いけさんフロムエル : 「藍の時代一期一会」～リングにほえろ！友との別れと動き出す車田ヒーロー！！

ブログネタ：: 車田正美に参加中！

週刊少年チャンピオン連載「藍の時代一期一会」第６回です。

親友・ジュンの容態が悪化し、病室に駆けつけた東田。
うわごとで友のデビューを願うジュンの為にも必死に頑張る東田だったが、ボツの連続でくじけそうになってしまう。
それでも最後の挑戦のつもりで描いた作品に合格点がつき、代原デビューという形でチャンピオン本誌掲載を果たした東田。
そんな友が描いた作品をチャンピオンで確認し、満足の笑みを浮かべたジュンだったのだが…！？

友のデビュー作を読むもそのまま意識を失ったジュン。
結局、小林純一は二十歳の春を待たずに亡くなってしまったらしい。
元々長くは生きられないとされていたジュン。
そんなジュンが何とか生きながらえたのは友が漫画家として世の中に出て行く姿を見たいというその一心だったのか…？

そんなジュンの葬式でもう一人の友人・トシと再会した東田。
昨日刑務所から出てきたというトシだが、ヤクザになって刑務所を出たり入ったりしているのだという。
「なんでヤクザになんかなったんだ！！」
そんなトシをいきなり殴り飛ばした東田。
生きたくても生きられない者がいる中で、自分からクズの世界に入って死のうとしているのが我慢ならなかったらしい。

その一発から殴りあいになり、絶縁状を叩き付けた東田。
もうこれで赤の他人だという東田だが、実はトシの方は最初からそれが狙いだったのか？
東田が漫画家として成功した時、自分の様なヤクザ者がダチでは世間体が悪いと考えるトシ。
『早く連載もてるように…頑張れよ東田…』
陰から応援する事にしたらしいトシですけど、そんな友の気持ちをこの時の東田が何処まで理解していたのかは気になりますね。
一方で、不器用な友人だけがクローズアップされていますが、もしかすると表面化しなかっただけで彼の様に陰から応援していた者は他にもいたのかも知れません。

ネームを編集長に見てもらうもなかなか連載にたどり着けない東田。
頭の中がモヤモヤして堂々めぐりだと言う東田だが、日頃から引き出しを持ってないとアイディアは出ないのだという。
乏しい経験からの創作ではすぐにネタが尽きてしまい、日頃から本を読んだり映画を観たり色んな人間に会ったりして使えるネタをしまっておく必要があるという編集長。
「どんな天才だってゼロからの閃きなんてありゃしねえんだからな」
漫画創作の基本を指導する壁村編集長ですけど、担当編集を通り越してデビューしたばかりの新人と仲良く飲み食いしているのはちょっと違和感がありますね（笑）。

街中でチンピラにぶつかりケンカになりそうだった編集長。
思わず加勢しようとした東田だったが、漫画家が持つのはペンだと指導される事に？
冒頭で激しいケンカをした東田ですが、これが本格的にケンカを卒業するキッカケになるのかも知れませんね。

ギリシア神話やら高杉晋作やらの本をあさり、引き出しを増やそうとした東田。
幕末の松陰も竜馬も晋作も二十代の若さで完全燃焼の人生を送っている事を知った東田だが、同じ日本で百年後の自分たちが何をしているのか考える事になった様子。
食って寝て時間だけが無為に過ぎていく毎日を感じ、たった一度の人生をどう生きるか考える東田。
そんな中、河の近くにボクシングジムがある事に気付いた東田だが、何とそこでは姉が弟を指導していたらしい。

『そうだ…竜馬も晋作も幼い頃は弱虫だったというぞ』
そんな様子を見てインスピレーションが生まれた東田。
何と、姉に鍛えられた竜馬を現代に置き換え、姉弟でボクシングを歩む物語を作り上げてしまったのだ！！

まさかの姉弟モデルがいた車田漫画の代表作。
つーか、「スケ番あらし」は無かった事になっちゃったの？（笑）

ついに連載を勝ち取った東田。
そのタイトルは何と「リングにほえろ」だった！？
微妙に史実を変えてきましたけど、この連載自体色々時空が歪んでいるから今更かな？（笑）
この作品をものにするかどうかで今後の人生が大きく変わるかも知れないと、新人の新連載に大きな期待をする編集長。
どうやら集英社ではなく秋田書店に金字塔を立てる事になった様ですけど、だとしたらいずれは車田ビルと呼ばれる新しい秋田書店のビルが建ち、チャンピオンも３００万部売る雑誌になるのかもしれません（笑）。

そんな「リンほえ」が掲載されたチャンピオンの表紙によると同時期に連載していたタイトルは以下の通りです。
（　）は元ネタです。
◎ホカベン（ドカベン）
◎太陽の変人（太陽の恋人）
◎うそ松くん（おそ松くん）
◎ぱしり一家（あばしり一家）
◎バブル２世（バビル２世）
◎やっぱりのマリ（やけっぱちのマリア）
◎おちろ（おろち）
◎今日の新聞（恐怖新聞）
◎モレモレ先生（モーレツ先生）
◎∞マン（？「超マン」だとしたらジャンプなんだけど…永井豪まさかの同一誌Ｗ連載か？（笑））
◎夕だけ番長（夕やけ番長）
◎宇宙猿人ゴルゴ（宇宙猿人ゴリ）
◎ヒップでＧＯ！（作中で使ったオリジナル？）
「マンガ界をリードする２１大連載」と書かれてますから他にもあると思いますけど…何か色々ヒドイですね（笑）。

ケンカ別れしたものの、友人だったトシが何処かで見てくれる事を期待する東田。
だが、そのトシにも運命の日が訪れていた？
冥王会の沢総長を仕留める様に銃を渡されたトシ。
見事とって刑務所から出てきた時は大幹部だと言われるトシですが、何やらこれが最期になりそうな気がします。

一番祝ってもらいたかった友人に訪れた運命の時。
果たして友は「リンほえ」を目にする事が出来るのか？
連載もこれで残りは２回ですし、色々歪めた時空の先に何が待っているのか、ここはあまり余計な事は考えないで楽しみにしたいと思います。

ウィキペディア：車田正美

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