけど 小道具会社からの借り物でさ 、返す時に重さ量って足りなかったら追加料金取られちゃう」
渚「いいよ 二人で拾おう」ニコッ!
茅野「ありがとー!」
殺せんせー「そういうことなら、先生も手伝ってあげましょう」
渚「......殺せんせー」
茅野「あはは......じゃあ頼っちゃおっかな
あちこち備品の隙間に入り込んでてさ、だから.........」
殺せんせー「わかってます 壊れ物も多いのでマッハでは拾いませんよ」シュパパパパ
その頃 校舎裏では
キモオタ「........もしも、茅野殿が展開通りに暗殺を決行するとしたら.........」
キモオタ「場所は校舎の物置のはずだ.......!」
キモオタ「急がなくては!!」ドスドス!!
物置........
殺せんせー「.............」シュパパパパパ
渚「.............」ス....
背中がガラ空きだ
けど........この状況で二人で殺れるくらいなら、この1年苦労はしてないや
殺せんせー「なんか魚臭いですねぇ」クンクン
茅野「あ、文化祭の時 ここで燻製作ったから........色んな学校行事やったよね」サッ....サッ....
渚「うん.......どの行事も必死だったね
でも.........これ片付けたら全部終わりだ」サッ....サッ....
文化祭も 体育祭も 修学旅行も
普通の学校生活以上に充実してた
キモオタ「ゼェ-.....ゼェ-......!!」ドスドスドスドス!!
キモオタ「(間に合え!!間に合ってくれ.............!!)」ドスドスドスドス!!
茅野「ほんと色々思い出すね、殺せんせーが初めてE組に来た時とか」ザララ-!
殺せんせー「ヌルフフフ あの当初は君達もド素人でしたねぇ」シュパパパパ
渚「僕も最初に失敗したなぁ 杉野もダメで」サッ....サッ.....
茅野「その後 カルマ君が来て 彼のこと知らなくて 渚に詳しく聞いたっけ」ザララ-!
渚「それでその後に キモオタ君がE組に来て、かなりインパクトのある自己紹介をしたよね........」サッ.....サッ.....
殺せんせー「そんでもって、イリーナ先生の巨乳には過剰に反応してましたねぇ 」シュパパパパ
茅野「お互いにね(汗)」ザララ-!
茅野「そういえば、イトナ君の時は焦ったなぁ、先に殺られちゃいそうだったから」ザララ-!
キモオタ「ハァ.....!ハァ......!」ドスドスドスドス!!
コケッ!
キモオタ「アウチッッッッ!!!!」ドダァン!!!!ゴロゴロゴロ!!!!
キモオタ「くっ..........!」ググ.....
キモオタ「茅野殿........早まってくれるなよ.........!!」ドスドスドスドス!!
茅野「..............」
殺せんせー「................」シュパパパパ
いつも殺せんせーは
私達の事 真剣に考えてくれて
『死神』の時も 最大の危機に陥ってでも助けに来てくれて
渚も 見ててハラハラする時もあったけど
私の隣でいつも真剣に殺気を放ち続けていて
私もこの教室で.....色んな事やれたなぁ........
キモオタ「ハァ.......!ハァ........!」ドスドスドスドス!!
『なー、上に乗ってるイチゴくれよ』
『ダメ!!おいしいモノは一番最後に食べる派なの!!』
『楽しいけど ちょっと憂鬱 泳ぎは苦手だし......水着は体のラインがはっきり出るし』
『煙たっ!!これしばらく臭い残るぞ 茅野!!』
『以前ここで理事長の私物を壊した奴がいた そいつは問答無用でE組送りになったらしいよ』
キモオタ「見えた.........!!物置だ.........!!」ゼェ-!!ゼェ-!!
キモオタ「.........こんな悲しい復讐 拙者が絶対にさせん!!させてたまるか!!」ドスドスドスドス!!
『そうと決めたら一直線になっちゃうんだ...........私』
『ふふ、本当の刃は親しい友達にも見せないものよ』
『多分......この教室で殺る事殺れたら
初めて答えが見つかる人もいると思うよ』
『また殺るよ ぷるんぷるんの刃だったら他にも色々 持ってるから』
キモオタ「茅野殿!!!!」バァンッッッッ!!!!
キモオタ「....................!!」
キモオタが 物置のドアを開け、茅野の名前を叫ぶと同時に、
茅野の首元からは再び黒い触手が現れていた
そして、ドアの激しい開放音と、キモオタの叫びに、渚と殺せんせーが気づく刹那の瞬間
物凄い音を立てて、物置の床に巨大な穴が空いた
気づかなかったね........最期まで
ドゴオッッッッッ!!!!!
殺せんせー「!!!!!」
殺せんせー「(え.........落とし穴!?)」
茅野「大好きだよ 殺せんせー」バッ!
茅野「死んで」
渚「か や の..........?」
キモオタ「くっ......遅かったか.......!」
ずっと見てきた 色んな殺し屋が挑んでは失敗していくのを
その中で最大の成功例は.......単純な落とし穴だった
だから私はそれを選んだ
私の触手は 『死神』よりも上手に殺れる!!
殺せんせー「(茅野さんに......触手!?)」
バチィッ!!
殺せんせー「にゅぎッ!!」
殺せんせー「(あ......穴の底はっ.......やはり!!対先生物質のプール!!
触手が反応しきれてない
早く地上に上らないと)」
ビシッ!!ビッ!!ズバッ!!バシッ!!ボッ!!
殺せんせー「(つ.........強い!!!)」
上手でしょ 先生の触手の動きのパターン 特等席で1年たっぷり予習したから
ドゴォッ!!
殺せんせー「んぎっ!!」
あと一撃で対先生物質のプールに........!!
殺せんせー「...........!」キュイイイン...
この光っ.......イトナ君との戦いで見せたエネルギー砲!?
茅野「(まずい 防御をっ......)」グッ....!
ドゴォッッッッッッ!!!!!
茅野「(なっ...........壁に撃った.....!?)」
殺せんせー「ぷはぁっ!!」ボゴォッ!!
殺せんせー「(なんとか 落とし穴からは脱出できた.......)」ハァ...ハァ....
茅野「エネルギー砲で壁を壊して地中から脱出か..........しくった
思わずまもっちゃった 殺せんせーが生徒を殺すわけないのにね」スタッ!!
生徒たち「殺せんせー!!今の音は......!」ダダッ!!
生徒たち「!!」
奥田「........か..........」
神崎「.......茅野さん」
神崎「..............何? その触手.....?」
生徒たち「...............!!」
茅野「.........あーあ 渾身の一撃だったのに 逃すなんて甘すぎだね......私」
殺せんせー「.......茅野さん 君は一体.........」
茅野「ごめんね 茅野カエデは本名じゃないの
雪村あぐりの妹
そう言ったらわかるでしょ?人殺し 」
殺せんせー「..............!」
生徒たち「雪........えっ.......!?」
渚「............!」
演技をやめた茅野の顔は.......別人のように険しくなっていた
茅野「しくじっちゃったものは仕方ない 切り替えなきゃ
明日また殺るよ 殺せんせー 場所は直前に連絡する
触手を合わせて確信したよ
必ず殺れる 今の私なら」バッ!!
そう言い残すと、茅野は皆の前から飛び去っていった
生徒たち「................!」
岡島「茅野......どうなってんだよ ずっとあの触手 生やしてたのか......?」
イトナ「.......ありえない メンテもせずに触手なんか生やしたら 地獄の苦しみが続いてたはずだ
脳みその中で棘だらけの虫がずっと暴れてる気分 表情にも出さず 耐え切るなんて不可能だ」
生徒たち「..........」
木村「しかも......雪村あぐりの妹.....だって?」
菅谷「俺らの......前の担任の先生じゃねーか」
生徒たち「.............」
三村「.......どっかで 前に茅野を見たことあると思ってたんだ」
磯貝「.......んー......?雪村先生とは似てなかったと思うけどな」
三村「違うんだよ キツめの表情と下ろした髪で思い出した」
三村「『磨瀬榛名』.......って覚えてるか? どんな役でも軽々こなした天才子役
休業して結構経つし 髪型も雰囲気も全然違うから......気づかなかった」
生徒たち「..........!!」
どれが.........本当の彼女の顔なんだ!?
シロ「雪村あぐりの妹......本名、『雪村あかり』が 偽名をつかって あの教室に紛れ込んでいた」
シロ「ピンときて 私生活を調べさせたら.
.....案の定 触手を隠し持っていた」
シロ「我々の研究室からいつ盗んだかは心当たりがある 奴の姉が死んだ時だ」
シロ「短期間で触手の仕組みを理解し 自力で使いこなした知能も大したもんだが 驚異的なのはその執念だ」
シロ「発狂モノの触手の激痛に汗ひとつかかず 一年間笑って過ごしたその精神力!いくつもの名前と顔を使い分け 一切の殺意を悟らせなかった演技力!」
シロ「殺し屋の素質はあのE組でダントツです」
E組の教室では
テレビの中の雪村あかり『殺してやる!!あんたみたいな人でなし』
前原「.......言われてみれば確かに茅野だ ..........すげえな 顔つきから雰囲気まで全然違う」
杉野「この演技力じゃ一年近くも正体隠していられるわけだ」
茅野は 誰とでも仲良しだけど 誰にも深入りしなかった 僕の近くによくいたのは.......僕の殺気の陰に自分の殺気を隠していたんだ
今思えば 以前 茅野が考案した巨大プリン爆殺計画もダミーの暗殺だ
このクラスで何もしなければ逆に怪しいから
演じていたんだ 明るく楽しく
『ほとんど』危険の無い茅野カエデを
岡島「殺せんせー 、 茅野......先生の事 人殺しって言ってたよ
なぁ.........過去に何があったんだ?」
殺せんせー「..............」
キモオタ「..............」
私は、積もる話をする約束で、昼間は教師のお姉ちゃんが、夜に手伝っているという研究所の前で、お姉ちゃんを待っていた
すると、突然 研究所が大爆発した
私はいてもたってもいられなくなり、研究所の爆発した後の瓦礫の中をかいくぐりながらお姉ちゃんを探した
その時に、目に入ってきた光景は
息絶えた姉と 血を弄ぶ触手の怪物
やがてその怪物は逃げ去って
私はすぐにお姉ちゃんにかけよって 何度もお姉ちゃんを呼んだり、揺さぶったりしたけど もう手遅れだった
悲しみに暮れていると、お姉ちゃんの遺体のすぐそばにあったのは、あの怪物が残したらしき書き置きだった
『関係者へ、
私は逃げるが 椚ヶ丘中3-Eの担任なら引き受けてもいい、後日 交渉に伺う
超破壊生物より』
そして、その近くには 見たこともない容器の液体..........
あの怪物に対抗する手段は、この容器の中にしかないと思い、私はそれを持ち帰った
試作人体触手兵器 人間に後天的に移植するタイプ
私は、それが 『触手の種』である事を知った
あの書き置き通りなら、あの怪物は必ず椚ヶ丘の3-Eに来る
私は 住民票を偽造し、名前を 昔 演じた単発ドラマのボツ役の名前である
『茅野 カエデ』に変更した
そして、椚ヶ丘中学の転入試験に合格し、 理事長室の数あるトロフィーを破壊し、あえて、素行不良の生徒が通う教室である、3年E組に落ちた
あの怪物が、お姉ちゃんの受け持ってたクラスを乗っ取る理由はわからないけど
妹の私がする事はただひとつ
復讐の色を悟られぬよう......演じきることだ
潮田 渚..........そうだ、彼を主役にし、私はその脇役に徹しよう.........
私の殺意を隠すために
触手が私に聞いてきた
『どうなりたいのか』を
私は答えた 『殺し屋になりたい』と
恨みも 激痛も 全ての本心を押し殺し
決行の時まで演じきれる殺し屋に
たとえ自分が死んでもいい
仇さえ討てるのなら
ー ー ー ー
ー ー ー
ー ー
ー
茅野「................」
シロ「やっぱり君は人の言うこと聞かないなぁ 私達の準備が整うまで待つよう忠告しといたのに」
茅野「アンタに何ができるっていうの?イトナ君の面倒も見れずに投げ出したくせに」
シロ「その格好を見る限り 代謝バランスも不安定だね 野良の触手を使い続ける者の結末は........」
ヒュンッ!!
茅野「消えて 私ひとりで殺るんだから」タッ!!
シロ「水くさい事 言うなよ.......たったひとりの兄さんに」
その頃 E組の教室では.......
木村「こんだけ長く信頼関係 築いてきたから....もう先生をハナっから疑ったりはしないよ
でも、もう話してもらわなきゃ 殺せんせーの過去の事も
でなきゃ誰も今の状況に納得できない
そういう段階に来ちゃってんだよ」
殺せんせー「.............」
烏間 ビッチ キモオタ「............」
殺せんせー「..........わかりました、先生の.........過去の全てを話します
ですが その前に 茅野さんはE組の大事な生徒です
話すのは.......クラス皆が揃ってからです」
生徒たち「...............!」
そして その日の午後7時
椚ヶ丘公園奥のすすき野原..............
ヒュゥゥゥゥゥゥゥ........
殺せんせー「..............」ザッ....
生徒たち「...............」ザッ.....
茅野「........来たね じゃ終わらそ!」ニコッ!
茅野「殺せんせーの名付け親は私だよ?
ママが『滅ッ!』してあげる」
殺せんせー「茅野さん その触手をこれ以上使うのは危険すぎます
今すぐ抜いて治療をしないと命にかかわる」
茅野「え 何が? すこぶる快調だよ
ハッタリで動揺を狙うのやめてくれる?」
渚「........茅野 全部演技だったの?
楽しい事 色々したのも 苦しい事 皆で乗り越えたのも」
茅野「演技だよ これでも私 役者でさ
キモオタ君が鷹岡先生にやられてる時 じれったくて参戦してやりたくなった
不良に攫われたり、死神に蹴られた時なんかは.......ムカついて殺したくなったよ
でも耐えてひ弱な女子を演じたよ 殺る前に正体バレたら.......お姉ちゃんの仇が討てないからね」
不破「お姉ちゃん.......雪村先生?」
茅野「この怪物に殺されてさぞ無念だったろうな
教師の仕事が大好きだった
皆の事もちょっときいてたよ」
『ホラホラ!皆やればできるできる!
このE組は夢とチャンスで溢れかえった天国なんだよ!』
竹林「.........知ってるよ 茅野
2年の3月......2週間ぽっちの付き合いだったけど 熱心ですごくいい先生だった」
杉野「そんな雪村先生を 殺せんせーはいきなり殺すかな?
そういう酷い事......俺らの前で一度もやった事ないじゃん」
茅野「.............」
倉橋「.......ね 殺せんせーの話だけでも聞いてあげてよ カエデちゃん」
カルマ「停学中の俺ん家まで訪ねるような先生だったよ......けどさ これで本当にいいの?
今 茅野ちゃんがやってる事が......殺し屋として最適解だとは俺には思えない」
茅野「.............!」ズキン ズキン
キモオタ「前も言ったように、茅野殿には 復讐にとらわれて生きて欲しくない...
.....復讐を遂げたとしても、後で真相を知った時 必ず後悔することになる.......」
茅野「.............!」ズキン ズキン
イトナ「体が熱くて首元だけ寒いはずだ 触手の移植者特有の代謝異常だ
その状態で戦うのは本気でヤバい
熱と激痛でコントロールを失い
触手に生命力を吸い取られ
死..........」
ゴウッッッッ!!!!!
全員「!!」
茅野「..........うるさいね 部外者達は黙ってて」
生徒たち「ほ........炎の触手!?」
茅野「どんな弱点も欠点も磨き上げれば武器になる そう教えてくれたのは先生だよ
体が熱くて仕方ないなら.......もっともっと 熱くして全部触手に集めればいい」ゴォォ....
殺せんせー「........だめだ......それ以上は.
.......!!」
茅野「最っ高のコンディションだよ」
ゴォォッッッ!!!!
殺せんせー「(周囲に炎が.......!!)」
生徒たち「炎のリング!! せ 先生の苦手な環境変化!!」
茅野「全身が敏感になってるの 今ならどんなスキでも見逃さない」
渚「やめろ 茅野!!こんなの違う!!」
茅野「............!!」
渚「僕も学習したんだよ!!自分の身を犠牲にして殺したって.......後には何も残らないって!!」
茅野「自分を犠牲にするつもりなんてないよ 渚 ただコイツを殺すだけ
そうと決めたら一直線だから」バッ!!
殺せんせー「!!」
始まった茅野の猛攻
燃える触手の雨が殺せんせーを襲う
ドッ!!ズドッ!!ズガッ!!
殺せんせー「ぐっ.......!!熱っ......!!」ドガッ!!ドッ!!
生徒たち「........すげぇ......まるで火山弾だ」
........茅野........これが......演技じゃない茅野の本心!?
寺坂「イトナ テメーから見てどーなんだ 茅野は」
イトナ「........俺よりもはるかに強い
今までの誰より殺せんせーを殺れる可能性がある..........けど あの顔を見ろ」
茅野「.......きゃはッwww千切っちゃった ビチビチ動いてるwww」
殺せんせーの触手「」ビチビチ
イトナ「わずか十数秒の全開戦闘で.....もう精神が触手に侵食され始めている
触手の宿主への負担は恐ろしくでかい
肉体強化無しでこの一年を耐えた精神力はものすごいが........それは 触手を温存してきたからだろう」
茅野「あははッwwwどーしよ 殺せんせー!!もう頭が痛くないの!!痛いのが気持ちイイの!!」ドッ!!ドガッ!!ゴッ!!
イトナ「.........あそこまで侵食されたらもう手遅れだ
復讐を遂げようが遂げまいが 戦いが終わった数分後には死ぬと思う」
渚「.............!!」
こんな事が.......本当に茅野がやりたかった暗殺なの?
茅野「ホラ!!!!死んで 殺せんせーー!!!!
死んで!!!!死んで!!!!」ドドドドドッ!!!!
死んで 殺せんせー
殺せんせー「........茅野さん」
死んで死んで 死 ん で 死 ん で
死んで 死んで 死んで 死んで
死んで
死んで 死 んで 死んで
死 ん で
...........殺せんせー
ころして
.......たすけて
茅野「死んで!!!!死んで!!!!死んで!!!!」ドッ!!!!ドガッ!!!!ガッ!!!!
前原「.........入ってる方が今にも死にそうだぜ.......」
烏間「...........」
菅谷「.........なんとかなんねーのかよ
茅野が侵食されてくのを見るしか.......!!」
キモオタ「助ける方法ならある」
生徒たち「!!」
キモオタ「今の茅野殿の触手の侵食を止める方法が 一つだけある........!」
磯貝「.......どうすればいいんだ.....!?」
キモオタ「殺せんせー!!戦いながら聞いてくれ!!」
殺せんせー「キモオタ君......!!」ドドッ!!ガッ!!
キモオタ「茅野殿に、ネクタイの下にある、最大の急所である心臓を あえて突かせるんだ!!」
生徒たち「!!」
殺せんせー「..............!!」
木村「お前.......正気かよ!!」
岡野「そうだよ!!そんなことしたらかえって触手の侵食が.......!!」
殺せんせー「わかりました キモオタ君!!ちょうど、先生も君と同じ事を考えていました!!」ドッ!!ガッ!!
生徒たち「...............!!」
キモオタ「よし..........!!これで次の手順に進める!!」
寺坂「ど......どーいうことだよ キモオタ!?」
キモオタ「すまないが今は詳しく説明している時間はない........!!今から次にやってもらうことを簡潔に話す..........!!
まず.............!!」
ズドォッッッッ!!!!!
殺せんせー「ゲフッ.........!!」ビチャッ!!
生徒たち「!!」
キモオタ「なっ......!!もう心臓を.......!!」
茅野「殺ッ.........タ..........」
ガシィッ!!
茅野「!?」
殺せんせー「君のお姉さんに誓ったんです 君たちから この触手を放さないと
くっ..........!!」ゲホッ!!
キモオタ「今だ 渚氏!!!!」
渚「............!!」
キモオタ「茅野殿とチューするんだッッッッ!!!!」
渚「!!??」
烏間 ビッチ「...............!!」
生徒たち「!!??///」
ここにも干渉するんかいww
びっくりした
キモオタが茅野ちゃんとディープキスするのかと
>>178
つまり
キモオタ「(拙者が)茅野殿とチューするんだッッッッ!!!!(願望)」
生徒たち「...........今 何って?」
キモオタ「だから!!今すぐ渚氏は茅野殿にチューするんだってば!!もちろん舌も入れて!!」
片岡「ちょっと キモオタ君!!こんな時に何をふざけた事を...........!!」
キモオタ「ふざけてなどいない!!拙者は大真面目でござるよ!!」
渚「....で....でもなんで.......その.
......キスなのかわからないよ........///」
茅野「離せぇ!!死んでぇ!!死んでぇ!!」ジタバタ!!
殺せんせー「ぐっ......!!うぅ.....!!」ズズ....!!
渚「殺せんせー!!」
キモオタ「四の五の言っている暇はない!!早く!!早くするんだ!!拙者を信じてくれ!!」
渚「..........今まで何度も助けられてきたんだ..........疑う必要もない..........わかった.....!!キモオタ君を信じるよ........!!」
生徒たち「...............!!」
茅野「あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!」ジタバタ!!
殺せんせー「ぐあぁ.......!!」ズズズ....!!
渚「.............」ザッ....
殺せんせー「渚君..........!」
茅野「...........!」ピタッ.....
生徒たち「渚......マジでやるつもりなのか......?///」
渚「...............」
茅野「.............?」ハァ....ハァ....
茅野.............
チュッ!
生徒たち「!!!!///」
ビッチ「ほぉ......」ニヤ...
キモオタ「うひょぉwww」カチャカチャ ズルッ ボロロン!!
渚「(言わせないよ 茅野 全部演技だったなんて)」ん......チュ....クチュクチュ.......
1HIT! 2HIT! 3HIT! 4HIT! 5HIT! 6HIT!
茅野「!!??///」クチュ....チュク....
キモオタ「あと 14HIT! 13HIT! 12HIT!11HIT! 10HIT! 9HIT!」シコシコシコシコシコ!!
渚「(E組での思い出 皆で楽しく過ごした事)」チュ....クチュ....チュパチュパ....
7HIT! 8HIT! 9HIT! 10HIT! 11HIT!
茅野「〜〜〜〜〜!!///」クチュ....チュプ....
キモオタ「あと 8HIT! 7HIT! 6HIT! 5HIT! 4HIT!」シコシコシコシコシコ!!
渚「(復讐しか頭に無かったなんて.....僕が言わせない)」チュク.....クチュクチュ...ハァ....ん....
12HIT! 13HIT! 14HIT!
茅野「.......ん........ハァ......」クチュ...チュプクチャ...
キモオタ「あと3HIT! 2HIT! 1HIT!」シコシコシコシコシコ!!
15HIT Critical!!
茅野「.............////」クタァ....パタン.....
キモオタ「ゼロォォォォォォォ!!!!」ドピュルルルルルルルル!!
キモオタのせいで台無しじゃねーかwwwwwwwwwwww
キス現場オカズにしたかっただけじゃねーかwwwwwww
シリアスもクソも無いなwwwwww
クッソwwwwww
キモヲタめwwwwww
渚「殺せんせー これでどうかな」
茅野「」スゥ...
殺せんせー「満点です 渚君!今なら抜ける!!」
キモオタ「拙者はもう抜いたwww」ドピュルルルルル
殺せんせー「(触手の根を最速、精密に全て抜け!!教師を全うしたいならば!!)」バババババッッッ!!!!
茅野「」プチプチ.....
奥田「これで.......茅野さんは大丈夫になったんですか?」
殺せんせー「........ええ おそらく しばらく絶対安静は必要ですが」
中村「王子様〜 やるじゃんwwwまさか本当に実行するとはねぇwww」ニヤニヤ
渚「................///」
ビッチ「キス10秒で15HIT まだまだね
この私が強制無差別ディープキスで鍛えたのよ 40HITは狙えたはずね」
前原「ウム.....俺なら25は固いぞ」
岡島「うんうん」
キモオタ「どういうわけか 拙者は一回もされた事がないでござるがなwwwコポォwww」ドピュルルルル
片岡「もうやだ......このクラス
私も20は行くけどさ」シクシク
千葉「しかし......あえて殺せんせーの弱点である心臓を突かせたのはどういうことなんだ キモオタ?」
キモオタ「ああ、あれは殺せんせーの最大の弱点である心臓を突かせることにより、茅野殿に『殺った』という手応えを感じさせ、『触手の殺意』を一瞬弱まらせるためでござるよ」ドピュドピュドピュピュ!!
神崎「じゃあ.......渚君に......その.....アレを指示したのは..........///」
キモオタ「あれは殺せんせーの心臓を突かせ、『触手の殺意』が弱まっている間に渚氏のキスで『茅野殿自身の殺意』を弱まらせるためでござるよ 、こればかりは渚氏以外にはできないでござるからな」ドピュドピュ!!
木村「.........よく一瞬でそんな機転の利いた事を考えついたなぁ........」
キモオタ「いや、あれは本来の展開で、渚氏がこの方法を自分で考え出して、実行し、茅野殿を助けていたから、それをまるまる教えただけでござるよ」ドピュルルルル!
生徒たち「.......え.......!」
渚「僕が......アレを自分で.........?」
狭間「........要するにアンタ、自分がが何も言わなくても 渚が自分であの行動を考えついて実行することを知ってたって事でしょ? だったらどうして先に教えたの?」
キモオタ「それは、考える時間がもったいなかったからでござる.........茅野殿が苦しんでいるのを知っていたからこそ、一秒でも茅野殿の苦しむ時間を短くしたかった........」ドプドプドププ!!
生徒たち「キモオタ.......」
殺せんせー「ゲホッ!!」ビチャッ!!
生徒たち「!! 殺せんせー!!」
殺せんせー「.......平気です たださすがに心臓の修復に時間がかかる
先生から聞きたい事があるでしょうが
もう少しだけ待って下さい」
渚「.........先生.......」
パァンッッッッ!!!!!
殺せんせー「くっ.......!!」ヒュッ!!
生徒たち「!?」
シロ「瀕死アピールも大概にしろ
まだかわす余裕があるじゃないか
使えない娘だ 自分の命と引き換えの復讐劇なら.......もう少し良いところまで観れると思ったがね」ザッ....
イトナ「シロ.......!」
シロ「大した怪物だよ いったい一年で何人の暗殺者を退けて来ただろうか」
シロ「だが.......ここには 『三人』ほど残っている」プチプチッ.....
生徒たち「!!」
シロ「最後は俺だ 全てを奪ったお前に対し......命をもって償わせよう」ハラ.....
シロは、覆面を脱ぎ、ボイスチェンジャーを外した........
殺せんせー「(覆面を被り、声を変えた天才科学者
やはり君か 柳沢)」
柳沢「では、行きましょうか 『クロ』さん」ザッ.......
クロ「............」ザッ.......
キモオタ「(待て........たしかこの場面であんな全身に黒装束を纏った『クロ』なんて人物などいなかったはず........まさか、奴が死神の言っていた『親切な人』なのか........!?)」
柳沢「『二代目』も 行こうか」ポン
二代目「................」
柳沢「3月には.......呪われた命に完璧な死を」ザッ ザッ......
二代目「」バシュッ!!
殺せんせー「..............」
村松「ケッ あんな奴のブサイクな素顔なんてどーでもいいわ それよりこっちだ 目ェ覚ましたぜ」
茅野「..........私.........」
殺せんせー「茅野さん........良かった」ホッ
渚「茅野........平気?」
茅野「........うん///」プイッ
岡野「........茅野っち.......」
茅野「........最初は 純粋な殺意だった
けど 殺せんせーと過ごすうちに 殺意に確信が持てなくなっていった」
茅野「この先生には私の知らない別の事情があるんじゃないか 殺す前に確かめるべきじゃないかって
でも、その頃には.......触手に宿った殺意が膨れ上がって 思い止まる事を許さなかった」
茅野「.........バカだよね 皆が純粋に暗殺を楽しんでたのに 私だけ 一年間ただの復讐に費やしちゃった」
生徒たち「..............」
渚「茅野」
茅野「.............!」
渚「茅野にこの髪型を教えてもらってからさ 僕は自分の長い髪を気にしなくて済むようになった
茅野も言ってたけど 殺せんせーって名前 皆が気に入って一年間使ってきた」
渚「目的が何だったとかどうでもいい
茅野はこのクラスを一緒に作り上げてきた仲間なんだ」
渚「どんなに一人で苦しんでたとしても 全部演技だったなんて言わせないよ
皆と笑ったたくさんの日が」
茅野「.............」
渚「殺せんせーは皆揃ったら全部話すって約束した 先生だって聖人じゃない
いい事ばかりしないのは皆 知ってる
でも 聞こうよ 皆で一緒に」ニコッ
茅野「........うん ありがと........もう演技やめていいんだ........」ポロ ポロ
生徒たち「.............」ニコッ....
磯貝「..........殺せんせー 茅野はここまでして先生の命を狙いました 並大抵の
覚悟や決意じゃできない暗殺だった
そしてこの暗殺は......先生の過去とも 雪村先生とも......つまりは俺らとも繋がってる」
磯貝「話して下さい
キモオタの時も言いましたけど、どんな過去でも.......真実なら俺らは受け入れます」
烏間「.............」
ビッチ「..............」
キモオタ「................」
殺せんせー「.................」
殺せんせー「できれば.......過去の話は最後までしたくなかった
けれど.......キモオタ君だって 勇気を振り絞って 自分の過去を話した........だから、私も話さなければなりませんね
君達との信頼を 君達との絆を失いたくないですから」
生徒たち「...................」
殺せんせー「夏休みの南の島で 烏間先生がイリーナ先生をこう評しました
『優れた殺し屋ほど万に通じる』
的を得た言葉だと思います」
烏間「............」
ビッチ「............」
殺せんせー「先生はね 教師をするのはこのE組が初めてです
にも関わらず ほぼ全教科を滞りなく皆さんに教える事ができた
それは何故だと思いますか?」
生徒たち「.................!」
竹林「........まさか」
殺せんせー「そう」
殺せんせー「2年前まで先生は.......
『死神』と呼ばれた殺し屋でした」
生徒たち「!!!!」
殺せんせー「それからもう一つ」
殺せんせー「放っておいても来年3月に先生は死にます
一人で死ぬか 地球ごと死ぬか
暗殺によって変わる未来はそれだけです」
生徒たち「..................!!」
超生物は........語り始めた
秘められた.........人間の記憶を
>キモオタ「残念ながらそこまでは拙者にもわからぬでござるよ...
拙者が見たのはあくまで殺せんせーの正体を知るまでの未来...拙者に
も地球の結末まではわからぬ...」
そうみたいだね
殺せんせーの過去編終わるまでは知ってるってことかな
コミックスならちょうど此処までだけど・・・
>>211、>>212
※キモオタは単行本だけでなく、ジャンプもなんらかの方法で取り寄せているので140話まで読んでいて、殺せんせーの過去と素性を全て知っています
※ここからは単行本派には完全なるネタバレなので要注意!!
昔、スラム街に一人の少年がいいた
少年は『死』だけを信じて育ってきた
『殺せば 人は死ぬ』という真実を信頼していきてきた
だから、少年は 殺し屋になる道を選んだ
それから、少年は数え切れない程の殺しを重ね、
いつしか少年は『死神』と呼ばれるようになった
普段からジャンプ読んでるけどー
この辺あたりとか記憶に新しすぎてどうキモオタが絡んでいくのか楽しみすぐる
だが しかし 、死神は唯一の弟子の裏切りにより、捕らえられ、
有名バイオ企業の御曹司にして、国際研究機関の主任研究員
天才科学者 柳沢誇太郎の ある研究のための実験台として身柄を拘束された
その、ある研究とは たった0.1gから核爆弾並みのエネルギーを放出する『反物質』の生成である
死神の体.......つまり、生命の中で『反物質』を生成させることが 柳沢の研究の確信だった
しかし、死神の強靭な肉体を持ってしても、『反物質』の生成のための細胞組み替えの人体実験は 耐え難い苦痛が続いた
死神は、人体実験に利用される激痛と苦痛の日々の中で、
柳沢の婚約者であり、昼間は中学教師をしながら夜は柳沢の研究を無償で手伝っている女性
『雪村 あぐり』と出会う
この出会いがその後の死神の運命を大きく変える事になる
あぐりの1日は激務の毎日だった
朝6時から夜7時まで教師の仕事、夜8時から深夜2時まで実験台である死神の監視
あぐりが担任を受け持つ椚ヶ丘中学校3-Eは劣等生徒が集まる事で有名だった
そんな話を聞いたり、E組のためのテスト問題をお互いに作りあったりするうちに、死神とあぐりは、三ヶ月も経つ頃には旧知のように打ち解けていった
そんな日々の中で、死神にとって 忘れられないあぐりとのやり取りがあった
それは.........
あぐり「うう......私の専攻の化学すらかなわない 私より教師 向いてますよ『死神』さん」
死神「ま......仕事上 大学教授にも化けますからね.......ですが 私は教師には向いてない」
あぐり「...........?」
死神「............教え子がいたんですが 裏切りまして そのせいで私はここにいるんです
わからないものです ほぼ完璧に能力を伸ばし、ほぼ完璧に管理してきたつもりですが」
あぐり「...........わかる気がする」
死神「?」
あぐり「多分 その生徒は......見て欲しかっただけなんですよ あなたに」
死神「.............!」
この言葉は、死神にとって 一生忘れられない言葉となる
実験が進むうち、『死神』の体には明確な変化が起き始めた
彼の体を循環し始めた反物質エネルギーは ケタ外れの代謝を可能にし、その強大なパワーを受け止めるため、体組織は強靭で柔軟な物質構成へと置き換わっていった
6ヶ月目には、外部刺激で腕や指先がムチのようにしなり始め、
柳沢はこれを『触手』と呼ぶようになった
しかし、人間とは程遠い異形の存在になりつつある『死神』に対しても、
あぐりはただ真っ直ぐ『死神』を見つめ、屈託のない笑顔で接してくれた
誰にも正体を見せなかった最強の殺し屋は、この時、初めて 『見られる』事が こんなにも嬉しい事だと知った
..........そして 季節はめぐり、
E組の生徒が入れ替わる頃
ーーーそれは 三日月が生まれる二週間前
一年が経つ頃には、この空間は 2人にとって何でも話せる場所になった
あぐりは『死神』の生い立ちも聞いた、戸籍もない彼は、自分の本名も生まれた日も知らない事
優しい言葉は暗殺のための武器であり、この笑顔は人を欺くために身につけた事
彼女の話も聞いた
フィアンセにとって自分は召使であって、女じゃない事
そして........彼の才能を尊敬しているが どうしても好きになれない事
さらに 彼女の話をたくさん聞いた
新しいE組が入ってきた話
役者をしている自慢の妹がいる話も
死神「.........プレゼント?」
あぐり「今日 あなたと知り合えて丁度一年です」
あぐり「誕生日がわからないなら......今日をあなたが産まれた日にしませんか?」
死神「.............!」
あぐり「いっぱいお話聞かせてもらいました いっぱい相談させてもらいました
出会えたお礼に 誕生日を贈らせて下さい」
死神「..........頂きます」ニコッ
偽りの笑顔は いつの間にか本物の笑顔になっていた
あぐり「.......良かった......でも、これは多分渡せないんです 規則だから
私が直接つけてあげたいのに 色々思い通りにいきません」
死神「............」
あぐり「結局........去年の私は E組の生徒のほとんどの眼に光を灯すことができなかった
そして今年も..........同じ目をした新しい生徒たちが目の前にいます」
あぐり「もっともっと 教師ときての腕を磨けば........全員に自信を取り戻させることができるかもしれない...........だけど 時間がない」
あぐり「柳沢さんから 教師を辞めてここで専属で働くように迫られてます
教えられるのは多分今年が最後」
あぐり「うちの生徒はいい子達ばっかりなんです
磯貝君や片岡さんはしっかり者で
奥田さんや菅谷君は突出した才能があって
みんなみんな根が真面目で純粋です
なんとしても彼らの助けになりたいんです 最後だから........この仕事が好きだから」
死神「..............」
あぐり「..........『死神』さん」
あぐり「..........あなたに 触れたい」
あぐり「支えてくれたあなたに触れたい 感謝を渡して 最後の一年を頑張る力を与えて欲しい」
その時、アクリル板の通勢穴から出た 糸のような物が、合わさり、手の形へと変わり、あぐりの頬に触れる
研究者達が考えていたよりはるかに早く 触手を自在に操れるようになっていた
監視カメラにも映らない極細の触手
彼女に知られる事は脱出のリスクになるのだが
『死神』も彼女に 感謝を伝えたかった
アクリル板越しに 二人は初めて触れ合うことができた
死神「大丈夫 あなたならできますよ」
あぐり「.......はい」
二人が初めて触れ合ったのは.......三日月が生まれる6時間前
そういやオタはあんだけの特訓で痩せられないのかね
>>233
それ思った
というか身体能力もどうなんだろ
そんな体じゃ動きに支障が出るだろうし
矛盾発見
>>233〜>>235
キモオタは太っていることが最大の武器になる事に気付いてからは痩せずに現状を維持している
当然フリーランニングはおろか、クライミングなんかもできない
今更だがキモオタの個別能力値
体力3
機動力1
近接暗殺1(鬼熊襲撃時は5)
遠距離暗殺4.5
学力5
固有スキル 異常性癖
月面に内部の環境が地球に近い実験室が設置されていた
その実験室の中には、『死神』の反物質生成細胞を移植されたマウスが全自動で飼われていた
理由は単純に反物質生成細胞の細胞分裂が限界を超えた場合、どうなるのかを柳沢グループが実験するためだった
だが、その実験は最悪の結果を迎える
細胞分裂が終わった瞬間、反物質生成サイクルは消滅せず細胞を飛び出して外に向き、月の物質を連鎖的に反物質へと変えていき、月の直径の7割が消滅させた
あっそういやそうだな、同じクラスに「動けるでb
柳沢「あ........ああ..........!!」ガクガク
研究員「は…反物質を運用する臓器は細胞分裂周期が極めて一定です マウスと人間の細胞周期を対比すれば….....
人間の細胞が同じ不具合を起こす瞬間がこのように正確に算定できます 来年の3月13日、同じ事が『死神』に起きる…...!!
地球が…滅ぶ!!…どうしましょう柳沢主任」オロオロ!
柳沢「…決まっている ヤツは処分だ!!分裂限界の前に心臓を止めれば….....!!
要するに殺せば!!サイクルは安全に停止させられる!!」
柳沢が大声で喋った事により、研究所内はパニックに陥った
そして、柳沢と研究員の会話の内容を聞いていたあぐりはすぐに独房にいる『死神』の元へと走った
そして、事の全てをあぐりは『死神』に伝え、望みを捨てずに助かる方法を一緒に探すように説得した
だが、あぐりの声は『死神』には届いていなかった
自分の『死』が見えた瞬間、『死神』は間違った悟りを開いてしまった
死神「(そうだ 何故忘れていたんだ 人間とは死ぬ為に生まれた生物
増して自分は夥しい人間を葬ったころしや 呪われた死を迎えるのは…......当然の義務だ.........)」
死神「(だが せっかく手に入れたこの力、使わずに死ぬなんてもったいない!!)」
死神「さよならです あぐり、私はここを出る」
あぐり「!!」
死神「予定よりやや早いがそれでも充分なパワーを手に入れた 計算上はこの独房を充分破れる」
あぐり「ダメ!!悪い事する気でしょ 死神さん!!私は….....楽しいあなたと一緒にいたい!!」
死神「止める気ですか」
あぐり「はい!!」
死神「君がどうやって?その腕で?その頭脳で?」
あぐり「え.........?」
死神「私以上の才能が無ければ…止める事も救う事もできませんよ」
あぐり「..............!!」
死神「人質にする利用価値すら君には無い 無駄死にする前に去るといい」ビシビシ......!!
あぐりは、『死神』の突き放すような、今までの二人の思い出を全て壊すような言葉にショックを受け、死神の前から去った
死神「…......さぁ試してみよう 拷問に耐えて手に入れたこのパワーを!!」グググ......グググ.....
柳沢「.........上等だ モルモット!!」ピクピク......
触手の形は感情に大きく左右される
感情が歪んだ『死神』の全身は異形の姿へと歪んでいった
全身触手へと成り果てた『死神』は研究所からの脱走を図るが、柳沢は武装警官を集結させ、迎撃態勢を取った
だが、もはや今の『死神』にとって、それは意味を成さないものだった
柳沢「(図に乗るな モルモット
この兵器が避けられるか!!)」ピッ
次の瞬間、『死神』の体を何かが貫いた
ドッッッ!!!!
死神「.............!!」
『触手地雷』である
反物質生物の副産物である強靭な触手 これを単体で利用する研究も進んでいた
人間に移植すれば、常人を越えた戦闘力が手に入り
センサーを付けた容器に詰め込めば
生命を感知し、亜音速で襲いかかる!!
ズドドドドッッッッ!!!!
死神「...............!!」
無数の触手地雷が『死神』を襲った
しかし、相手は全身触手の怪物
今の『死神』にとって触手地雷など蚊に刺されるほどのダメージもなかった
死神「この程度じゃ死にませんねぇ」ニヤァァ....
柳沢「..............!!」
ゴンッッッッ!!!!!!
柳沢「ぐぎゃ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!!!」ドシャァッッッッ!!!!
柳沢は『死神』が投げた机に激突し、左目から血を流しながら倒れた
死神「(1年後にはどのみち死ぬ身
ここで死んでも構わないし.......地球と一緒に死ぬのも悪くない)」
武装警官「増援が来たぞ!!包囲して一斉射撃だ!!」ジャキジャキッ!!
死神「................」ニヤ....
武装警官「撃てぇぇぇっっっ!!!!」ドバババババババ!!
自分の死が見えた時、万能な殺し屋は全てが見えた気になった
どれが危険で どれが強いか どちらが生き残るか
ドガッ!!ガシャアンッッッッ!!!!バリィンッッッ!!!グシャッ!!
武装警官「ぎゃあ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!」
死神「ハッハハハハハハハハハハハハ!!!!」ドガァッ!!!!ゴシャァッ!!!!ガゴォッ!!!!
あぐり「(.......ダメ 行っちゃダメ)」ググ.....
あぐり「(止めなきゃ!!)」
あぐり「(『そっち』に行ってしまったら.....あなたはもう戻れない)」ダッ!!!!
死神「ハッハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」ドゴォッッ!!バコォッ!!ガシャアンッッッッ!!!!
あぐり「ダメぇぇぇぇっっっ!!!!」
ギュッ!!
死神「..................!!」
センサー「」ピッ
ドスッ!!
不運な事に、『死神』の前に飛び出したあぐりをセンサーが感知し、触手地雷が作動し、あぐりの脇腹を貫いた
彼を見ていたあぐりの存在が
彼には見えていなかった
致命傷だった
医学を極めた『死神』でも治せないような
死神「なぜ......飛び出さなければ私の巻き添えにならなかったのに」
あぐり「......ドジこきました まさかあんな罠がぴゅるって来るとは.......だけど.....声をかけた位じゃあなたは止まってくれない気がして」ゲホッ
その通りだった
あのまま外界へ出ていけば......歪んだ感情が触手を歪め
歪んだ触手が感情を歪め
どす黒い姿の破壊生物として安定してしまうところだった
呼び戻してくれたのは........彼女の感触だったのだから
死神「(あと0.1秒 早く気付けば守れたのに......精密な触手を医療に使う訓練をしていれば救えたのに!!)」
世界一の殺し屋は この時 後悔した
どうして得た力を壊すためだけに使ったのか........
どうして得た力を誰かのために使わなかったのか...........
どうして..........どうして!!
死神「私が........殺したも同然だ」
あぐり「そんなわけ.......ないじゃないですか 私が........そうしたいからそう動いただけですよ」
死神「.............」
あぐり「それに.......ね あなたになら...
......私は例え殺されても良いと思う
そのぐらいあなたを大切に思えるから
きっとあなたも.......そんな相手に巡り合えますよ」
死神「君になら殺されても悔いはない
だが 君以外にそんな相手がいるとは思えない」
あぐり「.........もし.......残された一年間
あなたの時間をくれるなら」
あぐり「あの子達を教えてあげて
あなたと同じように......あの子達も闇の中をさ迷っている
真っ直ぐに見てあげれば.......きっと答えは見つかるから」
死神「.......君がそう言うのなら」
あぐり「........なんて........素敵な触手..
......!!」
死神「................!」
あぐり「........この手なら........きっとあなたは........素敵な 教師に 」
そう言い残すと 彼女は目を閉じ、静かに眠りについた
前任教師の懐には......誕生日プレゼント
どういう場面で着用するのかまるで不明な巨大ネクタイ
死神「.......ダサい」
そんな欠点も彼女の魅力だと今 理解した
死神「...........」シュルル
残りの時間を.......教師である事に使おう
あなたが見続けて来た生徒を 私の目で見続けよう
どんな時でもこの触手を離さない
『死神』は彼女にそう誓った
研究所から飛び立った瞬間、凄まじい速度が出た
人間の細胞が全て触手に置き換わり、彼は全く新しい生物に生まれ変わろうとしていた
この力があれば何でもできる
どんな生物になるのかは.......彼の望み次第
触手が彼に聞いてきた『どうなりたいのか』を
彼は答えた
死神「..........弱くなりたい」
弱点だらけで 思わず殺したくなる程 親しみやすく
この手に触れるどんな弱いものも感じ取れ、守れ、導ける........そんな生物に
そんな教師に
時に間違うこともあるかもしれない
時に冷酷な素顔が出るかもしれない
でも 精一杯やろう
彼女がやろうとしていた事を
自分なりに 自分の最も得意な......殺り方で
殺せんせー「..........ヌルフフフ」
..........それから マッハ20の新米教師は......ゆっくりと ゆっくりと立ち上がった
...........そして 現在
ー ー ー ー
ー ー ー
ー ー
ー
生徒たち「.................!!」
ー
ー ー
ー ー ー
ー ー ー ー
寺坂「ッしゃあ やったぜ!!百億いただきィ!!ざまァ!!まさかこいつも自爆テロは予想してなかったろ!!」
茅野「ちょっと寺坂!!渚に何持たせたのよ!!」
寺坂「あ?オモチャの手榴弾だよ
ただし火薬を使って威力を上げてる
三百発の対先生弾がすげえ速さで飛び散るように
人間が死ぬ威力じゃねーよ
俺の百億で治療費ぐらい払ってやらァ..........え.........?」
渚「........う.........」シュゥゥゥ....
寺坂「(無傷......?火傷ひとつ負ってないのか?それになんだ この渚を覆うこの膜......タコの死体につながって......)」
殺せんせー「実は先生 月に一度程脱皮をします
脱いだ皮を爆弾に被せて威力を殺した
つまりは月イチで使える奥の手です」ゴゴゴゴゴ....
寺坂「!!」
渚「!!」
殺せんせー「」ビキビキビキ!!
先生の顔色は 顔色を見るまでもなく
真っ黒
ド怒りだ
殺せんせー「寺坂 吉田 村松
首謀者は君らだな」ゴゴゴゴゴ......
寺坂「えっいっいや.......渚が勝手に.........!!」
ドヒュンッッッッッ!!!!!!
先生は、一瞬で教室から飛び出したかと思えば、と一瞬で教室に戻ってきた
コト コン パタ
寺坂「え.........あ...........」
『寺坂』『吉田』『村松』
寺坂 吉田 村松「(!! 俺等ん家の表札!?)」
殺せんせー「政府との契約ですから
先生は決して『君達』に危害は加えないが
次また今の方法で暗殺に来たら
『君達以外』には何をするかわかりませんよ」ゴゴゴゴゴ.....
殺せんせー「家族や友人.........君達以外を地球ごと消しますかねぇ」ガパァ
生徒たち「..................!!」
殺せんせーがE組に来て2週間ほど経った頃
たった5秒間で超絶的スピードを見せつけられた時
僕らは.......恐ろしい難題を突きつけられたと初めて気づいた
「この先生を殺さなくちゃならないのか.........」と
ー ー ー ー
ー ー ー
ー ー
ー
殺せんせー「先生の過去の話は以上です なお不明な点や......疑わしい点がある人は指摘して下さい」
生徒たち「................」
殺せんせーの話を疑う生徒はいなかった
僕らも.......
茅野も
全ての理由がつながったからだ
殺せんせーが万能だったのも
どんな暗殺も知っていたかのように避けれた事も
雪村先生の死の責任を......殺せんせーに求める生徒もいなかった
二人とも.......苦しむ人を放っておかない先生なのを知っているから
殺せんせー「先生の教師としての師は誰であろう雪村先生です
目の前の人をちゃんと見て
対等な人間として尊敬し、一部分の弱さだけで人を判断しない
彼女から......そういう教師の基礎を学びました」
殺せんせー「先生はそれに自らの知識を足して........皆さんと向き合う準備をきました
自分の能力の限りを尽くし、君達に最高の成長をプレゼントする
そのためにはどんなやり方がベストなのか?」
殺せん「考えて考えてたどり着いたのが
先生自身の残された命を使った
『暗殺教室』です」
..........そうだ そしてそれは目論見通り
殺し、かわし、そして教える
暗殺を通した殺せんせーの教育で.......僕らの心の闇は晴れていった
............だけど
殺せんせー「前にも言いましたが 先生と君達を結びつけたのは 暗殺者と標的という絆です
暗殺者と標的でなければ、先生は君達の担任になる事はできなかった
暗殺者と標的でなければ 君達が本気で真剣に先生にぶつかってくる事も無かった
だからこの授業は、殺す事でのみ修了できます」
殺せんせー「無関係の殺し屋が先生を殺す、自殺する、出頭して殺処分される、期限を迎えて爆発する.........もしも、それらの結末で先生の命が終わったなら......
我々の『絆』は卒業の前に途切れてしまう」
殺せんせー「もし仮に殺されるなら........他の誰でもない
君達に殺して欲しいものです」
生徒たち「................」
力の差がありすぎて
クラス全員が考えた事もなかった事がある
殺せんせーが過去や結末の真実を話さなかったのは.......僕らに『その考え』がよぎらないよう細心の注意を払ってきたからだ
だから皆は伸び伸びと成長できた
本当に.......僕らにとって最高の先生だ
殺せんせーがE組に来て9ヶ月
30分かけて先生になった本当の理由を話し終わった時
突如
僕らの頭を殺せんせーとの思い出が駆け巡った!!
怖かった事
腹が立った事
嬉しかった事
楽しかった事
楽しかった事
楽しかった事
ーーーー僕らは
恐ろしい難題を突きつけられたと........
初めて気付いた
この先生を........
.........殺さなくちゃならないのか!!!
............と
生徒たち「..................!!」
烏間「..............!!」
ビッチ「.............」
キモオタ「..............」
『........ねぇカラスマ』
『【殺す】って どういう事か........本当にわかってる?』
『.......もし......自分にとって大切な人を殺さなければ自分が死んでしまうとしたら......... 』
『君達ならどうする? 』
そして、生徒たちが絶望に暮れながらその場を去っていった後、その場に残ったのは殺せんせーとキモオタだけだった
キモオタ「..............」
殺せんせー「............」
キモオタ「..........拙者が知っている展開は殺せんせーの過去を知るまでで、殺せんせーの過去を聞いた皆がどんな受け止め方をするのかまでは見ていなかったが.
.........まさに予想通りの反応だ........そりゃそうでござるよ........こんなの、まだ15の子供達にはあまりにも酷な話ではござらんか?」
殺せんせー「..............」
キモオタ「.........それに、この漫画を読んでいてずっと気になっていたことでござるが...........普通なら『殺すなんて怖くてできない』『こんなにいい先生を殺すなんて嫌だ』など、先生を殺すことに対して恐怖や不安を訴える生徒が一人や二人は出てきてもおかしくないのに、この状況に疑問を抱く者が誰一人としていなかった事だ............」
殺せんせー「...............」
キモオタ「だが、今 その理由がハッキリした........」
キモオタ「やはり、殺せんせーは皆を『洗脳』していたでござるか」
殺せんせー「.........その通りですキモオタ君............」
キモオタ「...........しかし、過去を話した今、洗脳が解け、皆がようやく『人を殺す』事の重大さに気がついた.............そこまでして、ここまで生徒たちに重いものを背負わせてまで、皆に自分を殺して欲しいでござるか?
.............本当に、これでいいのでござるか 殺せんせー?」
殺せんせー「...........」
殺せんせー「確かに.......キモオタ君の言う通り、私は生徒たちにとてつもなく
重いものを背負わせてしまいました....」
殺せんせー「それでも、私はどうしても君達に殺して欲しいのです...........」
キモオタ「..............!」
殺せんせー「今まで千人もの命を闇に葬ってきた私が、自分の生徒たちにこんなに重いものを背負わせてまで、自分を殺して欲しいなど、エゴなのも、わがままなのも、十分わかっています.........」
殺せんせー「でも.........私は.........生徒たち以外の誰かに殺されたくない......本当に単純な私のわがままですが.........自分の大切な生徒たちの成長を噛み締めながら死にたい.............」
キモオタ「..............」
その夜 宿直室にて
キモオタ「...............」
『それでも、私はどうしても君達に殺して欲しいのです............』
キモオタ「...............」
コンコンコン!
キモオタ「窓を叩く音.........?こんな時間に........誰だ.......?」ガララ-!
倉橋「オタりん.........」
キモオタ「倉橋殿.........!どうしたでござるか!?こんな夜分遅く寒空の中、一人でこんなところまで来たら危ないでござるよ?」
倉橋「.........あのね、今日ここに泊まってもいいかな?オタりんと話したい事があるの...........」
キモオタ「.........そうでござるな、せっかく来てくれたのだし、外は寒かろう、
ささ、中に入るでござるよ、
風邪を引いてしまうでござるからな
今、暖かいココアを入れるでござるよ」
倉橋「ありがと.........」
そして夜中の11時半ごろ.......二人は同じ布団の中で会話をしていた
キモオタ「.......さて、倉橋殿........拙者と話したい事とは何でござるか........?」
倉橋「............」
キモオタ「倉橋殿........?」
倉橋「..........あのね........私、オタりんに謝りたいの...........」
キモオタ「謝る........?拙者は倉橋殿に何かされた覚えはないでござるが.........」
倉橋「私たちね.........今までずっと暗殺をゲームやスポーツ感覚でやってた..........『殺す』なんて言葉を、楽しげに口にしていた..........」
キモオタ「.............」
倉橋「でもね、オタりんと殺せんせーの過去の話を聞いてから、わかっているようで、わかっていなかった『殺す』事の本当の悲しみがよくわかった........私たちが、『殺す』なんて言葉、楽しげに口にしたらダメなんだって気づいたの............」
倉橋「オタりんがずっと『殺す』事の悲しみで辛い思いをしていたのに、それなのに 私たちは、オタりんの気持ちに気づかないでずっと殺せんせーを『殺す』真似事をしていた......」
キモオタ「...........」
倉橋「..........オタりん........今までごめんなさい...........」
キモオタ「...........倉橋殿........」
倉橋「.............」
キモオタ「..............」
倉橋「...........ねえ オタりん?」
キモオタ「........どうしたでござるか 倉橋殿?」
倉橋「オタりんは何でも知ってるんだよね?
教えて.........私たちは本当に殺せんせーを殺さないといけないの.........?殺せんせーも私たちも.........最後はどうなっちゃうの.............?」
キモオタ「..........すまない.......拙者は殺せんせーの過去を知るまでの話までしか知らないでござる........だから拙者はもう、これから先、起こる事を予測して行動する事ができなくなった...........ここから先の展開は拙者にも予想がつかない...........」
倉橋「...........オタりん.........」
キモオタ「...............?」
倉橋「私.........殺せんせーを殺したくないよ............」ギュッ.....
キモオタ「............」
倉橋「中学を卒業して、高校生になっても 殺せんせーと生き物をいっぱい探したい..........それに...........」
キモオタ「..............」
倉橋「私は........オタりんとずっと一緒にいたい............」
キモオタ「.............!」
倉橋「もしも殺せんせーが殺されちゃったら、オタりんは元の世界に帰らなきゃいけなくなるんでしょ..............?」
キモオタ「........ああ、『殺せんせーを殺す』事が拙者がこの世界から出る唯一の条件でござる............」
倉橋「やっぱり.........オタりんは元いた世界に帰りたいの..........?」
キモオタ「............いいや、拙者は元の世界になど何の未練もない........帰っても何の幸せも待っていない世界になど 帰りたくない.........拙者はずっとここにいたい.........二度とみんなに会えなくなるなんて、拙者は嫌だ.............」
倉橋「私も......そんなの嫌だよ........殺せんせーとも オタりんとも..........お別れなんてしたくないよ...........ずっと一緒にいたいよ...........中学を卒業しても、また みんなで集まって楽しく過ごしたいよぉ...........」グスッ......グスッ......
キモオタ「...............」ナデナデ
爆発の期限は...........来たる3月13日
..........その日は奇しくも 椚ヶ丘中学校の卒業式の日だ
..........年は明け
今日は1月6日
冬休みの間に暗殺を仕掛けた生徒は......ただの1人もいなかった
迷いの1月
殺せんせーの暗殺期限まで
あと
..............66日
2学期 終盤編 完
3学期編に続く
キモオタが侍に見えてきた
おつ!
おつでござる
キモオタは最後には痩せると信じてる
これはわざとなのか
ツッコミ待ちなのか
本当に知らないのか
どっちなのだろうか
・SS速報VIPに投稿されたスレッドの紹介でした
【SS速報VIP】キモオタ「デュフフwww暗殺教室の世界に迷い込んでしまったでござるwww」2学期 終盤
・管理人 のオススメSS(2015/07/04追加)
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・【悲報】ΛV女優が鍵開けたまま眠った結果がヤバすぎるwwwwwwwwwwww
・【R-18】弟「……ッ!」パンパンパン 姉「……ッ////」 母さん「あなたたち何してるの!」& lt;/a>
・【R-18】娘「勝手に部屋に入ってこないでよ、パパ!」
・男「これより……貴様のケツをさわる」 女「ほう……」
・【マジキチ注意】俺「セックス、、ノート、、?」
・特殊部隊員「き!木村カエラが近付いてきます!」リングディンドン…
・【工口 グ口 胸糞注意】勇者「魔物とセ○クスした」
・中学の頃プールの時間に女子のパンツの匂い嗅ぎに行ったら親友ができた話
・男「これより……貴様のケツをさわる」 女「ほう……」
・バーン「ハドラーよ、今期オススメのアニメは何だ」
1: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/12(日) 23:22:21.86 ID:ls4OwWoSO
11: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/13(月) 20:23:02.80 ID:LN/6sOesO
キモオタ「........これで 拙者の話はおしまいでござる」
全員「................」
キモオタ君が全てを語っている途中も、そして今、語り終わった後も
僕らは誰一人として口を開く事が出来なかった
キモオタ君の悲惨な過去を聞いたショックさと
断腸の思いでこの過去を話したキモオタ君の気持ちを考えた時のやるせなさで
その場にいた全員に重い空気がズッシリとのしかかった
・ディーラー「納車だよ。保護シートとるからね」 アルト「えっ」
・【マジキチ注意】女「すいません…」モジモジ 膣内洗浄師俺「なんだ股患者か」
・男「よりによって最後の村に生まれてしまった」
・医者「こりゃアレだね、一日30回くらいはオーガズム感じちゃう奇病だね」 俺「うわーん…やったぜ!!」
・【胸糞注意】女「痴漢です!」 男「えっ」 私服警察「えっ」
12: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/13(月) 20:57:36.86 ID:LN/6sOesO
キモオタ「拙者は この教室に入る前、殺せんせーから、 この教室では 誰も自分を1人にする生徒はいない と言われたでござる」
キモオタ「でも、拙者は 過去の経験にとらわれて、殺せんせーの言葉を信じる事が出来なかった........皆が本当に優しい生徒たちだということは、この世界に入る前に知っていたはずなのに、心のどこかでは またひとりぼっちになる恐怖心があった...........」
生徒たち「..............」
キモオタ「だから、ひとりぼっちにならないために、皆の道化、笑い者として振舞わなければならないと考えた........
だから、中学生の頃に、いじめっ子たちの目の前でやったのと同じように、皆の目の前で、奇行に走ったり バカな言動を繰り返した.........」
キモオタ「でも、皆はいじめっ子とは違う、心の優しい中学生.........このまま奇行を続ければ 皆 自分から離れていく事はわかっていた......わかっていたのに自分をおさえる事が出来なかった..........これでまた、自分はひとりぼっちになるんだろうなって思った...........」
キモオタ「でも、ここにいる皆は違った」
生徒たち「.............!」
キモオタ「こんに見た目も言動も気持ち悪い拙者を受け入れてくれた、友達として接してくれた.....!
修学旅行の班決めの時 拙者の事を誰一人嫌わず、班に誘ってくれて、班に入れてくれた時、本当に嬉しくて泣いてしまったでござるよ」
生徒たち「.................!」
16: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/14(火) 12:28:03.59 ID:PXsVCSM9O
キモオタ「『死神』の事件の時もそうだった、
殺せんせーと皆が爆破されそうになった時、皆は最後まで拙者の事を信じてくれた...........」
生徒たち「..............」
キモオタ「なのに、さっき 拙者は皆にあんなにひどいことを言ってしまった......
皆は拙者の事を信じてくれたのに、拙者は皆の事を信じていなかった.........
本当にすまなかった.........」
さっき キモオタ君が皆に暴言を吐きながら教室を飛び出していったことを 責める生徒は誰もいなかった..........
僕らはキモオタ君の事を 何でも分かり合える友達だと思っていた、キモオタ君の事を知った気でいた......
でも 僕らはキモオタ君の抱えている現実の重みを知らなかった...........
17: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/14(火) 20:42:18.98 ID:PXsVCSM9O
キモオタ「さっき、拙者が皆に問いかけた言葉を覚えているでござるか?」
生徒たち「...............!」
『.......もし......自分にとって大切な人を殺さなければ自分が死んでしまうとしたら......... 君達ならどうする? 』
キモオタ「今はまだ あの問いかけの意味がわからなくてもいい............でも、もう少しで、拙者の問いかけの意味がきっとわかるはず...........」
生徒たち「...............」
キモオタ「そして、その問いかけの答えを、出さなければならない時が必ず来る.............その答えを出すのは
拙者も含めた E組の皆でござる」
生徒たち「.............!」
18: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/14(火) 20:51:05.46 ID:PXsVCSM9O
烏間「............!」
殺せんせー「...............」
ビッチ「................」
僕らは、まだ キモオタ君の問いかけの意図を理解できていなかった...........
その問いかけよりも、何よりも 今 僕らの頭の中にあったのは
これから先も、この学校を卒業してからも、ずっと一緒にいられると思っていた大切な友達と 二度と会うことができなくなってしまうという事だった
19: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/14(火) 21:22:29.87 ID:PXsVCSM9O
キモオタ「振り返ってみれば、今日まで 皆と一緒に過ごしてきて、色々な出来事があったでござるなぁ..........」
全員「..............」
キモオタ「2学期の期末テストで皆でトップ50に入る事ができて、すごく喜んだ事があったし.......」
生徒たち「................」
キモオタ「沖縄の島で、三人の殺し屋と
、鷹岡と、ウィルスと戦って、皆で困難を乗り越えて、その後 肝試しや浜辺で遊んで楽しかった事もあった......」
生徒たち「...............」
キモオタ「修学旅行の時に、拙者と岡島氏と前原氏で、女風呂に侵入して、片岡殿と岡野殿にこっぴどく叱られた事もあったでござるなぁ.......」
生徒たち「..............」
キモオタ「夏休み最後の日の夏祭りで、皆で花火を眺めた時、高校を卒業しても、またE組の皆で花火大会に行こうねと言われた時、それができないと知っているから 宿直室で一人で泣いた事もあった........」
生徒たち「...............!」ポロ ポロ
キモオタ「『死神』と戦った日の夜も、皆が拙者の事を信じてくれた事を思い出して、嬉しくて、また宿直室で一人で泣いた事もあった........」
生徒たち「......グスッ......グスッ....」ポロ ポロ
キモオタ「体育祭も、文化祭も、学芸会も、皆と一緒だから楽しかった、皆と一緒にいられるから嬉しかった
こんな幸せな経験、中学生の頃の自分は到底できなかった.......
こんなにたくさんの幸せな思い出を....
本当にありがとう
ありきたりな言葉だけど
皆には本当に感謝しているでござるよ」
生徒たち「.......グズッ.....ヒッグ....」ポロ ポロ....
23: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/14(火) 22:12:54.70 ID:PXsVCSM9O
キモオタ君が話を終える頃には、生徒の大半が泣いていたと思う
キモオタ君の悲惨な過去と、キモオタ君と二度と会えなくなる事を知った時、
僕らは、悲しくて憂鬱な気持ちをおさえることができなかった
26: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/16(木) 20:34:08.31 ID:BPnnjxhcO
そして、その日 僕らは皆 重い足取りで帰路に着いた
キモオタ君の過去や素性を知り、ショックを受けて 気分が落ち込んだ僕らは誕生日会などできる雰囲気でも気分でもなかった
27: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/16(木) 20:55:40.31 ID:BPnnjxhcO
キモオタ「..............」
烏間「やはり、中学3年生の生徒たちに聞かせるにはあまりにも酷な話だったか.......」
ビッチ「.......キモオタ.......悪かったわね........私たちが 皆に過去を話すように仕向けたから.......せっかくの誕生日会なのに 皆いなくなっちゃって........」
キモオタ「いや、いずれは皆に話そうと思っていたことでござるから
それに、いつまでも隠し事を続けるような間柄では、本当の友達とはいえないでござるからな........」
殺せんせー「キモオタ君.......」
キモオタ「さて!宿直室に戻ってシコって寝るでござるかな!明日も学校でござるしな!では殺せんせー、烏間先生、ビッチ先生、アデューでござる!」ニコッ!
バタン!
ビッチ「............キモオタ.......笑ってたけど すごく寂しそうだったわね........」
烏間「彼にはすまない事をした.......俺たちがやったことは、余計に彼の心の傷を抉ってしまった.........」
殺せんせー「.............」
28: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/16(木) 21:08:33.95 ID:BPnnjxhcO
翌日...........
キモオタ「磯貝氏ー!!おはようでござるーwww」
磯貝「お、おはよう........ございます......大石.......さん?」
キモオタ「やでござるよwww皆にはキモオタと呼んでほしいでござるwwwここの皆からキモオタと呼ばれるのは心地いいでござるからなwww」
磯貝「そ....そっか、ごめん キモオタ、また後でな!」タタッ!
キモオタ「あ、磯貝氏!........なんか忙しそうでござったな.........」
29: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/16(木) 21:14:13.61 ID:BPnnjxhcO
キモオタ「あ、片岡殿でござる!おはよう片岡殿ー!エッチしよー!」
片岡「お、おはよう キモオタ君」
キモオタ「学級委員の二人は朝から忙しそうでござるなぁ、拙者も何か手伝うでござるよ!」
片岡「あ、いいよ いいよ!別に二人でもできることだから、キモオタ君は先に教室に行ってて! 」タタッ!
キモオタ「あ!片岡殿..........」
31: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/16(木) 21:29:56.00 ID:BPnnjxhcO
教室にて
キモオタ「おはようでござるー!」ガララー!
渚「あ、お、おはよ キモオタ君」
杉野「お、おっす キモオタ.......」
岡島「よぉ........」
キモオタ「おはようでござる!それにしても 皆 教室に来るのが早いでござるなぁ、今日は行事でもあるでござるか?」
杉野「いや、特に何にもないよ、たまには学校に早く来るのもいいなーって思ってさ! 俺 ちょっと トイレ行ってくるわ」タタッ!
渚「あ、僕も行くよ!」タッ!
岡島「俺も行くわ!」タッ!
キモオタ「あ!皆.............」
キモオタ「やっぱり、昨日の事が.......」
32: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/16(木) 21:46:05.19 ID:BPnnjxhcO
昼休み
キモオタ「皆ー!拙者も昼食 ご一緒してもよろしいでござるかな?」ズン ズン
木村「お、おぉ.......一緒に食おうぜ」
三村「ああ.......キ、キモオタも一緒になま.......」
菅谷「ここの席 空いてるから........」
キモオタ「かたじけないwwwでは失礼して..........」ミシミシ...
木村 三村 菅谷「...........」ガツガツ ムシャムシャ!
キモオタ「.........皆 どうして急いで食べてるでござるか........?」
木村「あ、いや 別に何も.........じゃ、俺 食い終わったから!」ダダッ!
三村「俺も終わったから 一緒に行くわ!」タタッ!
菅谷「俺も お先に!」タタッ!
ポツン.....
キモオタ「............」モグモグ....
34: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/16(木) 22:07:44.82 ID:BPnnjxhcO
前原「よし、俺らも食い終わったな!」
岡野「うん、早く行こうよ!」
中村「私ももういいや!ごちそーさん!」
キモオタ「あ、皆 久しぶりに暗殺バドミントンでもせんでござるか? 拙者もだいぶ強くなったでござるよwww」
前原「わりぃ、キモオタ!俺ら 今日 ちょっと 用事があるからさー!」タタッ!
岡野「ごめんねー!また今度やろうねー!」タタッ!
中村「また今度相手になってやんよー!」タタッ!
キモオタ「..............」
35: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/16(木) 22:18:24.82 ID:BPnnjxhcO
キモオタ「(やっぱり、拙者は........皆に避けられているのでござるな.......)」
キモオタ「(でも、これが当然の反応でござる..........クラスメートが人殺しだと分かったら誰だってそんなやつ 避けるに決まっている.........)」
キモオタ「(..........だけど..........そんなことわかってるけど..........すごく寂しい.....)」
キモオタ「(本当は.......昨日の誕生日だって.........皆に祝って欲しかった.........一生に一度のE組で過ごす誕生日...........祝って欲しかった..........)」
キモオタ「グスッ.....ヒッグ......」
37: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/16(木) 22:46:29.25 ID:BPnnjxhcO
キモオタ「寂しいよぅ..........寂しいよぅ...........」グズッ....グズッ.....
烏間「キモオタ君.......」ザッ....
キモオタ「烏間先生.......」グスッ....
烏間「傷心のところをすまないが、君に、話したい事がある........ここでは少し不都合だ.......こっちの方に来てもらえないか?」ザッ....
キモオタ「...............?」
38: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/16(木) 23:00:08.77 ID:BPnnjxhcO
キモオタ「烏間先生.......話とは何でござるか........?」ズン ズン
烏間「........なぜ、生徒たちは君を置いて 教室から出て行ったかわかるか?」ザッザツ
キモオタ「..........そんなの、わかりきってるでござるよ.........拙者が自分の過去を話したからでござる.......」ズン ズン
烏間「.............」ザッザッ
キモオタ「やはり、拙者には、友達など作る資格なんてなかった.........拙者みたいな者が、友達なんて作ってはいけなかった...........」ズン ズン
烏間「..............」ザッザッ
39: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/16(木) 23:36:01.36 ID:BPnnjxhcO
家庭科室前
キモオタ「.........家庭科室........なぜここで話を........?」
烏間「...........ドアを開けてみろ、キモオタ君、」
キモオタ「.................」
ガララー!
40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/17(金) 00:15:59.25 ID:F4w3OxW60
早くいつものキモオタと生徒に戻って・・・!
41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/17(金) 06:51:52.49 ID:bBXkwjNx0
大丈夫!きっと皆優しい生徒のままだよ…!
43: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/17(金) 20:45:11.00 ID:cVYhClHuO
家庭科室に入ると
パンパン!!とクラッカーの音が鳴り響いた
生徒たち「キモオタ!!改めて 誕生日おめでとう!!」
キモオタ「皆.........! これは.........!」
家庭科室の黒板にはでかでかとこう書いてあった
『HAPPY BIRTHDAY!!3年E組のヒーロー キモオタ!!』
烏間「なぜ、生徒たちが君を置いて教室から出て行ったか...........」
キモオタ「...............!」
烏間「それは、彼らが君の誕生日会の準備をしていたからだ」ニッ
44: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/17(金) 20:58:49.36 ID:cVYhClHuO
中村「さぁさぁ、主役はこっちこっち!」グイグイ!
キモオタ「おろろ!」トテテ!
渚「キモオタ君!お誕生日おめでとう!
これ、クラスの皆でお金を出し合って買った花だよ、僕らの財布からだから、高い花は買えなかったけど......」ス...
キモオタ「ありがとう.......!ありがとう..
........!」パサ
杉野「その花、今度は『死神』から買ったやつじゃないから安心してくれよ!ハハハ!」
神崎「キモオタ君が好きそうな色を何となく考えて選んだんだけど.........気に入ってもらえたかな.........?」
キモオタ「すごく.......すごく 綺麗な花でござる.......!皆、ありがとう.........!」ニコニコ
渚 杉野 神崎「............」ニコッ!
45: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/17(金) 21:42:28.36 ID:cVYhClHuO
不破「キモオタ君!」ツンツン!
キモオタ「ん?」
不破「じゃじゃーん!」
キモオタ「おほぉ!これは バースデーケーキ!やべwwwうまそwww」パァァ!
原「どう?美味しそうでしょ?昨日はケーキ屋さんで買った物だったけど、今日のケーキは私たちが作ったんだよ!」ニコッ!
村松「いやぁ、ケーキなんて初めて作るからなかなか大変だったわぁ」ニッ!
茅野「お昼休みに ご飯食べないで ずっとこれを作ってたの!」ニコニコ!
狭間「私がこんな可愛らしいケーキを作るなんて性に合わなかったけどね」クスッ
速水「なんとか間に合ってよかったよ」ニコッ!
キモオタ「これを.........拙者のために.........!」ジワァ....
殺せんせー「ふーむ..........これは実に見事なバースデーケーキ.........美味しそうですねぇ」
茅野「殺せんせーはもう食べちゃダメ!昨日のケーキ 殺せんせーが全部食べちゃったの知ってるんだからね!」プンプン!
殺せんせー「にゅやッ!!あ、あれは聖職者として食べ物を粗末にするのを見過ごせなかったので...........!」アタフタ!
茅野「うそうそ!殺せんせーも一緒に食べよ!」ニコッ!
殺せんせー「ありがとうございます!!ありがとうございますぅぅぅ!!」ドバドバ
カルマ「殺せんせー、給料日までまだ日にちがあるからって必死だねぇ」
寺坂「情けない大人の見本だなこりゃ」
生徒たち「ハハハハハハハ!」
キモオタ「デュフフフフwww」
46: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/17(金) 22:02:07.45 ID:cVYhClHuO
吉田「キモオタ、そろそろロウソクの火を消そうぜ!」ポン!
キモオタ「うむ、そうでござるな!」
竹林「君は実年齢は21歳だけど、ロウソクの本数は15本にしているよ」クイッ
木村「お前もここでは 皆と同じ 15歳だからな!」ニッ!
キモオタ「そうでござるな!拙者も皆と一緒でござる!」ニコッ!
三村「よーし!キモオタがロウソクの火を消す瞬間、しっかりカメラに収めるからな!」
キモオタ「かっこよく撮っておくれやすw
ww三村氏wwwデュフフwww」
菅谷「じゃ、電気消すぞー」パチッ
フッ
47: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/17(金) 22:15:23.50 ID:cVYhClHuO
律「ワン、ツー、スリー、はい!」
生徒たち「ハッピーバースデートゥーユー♪ハッピーバースデートゥーユー♪
ハッピーバースデーディア キモオター♪
ハッピーバースデートゥーユー♪」
キモオタ「よぉし!フー!フー!」
ロウソク「」フッ
電気「」パチッ
生徒たち「ハッピーバースデー!!キモオター!!」パチパチパチ!!
キモオタ「皆........ありがとう..........!」ジィィィン....
48: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/17(金) 22:59:56.02 ID:cVYhClHuO
前原「キモオタ、キモオタ、」トントン!
キモオタ「ん?前原氏........」
岡島「これは俺たちからの誕生日プレゼントだ!」スッ....
キモオタ「これは.......!拙者が前からずっと欲しかった 熟女のフルヌードだけをかき集めた エロ本ではござらんか......!」
イトナ「今日 学校に来る前に三人でエロ本廃棄スポットを探索して見つけ出したものだ キモオタの趣味に合う本を厳選したから苦労したぞ」
キモオタ「おぉ.......我が同志よ........!ありがとう..........!ありがとう.........!」シコシコシコシコ
岡島 前原 イトナ「.............」ニコッ!
片岡 岡野「.............」ゴゴゴゴゴゴ....
岡島 前原 イトナ「ハッ.......!!」
ゲシッ!!ゲシッ!!ゲシッ!!
岡島「がはぁ!!」
前原「ぎひぃ!!」
イトナ「ぐふぅ!!」
岡野「まったく!!アンタたちは!!ロクなモン渡さないんだから!!」
片岡「さて........後はわかってるよね、三人とも?」ニコッ
岡島 前原 イトナ「ひぃぃぃぃ......」ガクブル
キモオタ「デュフフwwwこれでこそいつものE組でござるwww」シコシコシコ
片岡「」ガミガミガミガミ!!
岡 前 イ「」ペコペコ
奥田「キモオタくん、楽しそうでよかったです!」ニコッ!
千葉「なんか......昨日もこんな光景なかったか........?」
49: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/18(土) 00:06:52.21 ID:b42FADVPO
烏間「キモオタ君」ザッ
キモオタ「烏間先生.........!」
烏間「彼らが 今日 君に対して急によそよそしくなったのは、決して君と距離を置くためではなく、君に内緒で誕生日会の準備を進めるためだ」
ビッチ「昨日は本当に心配したわよ、
あんな過去を知ってしまったら、 あの子たちは アンタに対して 差別こそしないものの、どう接していいか戸惑ってしまうものかと思っていたから..........」
殺せんせー「しかし、私達が そんな心配をする必要は全くありませんでした 彼らは 真実を受け止め、変わらず、この教室の『仲間』として 君と接したのだから..........」
渚「最初 キモオタ君の話を聞いた時、あまりにもショックで、僕らはキモオタ君の誕生日をあまり祝うこともせずに帰っちゃった.........」
神崎「でも、私たちは その後、それじゃいけないと思ったの.........あのままじゃ、キモオタ君は 一生 誕生日の辛い記憶から立ち直れなくなるから...........」
寺坂「前の15歳の誕生日が死ぬほど嫌な思い出なら、今回来る15歳の誕生日は 死ぬ程 楽しい思い出にしてやろうと思った..........それで、今日、皆でもう一度 キモオタの誕生日会をやり直す事にしたんだ」
キモオタ「................!」
50: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/18(土) 19:42:43.38 ID:b42FADVPO
殺せんせー「だから、今日の5、6時間目の授業は キモオタ君の誕生日をお祝いする時間にしたんです」
キモオタ「そうだったのか.........!皆....
........!」
磯貝「防衛省の人たちにも、キモオタの誕生日会の準備に協力してもらったんだ」
烏間「暗殺者の疲れ切った心を癒す事も、防衛省の仕事だからな」
ビッチ「なぁにカタい事 言ってんのよカラスマ、アンタも柄にもなく楽しそうに準備してたくせにwww」
烏間「..............///」
生徒たち「ハハハハハハハ!烏間先生のそんな顔初めて見たよ!」
キモオタ「デュフフフフフwwwww」
すごく幸せだ..........!
この教室にいられて本当によかった.......!
51: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/18(土) 20:08:09.13 ID:b42FADVPO
ビッチ「ほら、アンタたちも恥ずかしがってないで こっちに来なさい、それをキモオタに渡すんだって張り切ってたでしょ? 早く渡して来なさい」
矢田 倉橋「うん..........///」
キモオタ「おや、矢田殿と倉橋殿 二人も誕生日プレゼントをくれるでござるかぁ 楽しみでござる!」ニコニコ!
矢田 倉橋「..............///」
女子生徒たち「二人とも!頑張ってー!!」
倉橋「.......桃花ちゃん、せーので一緒に渡そ?」ヒソヒソ
矢田「.........うん、そーしよっか」ヒソヒソ
52: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/18(土) 21:00:55.40 ID:b42FADVPO
矢田「キモオタくん!」
倉橋「オタりん!」
矢田 倉橋「..........せーのっ」
矢田 倉橋「お誕生日おめでとう!!」スッ
キモオタ「おぉ!!二人とも!ありがとうでござる! 開けてもいいでござるか?」
矢田「うん、開けてみてね♪」
倉橋「開けて開けてー♪」
53: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/18(土) 21:13:29.01 ID:b42FADVPO
キモオタ「これは...............!」
包みを開けると、中に入っていた物は
毛糸で作られたマフラーと手袋だった
54: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/18(土) 21:52:11.34 ID:b42FADVPO
キモオタ「これは...............!」
矢田「どう?可愛いでしょ?手袋を編んだのは私で、マフラーを編んだのは陽菜ちゃんなんだ♪」
倉橋「オタりんの誕生日が来る少し前の日から、寿美鈴ちゃんに編み方を教えてもらいながら編んだんだよ♪」
キモオタ「これを...........拙者のために..............!」
矢田「うん!もうそろそろ1月になるのに、キモオタくん いつも同じ半袖のTシャツで寒そうだったから」
倉橋「本当は ちゃんと誕生日に渡すつもりだったんだけど、昨日は渡せなくてごめんね〜」
キモオタ「おぉ........おぉ........!」ジィィン....
中村「ほらほら 色男!いつまでも感激してないで 早く身につけてみなよ!」バンバン!
キモオタ「うっ.......!」
生徒たち「そうだそうだー!!早く身につけろー!!」ピュ-ピュ-!!
キモオタ「.............!」
キモオタ「うむ!!」ニッコリ!
55: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/18(土) 22:44:57.05 ID:b42FADVPO
生徒とビッチ「」ワイワイガヤガヤ
殺せんせー「キモオタ君.......あんなに楽しそうに.......本当によかった.......」
烏間「ああ、これでもう 彼は E組の生徒たちの優しさを疑うことはないだろう」
殺せんせー「烏間先生、我々も向こうに行って生徒たちと一緒に誕生日会を楽しみましょう!今日ぐらい暗殺者と標的という関係は忘れてね」
烏間「..........そうだな」ニッ
56: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/18(土) 22:58:11.11 ID:b42FADVPO
倉橋「ねーねーオタりん♪」
キモオタ「ん?どうしたでござるか 倉橋殿?」
倉橋「あのね、私たちからは もう一つオタりんにプレゼントがあるの!」ニコッ!
キモオタ「おぉ!それは楽しみでござるなぁ!」
生徒たち「あれ?あの二人がもう一つプレゼントを用意してたとか初耳だぞ?」「ひょっとして まだもっとすごいサプライズがあるのかも?」
キモオタ「いやぁーwwwワクテカでござるwwwひょっとして 『私たちをお嫁にもらってください』とかでござるかなーw
wwwデュフフwww」
矢田 倉橋「.........せーのっ♪」
57: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/18(土) 23:08:09.50 ID:b42FADVPO
チュッ!
58: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/18(土) 23:15:59.47 ID:b42FADVPO
キモオタ「!!!!//////」
生徒たち「!?//////」
殺せんせー 烏間「!!」
ビッチ「.............」ニッ
62: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/18(土) 23:52:02.05 ID:b42FADVPO
キモオタ「...............!///」ポワァ....
生徒たち「........なんて大胆な.......///」
ビッチ「(まさか両サイドからほっぺにキスするなんて.........やるじゃない!二人とも!)」
烏間「おい イリーナ!お前は二人に何を教えているんだ!」ヒソヒソ
ビッチ「あら?私はあんな事は教えてないわよ、あの子たちがキモオタのことを本当に好きだからキスしただけよ」ヒソヒソ
烏間「(そうか............あれは、接待術などではなく........あの二人が 心からキモオタ君を愛していたからとった行動...........自分はこれから先 誰からも愛される事はないと嘆いていたキモオタ君が.............本当によかった.....)」
63: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/19(日) 00:06:33.92 ID:OiKwJkNEO
矢田「キモオタくん♪」
倉橋「オタりん♪」
ギュッ
矢田 倉橋「だーいすきっ!」
65: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/19(日) 00:20:53.59 ID:OiKwJkNEO
キモオタ「.................!」ポロ ポロ....
『おばあちゃん、今日はね、僕がゆうべ見た 夢の話をするね』
『その夢はね、僕が どこかの学校の教室に迷い込む夢だったんだ』
『でもね、その教室には 誰もいなくて 僕一人だけだったんだ、』
『僕は、急に一人でいることが 怖くなって 悲しくなって 教室から出たんだ、 そしたら、ずっと ずっと 向こう側まで続く一本の道があったんだ』
『この一本の道の先に何があるのか 僕は気になってきて
その道を走ったんだ ずっと ずっと走ってた』
『夢の中なのに 走り疲れたから、僕は立ち止まったんだ
そしたらね』
『【ひとりじゃないから】って声が聞こえてきたんだ』
66: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/19(日) 00:28:21.88 ID:OiKwJkNEO
ーーーあの時見た夢の中で聞こえた声ーーー
ーーーあれは、皆の声だったんだねーーー
ーーーひとりじゃないーーー
ーーー皆がそばにいるからーーー
ーーーもう自分はひとりぼっちなんかじゃないーーー
67: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 04:52:05.63 ID:dUv5KvGu0
よかったなあキモオタ
次は俺の番だからそこどいてくれ
68: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 07:26:30.97 ID:akRXeFY+0
何言ってんだ次は俺の番だろ?
せめて矢田ちゃんはくださいキモオタ氏
69: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 16:27:06.54 ID:vwvCFwmkO
じゃあ神崎さんのチューは貰っていきますね
70: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 16:51:47.96 ID:NcljRfPJO
ここまで茅野っちなし
頂いていきますね
71: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 17:01:52.04 ID:AoOvLX4Ho
では律は俺が
72: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 18:32:10.30 ID:wNsunERQ0
俺は渚きゅんで
73: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/19(日) 20:36:25.91 ID:6LrpJfx/0
何人かホモが混じってるんですが
76: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/19(日) 22:02:24.65 ID:dzRrdIBDO
殺せんせー「では皆さん!集合写真を撮りますから黒板の前に集まってください!先生方もぜひご一緒に!」
岡野「でも、殺せんせーがシャッターを切るんだったら 殺せんせーはどうやって写真に映るの?」
殺せんせー「ヌルフフフ、ご心配なく、 セルフタイマーにして、マッハで写真に写りますから」
生徒たち「(そうだった..........)」
77: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/19(日) 22:37:32.14 ID:dzRrdIBDO
矢田「ほらほら、主役は真ん中に映らなきゃ♪」グイグイ!
倉橋「こっちこっちー♪」グイグイ!
キモオタ「ああ!今行くでござるよ!」ニコッ!
お父さん、お母さん、おばあちゃん.......
岡島「くそ!キモオタァ!羨ましいぞ!俺も間に入れてくれぇ!」
倉橋「岡ちんはダメー!誕生日じゃないでしょ!」
岡島「え?てことは誕生日だったら間に入れてくれたのか?ゲヘヘwww」
倉橋「さぁどうかなー♪」クスクス
女子生徒たち「岡島キモーい!!」「岡島サイッテー!!」
岡島「うひょぉwwwもっと俺を罵ってくれ!!もっと俺を蔑んでくれ!!俺には最高のご褒美だ!!」
生徒たち「ハハハハハハハ!!」
キモオタ「デュフフフフwwww」
僕にも 友達ができたよ
誕生日を祝ってくれる友達が こんなに沢山できたよ
殺せんせー「じゃあ皆さん撮りますよー!!10秒ありますから笑ってくださーい!!」ポチッ!
矢田「ほら、キモオタくん!満面の笑みで!」ニコッ!
倉橋「オタりん!笑顔 笑顔♪」ニコッ!
キモオタ「.........ああ!」ニッコリ!
心の底から、笑えるようになったよ
カメラ「」ピッピッピッ!
生徒たち「............」ニコッ!
烏間 ビッチ「............」ニコッ!
殺せんせー「ニュヤリ」ニコッ!
キモオタ「デュフフwww」ニッコリ!
僕の大好きな友達へ
こんなにも あたたかくて、素敵な誕生日を
パシャッ!
本当にありがとう!!
79: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/19(日) 23:02:08.75 ID:dzRrdIBDO
その日の夜
キモオタ「.........」グォ-.....スピ-....
ー
ー ー
ー ー ー
ー ー ー ー
『うわぁぁぁん!!おばあちゃぁん!!』
『たかし おかえり、今日も鬼熊君にいじめられたのかい?よしよし 可哀想だねぇ どうしてたかしをいじめるかねぇ』
『うっ.......ヒグ....グスッ......』
『たかし.......今はまだ辛いけど、頑張るんだよ? 辛くても、頑張って 生きていれば いつか必ず素敵なお友達に巡り会える日が来るんだよ』
『.....グスッ.....素敵なお友達......グスッ......?』
『そう、素敵なお友達
お互いに信じ合えて、お互いに本当の気持ちを打ち明けられる
そんな素敵なお友達に いつか たかしは巡り会うんだよ』
『......グスッ.........ヒグッ......!』
ー ー ー ー
ー ー ー
ー ー
ー
キモオタ「............」グォ-....ゴォ-....
80: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/19(日) 23:17:50.95 ID:dzRrdIBDO
『HAPPY BIRTHDAY!!3年E組のヒーロー キモオタ!!』
『キモオタ!誕生日おめでとう!』
『ハッピーバースデー!キモオタ!』
『キモオタくん♪』
『オタりん♪』
『だーいすきっ!』
『ハッピーバースデートゥーユー♪ハッピーバースデートゥーユー♪
ハッピーバースデーディア キモオター♪
ハッピーバースデートゥーユー♪』
81: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/19(日) 23:22:59.91 ID:dzRrdIBDO
ー ー ー ー ー
ー ー ー ー
ー ー ー
ー ー
ー
キモオタ「.........素敵な.......お友達..........えへへ♪.........」ムニャムニャ....
87: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/20(月) 20:48:09.63 ID:MAjnrcWaO
※ここからは壮大なネタバレあり!!
ジャンプ未読、もしくは単行本未読の人は要注意!!
89: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/20(月) 21:09:01.95 ID:MAjnrcWaO
シロ「最初に教室に入った時 驚きましたよ あまりにも意外な人物がいたものでね
そいつの事を怪物だと思った理由ですか?そうだな........」
シロ「強いて言うなら 『普通に教室にいた』事ですかね」
シロ「教室で毎日授業を受けるなんて事......怪物並みの精神力がなきゃ不可能なはずなんですよ」
シロ「殺し屋を見る目なんて無くてもわかる 『あの人物があの状態で教室にいる』
それだけで恐るべき怪物の証明なんですよ
私の正体に勘付いたのか........とっさに視線を逸らしてましたがね」
シロ「断言していい あの子こそ 希代の殺し屋だ
あなたもそうは思いませんか?」
???「.............ええ、そうですね、最初にこの展開を知った時はなかなか衝撃的でしたかね、『まさかこう来るとは.......』という感じで..........実に面白かった」
???「『ここからが暗殺教室です』の言葉がしっくり来ましたよ........ククク.........」
93: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/20(月) 21:41:58.16 ID:MAjnrcWaO
学校の教室 体育終わり 着替えの時間にて
岡島「さあ、これでお互いにラスト一枚だ!!今日こそお前に勝つぞ!!キモオタ!!」
キモオタ「笑止wwwお主が拙者に勝つなど拙者の射精より早い!!
ジュースは今日も拙者の物でござる!!」
男子生徒たち「いいぞー!!いけいけぇ!!」
渚「またやってるよ.........」
千葉「ジュース一本でよくやるよな........」
岡島「行くぞっ!!」
キモオタ「参るっ!!」
岡島 キモオタ「野球をすーるなら♪こーゆー具合にしやしゃんせ♪」
岡島「アウトッ!!」バッ!!
キモオタ「セーフッ!!」バッ!!
岡島 キモオタ「よよいの!!」グルグル!!
岡島 キモオタ「よいぃぃっ!!!!」バッ!!
岡島「」グ-
キモオタ「」チョキ
94: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/20(月) 22:04:27.04 ID:MAjnrcWaO
岡島「よっしゃぁぁぁぁ!!!!キモオタに勝ったぞぉぉぉぉ!!!!」
キモオタ「不覚......!!.......この拙者が遅れを取るなど.........!!」ガクッ....
男子「おぉ!!岡島がキモオタに初黒星を付けたぞ!!」
キモオタ「むむ......拙者も男!!素直に負けを認め、脱ぐでござる!!」ヌギヌギ ズルッ ボロリンチョ!!
男子生徒たち「でかwww」
キモオタ「デュフフwwwwぞーうさんwwwぞーうさんwww」ブラン ブラン
その頃 廊下では
岡野「ふー、今日も体育キツかったねー」
矢田「ねー、でもこの後がお昼ごはんだから生き返るよー♪」
片岡「さて、男子たちも もう着替え終わったかなー?」
ガララー!
キモオタ「デュフフwww水撒きでござるwwww」ドピュピュン!!
男子生徒たち「ハハハハハハハ!!」
女子生徒たち「」
97: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/20(月) 22:48:09.59 ID:MAjnrcWaO
キモオタ「あ、どうもwww」
矢田「き..........///」
矢田「きゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」バチィンッ!!!!
キモオタ「コポォwww」ドピュ!!
岡野「ほんっとアンタは年を取っても変わらないんだから!!」ゲシッ!!
キモオタ「コボォwww」ドドンピュ!!
片岡「ギャラリーのアンタたちもだよ!!まったくもう!どうして男子はいつまでたっても子供なの!」
岡島「やべ!!逃げろぉ!!」ダッ!!
男子生徒たち「おい岡島ァ!!お前パンツ一丁のままじゃねえか!!」ダダッ!!
コラダンシ!!マチナサ-イ!! ヤベッハヤクニゲロ-!!
磯貝「まったく.......こうしてみればこのクラスは平和だなー」ニコッ!
渚「ハハハ......だね」
.......この中学での学校行事は全て終わり、キモオタ君も改めてE組の本当の『仲間』となり、僕らは万全に態勢を整えた!!
いよいよ次は...........
冬休みの暗殺だ!!
98: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/20(月) 22:55:29.25 ID:MAjnrcWaO
極寒の環境を利用して襲うプラン
雪山を溶かして水に変えて襲うプラン
試したいことは山ほどある
次こそ命を頂くよ!!殺せんせー!!
99: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/20(月) 23:38:25.11 ID:MAjnrcWaO
昼休み.......
キモオタ「さってっと!ようやく昼食でござる!!」バリボリ!!
渚「キモオタ君 またポテトチップス10袋?よく飽きないね」
キモオタ「ポテトチップスは拙者に取っては命を繋ぐ大切な食料!!飽きるなどとんでもないでござるよwww」
杉野「さて、食い終わったし グラウンドに野球しに行こうぜ!!」ガタッ!!
渚「あ!待ってよ杉野ー!」ガタッ!!
杉野「キモオタも食い終わったら早く来いよー!」ダダッ!!
キモオタ「ああ!拙者もすぐ行くでござるよー!!」
キモオタ「さて、コンソメは終わったし、次は九州醤油..........」ガサゴソ.....
茅野「ねーね、キモオタくん!」
キモオタ「茅野殿........」
茅野「ちょっと一緒に来てもらってもいいかな?」クイクイ!
キモオタ「...............」
キモオタ「ああ.........」
100: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/21(火) 00:12:40.04 ID:s6mDOsjgO
E組校舎裏
茅野「さて、ここならもういいかな.....」ザッ....
キモオタ「いやぁ しかし、校舎裏まで拙者を呼び出すということは、まさか いよいよ茅野殿が拙者に愛の告白を!?くぅーwwwたまらんwww」
茅野「とぼけないでくれるかな?なんで呼び出されたか 本当はもうわかってるよね?」
キモオタ「..................ああ」
101: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/21(火) 00:37:46.32 ID:s6mDOsjgO
茅野「ひとつ聞いていいかな?」
キモオタ「なんでござるかな...........?」
茅野「この世界は本当に漫画の世界なんだよね?」
キモオタ「そうでござるよ.........」
茅野「で、キモオタ君がその漫画の世界の読者だってことも 本当なんだよね?」
キモオタ「ああ、本当でござるよ 拙者の事を信用してないでござるか?」
茅野「ううん、やっぱりキモオタ君は他の人とは違う人なんだってことは前々からずっと思ってたよ」クスクス
102: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/21(火) 00:57:29.33 ID:s6mDOsjgO
キモオタ「.............というと?」
茅野「沖縄の島でさ、キモオタ君が私に聞いたこと、覚えてるかな?」
キモオタ「.............」
『...ほぉ...茅野殿は海に入らないでござるか?ウォータースーツ姿で今宵のズリネタにしようと思ったでござるのにwww』
『わ、私はウォータースーツで身体のラインが出るのが嫌なの!馬鹿なこと言ってないでキモオタくんも早く海に潜って!!』
茅野「なんで私が海に入らないか聞いてきた時に勘付いたんだ、『ああ、こいつ 私のこと 気付いてるな』って」
キモオタ「........よくそれだけでわかったでござるな」
茅野「キモオタ君はあくまで私の体への興味からその質問をした事にしたつもりなんだろうけど、
本当は私が水に入れない事を知っててその質問をしたのが私から見ればバレバレだったよ?
だって キモオタ君 演技下手なんだもん」
キモオタ「さすがは子役.........拙者の下手な演技など お見通しでござったか........」
103: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/21(火) 01:10:57.74 ID:s6mDOsjgO
茅野「すごいね、私 この教室にいる間 元々子役だったとは一言も言ってないのにね 」
キモオタ「............」
茅野「..............ねえ?」
キモオタ「...............?」
茅野「キモオタ君は この世界の未来だけじゃなくて、私の事も知っているんだよね?」
キモオタ「..........ああ........知っている........知っているさ............」
茅野「........なら話が早いよ」ニコッ!
104: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/21(火) 01:21:48.40 ID:MKSeivLGo
あかんキモオタ死んでまう
106: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/21(火) 01:24:24.68 ID:s6mDOsjgO
茅野「...........ならさ、私の『これ』の事も知っているんだよね?」シュルシュル
キモオタ「..............」
そういうと、彼女はおもむろに 結んでいた髪を解き始めた
そして、長い髪を解き終えた彼女の首元からは
2本の黒い触手が姿を現していた
114: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/21(火) 21:11:02.86 ID:k3z10cfmO
キモオタ「...............」
茅野「その落ち着きっぷりはやっぱり私が触手を隠し持ってた事を知ってたみたいだね」ヒュン ヒュン
キモオタ「ああ......知っているさ........お主は自分の姉上を殺した仇を討つために姉上の死を目撃した現場である研究所からその触手の種を盗んできたのでござろう?」
茅野「まさにその通りだよ、本当に何でも知っているみたいで安心したよ、
そこまで知っているなら 私がここにキモオタ君を呼び出した目的もわかるよね?」ヒュン ヒュン
キモオタ「.........口止めでござろう?」
茅野「そう、 私が暗殺を実行するまで、 私が触手を持っていたことを秘密にしていてほしいの」ヒュン ヒュン
キモオタ「.............」
茅野「もう少しで私の仇打ちは上手くいく、もし、キモオタ君がこの事を喋ってしまったら今までの苦労が全部水の泡だからね」ヒュン ヒュン
キモオタ「............」
115: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/21(火) 21:35:06.47 ID:k3z10cfmO
キモオタ「茅野殿.........」
茅野「...........?」ヒュン ヒュン
キモオタ「.........もう、復讐なんてよそう..........」
茅野「何 言ってんの?私は殺るよ?私のお姉ちゃんを殺したあの外道を殺すの、
一度 殺るって決めたら一直線になっちゃうから、私」ヒュン ヒュン
キモオタ「茅野殿.......今 茅野殿は触手を生やす事によって 頭に激痛を伴っているはずだ.........」
茅野「うん、そうだよ?それがどうしたの?」ヒュン ヒュン
キモオタ「そのまま触手を生やし続ければやがて、触手に精神を蝕まれて死に至るのは知っているでござろう?」
茅野「うん、知ってるけど?だから何?私はあいつを殺せれば死んだって構わないの、 キモオタ君 さっきから何が言いたいの?」ヒュン ヒュン
キモオタ「........自分の大切なものを奪った仇を討つためだけに自分を壊す事など、拙者はそれが何よりも悲しいことだと思う.........」
茅野「............」ヒュン ヒュン
キモオタ「茅野殿には、復讐にとらわれて、 自分の人生を壊した 拙者のようにはなって欲しくない...........茅野殿はまだ中学三年生........夢も希望もたくさんある........こんなところで 何もかも終わらせてはいけない.........」
茅野「...............」ヒュン ヒュン
116: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/21(火) 22:22:26.79 ID:k3z10cfmO
キモオタ「もう、此の期に及んで 展開がどうこう言うつもりはない........事情を知っているからこそますます 今の茅野殿を見るのが辛い..........時折、茅野殿が誰にも気付かれないように見せていた苦痛の表情........拙者は見ていたでござるよ.........苦しかろう?辛かろう?復讐など、悲しくなるだけだ、 もう こんな事はやめて、いつも通り、また、皆で楽しく過ごそうではござらんか」
茅野「............がっかりだよ」ヒュン ヒュン
キモオタ「..............」
茅野「同じ、大切なものを奪われた者同士、キモオタ君なら私の気持ち、わかってくれると思ったけど 残念だよ
キモオタ君の家族に対する思いなんて所詮その程度なんだね」ヒュン ヒュン
キモオタ「..............」
茅野「それに、また皆で楽しく過ごそうって言ったけど、私は皆と楽しく過ごす
『演技』をしていただけだよ?復讐に友情なんて邪魔なだけだからね」ヒュン ヒュン
キモオタ「..........嘘をつかなくてもいい.........」
茅野「.............?」ヒュン ヒュン
キモオタ「本当は、茅野殿は 皆と過ごす時間が大好きで、本心から楽しいと思えているはずだ、断言できるでござる」
茅野「何を..........!」ヒュンヒュンヒュンヒュン!!
キモオタ「それに、昨日 拙者の誕生日を祝ってくれた時の茅野殿の優しさが 演技だとは 拙者は思えない.........」
茅野「.............!!」ヒュンヒュンヒュンヒュン!!
118: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/21(火) 22:32:50.14 ID:k3z10cfmO
キモオタ「拙者の話を聞いてくれ 茅野殿.
...........茅野殿は 恨む相手を間違っている.........」
茅野「黙って............」ビュンビュンビュンビュン!!
キモオタ「茅野殿の姉上を殺したのは、あの人ではござらん.........!」
茅野殿「黙ってってば..........!」ビュンビュンビュンビュン!!
キモオタ「あの時、姉上を殺したのは、実は.............」
茅野「だ ま っ て よ っ っ!!!!」
ビシィッッッッッッ!!!!!!
119: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/21(火) 23:18:03.33 ID:k3z10cfmO
茅野「ハァ-.....ハァ-......」ヒュン ヒュン
壁「」パラパラ.....
キモオタ「..............!」ジョボロロロロロ
茅野「自分の家族の仇打ちもできない腰抜け君は黙っててくれないかな?」スルッスルッ ギュッ
そういうと 彼女は再び触手を首の中へと収め、長い髪を束ねた
茅野「じゃ、また後でね、
そうそう、次、私に余計な事を言ったり 誰かにこの事を喋ったりしたら
今度は本当に『殺す』からね?」ニコッ!
そう言い残し、いつものように微笑むと、彼女は自分の前から去っていった
それはとても悲しく、凍えるような冷たい笑顔だった
キモオタ「(ダメだ........復讐の事で頭がいっぱいで、最早 拙者の声など聞こえていない...........!!
茅野殿...........!!)」
124: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/22(水) 22:52:48.11 ID:PcJNj1BSO
その頃 グラウンドでは
バァンッ!!
渚「すごいよ杉野!今 かなり鋭角に落ちたよ!」
杉野「へへーん!フォークもだいぶ磨きがかかってきただろ!」
渚「この分だったら進藤君にも負けないかも!」
杉野「まだまだ、こんなもんじゃあいつには勝てないよ、 よぉし!もういっちょ...........!」
茅野「渚、渚!」チョイチョイ!
渚「ん?茅野 どうしたの?」
茅野「ちょっと手伝って欲しいことがあるんだけどいいかな?」
渚「? うん」
杉野「だったら俺も手伝いに行こうか?」
茅野「ううん、杉野はいいよ!二人だけで間に合う事だから」
杉野「? あぁ、わかった.........」
茅野「行こ、渚!」ザッ
渚「う、うん」ザッ
ポツ-ン
杉野「.........なんかさみしーな」
125: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/22(水) 23:10:18.00 ID:PcJNj1BSO
物置にて.........
渚「あちゃー......派手にぶちまけちゃったね」
茅野「うん........片付けてたら手がすべって 学芸会の時の川の表現に使ったビーズなんだけど 小道具会社からの借り物でさ 、返す時に重さ量って足りなかったら追加料金取られちゃう」
渚「いいよ 二人で拾おう」ニコッ!
茅野「ありがとー!」
殺せんせー「そういうことなら、先生も手伝ってあげましょう」
渚「......殺せんせー」
茅野「あはは......じゃあ頼っちゃおっかな
あちこち備品の隙間に入り込んでてさ、だから.........」
殺せんせー「わかってます 壊れ物も多いのでマッハでは拾いませんよ」シュパパパパ
126: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/22(水) 23:17:16.03 ID:PcJNj1BSO
その頃 校舎裏では
キモオタ「........もしも、茅野殿が展開通りに暗殺を決行するとしたら.........」
キモオタ「場所は校舎の物置のはずだ.......!」
キモオタ「急がなくては!!」ドスドス!!
127: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/22(水) 23:38:57.63 ID:PcJNj1BSO
物置........
殺せんせー「.............」シュパパパパパ
渚「.............」ス....
背中がガラ空きだ
けど........この状況で二人で殺れるくらいなら、この1年苦労はしてないや
殺せんせー「なんか魚臭いですねぇ」クンクン
茅野「あ、文化祭の時 ここで燻製作ったから........色んな学校行事やったよね」サッ....サッ....
渚「うん.......どの行事も必死だったね
でも.........これ片付けたら全部終わりだ」サッ....サッ....
文化祭も 体育祭も 修学旅行も
普通の学校生活以上に充実してた
128: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/22(水) 23:40:53.60 ID:PcJNj1BSO
キモオタ「ゼェ-.....ゼェ-......!!」ドスドスドスドス!!
キモオタ「(間に合え!!間に合ってくれ.............!!)」ドスドスドスドス!!
129: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/22(水) 23:51:28.69 ID:PcJNj1BSO
茅野「ほんと色々思い出すね、殺せんせーが初めてE組に来た時とか」ザララ-!
殺せんせー「ヌルフフフ あの当初は君達もド素人でしたねぇ」シュパパパパ
渚「僕も最初に失敗したなぁ 杉野もダメで」サッ....サッ.....
茅野「その後 カルマ君が来て 彼のこと知らなくて 渚に詳しく聞いたっけ」ザララ-!
渚「それでその後に キモオタ君がE組に来て、かなりインパクトのある自己紹介をしたよね........」サッ.....サッ.....
殺せんせー「そんでもって、イリーナ先生の巨乳には過剰に反応してましたねぇ 」シュパパパパ
茅野「お互いにね(汗)」ザララ-!
茅野「そういえば、イトナ君の時は焦ったなぁ、先に殺られちゃいそうだったから」ザララ-!
130: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/22(水) 23:58:04.97 ID:PcJNj1BSO
キモオタ「ハァ.....!ハァ......!」ドスドスドスドス!!
コケッ!
キモオタ「アウチッッッッ!!!!」ドダァン!!!!ゴロゴロゴロ!!!!
キモオタ「くっ..........!」ググ.....
キモオタ「茅野殿........早まってくれるなよ.........!!」ドスドスドスドス!!
131: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 00:05:52.98 ID:ZSXBXZyLO
茅野「..............」
殺せんせー「................」シュパパパパ
いつも殺せんせーは
私達の事 真剣に考えてくれて
『死神』の時も 最大の危機に陥ってでも助けに来てくれて
渚も 見ててハラハラする時もあったけど
私の隣でいつも真剣に殺気を放ち続けていて
私もこの教室で.....色んな事やれたなぁ........
132: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 00:07:11.68 ID:ZSXBXZyLO
キモオタ「ハァ.......!ハァ........!」ドスドスドスドス!!
133: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 00:11:13.11 ID:ZSXBXZyLO
『なー、上に乗ってるイチゴくれよ』
『ダメ!!おいしいモノは一番最後に食べる派なの!!』
『楽しいけど ちょっと憂鬱 泳ぎは苦手だし......水着は体のラインがはっきり出るし』
『煙たっ!!これしばらく臭い残るぞ 茅野!!』
『以前ここで理事長の私物を壊した奴がいた そいつは問答無用でE組送りになったらしいよ』
134: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 00:15:20.16 ID:ZSXBXZyLO
キモオタ「見えた.........!!物置だ.........!!」ゼェ-!!ゼェ-!!
キモオタ「.........こんな悲しい復讐 拙者が絶対にさせん!!させてたまるか!!」ドスドスドスドス!!
135: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 00:19:13.84 ID:ZSXBXZyLO
『そうと決めたら一直線になっちゃうんだ...........私』
『ふふ、本当の刃は親しい友達にも見せないものよ』
『多分......この教室で殺る事殺れたら
初めて答えが見つかる人もいると思うよ』
『また殺るよ ぷるんぷるんの刃だったら他にも色々 持ってるから』
136: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 00:27:06.36 ID:ZSXBXZyLO
キモオタ「茅野殿!!!!」バァンッッッッ!!!!
キモオタ「....................!!」
137: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 00:31:27.04 ID:ZSXBXZyLO
キモオタが 物置のドアを開け、茅野の名前を叫ぶと同時に、
茅野の首元からは再び黒い触手が現れていた
そして、ドアの激しい開放音と、キモオタの叫びに、渚と殺せんせーが気づく刹那の瞬間
物凄い音を立てて、物置の床に巨大な穴が空いた
138: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 00:33:32.19 ID:ZSXBXZyLO
気づかなかったね........最期まで
139: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 00:36:42.55 ID:ZSXBXZyLO
ドゴオッッッッッ!!!!!
殺せんせー「!!!!!」
殺せんせー「(え.........落とし穴!?)」
茅野「大好きだよ 殺せんせー」バッ!
茅野「死んで」
143: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 22:05:44.88 ID:ZSXBXZyLO
渚「か や の..........?」
キモオタ「くっ......遅かったか.......!」
ずっと見てきた 色んな殺し屋が挑んでは失敗していくのを
その中で最大の成功例は.......単純な落とし穴だった
だから私はそれを選んだ
私の触手は 『死神』よりも上手に殺れる!!
144: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 22:10:42.60 ID:ZSXBXZyLO
殺せんせー「(茅野さんに......触手!?)」
バチィッ!!
殺せんせー「にゅぎッ!!」
殺せんせー「(あ......穴の底はっ.......やはり!!対先生物質のプール!!
触手が反応しきれてない
早く地上に上らないと)」
ビシッ!!ビッ!!ズバッ!!バシッ!!ボッ!!
殺せんせー「(つ.........強い!!!)」
145: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 22:20:52.94 ID:ZSXBXZyLO
上手でしょ 先生の触手の動きのパターン 特等席で1年たっぷり予習したから
ドゴォッ!!
殺せんせー「んぎっ!!」
あと一撃で対先生物質のプールに........!!
殺せんせー「...........!」キュイイイン...
この光っ.......イトナ君との戦いで見せたエネルギー砲!?
茅野「(まずい 防御をっ......)」グッ....!
ドゴォッッッッッッ!!!!!
茅野「(なっ...........壁に撃った.....!?)」
146: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 22:27:03.41 ID:ZSXBXZyLO
殺せんせー「ぷはぁっ!!」ボゴォッ!!
殺せんせー「(なんとか 落とし穴からは脱出できた.......)」ハァ...ハァ....
茅野「エネルギー砲で壁を壊して地中から脱出か..........しくった
思わずまもっちゃった 殺せんせーが生徒を殺すわけないのにね」スタッ!!
生徒たち「殺せんせー!!今の音は......!」ダダッ!!
生徒たち「!!」
奥田「........か..........」
神崎「.......茅野さん」
神崎「..............何? その触手.....?」
生徒たち「...............!!」
147: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 22:38:15.69 ID:ZSXBXZyLO
茅野「.........あーあ 渾身の一撃だったのに 逃すなんて甘すぎだね......私」
殺せんせー「.......茅野さん 君は一体.........」
茅野「ごめんね 茅野カエデは本名じゃないの
雪村あぐりの妹
そう言ったらわかるでしょ?人殺し 」
殺せんせー「..............!」
生徒たち「雪........えっ.......!?」
渚「............!」
演技をやめた茅野の顔は.......別人のように険しくなっていた
茅野「しくじっちゃったものは仕方ない 切り替えなきゃ
明日また殺るよ 殺せんせー 場所は直前に連絡する
触手を合わせて確信したよ
必ず殺れる 今の私なら」バッ!!
そう言い残すと、茅野は皆の前から飛び去っていった
生徒たち「................!」
148: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 22:51:41.26 ID:ZSXBXZyLO
岡島「茅野......どうなってんだよ ずっとあの触手 生やしてたのか......?」
イトナ「.......ありえない メンテもせずに触手なんか生やしたら 地獄の苦しみが続いてたはずだ
脳みその中で棘だらけの虫がずっと暴れてる気分 表情にも出さず 耐え切るなんて不可能だ」
生徒たち「..........」
木村「しかも......雪村あぐりの妹.....だって?」
菅谷「俺らの......前の担任の先生じゃねーか」
生徒たち「.............」
三村「.......どっかで 前に茅野を見たことあると思ってたんだ」
磯貝「.......んー......?雪村先生とは似てなかったと思うけどな」
三村「違うんだよ キツめの表情と下ろした髪で思い出した」
三村「『磨瀬榛名』.......って覚えてるか? どんな役でも軽々こなした天才子役
休業して結構経つし 髪型も雰囲気も全然違うから......気づかなかった」
生徒たち「..........!!」
どれが.........本当の彼女の顔なんだ!?
149: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 22:58:49.32 ID:ZSXBXZyLO
シロ「雪村あぐりの妹......本名、『雪村あかり』が 偽名をつかって あの教室に紛れ込んでいた」
シロ「ピンときて 私生活を調べさせたら.
.....案の定 触手を隠し持っていた」
シロ「我々の研究室からいつ盗んだかは心当たりがある 奴の姉が死んだ時だ」
シロ「短期間で触手の仕組みを理解し 自力で使いこなした知能も大したもんだが 驚異的なのはその執念だ」
シロ「発狂モノの触手の激痛に汗ひとつかかず 一年間笑って過ごしたその精神力!いくつもの名前と顔を使い分け 一切の殺意を悟らせなかった演技力!」
シロ「殺し屋の素質はあのE組でダントツです」
151: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 23:12:10.96 ID:ZSXBXZyLO
E組の教室では
テレビの中の雪村あかり『殺してやる!!あんたみたいな人でなし』
前原「.......言われてみれば確かに茅野だ ..........すげえな 顔つきから雰囲気まで全然違う」
杉野「この演技力じゃ一年近くも正体隠していられるわけだ」
茅野は 誰とでも仲良しだけど 誰にも深入りしなかった 僕の近くによくいたのは.......僕の殺気の陰に自分の殺気を隠していたんだ
今思えば 以前 茅野が考案した巨大プリン爆殺計画もダミーの暗殺だ
このクラスで何もしなければ逆に怪しいから
演じていたんだ 明るく楽しく
『ほとんど』危険の無い茅野カエデを
岡島「殺せんせー 、 茅野......先生の事 人殺しって言ってたよ
なぁ.........過去に何があったんだ?」
殺せんせー「..............」
キモオタ「..............」
152: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 23:20:27.99 ID:ZSXBXZyLO
私は、積もる話をする約束で、昼間は教師のお姉ちゃんが、夜に手伝っているという研究所の前で、お姉ちゃんを待っていた
すると、突然 研究所が大爆発した
私はいてもたってもいられなくなり、研究所の爆発した後の瓦礫の中をかいくぐりながらお姉ちゃんを探した
その時に、目に入ってきた光景は
息絶えた姉と 血を弄ぶ触手の怪物
153: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 23:27:35.71 ID:ZSXBXZyLO
やがてその怪物は逃げ去って
私はすぐにお姉ちゃんにかけよって 何度もお姉ちゃんを呼んだり、揺さぶったりしたけど もう手遅れだった
悲しみに暮れていると、お姉ちゃんの遺体のすぐそばにあったのは、あの怪物が残したらしき書き置きだった
『関係者へ、
私は逃げるが 椚ヶ丘中3-Eの担任なら引き受けてもいい、後日 交渉に伺う
超破壊生物より』
そして、その近くには 見たこともない容器の液体..........
あの怪物に対抗する手段は、この容器の中にしかないと思い、私はそれを持ち帰った
試作人体触手兵器 人間に後天的に移植するタイプ
私は、それが 『触手の種』である事を知った
154: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 23:45:01.77 ID:ZSXBXZyLO
あの書き置き通りなら、あの怪物は必ず椚ヶ丘の3-Eに来る
私は 住民票を偽造し、名前を 昔 演じた単発ドラマのボツ役の名前である
『茅野 カエデ』に変更した
そして、椚ヶ丘中学の転入試験に合格し、 理事長室の数あるトロフィーを破壊し、あえて、素行不良の生徒が通う教室である、3年E組に落ちた
あの怪物が、お姉ちゃんの受け持ってたクラスを乗っ取る理由はわからないけど
妹の私がする事はただひとつ
復讐の色を悟られぬよう......演じきることだ
155: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/23(木) 23:49:54.68 ID:ZSXBXZyLO
潮田 渚..........そうだ、彼を主役にし、私はその脇役に徹しよう.........
私の殺意を隠すために
触手が私に聞いてきた
『どうなりたいのか』を
私は答えた 『殺し屋になりたい』と
恨みも 激痛も 全ての本心を押し殺し
決行の時まで演じきれる殺し屋に
たとえ自分が死んでもいい
仇さえ討てるのなら
156: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/24(金) 00:29:27.90 ID:wAZCiasWO
ー ー ー ー
ー ー ー
ー ー
ー
茅野「................」
シロ「やっぱり君は人の言うこと聞かないなぁ 私達の準備が整うまで待つよう忠告しといたのに」
茅野「アンタに何ができるっていうの?イトナ君の面倒も見れずに投げ出したくせに」
シロ「その格好を見る限り 代謝バランスも不安定だね 野良の触手を使い続ける者の結末は........」
ヒュンッ!!
茅野「消えて 私ひとりで殺るんだから」タッ!!
シロ「水くさい事 言うなよ.......たったひとりの兄さんに」
157: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/24(金) 00:36:13.13 ID:wAZCiasWO
その頃 E組の教室では.......
木村「こんだけ長く信頼関係 築いてきたから....もう先生をハナっから疑ったりはしないよ
でも、もう話してもらわなきゃ 殺せんせーの過去の事も
でなきゃ誰も今の状況に納得できない
そういう段階に来ちゃってんだよ」
殺せんせー「.............」
烏間 ビッチ キモオタ「............」
殺せんせー「..........わかりました、先生の.........過去の全てを話します
ですが その前に 茅野さんはE組の大事な生徒です
話すのは.......クラス皆が揃ってからです」
生徒たち「...............!」
158: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/24(金) 00:43:05.39 ID:wAZCiasWO
そして その日の午後7時
椚ヶ丘公園奥のすすき野原..............
ヒュゥゥゥゥゥゥゥ........
殺せんせー「..............」ザッ....
生徒たち「...............」ザッ.....
茅野「........来たね じゃ終わらそ!」ニコッ!
169: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/24(金) 22:07:37.60 ID:SoC7+elrO
茅野「殺せんせーの名付け親は私だよ?
ママが『滅ッ!』してあげる」
殺せんせー「茅野さん その触手をこれ以上使うのは危険すぎます
今すぐ抜いて治療をしないと命にかかわる」
茅野「え 何が? すこぶる快調だよ
ハッタリで動揺を狙うのやめてくれる?」
渚「........茅野 全部演技だったの?
楽しい事 色々したのも 苦しい事 皆で乗り越えたのも」
茅野「演技だよ これでも私 役者でさ
キモオタ君が鷹岡先生にやられてる時 じれったくて参戦してやりたくなった
不良に攫われたり、死神に蹴られた時なんかは.......ムカついて殺したくなったよ
でも耐えてひ弱な女子を演じたよ 殺る前に正体バレたら.......お姉ちゃんの仇が討てないからね」
不破「お姉ちゃん.......雪村先生?」
茅野「この怪物に殺されてさぞ無念だったろうな
教師の仕事が大好きだった
皆の事もちょっときいてたよ」
170: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/24(金) 22:20:20.74 ID:SoC7+elrO
『ホラホラ!皆やればできるできる!
このE組は夢とチャンスで溢れかえった天国なんだよ!』
竹林「.........知ってるよ 茅野
2年の3月......2週間ぽっちの付き合いだったけど 熱心ですごくいい先生だった」
杉野「そんな雪村先生を 殺せんせーはいきなり殺すかな?
そういう酷い事......俺らの前で一度もやった事ないじゃん」
茅野「.............」
倉橋「.......ね 殺せんせーの話だけでも聞いてあげてよ カエデちゃん」
カルマ「停学中の俺ん家まで訪ねるような先生だったよ......けどさ これで本当にいいの?
今 茅野ちゃんがやってる事が......殺し屋として最適解だとは俺には思えない」
茅野「.............!」ズキン ズキン
キモオタ「前も言ったように、茅野殿には 復讐にとらわれて生きて欲しくない...
.....復讐を遂げたとしても、後で真相を知った時 必ず後悔することになる.......」
茅野「.............!」ズキン ズキン
イトナ「体が熱くて首元だけ寒いはずだ 触手の移植者特有の代謝異常だ
その状態で戦うのは本気でヤバい
熱と激痛でコントロールを失い
触手に生命力を吸い取られ
死..........」
ゴウッッッッ!!!!!
全員「!!」
茅野「..........うるさいね 部外者達は黙ってて」
171: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/24(金) 22:32:24.45 ID:SoC7+elrO
生徒たち「ほ........炎の触手!?」
茅野「どんな弱点も欠点も磨き上げれば武器になる そう教えてくれたのは先生だよ
体が熱くて仕方ないなら.......もっともっと 熱くして全部触手に集めればいい」ゴォォ....
殺せんせー「........だめだ......それ以上は.
.......!!」
茅野「最っ高のコンディションだよ」
ゴォォッッッ!!!!
殺せんせー「(周囲に炎が.......!!)」
生徒たち「炎のリング!! せ 先生の苦手な環境変化!!」
茅野「全身が敏感になってるの 今ならどんなスキでも見逃さない」
渚「やめろ 茅野!!こんなの違う!!」
茅野「............!!」
渚「僕も学習したんだよ!!自分の身を犠牲にして殺したって.......後には何も残らないって!!」
茅野「自分を犠牲にするつもりなんてないよ 渚 ただコイツを殺すだけ
そうと決めたら一直線だから」バッ!!
殺せんせー「!!」
172: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/24(金) 22:47:24.79 ID:SoC7+elrO
始まった茅野の猛攻
燃える触手の雨が殺せんせーを襲う
ドッ!!ズドッ!!ズガッ!!
殺せんせー「ぐっ.......!!熱っ......!!」ドガッ!!ドッ!!
生徒たち「........すげぇ......まるで火山弾だ」
........茅野........これが......演技じゃない茅野の本心!?
寺坂「イトナ テメーから見てどーなんだ 茅野は」
イトナ「........俺よりもはるかに強い
今までの誰より殺せんせーを殺れる可能性がある..........けど あの顔を見ろ」
茅野「.......きゃはッwww千切っちゃった ビチビチ動いてるwww」
殺せんせーの触手「」ビチビチ
イトナ「わずか十数秒の全開戦闘で.....もう精神が触手に侵食され始めている
触手の宿主への負担は恐ろしくでかい
肉体強化無しでこの一年を耐えた精神力はものすごいが........それは 触手を温存してきたからだろう」
茅野「あははッwwwどーしよ 殺せんせー!!もう頭が痛くないの!!痛いのが気持ちイイの!!」ドッ!!ドガッ!!ゴッ!!
イトナ「.........あそこまで侵食されたらもう手遅れだ
復讐を遂げようが遂げまいが 戦いが終わった数分後には死ぬと思う」
渚「.............!!」
173: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/24(金) 22:54:29.68 ID:SoC7+elrO
こんな事が.......本当に茅野がやりたかった暗殺なの?
茅野「ホラ!!!!死んで 殺せんせーー!!!!
死んで!!!!死んで!!!!」ドドドドドッ!!!!
死んで 殺せんせー
殺せんせー「........茅野さん」
死んで死んで 死 ん で 死 ん で
死んで 死んで 死んで 死んで
死んで
死んで 死 んで 死んで
死 ん で
...........殺せんせー
ころして
.......たすけて
174: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/24(金) 23:10:56.26 ID:SoC7+elrO
茅野「死んで!!!!死んで!!!!死んで!!!!」ドッ!!!!ドガッ!!!!ガッ!!!!
前原「.........入ってる方が今にも死にそうだぜ.......」
烏間「...........」
菅谷「.........なんとかなんねーのかよ
茅野が侵食されてくのを見るしか.......!!」
キモオタ「助ける方法ならある」
生徒たち「!!」
キモオタ「今の茅野殿の触手の侵食を止める方法が 一つだけある........!」
磯貝「.......どうすればいいんだ.....!?」
キモオタ「殺せんせー!!戦いながら聞いてくれ!!」
殺せんせー「キモオタ君......!!」ドドッ!!ガッ!!
キモオタ「茅野殿に、ネクタイの下にある、最大の急所である心臓を あえて突かせるんだ!!」
生徒たち「!!」
殺せんせー「..............!!」
175: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/24(金) 23:24:50.86 ID:SoC7+elrO
木村「お前.......正気かよ!!」
岡野「そうだよ!!そんなことしたらかえって触手の侵食が.......!!」
殺せんせー「わかりました キモオタ君!!ちょうど、先生も君と同じ事を考えていました!!」ドッ!!ガッ!!
生徒たち「...............!!」
キモオタ「よし..........!!これで次の手順に進める!!」
寺坂「ど......どーいうことだよ キモオタ!?」
キモオタ「すまないが今は詳しく説明している時間はない........!!今から次にやってもらうことを簡潔に話す..........!!
まず.............!!」
ズドォッッッッ!!!!!
殺せんせー「ゲフッ.........!!」ビチャッ!!
生徒たち「!!」
キモオタ「なっ......!!もう心臓を.......!!」
176: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/24(金) 23:32:56.31 ID:SoC7+elrO
茅野「殺ッ.........タ..........」
ガシィッ!!
茅野「!?」
殺せんせー「君のお姉さんに誓ったんです 君たちから この触手を放さないと
くっ..........!!」ゲホッ!!
キモオタ「今だ 渚氏!!!!」
渚「............!!」
キモオタ「茅野殿とチューするんだッッッッ!!!!」
渚「!!??」
烏間 ビッチ「...............!!」
生徒たち「!!??///」
177: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 01:07:23.83 ID:fzUnvnoAO
ここにも干渉するんかいww
178: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 01:47:50.23 ID:Hfp+pTnzO
びっくりした
キモオタが茅野ちゃんとディープキスするのかと
179: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 02:00:04.86 ID:ebu6rWgAO
>>178
つまり
キモオタ「(拙者が)茅野殿とチューするんだッッッッ!!!!(願望)」
186: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/25(土) 22:54:51.28 ID:YaCSqRjdO
生徒たち「...........今 何って?」
キモオタ「だから!!今すぐ渚氏は茅野殿にチューするんだってば!!もちろん舌も入れて!!」
片岡「ちょっと キモオタ君!!こんな時に何をふざけた事を...........!!」
キモオタ「ふざけてなどいない!!拙者は大真面目でござるよ!!」
渚「....で....でもなんで.......その.
......キスなのかわからないよ........///」
茅野「離せぇ!!死んでぇ!!死んでぇ!!」ジタバタ!!
殺せんせー「ぐっ......!!うぅ.....!!」ズズ....!!
渚「殺せんせー!!」
キモオタ「四の五の言っている暇はない!!早く!!早くするんだ!!拙者を信じてくれ!!」
渚「..........今まで何度も助けられてきたんだ..........疑う必要もない..........わかった.....!!キモオタ君を信じるよ........!!」
生徒たち「...............!!」
187: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/25(土) 23:03:12.25 ID:YaCSqRjdO
茅野「あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!」ジタバタ!!
殺せんせー「ぐあぁ.......!!」ズズズ....!!
渚「.............」ザッ....
殺せんせー「渚君..........!」
茅野「...........!」ピタッ.....
生徒たち「渚......マジでやるつもりなのか......?///」
渚「...............」
茅野「.............?」ハァ....ハァ....
茅野.............
188: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/25(土) 23:06:28.31 ID:YaCSqRjdO
チュッ!
189: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/25(土) 23:34:34.66 ID:YaCSqRjdO
生徒たち「!!!!///」
ビッチ「ほぉ......」ニヤ...
キモオタ「うひょぉwww」カチャカチャ ズルッ ボロロン!!
渚「(言わせないよ 茅野 全部演技だったなんて)」ん......チュ....クチュクチュ.......
1HIT! 2HIT! 3HIT! 4HIT! 5HIT! 6HIT!
茅野「!!??///」クチュ....チュク....
キモオタ「あと 14HIT! 13HIT! 12HIT!11HIT! 10HIT! 9HIT!」シコシコシコシコシコ!!
渚「(E組での思い出 皆で楽しく過ごした事)」チュ....クチュ....チュパチュパ....
7HIT! 8HIT! 9HIT! 10HIT! 11HIT!
茅野「〜〜〜〜〜!!///」クチュ....チュプ....
キモオタ「あと 8HIT! 7HIT! 6HIT! 5HIT! 4HIT!」シコシコシコシコシコ!!
渚「(復讐しか頭に無かったなんて.....僕が言わせない)」チュク.....クチュクチュ...ハァ....ん....
12HIT! 13HIT! 14HIT!
茅野「.......ん........ハァ......」クチュ...チュプクチャ...
キモオタ「あと3HIT! 2HIT! 1HIT!」シコシコシコシコシコ!!
15HIT Critical!!
茅野「.............////」クタァ....パタン.....
キモオタ「ゼロォォォォォォォ!!!!」ドピュルルルルルルルル!!
190: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/25(土) 23:48:43.62 ID:/cy6ChT4o
キモオタのせいで台無しじゃねーかwwwwwwwwwwww
192: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/26(日) 02:20:31.52 ID:4JVQRp3o0
キス現場オカズにしたかっただけじゃねーかwwwwwww
193: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/26(日) 02:57:46.23 ID:+dgDPixAO
シリアスもクソも無いなwwwwww
194: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/26(日) 12:56:46.36 ID:XNkeucua0
クッソwwwwww
キモヲタめwwwwww
199: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/26(日) 21:54:58.10 ID:G1b0f1LpO
渚「殺せんせー これでどうかな」
茅野「」スゥ...
殺せんせー「満点です 渚君!今なら抜ける!!」
キモオタ「拙者はもう抜いたwww」ドピュルルルルル
殺せんせー「(触手の根を最速、精密に全て抜け!!教師を全うしたいならば!!)」バババババッッッ!!!!
茅野「」プチプチ.....
奥田「これで.......茅野さんは大丈夫になったんですか?」
殺せんせー「........ええ おそらく しばらく絶対安静は必要ですが」
中村「王子様〜 やるじゃんwwwまさか本当に実行するとはねぇwww」ニヤニヤ
渚「................///」
ビッチ「キス10秒で15HIT まだまだね
この私が強制無差別ディープキスで鍛えたのよ 40HITは狙えたはずね」
前原「ウム.....俺なら25は固いぞ」
岡島「うんうん」
キモオタ「どういうわけか 拙者は一回もされた事がないでござるがなwwwコポォwww」ドピュルルルル
片岡「もうやだ......このクラス
私も20は行くけどさ」シクシク
200: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/26(日) 22:29:21.18 ID:G1b0f1LpO
千葉「しかし......あえて殺せんせーの弱点である心臓を突かせたのはどういうことなんだ キモオタ?」
キモオタ「ああ、あれは殺せんせーの最大の弱点である心臓を突かせることにより、茅野殿に『殺った』という手応えを感じさせ、『触手の殺意』を一瞬弱まらせるためでござるよ」ドピュドピュドピュピュ!!
神崎「じゃあ.......渚君に......その.....アレを指示したのは..........///」
キモオタ「あれは殺せんせーの心臓を突かせ、『触手の殺意』が弱まっている間に渚氏のキスで『茅野殿自身の殺意』を弱まらせるためでござるよ 、こればかりは渚氏以外にはできないでござるからな」ドピュドピュ!!
木村「.........よく一瞬でそんな機転の利いた事を考えついたなぁ........」
キモオタ「いや、あれは本来の展開で、渚氏がこの方法を自分で考え出して、実行し、茅野殿を助けていたから、それをまるまる教えただけでござるよ」ドピュルルルル!
生徒たち「.......え.......!」
渚「僕が......アレを自分で.........?」
狭間「........要するにアンタ、自分がが何も言わなくても 渚が自分であの行動を考えついて実行することを知ってたって事でしょ? だったらどうして先に教えたの?」
キモオタ「それは、考える時間がもったいなかったからでござる.........茅野殿が苦しんでいるのを知っていたからこそ、一秒でも茅野殿の苦しむ時間を短くしたかった........」ドプドプドププ!!
生徒たち「キモオタ.......」
202: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/26(日) 23:07:42.55 ID:G1b0f1LpO
殺せんせー「ゲホッ!!」ビチャッ!!
生徒たち「!! 殺せんせー!!」
殺せんせー「.......平気です たださすがに心臓の修復に時間がかかる
先生から聞きたい事があるでしょうが
もう少しだけ待って下さい」
渚「.........先生.......」
パァンッッッッ!!!!!
殺せんせー「くっ.......!!」ヒュッ!!
生徒たち「!?」
シロ「瀕死アピールも大概にしろ
まだかわす余裕があるじゃないか
使えない娘だ 自分の命と引き換えの復讐劇なら.......もう少し良いところまで観れると思ったがね」ザッ....
203: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/26(日) 23:14:50.11 ID:G1b0f1LpO
イトナ「シロ.......!」
シロ「大した怪物だよ いったい一年で何人の暗殺者を退けて来ただろうか」
シロ「だが.......ここには 『三人』ほど残っている」プチプチッ.....
生徒たち「!!」
シロ「最後は俺だ 全てを奪ったお前に対し......命をもって償わせよう」ハラ.....
シロは、覆面を脱ぎ、ボイスチェンジャーを外した........
殺せんせー「(覆面を被り、声を変えた天才科学者
やはり君か 柳沢)」
204: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/26(日) 23:29:02.21 ID:G1b0f1LpO
柳沢「では、行きましょうか 『クロ』さん」ザッ.......
クロ「............」ザッ.......
キモオタ「(待て........たしかこの場面であんな全身に黒装束を纏った『クロ』なんて人物などいなかったはず........まさか、奴が死神の言っていた『親切な人』なのか........!?)」
柳沢「『二代目』も 行こうか」ポン
二代目「................」
柳沢「3月には.......呪われた命に完璧な死を」ザッ ザッ......
二代目「」バシュッ!!
殺せんせー「..............」
205: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/26(日) 23:45:27.66 ID:G1b0f1LpO
村松「ケッ あんな奴のブサイクな素顔なんてどーでもいいわ それよりこっちだ 目ェ覚ましたぜ」
茅野「..........私.........」
殺せんせー「茅野さん........良かった」ホッ
渚「茅野........平気?」
茅野「........うん///」プイッ
岡野「........茅野っち.......」
茅野「........最初は 純粋な殺意だった
けど 殺せんせーと過ごすうちに 殺意に確信が持てなくなっていった」
茅野「この先生には私の知らない別の事情があるんじゃないか 殺す前に確かめるべきじゃないかって
でも、その頃には.......触手に宿った殺意が膨れ上がって 思い止まる事を許さなかった」
茅野「.........バカだよね 皆が純粋に暗殺を楽しんでたのに 私だけ 一年間ただの復讐に費やしちゃった」
生徒たち「..............」
渚「茅野」
茅野「.............!」
渚「茅野にこの髪型を教えてもらってからさ 僕は自分の長い髪を気にしなくて済むようになった
茅野も言ってたけど 殺せんせーって名前 皆が気に入って一年間使ってきた」
渚「目的が何だったとかどうでもいい
茅野はこのクラスを一緒に作り上げてきた仲間なんだ」
渚「どんなに一人で苦しんでたとしても 全部演技だったなんて言わせないよ
皆と笑ったたくさんの日が」
茅野「.............」
渚「殺せんせーは皆揃ったら全部話すって約束した 先生だって聖人じゃない
いい事ばかりしないのは皆 知ってる
でも 聞こうよ 皆で一緒に」ニコッ
茅野「........うん ありがと........もう演技やめていいんだ........」ポロ ポロ
生徒たち「.............」ニコッ....
206: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/26(日) 23:51:56.10 ID:G1b0f1LpO
磯貝「..........殺せんせー 茅野はここまでして先生の命を狙いました 並大抵の
覚悟や決意じゃできない暗殺だった
そしてこの暗殺は......先生の過去とも 雪村先生とも......つまりは俺らとも繋がってる」
磯貝「話して下さい
キモオタの時も言いましたけど、どんな過去でも.......真実なら俺らは受け入れます」
烏間「.............」
ビッチ「..............」
キモオタ「................」
殺せんせー「.................」
207: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/26(日) 23:56:25.33 ID:G1b0f1LpO
殺せんせー「できれば.......過去の話は最後までしたくなかった
けれど.......キモオタ君だって 勇気を振り絞って 自分の過去を話した........だから、私も話さなければなりませんね
君達との信頼を 君達との絆を失いたくないですから」
生徒たち「...................」
208: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/27(月) 00:01:20.50 ID:DsyCMMK3O
殺せんせー「夏休みの南の島で 烏間先生がイリーナ先生をこう評しました
『優れた殺し屋ほど万に通じる』
的を得た言葉だと思います」
烏間「............」
ビッチ「............」
殺せんせー「先生はね 教師をするのはこのE組が初めてです
にも関わらず ほぼ全教科を滞りなく皆さんに教える事ができた
それは何故だと思いますか?」
生徒たち「.................!」
竹林「........まさか」
殺せんせー「そう」
209: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/27(月) 00:03:16.97 ID:DsyCMMK3O
殺せんせー「2年前まで先生は.......
『死神』と呼ばれた殺し屋でした」
210: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/27(月) 00:06:51.03 ID:DsyCMMK3O
生徒たち「!!!!」
殺せんせー「それからもう一つ」
殺せんせー「放っておいても来年3月に先生は死にます
一人で死ぬか 地球ごと死ぬか
暗殺によって変わる未来はそれだけです」
生徒たち「..................!!」
超生物は........語り始めた
秘められた.........人間の記憶を
212: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/27(月) 07:24:56.61 ID:2qDVlv8e0
>キモオタ「残念ながらそこまでは拙者にもわからぬでござるよ...
拙者が見たのはあくまで殺せんせーの正体を知るまでの未来...拙者に
も地球の結末まではわからぬ...」
そうみたいだね
殺せんせーの過去編終わるまでは知ってるってことかな
213: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/27(月) 15:23:36.57 ID:fV42t1U3o
コミックスならちょうど此処までだけど・・・
214: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/27(月) 22:41:57.02 ID:DsyCMMK3O
>>211、>>212
※キモオタは単行本だけでなく、ジャンプもなんらかの方法で取り寄せているので140話まで読んでいて、殺せんせーの過去と素性を全て知っています
215: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/27(月) 22:43:40.46 ID:DsyCMMK3O
※ここからは単行本派には完全なるネタバレなので要注意!!
216: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/27(月) 22:51:14.80 ID:DsyCMMK3O
昔、スラム街に一人の少年がいいた
少年は『死』だけを信じて育ってきた
『殺せば 人は死ぬ』という真実を信頼していきてきた
だから、少年は 殺し屋になる道を選んだ
それから、少年は数え切れない程の殺しを重ね、
いつしか少年は『死神』と呼ばれるようになった
217: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/27(月) 22:53:35.28 ID:dJzJ7UbP0
普段からジャンプ読んでるけどー
この辺あたりとか記憶に新しすぎてどうキモオタが絡んでいくのか楽しみすぐる
219: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/27(月) 23:05:38.13 ID:DsyCMMK3O
だが しかし 、死神は唯一の弟子の裏切りにより、捕らえられ、
有名バイオ企業の御曹司にして、国際研究機関の主任研究員
天才科学者 柳沢誇太郎の ある研究のための実験台として身柄を拘束された
その、ある研究とは たった0.1gから核爆弾並みのエネルギーを放出する『反物質』の生成である
死神の体.......つまり、生命の中で『反物質』を生成させることが 柳沢の研究の確信だった
220: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/27(月) 23:15:38.69 ID:DsyCMMK3O
しかし、死神の強靭な肉体を持ってしても、『反物質』の生成のための細胞組み替えの人体実験は 耐え難い苦痛が続いた
死神は、人体実験に利用される激痛と苦痛の日々の中で、
柳沢の婚約者であり、昼間は中学教師をしながら夜は柳沢の研究を無償で手伝っている女性
『雪村 あぐり』と出会う
この出会いがその後の死神の運命を大きく変える事になる
222: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/27(月) 23:29:45.59 ID:DsyCMMK3O
あぐりの1日は激務の毎日だった
朝6時から夜7時まで教師の仕事、夜8時から深夜2時まで実験台である死神の監視
あぐりが担任を受け持つ椚ヶ丘中学校3-Eは劣等生徒が集まる事で有名だった
そんな話を聞いたり、E組のためのテスト問題をお互いに作りあったりするうちに、死神とあぐりは、三ヶ月も経つ頃には旧知のように打ち解けていった
そんな日々の中で、死神にとって 忘れられないあぐりとのやり取りがあった
それは.........
223: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/27(月) 23:36:10.53 ID:DsyCMMK3O
あぐり「うう......私の専攻の化学すらかなわない 私より教師 向いてますよ『死神』さん」
死神「ま......仕事上 大学教授にも化けますからね.......ですが 私は教師には向いてない」
あぐり「...........?」
死神「............教え子がいたんですが 裏切りまして そのせいで私はここにいるんです
わからないものです ほぼ完璧に能力を伸ばし、ほぼ完璧に管理してきたつもりですが」
あぐり「...........わかる気がする」
死神「?」
あぐり「多分 その生徒は......見て欲しかっただけなんですよ あなたに」
死神「.............!」
この言葉は、死神にとって 一生忘れられない言葉となる
224: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/27(月) 23:41:05.42 ID:DsyCMMK3O
実験が進むうち、『死神』の体には明確な変化が起き始めた
彼の体を循環し始めた反物質エネルギーは ケタ外れの代謝を可能にし、その強大なパワーを受け止めるため、体組織は強靭で柔軟な物質構成へと置き換わっていった
6ヶ月目には、外部刺激で腕や指先がムチのようにしなり始め、
柳沢はこれを『触手』と呼ぶようになった
225: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/27(月) 23:44:28.83 ID:DsyCMMK3O
しかし、人間とは程遠い異形の存在になりつつある『死神』に対しても、
あぐりはただ真っ直ぐ『死神』を見つめ、屈託のない笑顔で接してくれた
誰にも正体を見せなかった最強の殺し屋は、この時、初めて 『見られる』事が こんなにも嬉しい事だと知った
226: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/27(月) 23:46:21.98 ID:DsyCMMK3O
..........そして 季節はめぐり、
E組の生徒が入れ替わる頃
ーーーそれは 三日月が生まれる二週間前
227: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/27(月) 23:54:16.20 ID:DsyCMMK3O
一年が経つ頃には、この空間は 2人にとって何でも話せる場所になった
あぐりは『死神』の生い立ちも聞いた、戸籍もない彼は、自分の本名も生まれた日も知らない事
優しい言葉は暗殺のための武器であり、この笑顔は人を欺くために身につけた事
彼女の話も聞いた
フィアンセにとって自分は召使であって、女じゃない事
そして........彼の才能を尊敬しているが どうしても好きになれない事
さらに 彼女の話をたくさん聞いた
新しいE組が入ってきた話
役者をしている自慢の妹がいる話も
228: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/28(火) 00:02:02.14 ID:0I4rMXFkO
死神「.........プレゼント?」
あぐり「今日 あなたと知り合えて丁度一年です」
あぐり「誕生日がわからないなら......今日をあなたが産まれた日にしませんか?」
死神「.............!」
あぐり「いっぱいお話聞かせてもらいました いっぱい相談させてもらいました
出会えたお礼に 誕生日を贈らせて下さい」
死神「..........頂きます」ニコッ
偽りの笑顔は いつの間にか本物の笑顔になっていた
229: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/28(火) 00:13:21.65 ID:0I4rMXFkO
あぐり「.......良かった......でも、これは多分渡せないんです 規則だから
私が直接つけてあげたいのに 色々思い通りにいきません」
死神「............」
あぐり「結局........去年の私は E組の生徒のほとんどの眼に光を灯すことができなかった
そして今年も..........同じ目をした新しい生徒たちが目の前にいます」
あぐり「もっともっと 教師ときての腕を磨けば........全員に自信を取り戻させることができるかもしれない...........だけど 時間がない」
あぐり「柳沢さんから 教師を辞めてここで専属で働くように迫られてます
教えられるのは多分今年が最後」
あぐり「うちの生徒はいい子達ばっかりなんです
磯貝君や片岡さんはしっかり者で
奥田さんや菅谷君は突出した才能があって
みんなみんな根が真面目で純粋です
なんとしても彼らの助けになりたいんです 最後だから........この仕事が好きだから」
死神「..............」
あぐり「..........『死神』さん」
あぐり「..........あなたに 触れたい」
231: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/28(火) 00:25:35.73 ID:0I4rMXFkO
あぐり「支えてくれたあなたに触れたい 感謝を渡して 最後の一年を頑張る力を与えて欲しい」
その時、アクリル板の通勢穴から出た 糸のような物が、合わさり、手の形へと変わり、あぐりの頬に触れる
研究者達が考えていたよりはるかに早く 触手を自在に操れるようになっていた
監視カメラにも映らない極細の触手
彼女に知られる事は脱出のリスクになるのだが
『死神』も彼女に 感謝を伝えたかった
アクリル板越しに 二人は初めて触れ合うことができた
死神「大丈夫 あなたならできますよ」
あぐり「.......はい」
二人が初めて触れ合ったのは.......三日月が生まれる6時間前
233: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 16:31:23.78 ID:/+BboHLd0
そういやオタはあんだけの特訓で痩せられないのかね
234: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 21:01:23.73 ID:rsT5hp9do
>>233
それ思った
というか身体能力もどうなんだろ
そんな体じゃ動きに支障が出るだろうし
235: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 21:12:25.61 ID:W7H/N2iu0
矛盾発見
236: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/29(水) 21:29:22.58 ID:BsHwNNx5O
>>233〜>>235
キモオタは太っていることが最大の武器になる事に気付いてからは痩せずに現状を維持している
当然フリーランニングはおろか、クライミングなんかもできない
今更だがキモオタの個別能力値
体力3
機動力1
近接暗殺1(鬼熊襲撃時は5)
遠距離暗殺4.5
学力5
固有スキル 異常性癖
237: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/29(水) 22:15:49.99 ID:BsHwNNx5O
月面に内部の環境が地球に近い実験室が設置されていた
その実験室の中には、『死神』の反物質生成細胞を移植されたマウスが全自動で飼われていた
理由は単純に反物質生成細胞の細胞分裂が限界を超えた場合、どうなるのかを柳沢グループが実験するためだった
だが、その実験は最悪の結果を迎える
細胞分裂が終わった瞬間、反物質生成サイクルは消滅せず細胞を飛び出して外に向き、月の物質を連鎖的に反物質へと変えていき、月の直径の7割が消滅させた
238: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/29(水) 22:17:26.62 ID:/+BboHLd0
あっそういやそうだな、同じクラスに「動けるでb
240: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/29(水) 22:21:04.21 ID:BsHwNNx5O
柳沢「あ........ああ..........!!」ガクガク
研究員「は…反物質を運用する臓器は細胞分裂周期が極めて一定です マウスと人間の細胞周期を対比すれば….....
人間の細胞が同じ不具合を起こす瞬間がこのように正確に算定できます 来年の3月13日、同じ事が『死神』に起きる…...!!
地球が…滅ぶ!!…どうしましょう柳沢主任」オロオロ!
柳沢「…決まっている ヤツは処分だ!!分裂限界の前に心臓を止めれば….....!!
要するに殺せば!!サイクルは安全に停止させられる!!」
241: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/29(水) 22:27:31.84 ID:BsHwNNx5O
柳沢が大声で喋った事により、研究所内はパニックに陥った
そして、柳沢と研究員の会話の内容を聞いていたあぐりはすぐに独房にいる『死神』の元へと走った
242: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/29(水) 22:34:06.03 ID:BsHwNNx5O
そして、事の全てをあぐりは『死神』に伝え、望みを捨てずに助かる方法を一緒に探すように説得した
だが、あぐりの声は『死神』には届いていなかった
自分の『死』が見えた瞬間、『死神』は間違った悟りを開いてしまった
死神「(そうだ 何故忘れていたんだ 人間とは死ぬ為に生まれた生物
増して自分は夥しい人間を葬ったころしや 呪われた死を迎えるのは…......当然の義務だ.........)」
死神「(だが せっかく手に入れたこの力、使わずに死ぬなんてもったいない!!)」
243: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/29(水) 22:44:05.28 ID:BsHwNNx5O
死神「さよならです あぐり、私はここを出る」
あぐり「!!」
死神「予定よりやや早いがそれでも充分なパワーを手に入れた 計算上はこの独房を充分破れる」
あぐり「ダメ!!悪い事する気でしょ 死神さん!!私は….....楽しいあなたと一緒にいたい!!」
死神「止める気ですか」
あぐり「はい!!」
死神「君がどうやって?その腕で?その頭脳で?」
あぐり「え.........?」
死神「私以上の才能が無ければ…止める事も救う事もできませんよ」
あぐり「..............!!」
死神「人質にする利用価値すら君には無い 無駄死にする前に去るといい」ビシビシ......!!
244: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/29(水) 22:58:27.88 ID:BsHwNNx5O
あぐりは、『死神』の突き放すような、今までの二人の思い出を全て壊すような言葉にショックを受け、死神の前から去った
死神「…......さぁ試してみよう 拷問に耐えて手に入れたこのパワーを!!」グググ......グググ.....
柳沢「.........上等だ モルモット!!」ピクピク......
触手の形は感情に大きく左右される
感情が歪んだ『死神』の全身は異形の姿へと歪んでいった
245: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/29(水) 23:18:08.34 ID:BsHwNNx5O
全身触手へと成り果てた『死神』は研究所からの脱走を図るが、柳沢は武装警官を集結させ、迎撃態勢を取った
だが、もはや今の『死神』にとって、それは意味を成さないものだった
246: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/29(水) 23:27:17.10 ID:BsHwNNx5O
柳沢「(図に乗るな モルモット
この兵器が避けられるか!!)」ピッ
次の瞬間、『死神』の体を何かが貫いた
ドッッッ!!!!
死神「.............!!」
『触手地雷』である
反物質生物の副産物である強靭な触手 これを単体で利用する研究も進んでいた
人間に移植すれば、常人を越えた戦闘力が手に入り
センサーを付けた容器に詰め込めば
生命を感知し、亜音速で襲いかかる!!
ズドドドドッッッッ!!!!
死神「...............!!」
無数の触手地雷が『死神』を襲った
249: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/30(木) 22:11:11.68 ID:9SVCbPaoO
しかし、相手は全身触手の怪物
今の『死神』にとって触手地雷など蚊に刺されるほどのダメージもなかった
死神「この程度じゃ死にませんねぇ」ニヤァァ....
柳沢「..............!!」
ゴンッッッッ!!!!!!
柳沢「ぐぎゃ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!!!」ドシャァッッッッ!!!!
柳沢は『死神』が投げた机に激突し、左目から血を流しながら倒れた
死神「(1年後にはどのみち死ぬ身
ここで死んでも構わないし.......地球と一緒に死ぬのも悪くない)」
250: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/30(木) 22:17:43.54 ID:9SVCbPaoO
武装警官「増援が来たぞ!!包囲して一斉射撃だ!!」ジャキジャキッ!!
死神「................」ニヤ....
武装警官「撃てぇぇぇっっっ!!!!」ドバババババババ!!
自分の死が見えた時、万能な殺し屋は全てが見えた気になった
どれが危険で どれが強いか どちらが生き残るか
ドガッ!!ガシャアンッッッッ!!!!バリィンッッッ!!!グシャッ!!
武装警官「ぎゃあ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!」
251: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/30(木) 22:22:47.45 ID:9SVCbPaoO
死神「ハッハハハハハハハハハハハハ!!!!」ドガァッ!!!!ゴシャァッ!!!!ガゴォッ!!!!
あぐり「(.......ダメ 行っちゃダメ)」ググ.....
あぐり「(止めなきゃ!!)」
あぐり「(『そっち』に行ってしまったら.....あなたはもう戻れない)」ダッ!!!!
252: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/30(木) 22:25:49.57 ID:9SVCbPaoO
死神「ハッハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」ドゴォッッ!!バコォッ!!ガシャアンッッッッ!!!!
あぐり「ダメぇぇぇぇっっっ!!!!」
ギュッ!!
死神「..................!!」
センサー「」ピッ
253: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/30(木) 22:28:14.30 ID:9SVCbPaoO
ドスッ!!
254: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/30(木) 22:31:21.59 ID:9SVCbPaoO
不運な事に、『死神』の前に飛び出したあぐりをセンサーが感知し、触手地雷が作動し、あぐりの脇腹を貫いた
彼を見ていたあぐりの存在が
彼には見えていなかった
255: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/30(木) 22:42:22.56 ID:9SVCbPaoO
致命傷だった
医学を極めた『死神』でも治せないような
死神「なぜ......飛び出さなければ私の巻き添えにならなかったのに」
あぐり「......ドジこきました まさかあんな罠がぴゅるって来るとは.......だけど.....声をかけた位じゃあなたは止まってくれない気がして」ゲホッ
その通りだった
あのまま外界へ出ていけば......歪んだ感情が触手を歪め
歪んだ触手が感情を歪め
どす黒い姿の破壊生物として安定してしまうところだった
呼び戻してくれたのは........彼女の感触だったのだから
256: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/30(木) 22:48:39.61 ID:9SVCbPaoO
死神「(あと0.1秒 早く気付けば守れたのに......精密な触手を医療に使う訓練をしていれば救えたのに!!)」
世界一の殺し屋は この時 後悔した
どうして得た力を壊すためだけに使ったのか........
どうして得た力を誰かのために使わなかったのか...........
どうして..........どうして!!
257: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/30(木) 22:53:35.61 ID:9SVCbPaoO
死神「私が........殺したも同然だ」
あぐり「そんなわけ.......ないじゃないですか 私が........そうしたいからそう動いただけですよ」
死神「.............」
あぐり「それに.......ね あなたになら...
......私は例え殺されても良いと思う
そのぐらいあなたを大切に思えるから
きっとあなたも.......そんな相手に巡り合えますよ」
死神「君になら殺されても悔いはない
だが 君以外にそんな相手がいるとは思えない」
あぐり「.........もし.......残された一年間
あなたの時間をくれるなら」
258: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/30(木) 22:59:17.38 ID:9SVCbPaoO
あぐり「あの子達を教えてあげて
あなたと同じように......あの子達も闇の中をさ迷っている
真っ直ぐに見てあげれば.......きっと答えは見つかるから」
死神「.......君がそう言うのなら」
あぐり「........なんて........素敵な触手..
......!!」
死神「................!」
あぐり「........この手なら........きっとあなたは........素敵な 教師に 」
259: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/30(木) 23:02:18.71 ID:9SVCbPaoO
そう言い残すと 彼女は目を閉じ、静かに眠りについた
260: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/30(木) 23:08:59.66 ID:9SVCbPaoO
前任教師の懐には......誕生日プレゼント
どういう場面で着用するのかまるで不明な巨大ネクタイ
死神「.......ダサい」
そんな欠点も彼女の魅力だと今 理解した
死神「...........」シュルル
残りの時間を.......教師である事に使おう
あなたが見続けて来た生徒を 私の目で見続けよう
どんな時でもこの触手を離さない
『死神』は彼女にそう誓った
261: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/30(木) 23:16:47.07 ID:9SVCbPaoO
研究所から飛び立った瞬間、凄まじい速度が出た
人間の細胞が全て触手に置き換わり、彼は全く新しい生物に生まれ変わろうとしていた
この力があれば何でもできる
どんな生物になるのかは.......彼の望み次第
触手が彼に聞いてきた『どうなりたいのか』を
彼は答えた
死神「..........弱くなりたい」
弱点だらけで 思わず殺したくなる程 親しみやすく
この手に触れるどんな弱いものも感じ取れ、守れ、導ける........そんな生物に
そんな教師に
時に間違うこともあるかもしれない
時に冷酷な素顔が出るかもしれない
でも 精一杯やろう
彼女がやろうとしていた事を
自分なりに 自分の最も得意な......殺り方で
殺せんせー「..........ヌルフフフ」
262: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/30(木) 23:18:29.10 ID:9SVCbPaoO
..........それから マッハ20の新米教師は......ゆっくりと ゆっくりと立ち上がった
263: ◆TJ9qoWuqvA 2015/07/30(木) 23:20:50.88 ID:9SVCbPaoO
...........そして 現在
ー ー ー ー
ー ー ー
ー ー
ー
生徒たち「.................!!」
265: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/01(土) 22:24:21.72 ID:REtjmfowO
ー
ー ー
ー ー ー
ー ー ー ー
寺坂「ッしゃあ やったぜ!!百億いただきィ!!ざまァ!!まさかこいつも自爆テロは予想してなかったろ!!」
茅野「ちょっと寺坂!!渚に何持たせたのよ!!」
寺坂「あ?オモチャの手榴弾だよ
ただし火薬を使って威力を上げてる
三百発の対先生弾がすげえ速さで飛び散るように
人間が死ぬ威力じゃねーよ
俺の百億で治療費ぐらい払ってやらァ..........え.........?」
渚「........う.........」シュゥゥゥ....
寺坂「(無傷......?火傷ひとつ負ってないのか?それになんだ この渚を覆うこの膜......タコの死体につながって......)」
殺せんせー「実は先生 月に一度程脱皮をします
脱いだ皮を爆弾に被せて威力を殺した
つまりは月イチで使える奥の手です」ゴゴゴゴゴ....
寺坂「!!」
渚「!!」
266: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/01(土) 22:28:36.58 ID:REtjmfowO
殺せんせー「」ビキビキビキ!!
先生の顔色は 顔色を見るまでもなく
真っ黒
ド怒りだ
殺せんせー「寺坂 吉田 村松
首謀者は君らだな」ゴゴゴゴゴ......
寺坂「えっいっいや.......渚が勝手に.........!!」
ドヒュンッッッッッ!!!!!!
267: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/01(土) 22:30:01.16 ID:REtjmfowO
先生は、一瞬で教室から飛び出したかと思えば、と一瞬で教室に戻ってきた
268: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/01(土) 22:33:23.18 ID:REtjmfowO
コト コン パタ
寺坂「え.........あ...........」
『寺坂』『吉田』『村松』
寺坂 吉田 村松「(!! 俺等ん家の表札!?)」
269: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/01(土) 22:39:48.51 ID:REtjmfowO
殺せんせー「政府との契約ですから
先生は決して『君達』に危害は加えないが
次また今の方法で暗殺に来たら
『君達以外』には何をするかわかりませんよ」ゴゴゴゴゴ.....
殺せんせー「家族や友人.........君達以外を地球ごと消しますかねぇ」ガパァ
生徒たち「..................!!」
殺せんせーがE組に来て2週間ほど経った頃
たった5秒間で超絶的スピードを見せつけられた時
僕らは.......恐ろしい難題を突きつけられたと初めて気づいた
「この先生を殺さなくちゃならないのか.........」と
270: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/01(土) 22:45:02.46 ID:REtjmfowO
ー ー ー ー
ー ー ー
ー ー
ー
殺せんせー「先生の過去の話は以上です なお不明な点や......疑わしい点がある人は指摘して下さい」
生徒たち「................」
殺せんせーの話を疑う生徒はいなかった
僕らも.......
茅野も
全ての理由がつながったからだ
殺せんせーが万能だったのも
どんな暗殺も知っていたかのように避けれた事も
雪村先生の死の責任を......殺せんせーに求める生徒もいなかった
二人とも.......苦しむ人を放っておかない先生なのを知っているから
271: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/01(土) 22:51:54.15 ID:REtjmfowO
殺せんせー「先生の教師としての師は誰であろう雪村先生です
目の前の人をちゃんと見て
対等な人間として尊敬し、一部分の弱さだけで人を判断しない
彼女から......そういう教師の基礎を学びました」
殺せんせー「先生はそれに自らの知識を足して........皆さんと向き合う準備をきました
自分の能力の限りを尽くし、君達に最高の成長をプレゼントする
そのためにはどんなやり方がベストなのか?」
殺せん「考えて考えてたどり着いたのが
先生自身の残された命を使った
『暗殺教室』です」
..........そうだ そしてそれは目論見通り
殺し、かわし、そして教える
暗殺を通した殺せんせーの教育で.......僕らの心の闇は晴れていった
............だけど
272: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/01(土) 22:58:29.84 ID:REtjmfowO
殺せんせー「前にも言いましたが 先生と君達を結びつけたのは 暗殺者と標的という絆です
暗殺者と標的でなければ、先生は君達の担任になる事はできなかった
暗殺者と標的でなければ 君達が本気で真剣に先生にぶつかってくる事も無かった
だからこの授業は、殺す事でのみ修了できます」
殺せんせー「無関係の殺し屋が先生を殺す、自殺する、出頭して殺処分される、期限を迎えて爆発する.........もしも、それらの結末で先生の命が終わったなら......
我々の『絆』は卒業の前に途切れてしまう」
殺せんせー「もし仮に殺されるなら........他の誰でもない
君達に殺して欲しいものです」
生徒たち「................」
273: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/01(土) 23:05:04.37 ID:REtjmfowO
力の差がありすぎて
クラス全員が考えた事もなかった事がある
殺せんせーが過去や結末の真実を話さなかったのは.......僕らに『その考え』がよぎらないよう細心の注意を払ってきたからだ
だから皆は伸び伸びと成長できた
本当に.......僕らにとって最高の先生だ
殺せんせーがE組に来て9ヶ月
30分かけて先生になった本当の理由を話し終わった時
突如
僕らの頭を殺せんせーとの思い出が駆け巡った!!
怖かった事
腹が立った事
嬉しかった事
楽しかった事
楽しかった事
楽しかった事
ーーーー僕らは
恐ろしい難題を突きつけられたと........
初めて気付いた
274: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/01(土) 23:06:52.99 ID:REtjmfowO
この先生を........
.........殺さなくちゃならないのか!!!
............と
275: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/01(土) 23:08:29.10 ID:REtjmfowO
生徒たち「..................!!」
276: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/01(土) 23:13:51.94 ID:REtjmfowO
烏間「..............!!」
ビッチ「.............」
キモオタ「..............」
『........ねぇカラスマ』
『【殺す】って どういう事か........本当にわかってる?』
『.......もし......自分にとって大切な人を殺さなければ自分が死んでしまうとしたら......... 』
『君達ならどうする? 』
289: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/02(日) 21:23:06.26 ID:lAxKp+oXO
そして、生徒たちが絶望に暮れながらその場を去っていった後、その場に残ったのは殺せんせーとキモオタだけだった
290: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/02(日) 21:44:31.21 ID:lAxKp+oXO
キモオタ「..............」
殺せんせー「............」
キモオタ「..........拙者が知っている展開は殺せんせーの過去を知るまでで、殺せんせーの過去を聞いた皆がどんな受け止め方をするのかまでは見ていなかったが.
.........まさに予想通りの反応だ........そりゃそうでござるよ........こんなの、まだ15の子供達にはあまりにも酷な話ではござらんか?」
殺せんせー「..............」
キモオタ「.........それに、この漫画を読んでいてずっと気になっていたことでござるが...........普通なら『殺すなんて怖くてできない』『こんなにいい先生を殺すなんて嫌だ』など、先生を殺すことに対して恐怖や不安を訴える生徒が一人や二人は出てきてもおかしくないのに、この状況に疑問を抱く者が誰一人としていなかった事だ............」
殺せんせー「...............」
キモオタ「だが、今 その理由がハッキリした........」
キモオタ「やはり、殺せんせーは皆を『洗脳』していたでござるか」
殺せんせー「.........その通りですキモオタ君............」
キモオタ「...........しかし、過去を話した今、洗脳が解け、皆がようやく『人を殺す』事の重大さに気がついた.............そこまでして、ここまで生徒たちに重いものを背負わせてまで、皆に自分を殺して欲しいでござるか?
.............本当に、これでいいのでござるか 殺せんせー?」
殺せんせー「...........」
291: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/02(日) 22:09:48.80 ID:lAxKp+oXO
殺せんせー「確かに.......キモオタ君の言う通り、私は生徒たちにとてつもなく
重いものを背負わせてしまいました....」
殺せんせー「それでも、私はどうしても君達に殺して欲しいのです...........」
キモオタ「..............!」
殺せんせー「今まで千人もの命を闇に葬ってきた私が、自分の生徒たちにこんなに重いものを背負わせてまで、自分を殺して欲しいなど、エゴなのも、わがままなのも、十分わかっています.........」
殺せんせー「でも.........私は.........生徒たち以外の誰かに殺されたくない......本当に単純な私のわがままですが.........自分の大切な生徒たちの成長を噛み締めながら死にたい.............」
キモオタ「..............」
292: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/02(日) 22:27:02.46 ID:lAxKp+oXO
その夜 宿直室にて
キモオタ「...............」
『それでも、私はどうしても君達に殺して欲しいのです............』
キモオタ「...............」
コンコンコン!
キモオタ「窓を叩く音.........?こんな時間に........誰だ.......?」ガララ-!
倉橋「オタりん.........」
キモオタ「倉橋殿.........!どうしたでござるか!?こんな夜分遅く寒空の中、一人でこんなところまで来たら危ないでござるよ?」
倉橋「.........あのね、今日ここに泊まってもいいかな?オタりんと話したい事があるの...........」
キモオタ「.........そうでござるな、せっかく来てくれたのだし、外は寒かろう、
ささ、中に入るでござるよ、
風邪を引いてしまうでござるからな
今、暖かいココアを入れるでござるよ」
倉橋「ありがと.........」
293: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/02(日) 23:10:35.04 ID:lAxKp+oXO
そして夜中の11時半ごろ.......二人は同じ布団の中で会話をしていた
キモオタ「.......さて、倉橋殿........拙者と話したい事とは何でござるか........?」
倉橋「............」
キモオタ「倉橋殿........?」
倉橋「..........あのね........私、オタりんに謝りたいの...........」
キモオタ「謝る........?拙者は倉橋殿に何かされた覚えはないでござるが.........」
倉橋「私たちね.........今までずっと暗殺をゲームやスポーツ感覚でやってた..........『殺す』なんて言葉を、楽しげに口にしていた..........」
キモオタ「.............」
倉橋「でもね、オタりんと殺せんせーの過去の話を聞いてから、わかっているようで、わかっていなかった『殺す』事の本当の悲しみがよくわかった........私たちが、『殺す』なんて言葉、楽しげに口にしたらダメなんだって気づいたの............」
倉橋「オタりんがずっと『殺す』事の悲しみで辛い思いをしていたのに、それなのに 私たちは、オタりんの気持ちに気づかないでずっと殺せんせーを『殺す』真似事をしていた......」
キモオタ「...........」
倉橋「..........オタりん........今までごめんなさい...........」
キモオタ「...........倉橋殿........」
303: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/03(月) 22:49:09.70 ID:QDBixxBtO
倉橋「.............」
キモオタ「..............」
倉橋「...........ねえ オタりん?」
キモオタ「........どうしたでござるか 倉橋殿?」
倉橋「オタりんは何でも知ってるんだよね?
教えて.........私たちは本当に殺せんせーを殺さないといけないの.........?殺せんせーも私たちも.........最後はどうなっちゃうの.............?」
キモオタ「..........すまない.......拙者は殺せんせーの過去を知るまでの話までしか知らないでござる........だから拙者はもう、これから先、起こる事を予測して行動する事ができなくなった...........ここから先の展開は拙者にも予想がつかない...........」
倉橋「...........オタりん.........」
キモオタ「...............?」
倉橋「私.........殺せんせーを殺したくないよ............」ギュッ.....
キモオタ「............」
倉橋「中学を卒業して、高校生になっても 殺せんせーと生き物をいっぱい探したい..........それに...........」
キモオタ「..............」
倉橋「私は........オタりんとずっと一緒にいたい............」
304: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/03(月) 23:19:36.52 ID:QDBixxBtO
キモオタ「.............!」
倉橋「もしも殺せんせーが殺されちゃったら、オタりんは元の世界に帰らなきゃいけなくなるんでしょ..............?」
キモオタ「........ああ、『殺せんせーを殺す』事が拙者がこの世界から出る唯一の条件でござる............」
倉橋「やっぱり.........オタりんは元いた世界に帰りたいの..........?」
キモオタ「............いいや、拙者は元の世界になど何の未練もない........帰っても何の幸せも待っていない世界になど 帰りたくない.........拙者はずっとここにいたい.........二度とみんなに会えなくなるなんて、拙者は嫌だ.............」
倉橋「私も......そんなの嫌だよ........殺せんせーとも オタりんとも..........お別れなんてしたくないよ...........ずっと一緒にいたいよ...........中学を卒業しても、また みんなで集まって楽しく過ごしたいよぉ...........」グスッ......グスッ......
キモオタ「...............」ナデナデ
305: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/03(月) 23:23:21.39 ID:QDBixxBtO
爆発の期限は...........来たる3月13日
..........その日は奇しくも 椚ヶ丘中学校の卒業式の日だ
..........年は明け
今日は1月6日
冬休みの間に暗殺を仕掛けた生徒は......ただの1人もいなかった
306: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/03(月) 23:25:20.82 ID:QDBixxBtO
迷いの1月
殺せんせーの暗殺期限まで
あと
..............66日
307: ◆TJ9qoWuqvA 2015/08/03(月) 23:28:06.47 ID:QDBixxBtO
2学期 終盤編 完
3学期編に続く
308: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/03(月) 23:59:27.28 ID:NpQMW+0uo
キモオタが侍に見えてきた
309: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/04(火) 01:30:56.90 ID:QKqTPbwm0
おつ!
310: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/04(火) 07:33:18.92 ID:XB1NJkBX0
おつでござる
312: sage 2015/08/04(火) 13:12:28.10 ID:KCXZvGf30
キモオタは最後には痩せると信じてる
313: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/04(火) 20:38:29.34 ID:+gc3P9tw0
これはわざとなのか
ツッコミ待ちなのか
本当に知らないのか
どっちなのだろうか
・SS速報VIPに投稿されたスレッドの紹介でした
【SS速報VIP】キモオタ「デュフフwww暗殺教室の世界に迷い込んでしまったでござるwww」2学期 終盤
・管理人 のオススメSS(2015/07/04追加)
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