7月29日にリリースしたベストアルバム「SUPER Very best」が7年11ヶ月ぶりにアルバム週間チャート1位を獲得、デビュー20周年に華を添えたV6。8月1日、NHKの大人向けの音楽番組『SONGS』に初出演した。約600名のファンに囲まれてのスタジオライブでスペシャルメドレーを披露したほか、NHKの貴重な映像も交えながら、20年間の節目におけるそれぞれの思いを語った。

V6は平均年齢39歳、最年長と最年少メンバーの年齢差が9歳あり、年長組のトニセンと年少組のカミセンの2グループに分かれていた。1995年にデビューが決まったとき、事務所の入所歴が長くTOKIOもSMAPも全員後輩で、一時事務所も辞めていた長野博は、「やっとで、うれしかった」語る。坂本昌行も「やっとつかんだ栄光。絶対離さないと思った」と当時の思いを語った。

当時、「剛健コンビ」と呼ばれJr.の中で圧倒的な人気を誇っていた森田剛と三宅健。オーディションに受かってすぐにV6メンバーになり最短期間でデビューした岡田。その勢いのある年少組と「これが最後のチャンス」とばかり、デビューに人生を賭けた年長組。「温度差はあったかも。コンサートつくるとき、先輩たちを見てきたトニセンが引っ張っていかなきゃという気持ちが強すぎて3人だけで結構物事決めたりしていた」と井ノ原快彦。

森田は「俺たちだけでいいというのは思わなかった。ただ、一緒にやっていても認められていない、埋まらない距離みたいなのはずっと感じていた」。三宅派「コンサートのリハやっても、内容を決める会議を外で待ってなきゃいけなくてダンスを覚えること以外にやることがなくて暇だった」。岡田は、デビュー当時は厳しかった坂本に対して「すごく大人だし、ホント怖くて、ほとんどお父さんだった」。年齢差からくる溝は、ある意味仕方がないものだったかもしれない。

そんなV6の転機となったのは、1997年の「愛なんだ」のリリースと、2008年にバラエティ番組「学校へ行こう!」(TBS系列)が終了したとき。「『愛なんだ』が歌えることで、それまでより気持ちがのっかっていくようになり、6人グループでやっている、という思いになった。また、ずっと続くはずと思っていた番組(学校へ行こう!)が終了して、その頃からそれぞれがソロでやりたいことを見つけだして、認められるのを見て素直に尊敬できる思いが出てきて、グループとして集まるときに新しい関係になれたことがすごく大きかったと思う」と、森田は落ち着いた口調で語った。

また、大河ドラマや映画も大作を演じて数字も含めてすごいプレッシャーを抱えているであろう岡田については「岡田が背負っているものは想像できないから大変だなと思うけど、(V6の)皆で集まっているときぐらいは何も考えず笑っていてほしい」とあたたかい言葉を贈り、岡田は「「剛くんからそんな言葉が聞けるなんて泣けるよ、今日は泣けるよ」と、こみ上げる思いを隠すように鼻や頬に触れながら言葉をつまらせた。「14歳のときから知っているから、こんなに頭が上がらない現場はほかにない」と笑顔も見せた。

デビュー当時の、大人と子どものような年齢差から起きる溝が経験と時間を積み重ねてひとつになり、年齢を越えてお互いを認め尊敬し合えるようになったV6。特に、口数が少なく、ヤンチャでクールなイメージが強かった森田の冷静で温かい目線に驚き、感動した視聴者も多いのではないだろうか。

森田は現在、社会派ドラマ『リスクの神様』(フジテレビ系)でも、実力派俳優にまじって舞台で鍛え上げた存在感ある演技を見せている。今後のソロ活動、そして個性がひとつになったV6の活動からも目を離せない。

(ライター:佐藤ジェニー)


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