これは僕が祖父の家に泊まりに行った夏の日の少し不思議な出来事です。
祖父の家は古い日本家屋で、
僕が寝た部屋には、
すごく昔の人の写真が飾られていました。
お母さんが言うには僕の遠いご先祖様なんだとか。
なんだか少し怖かったけれど不思議と包まれているような感じで、
僕は
うとうとと、
眠りに…
・・・・・・・・・・
くう。くう。
・・・寝た?
・・・・・・寝たかな?
寝たみたいですね。
これ子孫かな?
子孫でしょうね。
しかしばあさん久しぶりだなぁ。
1年ぶりですよ。
また一段と綺麗になったんじゃない?
なんですかまた。
やっぱりわしが惚れただけあるなと思って。
いやですよ。
……なあ、ばあさん、ほれ、見て。
レロン。レロン。レロン。レロン。
おじいさんやめてください。
レロンレロンレロンレロン。
そういうのは好きじゃありませんよ。
もみんもみんもみんもみん。
やめてください。
ばあさん、もみんもみんもみんもみん。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
おじいさん。
…すまん。
わかればいいんですよ。
…ところで最近、どうも物忘れがひどくてな。
生前も物忘れがひどかったですもんねえ。
この仕草の意味が全く思