アートディレクター・佐野研二郎(43才)氏が手がけた東京五輪のエンブレムやサントリーの
キャンペーンプレゼントで配布中の「トートバッグ」に盗作疑惑が浮上している中、被害を受け
たとされる外国人デザイナー達がコメントなどをしています。
画像:【佐野研二郎氏】
http://dentsu-ho.com/articles/2849
13日から14日にかけ、佐野氏側は
「トートバッグのデザインは全て部下がやった。(佐野氏本人は)監修しかしていない」
「部下が第三者のデザインからトレース(※)した事実が判明した。
私の監督不行き届きだった。スタッフ教育が不十分だった」
などと釈明。
トートバッグのデザインで盗作したとみられている作品のひとつは、「泳ぐ人」。
http://www.suntory.co.jp/beer/allfree/campaign2015/img/prize/l/no12.jpg
次の作品は、アメリカ在住の外国人デザイナーGeoff McFetridge(ジェフ・マクフェトリッジ)氏が
考案したTシャツのプリント。
http://www.loreakmendian.com/web/blog/wp-content/uploads/2012/09/059.jpg
重ねて比較してみると、プロポーション、背中~腰~太もも~左足のラインがほぼ一致しており、
トレースされたものと判断できます。
画像:【「泳ぐ人」のデザインを比較】
15日、佐野氏側の釈明とマスコミの取材を受け、ジェフ氏は次のように答えました。
「佐野氏がトレースを認めたのは珍しいけど
責任は従業員ではなく、すべて彼にある」
次の作品も佐野氏が手がけた「矢印マーク」のトートバッグ。
http://www.suntory.co.jp/beer/allfree/campaign2015/img/prize/l/no20.jpg
こちらも同じくアメリカ・ジョージア州在住の外国人デザイナー、Zaricor(ベン・ザラコー)氏による
アートポスター写真そのまま。
http://www.amazon.com/P13AB3549-Beach-Poster-Print-Zaricor/dp/B0072LUGI6
ザラコー氏は騒動を受け、
「これは私が15年前にデザインした作品で完全に一致する」
「もし、佐野氏が盗作でお金をもうけていたのなら、法的手段を取りたい」
と語りました。
なお、初出のジェフ氏は
「私の作品がトレースされたように見える。模倣ならとんでもないことだね。
でも法的手段まで取る予定はないよ」
としています。
またベルギーの「リエージュ・ワロン王立劇場」のロゴと東京五輪のエンブレムが似ているとされる
問題についても進展があり、
画像:【リエージュ・ワロン王立劇場ロゴと東京五輪エンブレムの比較】
ロゴをデザインしたオリビエ・ドビ(52才)氏が14日、国際オリンピック委員会(IOC)に東京五輪
エンブレム使用差し止めを求める訴えを、ベルギーの裁判所に起こしました。
NNN
一連の騒動に関して、日本は1899年に国際的な著作権を保護する「ベルヌ条約」(正式名:
文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約)を、や1956年に「万国著作権条約」を
それぞれ結んでいる事実があり、これらの国際条約に抵触していないかも取りざたされています。
世界のデザイナーまで巻き込み、段々と大ごとになってきました。
トートバッグのデザインを作成したという部下も出廷するのでしょうか・・
国際裁判の費用も東京五輪のエンブレム作成代なども元をただせば税金からの支出ですね。