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http://japanese.engadget.com/2015/08/13/google-plus-codes/?ncid=rss_truncated


Google、地球上のあらゆる場所を数文字で示すplus+codes公開。変換サイトも提供 - Engadget Japanese


Googleのエンジニアが、位置情報を数文字の固有コードに変換するウェブサービス plus+codes を公開しました。plus+codes は地球上のあらゆるエリアに固有コードを割り当てることで、長い住所や座標のかわりに数文字で正確な位置を示せる仕組み。

自分の現在地や目的地などを誰かに伝える際、伝えたい場所の近くにランドマークがない場合などに便利なサービスです。住所ではなく座標を元にしているため、日本のように番地の割り振りが複雑怪奇な場合、あるいはそもそも住所が存在しない場所も正確に指定できます。

plus.codes

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従来は特定の場所を誰かに伝えたい場合、郵便が届く所番地を伝えたり、ランドマークと道順を教えたり、あるいは緯度経度で座標指定したり、Google Mapsなど地図サービスの短縮URLを送るといった方法がありました。

しかしそれぞれの方法に、住所から場所を辿りづらかったり、そもそも所番地が存在しなかったり(行政的に認められていない場所や人が住んでいない場所など)、周囲にわかりやすいランドマークがなかったり、道順を教えるには長い説明が必要なうえに相手に伝わるか不確実、緯度経度は長すぎる、地図サービスURLは特定サービスに接続しないと分からないといった問題があります。

plus+codes は緯度経度を元にしつつ、読み書きで紛らわしい文字を除いた数文字の英数字で伝えられること、座標への再変換方法は公開されており誰でも利用できることなどが特徴です。

固有のコードは地球上のほぼすべての位置に割り振られており、市街地だけでなく、砂漠や海のど真ん中、南極点も指定可能です。


コードの構成は、地域コード、都市コード、街区コード、建物コードからなります。例えば8Q7XPQ3C+J88というコードの場合は、8Q7Xが地域コード(100×100km)、PQが都市コード(5×5km)、3Cが街区コード(250×250m)、+以降のJ88は建物コード(14×14m)を意味しています。



東京を含む関東のこの一帯は「8Q7X」



8Q7XMQ は東京や秋葉原、お台場を含むこのエリア。各国の行政区分とは一致していないため、微妙に区を分断しています。



さらに詳しく、8Q7XMQXC まで来るとこのあたり。中央通りの電気街口総武線ガード下近辺。


(さらに+以降まで使えば、駅を出てどのビルとどのビルのあいだの路地の入口付近、まで指定できます。)

コードは郵便番号と同様、広い地域コードから狭い建物コードの順に並ぶため、全世界からピンポイントで示す固有コードは10文字が必要になる一方、ご近所(50km以内)であることが分かっているならば字数を短縮して4文字+2文字などだけでも指定可能。または地域コードを人間可読にして、東京PQ28+PWのようにも使えます。

逆に末尾は建物単位やドア単位を指定するため、ある程度広い範囲を示すならば後ろを削って、地点ではなく広い範囲をコードで示すこともできます。

(建物のなかの特定店舗や位置まではコード化しませんが、このシステムの目的は住所や緯度経度では伝えにくい位置情報を数文字で伝えること。もとから文字で伝えられる情報ならば、そのまま店舗名(コード)のように伝えられます)。

なお、コード化した座標のデコードはオープン化されており、オフラインでも復元可能です。

ズームしてみるとわかりますが、街中でもかなり細かい位置まで指定できるので、位置を伝えたい相手がGoogleマップを使える状況であれば、位置が間違って伝わる心配はほぼないでしょう。固有コードはリアルタイムでURLに反映されるので、共有も簡単です。

このほか、指定した位置が現在地からどの方角に直線距離でどの程度離れているかを表示するコンパスモードも利用できます。

ある程度精度の高い位置情報を簡潔なコードで出力できることから、待ち合わせ場所の指定や自分の現在地を伝える際に便利です。また、参加者の移動を伴うリアルイベントなどで、次の目的地としてコードだけが提示されるような使い方も考えられます。

正確な座標を伝える場合に、これまでは冗長な緯度や経度を伝える必要があったのを、コードやURLの形で伝えられるように簡略化できる点がこのサービスのミソでしょう。今のところはブラウザ上で利用できるのみで、アプリの形では提供されていません。


plus+codes のウェブサイトを公開したのはGoogleのエンジニアですが、Google社としての正式な新サービスというわけではなく、使いやすくオープンな位置情報コードを普及させるプロジェクトOpen Location Code のデモサイトという位置付け。

Google マップはこの plus+codesにさり気なく対応しているものの、Google固有の技術ではなく、座標からコード・コードから座標への変換方式は他者も利用できるかたちでオープンに公開されています。




Google、地球上のあらゆる場所を数文字で示すplus+codes公開。変換サイトも提供

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