ネパールのホクシという村はとても貧しい。その為村人らは自分の臓器を売って生活の糧にしている。臓器ブローカーが定期的にこの村周辺にやってきては、金に困っている村人たちに健康な腎臓を片方売るようけしかける。
その結果大人の成人のほとんどが腎臓を1つ摘出されており、この村は「腎臓村」とも呼ばれている。
臓器ブローカーは、善良な村人たちに、人間は腎臓ひとつでも生きられるとか、腎臓は切り取っても再生するといったでっちあげ話をして、南インドに連れて行って手術をしてしまう。4人の子供の母親であるギータという女性は、こうした言葉に騙されて、たった2000ドル(約24万円)で自分の腎臓を売ってしまった。
Villagers in Nepal tricked into selling kidneys
ギータは語る。「彼らは10年間もわたしたちの村に通ってきて、村人に腎臓を売るよう言葉巧みに誘いかけていましたが、わたしはいつも断っていたんです。でも、子供たちが大きくなって、もっと頑丈が家が欲しいと思うようになりました。いつも自分の家と土地が欲しいと思っていたし、子供ももっと欲しかった。心から欲しかったんです。だから、ブローカーと義妹と一緒にインドへ行って、手術を受けました」
手術そのものはたったの30分で済んだが、ギータは3週間も入院するはめになった。「目覚めたとき、まだなにもされていないような気がしたのですが、すでに手術は終わっていました。それから腎臓代として20万ネパールルピーを支払ってもらって村に帰り、土地と家を買いました」
不幸なことに、ギータが自分の腎臓を犠牲にして手に入れた家は、4月25日にネパールを襲った大地震で倒壊してしまった。この災害のせいで、多くの村人が家を失い、悲しみをまぎらわせるためにアルコールにおぼれる結果になってしまった。そんな状況でも、臓器売買だけが繁盛し、ネパールを腎臓バンク化してしまったのだ。
臓器売買はネパールでも違法である。にもかかわらず毎年、およそ1万の闇市場が7000もの腎臓を取引しているという。
すべての臓器ブローカーがきちんと村人の同意を得ているわけではない。さらわれてきて、無理やり摘出手術を受けさせられる人もいる。あるいは、別の手術が必要だと騙されて、知らないうちに腎臓を摘出されてしまうケースもあるという。腎臓をふたつとも取られて、殺された人もいる。こうして"収穫"された臓器は、ドナーが受け取る金額の6倍もの値段で裕福な被移植者に売りつけられている。
昨年、タイム誌がケナン・タマングの話を記事にした。彼は義理の息子にインドのチェンナイでいい仕事があると言われて行ってみると、病院に連れて行かれ、いきなり腎臓を摘出すると言われた。腎臓の代金としてかなりの金額をもらえるし、腎臓は再生するから合併症もないと言われたという。
ガネーシュ・バハドール・ダマイも同じような体験をした。彼は実入りのいい仕事を探してインドへ行き、インド南部のバンガロールで見知らぬ連中と酒を飲んだ。いつの間にか、注射をされて24時間の間意識がなくなり、目覚めたときは病院にいて、腎臓を取られた後だったという。3ヶ月後、150ドルを与えられて家に帰され、狭い土地を買ったという。
ネパールの人権を守る会の弁護士でコーディネーターのラクスマン・ラミヒハネによると、治安部隊が定期的に監視しているにもかかわらず、村人たちは自分の住んでいる村で恐怖と不安を感じているという。インドや外国での実入りのいい仕事やいい暮らしをエサに、彼らを誘惑しようとする新顔のブローカーと毎日遭遇しなくてはならないのだ。
村に戻ってきても、騙されて腎臓を売ったことが村の噂になり、半ば村八分的な存在になってしまい、その子どもたちまでが学校でのけ者にされることもある。こうした状況に不満が重なってうつ状態になり、飲酒におぼれてしまう人もいるという。
via:odditycentral・原文翻訳:konohazuku
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コメント
1. 匿名処理班
オーガンレッガー!(臓器故売犯)
ラリー・ニーブンの造語だと思うけど、ブローカーよりこっちの方が適切だな。
2. 匿名処理班
はやく人口臓器ができればいいのに
3. 匿名処理班
現金を得る為には、たりふりかまわない人間がたくさんいるということだね
4. 匿名処理班
「蒼い群れ」の世界が近付いている
5.
6. 匿名処理班
ある男が、バーで知り合った女と懇ろになりホテルでいい感じになった後記憶がなくなり…気がつくと、氷水が張られたバスタブに入っていて、一体これはどうしたことかとあたりを見回すと…側にメモ書きがあり、それには「目が覚めたら、すぐに救急車を呼びなさい」と書かれてあったという都市伝説があるのですが、(この男性は腎臓を取られていました)本当に行われていたことに驚きました。
こんな事実を知ると、あの都市伝説も(⚪️ル⚪️村)あながち嘘じゃないのかななんて思います。
7. 匿名処理班
この手の犯罪を取り上げた本やサイトを見る機会多いが
まだ金払ったり合法(?)な分だけ良心的売買
しかもこの手の違法ブローカーも人助けという考えあるので
感謝こそされても命の危険性もないので二度うまい
8. 匿名処理班
腎臓が二つあるのはそれだけ大事な臓器だから。肝臓なら再生するし、胃は無くても十二指腸などが活躍する。でも腎臓が機能しないと血液が汚染され生きていけない。
9. 匿名処理班
国連は何をしている? 臓器ブローカーを殲滅せよ。
10. 匿名処理班
騙すやつが悪いのに村八分にされるのは酷い話だな
11. 匿名処理班
この村イカれてやがるぜ
12. 匿名処理班
こんな話ほんとにあるんか
13.
14. 匿名処理班
貧しさゆえなんだし、
仮に自分に娘がいて、身売りするか肝臓売るか
って事になったら、後者を選ぶ選択があるだけ
マシなんだろうけど。
それでもやっぱり驚愕しちまうな。
15. 匿名処理班
「腎臓村」ってのはあくまでブローカー側から見たときの名前だな
連中はこの村を腎臓の畑ぐらいにしか思ってないんだろう。
貧困にあえいでる人々を言いくるめて黒い金を稼げてしまう悪辣がまかり通るなんて馬鹿な話があるか。早急に強硬な対策を
16. 匿名処理班
こういうの見るとやっぱり学は大事なんだなぁとしみじみ思う by 小学校中退
17.
18. 匿名処理班
ため息が出るね、、、、
19. 匿名処理班
そのうち心臓とかも取られそう
20. 匿名処理班
縫合跡ってこんなに残るもんなのか…
21. 匿名処理班
※3
ああ、非道なブローカーのことな
22. 匿名処理班
※9 出来ないから国連なんだよ
23. 匿名処理班
貧しい弱者が滅びると困る商人もいるから
海外支援活動の人が時々殺されてしまうんだよね。
24.
25. 匿名処理班
人々が認識しないれっきとした資本主義の闇。これが資本主義の正体。臓器売買、人身売買、強制労働、性奴隷等、借金や金のために全て正当化されるとんでもない社会。日本でも十分これに値する事が行われてる。特に強制労働と性奴隷。それも金で追い込んで自発的にやらせるから誰も責任は負わなくてよいというふざけた話。大きい視点で見れば仕掛けてる奴等は一目瞭然だろう。彼等は裁かれてないが。
26. 匿名処理班
※14
肝臓売ったら死ぬよ…
27. 匿名処理班
親から貰った大切なものを奪うこの行為は許せないな。。貧困を何とかできればと言う問題だけではない。。
28. 匿名処理班
物騒な記事タイトルなのでザイーガかと思ったらカラパイアだった
29. 匿名処理班
客を騙すという意味では日本のパチと通じるものがあるな。