南条光「ヒーロー見参!」 龍亞「俺だって!」
関連記事:卯月「ネオ童実野シティでライブ、ですか?」 武内P「はい」関連記事:輝子「フヒ……サティスファクションタウンでライブ……?」 モバP「ああ」
モバマス×遊戯王5D'sのSSです
世界の命運をかけるようなデュエルは行われません
今回は少しだけデュエル描写を丁寧に描いています
また遊戯王側は最終回から少し経ったくらいです
龍可「チームのみんなと離れてから半年以上経った」
龍可「そんなある日、お父さんとお母さんが仕事の都合で1週間だけ日本に滞在することになったの」
龍可「久しぶりに日本に帰れるチャンスだと思ってお願いしたら、学校を休んでついていくことを許してくれた」
龍可「そういうわけで、私達は今、日本に戻って来ている」
とある都内のホテル
龍亞「どうせ日本で暮らすなら、住み慣れたあの家がよかったなあ」
龍可「しょうがないわよ。お父さんとお母さんの仕事場からは、ネオ童実野シティはちょっと遠すぎるんだから」
龍亞「うーん……ま、ホテルもホテルでいいけどね」
龍可「そうそう。前向きに考えなきゃ」
龍可「ところで龍亞。遊星にはいつ会いに行く? 電車を使えば、私達だけでもネオ童実野シティまでは行けるけど」
龍亞「………」
龍亞「俺は行かない。龍可だけで行ってきてよ」
龍可「もう、まだそんなこと言ってるの?」
龍亞「もう決めたんだ。ほっといてくれ」
龍可「最近デュエルの実力が伸び悩んでるからって、遊星に合わせる顔がないなんて思う必要ないのよ」
龍亞「……俺は遊星に約束したんだ。もっともっと強くなるって」
龍亞「なのに、半年やそこらでもう壁にぶつかるなんて……こんなかっこ悪い姿、見せたくない」
龍可「いじけなくてもいいじゃない」
龍亞「うるさいな、ほっといてくれって言ってるだろっ」
龍可「あ、ちょっと龍亞! もう、また布団にもぐりこんで……」
龍亞「ぐー、ぐー」
龍可「それ、寝てるふりのつもり?」
龍亞「ぐーぐーぐー!」
龍可「はあ……」
外に出て
龍可「どうしよう……」
龍可「(遊星も龍亞に会いたいだろうし、龍亞だって、今を逃したら次に遊星に会えるのはいつになるかわからないのに)」
龍可「(本当は会いたいに決まってるんだから、意地張ってないで私についてくればいいのよ)」
龍可「……龍亞を元気づける方法、ないかな」
龍可「(いつまでもあのままだと、私だって嫌)」
龍可「………」
少女A「こら麗奈! またいたずらしたなっ」
少女B「べー、悔しかったら追いついてみなさい!」タタタッ
少女A「……あっ、麗奈、前!」
少女B「えっ」
龍可「え?」
ゴツン!
龍可「いったぁ……」コテン
少女B「あいたたた」
少女A「ふたりとも、大丈夫か!」
光「ほら麗奈、謝らないと」
麗奈「な、なんでアタシが光の言うこと聞かなきゃならないのよ」
光「悪いことしたら謝る! これ、ルールだよね」
麗奈「んぐっ……悪かったわ。ちゃんと前見てなくて」
龍可「う、ううん。私も、ちょっとぼーっとしてたから……おあいこってことで」
光「よし。これでめでたしめでたし……あれ。君、手に擦り傷ができてるじゃないか」
龍可「え? あ、うん。でもこのくらいたいしたことないから」
光「いやダメだ。こっちの追いかけっこのせいで怪我させちゃったんだから、ちゃんと手当しないと」
光「ちょうど事務所が近いし、ちょっとついて来てくれない?」
龍可「で、でも」
麗奈「素直に聞いた方がいいわよ。こいつ、一度言い出したらなかなか自分を曲げないから」
麗奈「……アタシも、怪我されたまま帰られるとなんかアレだし」
光「麗奈は根はいい子なんだよね」
麗奈「そ、そんなんじゃないわよ! アタシはレイナサマ! 世紀の大悪党なのよ! アーッハッハッハゲホゲホッ」
龍可「………」
龍可「(なし崩し的について行くことになってしまった)」
事務所にて
光「よし、手当て完了!」
龍可「ありがとう」
光「たいしたことじゃないさ、ヒーローにとっては」
龍可「ヒーロー?」
光「正義の味方。みんなの味方。アタシはそれを目指してるんだ」
麗奈「それより先にトップアイドル目指しなさいよね」
光「終着点は同じじゃないか。ヒーローアイドルでトップをとるんだから」
麗奈「まったく……ま、アタシが世界的トップアイドルになるほうが先だけどね」
光「ああ! 一緒に頑張ろう!」
麗奈「……毎度毎度、真っ直ぐすぎてからかい甲斐がないわね」
龍可「(アイドルってやっぱり個性的な子が多いのね)」
光「ここで会ったのも何かの縁だし、龍可ちゃんも何か困ったことがあったらアタシに頼ってくれ! できる限りは協力するから」
龍可「困ったこと、かあ……」
光「ん? その顔、もしかして現在進行形でなにかある?」
龍可「んー……」
麗奈「バカね。会ったばかりの相手にいきなり悩みを言えるわけないでしょ」
光「あ、それもそうか。別に言いにくいことだったら無理に聞かないからさ」
龍可「………」
龍可「ううん。せっかくだし、ちょっと聞いてもらおうかな」
麗奈「別に光に合わせなくていいのよ?」
龍可「そういうわけじゃないの。初めて会った人達相手のほうが、こぼしやすいこともあるかなと思って」
光「なるほど。知り合いが壁にぶつかって伸び悩んでいて」
麗奈「兄貴分の友達とも会おうとしない、と」
龍可「うん……」
龍可「(知り合いじゃなくてお兄ちゃんなんだけど、ちょっとぼかしちゃった)」
龍可「その子、最近デュエルを楽しめていないような気がするの」
光「楽しめていない、か」
麗奈「フン、アタシだったら無理やりにでも引っ張っていくわ」
麗奈「うじうじしているような子は、このレイナサマにひざまずいて言うこと聞いてればいいのよ」
光「麗奈はそれでいいのかもしれないけど。龍可ちゃんは優しそうだし、そんなことできないよ。龍可ちゃんは優しそうだし」
麗奈「なんで今優しいって2回言った? アタシが優しくないと言いたいわけか」
麗奈「あ、アタシだって部下には優しい一面を持っていたりするのよ?」
龍可「今時はそういう悪役が流行りらしいよね」
麗奈「そう、その通り!」
光「話がズレていってる気がする」
麗奈「あとはそうね。色仕掛け!」
龍可「色仕掛け?」
麗奈「その知り合いって男なんでしょ? だったらちょーっとそっち方面にアピールしてやればコロッと言うこと聞いてくれるに違いないわ」ククク
龍可「そ、それはないと思う。あはは(本当は兄妹だし……)」
光「麗奈、もっと真面目に考えてあげないと」
麗奈「なによ、じゃあアンタは何か思いついたっていうの?」
光「それは……」
麗奈「人に文句言う前に自分が代案出してみなさいって話よ」
光「ぐぬぬ」
龍可「悪役が正論でヒーローを言い負かしてる……」
光「うーむ。いったいどうすれば」
??「お困りのようですね」
龍可「?」
光「誰?」
裕子「ユッコです!」
麗奈「なんだ裕子か」
裕子「むー、なんですかそのため息は」
麗奈「役に立ちそうにない子が来たから」
裕子「失礼な! 私もたまには役に立ちますよ」
龍可「たまになんだ」
光「堀裕子さん。アタシ達の先輩アイドルなんだ」
麗奈「で、どうすればいいのよ」
裕子「ふっふっふ。そんなことは決まっています」
裕子「デュエルです!」
龍可「デュエル?」
裕子「はい。私のサイキックパワーがそう告げています」
龍可「サイキック……?」
龍可「(まさか、アキさんみたいなサイコパワーを?)」
光「デュエル……なるほど、確かに」
麗奈「え?」
光「だってさ、その男の子はデュエルについて悩んでるんだ。一度頭をからっぽにして、楽しいデュエルをやればいいんじゃないかな」
光「龍可ちゃん。その子、デュエルアカデミアに通ってるんだよね」
龍可「うん。そうだけど」
光「だったら、普段のデュエルの相手はみんな強い人ばかりで気が抜けないんだと思う」
光「アタシみたいな普通のデュエリストと戦えば、リフレッシュになるかも」
光「だよねっ、裕子さん」
裕子「え? あ、はい!(そこまで考えてなかったです)」
麗奈「む。光にしてはいい案ね」
龍可「楽しいデュエル……確かに、今は成績とか気にしすぎなのかも」
光「というわけで作戦決定! デュエルだ!」
龍可「でも、いいの? 初めて会った私のためにそこまで」
光「それがヒーローってものさ。それに、もうアタシ達は友達だし」
光「デュエルは、基本誰とやっても楽しいし!」
龍可「……ありがとう」
翌日 346プロ中庭にて
龍亞「騙された……」
龍可「なにが?」
龍亞「俺は気分転換にお出かけしようって言われてついて来ただけなのに」
龍可「だから気分転換にアイドルのプロダクションに来たんじゃない」
龍亞「わけわかんないよ! なんで俺がこんなところでアイドルとデュエルすることになってるんだ!?」
龍亞「せめて先に説明してくれよな!」
龍可「だって龍亞、説明したら来なかっただろうし」
龍亞「龍可~……」ジトー
龍可「ほらほら。ここまで来たら逃げられないよ。結構注目されてるし」
みく「何が始まるにゃ?」
莉嘉「なんかー、南条光ちゃんと男の子がデュエルするらしいよ?」
蘭子「血沸き肉躍る予感のする決闘……」
未央「男の子? ……よく見たらあれ、チーム5D'sの双子の子達じゃない?」
凛「そういえば、テレビで見た覚えあるかも」
卯月「ということは、遊星さんの……」
龍亞「か、かわいい子ばっかりだな」アセアセ
龍可「みんなアイドルだもん」
光「龍可ちゃん、もう準備できた?」
龍可「うん、こっちは大丈夫」
コメント一覧
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- 2015年08月08日 21:07
- アニメでもスクレイパーの攻撃力上昇効果は自分から攻撃した時だけじゃなかった?
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- 2015年08月08日 21:16
- 十代さん一体何歳なんだ…
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- 2015年08月08日 21:35
- カードの精霊と融合してるし下手したら生きてそうだよな
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- 2015年08月08日 21:40
- あの人化け物だもんな 何万光年離れてるかわからない破滅の光から流星になってアカデミアに帰ってきたし
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- 2015年08月08日 21:41
- むしろ十代が年とってることに驚き
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- 2015年08月08日 21:43
- 何があってもユベルと融合してるから・・・ですんでしまいそうな十代さんであった
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- 2015年08月08日 21:49
- ※2
いや、確か相手に殴られた時も発動してた気がする
時系列については牛尾という存在がいる時点でどうとでもとれちゃうからな
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- 2015年08月08日 22:06
- 摩天楼は攻撃した時だけですな
まあなんにせよ面白かったよ
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- 2015年08月08日 23:14
- デュエル前の注にもあるように、カードの効果は全てアニメ準拠だね
摩天楼は相手ターンも適用されるし、断殺は自分の手札がゼロでも使えたりする
記憶があやふやな人はこれを機にGXを見直してみるといいかも
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- 2015年08月08日 23:23
- あの、無知で申し訳ないんだが、遊戯と十代と遊星って会ったことあるっけ?
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- 2015年08月08日 23:26
- 面白かった
確か映画で主役3人対敵1人でデュエルやってたよね
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- 2015年08月08日 23:33
- 346プロの前でアイドルと対面して
???「瑠璃!なぜ瑠璃がここに……逃げたのか?自力で脱出を?瑠璃!」
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- 2015年08月08日 23:36
- 断殺は手札が双方とも2枚無いと無理だろ。
そもそも効果の発動条件が「手札を二枚捨て」なんだから。wiki見りゃ載ってるよ。
あとヒーローデッキは使ってて楽しいよね。M・HEROも強いし。アブソリュート・Zeroからのマスクチェンジでアシッド召喚して相手のフィールドを一掃とか決まったら物凄くテンションが上がる。
あとオーシャン&エアーマンによるコンボで相手の伏せカードを悉く割るのも楽しい。オーシャンとフォレストマンで融合もしたい放題だしテーマ中での効果の噛み合い具合がシンプル且つ半端無いよね。
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- 2015年08月08日 23:39
- あ、そういえばアニメ準拠か。
アニメと実物で効果違うのって結構ややこしいよね。ものによっては悲惨なことになってたりもするし。
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- 2015年08月08日 23:47
- 切り札をことごとく産廃にされる絶望
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- 2015年08月08日 23:57
- 遊戯→オシリスはそこまで弱体化されず、ブラマジ系列も特に問題なし
遊星→クェーサーはシンクロモンスターの頂点に存在する
遊馬→一部弱体化はあるもののライトニングはクェーサー殺しとして評価を得たりしている
十代→ネオスワイズマンは融合モンスターではない
ゴッドネオスはアニメ通りに召喚できない
そらM・HEROに鞍替えしますわ
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まぁ遊戯王のSSじゃ断札ミスはあるあるだしもう見慣れてるけど