大鳳「さあ、今日も頑張りましょう!」女提督「執務したくない」
作中では”女提督”を”提督”と表記します。色々変かもしれませんが、頑張ります
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朝
鎮守府 執務室
大鳳「だめですよ、サボってしまうと次の日が大変です」
提督「毎日ほとんど同じことの繰り返しにいい加減飽きてきたー」バタバタ
大鳳(今はこんなにやる気がないように見える提督ですが、やる気のスイッチがまだ入っていないからです)
大鳳(彼女をやる気にさせるには少々手間がかかりまして……)
大鳳「……どうしたら、やる気を出してもらえますか?」
提督「そうだねー……大鳳が甘えさせてくれたらやる気が出るかなー」グデー
大鳳「……仕方がないですね」ハーッ
提督「ありがとう! 大鳳大好きー!」ガバッ
大鳳「きゃっ!? も、もう……」ナデナデ
提督「んふふー心地がいいなー」スリスリ
大鳳「やれやれ……」ナデナデ
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数分後
提督「ありがとう大鳳、今日も一日頑張れる!」ニコッ
大鳳「それなら良かったです。じゃあこの書類の山を何とかしましょうか」ドサッ
提督「任せといて!」パシッ
カキカキカキカキカキカキカキカキ
大鳳「……普段からこうだと、苦労しなくて済むのに」カキカキ
大鳳(秘書官に任命された艦娘は、執務を始める前に必ず提督のスキンシップを受けることになるわ)
大鳳(提督はスキンシップが好きで、しないとスイッチが入らないとか何とか……よく分からないけど少しさせるだけで執務をバリバリ行ってくれるので皆受け入れているわ)
大鳳(でも、もう慣れているからか大半の艦娘は一緒に楽しんでいるわね)
提督「大鳳、何か考え事してる?」
大鳳「い、いえ……何でもないです」ドキッ
提督「そう? 何か難しそうな顔してたから気になったんだけど」
大鳳「ご心配、ありがとうございます。でも……何もないですから」
提督「そう、何かあったら相談に来ていいからね」カキカキカキカキ
大鳳「はい、分かりました」
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夕方
提督「はい、これで終わりー!」
大鳳「お疲れ様です、提督」
提督「大鳳もご苦労様」ニコッ
大鳳「はいっ」ニコッ
提督「疲れたー……癒されたいですなー」グデー
大鳳(机の上で提督がだらけると、タイミングを見計らったように――)
コンコンコン
???「提督ー入るわよー?」
提督「どうぞー」グデー
ガチャ
愛宕「提督ーぱんぱかぱーん!」
提督「ぱんぱかぱーん!」ガタッ
大鳳(――愛宕さんが執務室に入ってきます)
愛宕「提督ー、お疲れでしたら私が癒して差し上げますよー?」
提督「もちろん、癒してもらう!」ガバッ
愛宕「あんっ、もう提督ったらー」ニコニコ
大鳳「……お先に失礼しますね」ガタッ
大鳳(提督が愛宕さんに癒されているときは二人だけの世界になってるので、ほとんどの艦娘はこうして先に出てしまうのです)
大鳳(後は夕食を食べて、入渠を済ませて、就寝まで好きなことをして……この鎮守府で一日を過ごしています)
大鳳(提督がスキンシップ好きなのを除けば、いたって普通の鎮守府です)
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次の日
提督「そういえば、大鳳と会ってからもうそろそろ一年だね」
大鳳「もう一年が経つのですか……早いわね」
提督「まさかあの頃は大鳳が来るなんて思わなかったから、挑戦してよかったかなーって思ってるよ」ニコッ
大鳳「そうね、提督が挑戦してなかったら私はまだ居なかったかもしれません――」
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回想
提督「やったー! ついに大型建造解禁!」
電「おめでとう、なのです!」
愛宕「これで大和型とかが建造可能になりましたねー」ウフフ
提督「じゃあ解禁記念に……一回だけ挑戦してみよう!」
電「はわわ!? 資材が残り少ないのにそれは良くないのです!」
提督「大丈夫、一回だけにするし結果に関係なく資材を少し買うから!」
愛宕「景気づけに一回くらいはいいんじゃないかしら?」
電「どうなっても、電は知りませんよ?」
提督「心配しなくても、教えてもらったレシピ通りにすれば出る可能性はあるって!」
電(それで出れば多くの提督が阿鼻叫喚しないと思うのです)
提督「うちには空母が祥鳳と赤城しかいないから……大鳳狙いレシピで行くよ!」
提督「これでよろしく!」
妖精「カシコマリー」ビシッ
トンテンカン
提督「……」ゴクリ
電「はわわ……」アタフタ
愛宕「楽しみね~」ニコッ
ドコドコドコドコ……ジャン!
提督「6時間超え!?」
電「これは……当たりなのですか?」
愛宕「提督、高速建造剤の用意は出来てるわ~」
提督「もちろん使うよ! やっちゃって!」
愛宕「よーそろー!」
ボオオオオオオオオ
提督「……」
???「あら、ここは一体?」キョロキョロ
提督「ここは○○にある鎮守府だよ」
???「鎮守府……あなたは提督なの?」
提督「うん、そうだよ! もしかして、あなたが大鳳?」
大鳳「そう……私が大鳳。出迎え、ありがとうございます」
提督「おおおっ……」キラキラ
大鳳「提督……貴女と機動部隊に勝利を!」ビシッ
提督「……やったあああああああああああああああ!!」ガバッ
大鳳「きゃっ!? て、提督!?」ビクッ
提督「これからよろしく、大鳳!」ムギュウウウ
大鳳「え、ええ! よろしくお願いします!」
電「はわわ……司令官さんは凄いのです」
愛宕「とても賑やかになりそうね」ニコニコ
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現在
提督「いやー、本当に懐かしいね」アハハ
大鳳「まさかなけなしの資材を使っていきなり私を建造するとは思わなかったです」
提督「何となく、来てくれる予感がしたからね」
大鳳「でも……何で大和型はいつまでも来ないのでしょうね」
提督「そうだねー、後二人だけだからお迎えしたいけど全然でないから困るよー」
大鳳「無駄遣いせずにのんびりやればきっと揃いますよ……きっと」
提督「うん、私も戦争が終わるまでには来るって信じてるよ!」
大鳳(これが、私と提督の出会いです。当時は資材がかなり少なくなっているのを見て頭を抱えたけど、今はここに来られて良かったと思っているわ)
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三日後
大鳳「艦隊が泊地に帰投です」
提督「ご苦労様! 結果はどうだった?」
大鳳「南太平洋海域で行われた第二次南太平洋開戦の乙作戦、S勝利にて完遂しました!」
提督「やったー! 被害状況は?」
大鳳「第一艦隊は祥鳳・瑞鳳が中破、扶桑・山城が小破です。第二艦隊は北上、秋月が中破、ビスマルクが小破です」
提督「被害が思った以上に少なくてよかったー」
大鳳「これも、提督の指揮のおかげです」
提督「いやいや、大鳳たちの努力のおかげだよ。それより、報告書は後にしてまずは小破以上の艦娘は全員入渠させてきてね。軽空母二人とビスマルクは高速修復剤を使わせてね」
大鳳「了解、では失礼しました」
ガチャ バタン
提督「瑞穂は来なかったけど、無事に終わってよかったー」
提督「後でみんなを労ってあげよう。まだ作戦は残ってるけど……ね」
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その日の夜
大鳳「えっと……入渠を一緒に、ですか?」
提督「うん。今思うと大鳳とはまだ一緒に入ったことがないと思ってね」
大鳳「別に、構いませんけど」
提督「じゃあ早速、一緒に入ろう!」
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脱衣所
提督「ふふふーん」スルスル……トサッ
大鳳「……」
大鳳(何だか少し緊張するわね。艦娘と入る時はもっと気が楽なのに)ヌギヌギ
提督「大鳳、おっそーい!」
大鳳「ちょ、ちょっと待ってください……少し脱ぎにくくて」ヌギヌギ
提督「そうなんだ、じゃあもう少し待ってるね」ジーッ
大鳳「は、はい」
大鳳(……こうして見ると、やっぱりスタイルがいいわね。一部以外は)ジーッ
提督(大鳳って身体が引き締まってて日ごろ努力してるのが分かるね、一部以外は)ジーッ
大鳳「お待たせしました、提督」
提督「じゃ、早速入ろっか」
大鳳「はい」
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入渠ドック
提督「力加減はこれでいいかな?」ワシャワシャ
大鳳「はい、ちょうどいいです」
提督「了解!」ワシャワシャ
大鳳(他人に頭を洗ってもらったことがないから、少しくすぐったいわね)
大鳳(でも、同時に気持ちいいわ。提督の洗い方がいいのかしら)
提督「艦娘って本当に不思議だね。例え髪が砲撃や爆撃とかでぼろぼろになっても元通りになるんだから」ワシャワシャ
コメント一覧
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- 2015年08月22日 22:55
- 女提督だと何かが足りない艦
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- 2015年08月22日 23:20
- がっかりですわー
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- 2015年08月22日 23:41
- 沈めてしまった私を許してくれ大鳳…