東京五輪エンブレムを取り下げられた件について、大会組織委員会

釈明会見を行いました。

画像:【武藤敏郎・事務総長】
武藤敏郎・事務総長

本日7時から予定されていた会見は1時間早く変更され、6時から東京都庁で行われました。

会見の場に、エンブレムを手がけた渦中のアートディレクター・佐野研二郎(43才)氏は欠席

画像:【佐野研二郎氏(1回目の会見)】
佐野研二郎「パクったことはありません」

代わりに組織委員会の事務総長らが出席しました。

約1時間40分に及ぶ会見と質疑応答の内容について、要点をまとめると次の通りです。

・盗作がばれたエンブレム原案の展開例(展示例)は内部向けの資料で公表する予定はなかった。

有志による説明とイラスト

・この業界では内部向け資料での盗用はよくあること
原案に浮上しているヤン・チヒョルト氏の作品との酷似について、佐野氏はチヒョルト氏の展示会に行った事実があったことを打ち明けた

画像:【原案と修正案】
原案と修正案
日本テレビ(ミヤネ屋)

画像:【ヤン・チヒョルト展のポスター】
ヤン・チヒョルト展のポスター
http://www.tokyoartbeat.com/event/2013/C4F7

ヤン・チヒョルト展のポスター(2)
http://udf-tokyo.com/weblog/?p=5291

画像:【ヤン・チヒョルト氏の作品の一つ】
ヤン・チヒョルト氏の作品

ヤン・チヒョルト氏の作品(2)
http://ameblo.jp/nashoooooo/entry-11681071354.html


・原案は佐野氏オリジナルで、佐野氏曰く「チヒョルト氏の模倣はしていないし、酷似しているといわれる氏の作品も記憶にない。たしかに丸い円が"T"の右下にあるが、自分のものは日の丸であるとか、鼓動であるとか、情熱であると言った諸々をイメージしながらつけたものであって、これは模倣ではありません、自分のオリジナルです」と主張した
・エンブレム審査委員長(永井一正氏)によると「デザイン界では佐野氏のデザインは別物でオリジナルという認識で我々専門家の認識は国民には理解できない
佐野氏がエンブレムを取り下げたのは「模倣したからではなく、騒動となって五輪のイメージを損なったから」と強調
・組織委員会は佐野氏に取り下げろとは直接指示していないが、国民の理解を得るのは難しいという話し合いになり、結論として佐野氏が取り下げた
・組織委員会もエンブレムはベルギーの王立劇場のロゴと似ていない、模倣していないという認識

画像:【(左から)リエージュ・ワロン王立劇場のロゴ、スペインのデザイン事務所の作品、
東京五輪のエンブレム】
デザイン比較

IOC(国際五輪委員会)や組織委員会はネットを利用して画像検索などの調査はしない
画像検索は公表していないエンブレムが外部に漏れる危険もあるため、しない
・五輪の調査方法も伝統的な方法より、新しく見直す必要はあるのかもしれない
佐野氏のトートバッグ盗作問題はエンブレムとは無関係で、我々も関知しない
・コンペ(エンブレム公募の選考会)にかかった費用や人件費はわずかなもの
・原案が国際商標登録する際に類似していることがわかり、2位以下から選びなおさずに修正した理由は他の作品との出来に差があったから。
つまり、審査員8人のうち、半数が佐野氏を支持したから
今回の騒動に税金は関係ない、基本かかっていない
・次のコンペではオープンにする
組織委員会の責任が問われているが、今後全力で新エンブレムを選定することなどにあたることが責任と考えている(辞任はしない)
・責任の所在は明らかではない。誰々が悪いと具体的には決められないし、特定できない
・佐野氏は取り下げたことで責任を取ったと考えている

なお、会見の最中、東京都は中止となったエンブレムを用いたポスターや名刺、のぼり旗など、

約4600万円の発注をすでに終えてしまっていたことが報じられています。

現在、佐野氏は家族と共に行方をくらましています。

動画:【東京五輪エンブレム中止決定に関する釈明会見】

一環して、組織委員会は今回の不祥事について責任を負う気はないようです。Rolling Eyes

終始、言い逃れのように聴こえました。