8月10日に開幕した亀梨和也(KAT-TUN)主演の音楽劇『青い種子は太陽のなかにある』が、8月30日に東京千秋楽を終えた。会場のBunkamuraオーチャードホールの2,150席が毎回満席、自然とスタンディングオべ―ションが行われ、千秋楽には大入り袋も出たという。

◆鳴りやまない拍手と幾度ものカーテンコール


東京前楽の29日のソワレから、まるで千秋楽のような気合いが伝わってきたが、観客も「あと1回」を惜しんでか終演後の拍手が鳴りやまず通常3回のカーテンコールが4回あった。

30日も、幕が上がってから下りるまで、役者たちの全てを出しきるような気迫あふれる演技が圧巻だった。カーテンコールで役者が順番に挨拶をするが、温かい拍手が徐々に大きくなり、最後に座長・亀梨和也が登場する時の拍手喝采は一層熱い。この時、舞台が暗くなり弓子と出会いデートを重ねた夕焼け空の日暮れが再現されるのも感動的だった。

30日は、2回目のカーテンコールではミュージシャンが挨拶し、3回目のカーテンコールでは亀梨ら役者さんたちが手招きをして、全ての楽曲を書きおろした松任谷正隆氏も登壇した。さらに、亀梨は2階席の方を見て「蜷川(幸雄)さんにも拍手」、天を仰いで「寺山(修司)さんにも拍手」と促した。(KAT-TUNのライブで、スタッフさんや機材にまで感謝の拍手を送るのと同様に。)

カーテンコールの幕が下りる時には、初日から亀梨が隣に立つ父親・彌平役の六平直政の手首をとり上にあげてバイバイと手を振るお茶目で微笑ましい姿が見られたが、30日の4回目のカーテンコールでは亀梨が六平と松任谷の両方の手をとり手を振り、松任谷は高畑の手をとり、高畑は山谷の手をとりと『バイバイと笑顔の連鎖』にキャストのいい関係が伝わり、観客もほっこり。さらに5回目のカーテンコールでは、マルシアが最後列に下がった代わりに最前列に出た(出された)女力士姿の小澤美和の乳房を亀梨が首にかけたタオルで隠してあげる仕草に笑いと歓声が起きた。そして亀梨は「(大阪に)行ってきます。今日は雨で天気が悪いので足元にお気をつけてお帰りください。ありがとうございました」と笑顔で力強く挨拶をし、深いお辞儀をして幕が下りた。

◆俳優・亀梨が届ける「見たことのない景色」


舞台は『生もの』と言われるように毎回何かが違い、日を追うごとに変化・成長し進化した。特に大きく変化したのは、3幕だ。出世してスラム街を出ていく賢治(亀梨)と彌平(六平)がデュエットするシーンで、亀梨は号泣しながらもしっかり歌い六平も半泣きで、すっかり親子になったと感じた。また、亀梨がスラム街の住民に絶叫するように真実を訴える真に迫った演技や賢治が弓子(高畑充希)に覆いかぶさるようにすがり泣き叫ぶラストシーンは賢治そのものになり、胸が痛んだ。初日前に蜷川氏に「5キロ痩せろ」と言われていた亀梨だが、確実に顔がひとまわり小さく、身体もしまっていた。

キャストのブログをみると、床が傾斜した舞台はかなりハードだったようだが、それぞれの役者も役にのめりこみ、かつ『寺山修司作・蜷川幸雄演出・松任谷正隆音楽担当』の素晴らしい舞台に参加できること、普段演劇は行われないオーチャードホールで演じられる喜びとパッションにあふれていた。この経験豊富な実力派キャストの中で亀梨はジャニーズがひとり混じっているという異色さはなく、皆に盛り立てられながら謙虚に座長を務め、俳優として舞台になじんでいた。

それにしても、亀梨の感謝の気持ちを凝縮するような深いお辞儀は美しい。観客の鳴りやまない拍手は、感動と賞賛と「お疲れさま」というねぎらいもあるが「こんな素晴らしい舞台を見せてくれてありがとう」という感謝の気持ちと、「亀梨を信じてついていけば、また新しい素晴らしい景色を見せてもらえるだろう」という期待に満ちていた。担当を追いかけて新たな出会いがあり、自分の新しい楽しみや世界が広がる、これだからオタは辞められないのだ。

◆観劇した有名人たち


『青い種子は太陽のなかにある』東京公演には、多くの有名人が訪れた。亀梨と共演した方や現在一緒に仕事をしている『Going(日テレ系)』『KAT-TUNの世界一タメになる旅!(TBSテレビ系)』の関係者をはじめ、舞台に関わる方々の関係者も多数。ジャニーズでは、蜷川舞台を経験している松本潤やKAT-TUNのライブもよく訪れる勉強熱心な増田貴久、亀梨をリスペクトする宮舘涼太らが観劇した。

早々に訪れた林真理子氏はオフィシャルブログ『あれもこれも日記』で「濃い、というより不気味な出演陣の中で、主役の亀梨和也さんと高畑充希さんの可憐な恋人たちは一服の清涼剤」と書いている。9月1日発売の週刊朝日の連載『マリコのゲストコレクション』での亀梨との対談も興味深い内容だ。

たけし軍団の井手らっきょのオフィシャルブログ『裸王』では、楽屋を訪れた際、通路でバッタリ会った亀梨に話しかけられたエピソードが書かれている。亀梨が少年時代、神宮外苑で野球をするたけし軍団をみて、一緒に写真を撮りたいと申し出たところ「女の子としか撮らない」と断った井出に「だから、今ツーショット写真を撮ってください!」と言った亀梨のさわやかさ、優しさに感激し「いっぺんにファンになった」そうだ。

俳優は演技の上手下手だけではない、本人の心意気や精神性も多いに反映されると思う。鈴木孝彦氏(PianoBassWorldピアニスト)はTwitterで、『亀梨和也さんの美貌と才能と声には惚れ惚れするばかりだったけど、芝居を超越して人柄が滲み出ていてあまりにも素晴らしかった』とのツイートしており、亀梨の俳優としてののびしろを感じさせる。

〈観劇者リスト〉

●ジャニーズ…松本潤(嵐)、増田貴久(NEWS)、中丸雄一、上田竜也、田口淳之介(KAT-TUN)、岡本圭人(Hey!Say!JUMP)、戸塚祥太(A.B.C.-Z)、桐山照史(ジャニーズWEST)、長谷川純(ジャニーズJr.)、宮舘涼太(SnowMan)

●文化人・監督…蜷川実花(写真家、映画監督)、松任谷由実(シンガーソングライター)、入江悠(映画監督、映像作家)、林真理子(作家)、岩松了(劇作家、演出家、俳優、映画監督)、北川悦吏子(脚本家、映画監督、エッセイスト)

●俳優…藤木孝、大竹しのぶ、前田美波里、米倉涼子、前田美波里、市村正親、水谷豊、伊藤蘭、森山未來、尾上菊之助、岸部一徳、加賀谷一肇、深田恭子、中谷美紀、鈴木杏、多部未華子、藤木直人、藤原竜也、有村架純、三浦翔平

●ミュージシャン…aiko、稲葉浩志(B'z)、大比良瑞希

●芸人…井手らっきょ、木村祐一&妻の西方凌、アントニオ小猪木

●タレント、スポーツ選手、表現者、他…江川卓(野球解説者、タレント)、上田晋也(お笑いタレント、司会者)、徳島えりか(日テレアナウンサー)、マッコイ斉藤(演出家、テレビディレクター、プロデューサー、他)、宮尾俊太郎(バレエダンサー、他)、太田雄貴(フェンシング選手)、江口ともみ(タレント、つまみ枝豆夫人)、大林素子(スポーツキャスター、タレント、女優)、篠原ともえ(タレント、衣裳デザイナー、他)、ひうらさとる(漫画家)

※順不同。敬称略。目撃情報によるもので、全員を網羅しているわけではありません。上田竜也は変装していたため確定情報ではありませんが、おそらく本人と思われます。

(ライター:佐藤ジェニー)


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