港湾棲姫「ア、アノ…」提督「つべこべ言わず、一発ヤらせろっ!」
人類が制海権を失ってから早数世紀。
なんやかんやで戦争は終わった。
裏で糸を引いていた黒幕やらなにやらを打倒し、艦隊はついに、暁の水平線に勝利を刻んだのである―――。
しかし…
「戦争はまだ、終わっちゃいないっ!」
艦娘を率い、戦いに明け暮れた独りの男。
彼の戦争は未だに終わっていなかった…そう、
「俺の婚活はこれからだ!」
この男…提督は、艦娘の誰ともケッコンカッコカリをしなかった。いや、出来なかったのである。
執務担当の大淀が執務室の前に立ち、ノックをする。
大淀「失礼します」
だが提督から返事はない。
大淀「…提督?」
繰り返しノックをするが、やはり返事がない。
大淀「……」
不審に思った大淀がドアを開けると、
大淀「…ど、どういうことなの、これは……」
部屋の中はすっからかんになっていた。
装飾や家具などはおろか、執務机すら見当たらない。
大淀「…あら?」
殺風景な部屋の壁に、一枚の張り紙。
大淀(…手間をかけさせないで欲しいわ。早く仕事を終わらせて、明石とどこかに出かけたいもの)
煩わしさを感じつつ、大淀は足早に壁へ近づいた。
大淀「…」
大淀「……」
大淀「…なっ、なっ…なんですって!どういうつもりよ、あの男っ!」
『皆へ』
『この度俺は退官することになった。じきに大本営から正式な通達が出されるだろう』
『突然の報告ですまないが、どうかよろしく頼む』
『提督より』
大淀「…」ワナワナ
明石「ど、どうしたの大淀!?」
大淀「…どうもこうもないわよ」バリバリ...バッ
明石「こ、これは…」
大淀「あの男め…私たちに黙って逐電だなんて、許さないんだから……!」
【どこかの海】
提督「…ふう」
提督(やっと戦争が終わったんだ。ならばあのような場所に長居は無用!)
提督(俺は伝えなければならない。彼女への愛を)
提督(そして乞わなければならない。彼女からの愛を)
提督(それでもし…想いがとげられないと言うのならば、その時は…)
提督「…うおおおおおおおおおおおおおおおぅっ!愛しき人よ、わたくしは必ず貴女の元にはせ参じます!」
提督は走っていた。
海の上を、なにやらよくわからない力で、伝書鳩よりも速く。
提督「おおおおおおおっ!」
猛然と走る提督の行き先に、数隻の深海棲艦がたむろっていた。
イ級「やっと戦争終わってホッとしたわー」
ロ級「だよなだよなー」
ハ級「これでもう、戦艦の砲撃におびえなくて済む」ウルッ
ニ級「ホンマそれ」
イ級「俺は戦艦よりも空母の方が怖いわ。鎮守府近海まで行ったダチが、機動部隊の総攻撃で…」
ロ級「うっわ…」
イ級「しかもアイツは単艦だったんだぜ。仲間は皆やられちまってんのにさー」
ハ級「むごすぎる…」
ニ級「なんでそんなひどいことするの…」
イ級「確かにひどいさ。当然今もムカついてるけど、それが戦争ってモンで、俺らだってそうすることを選んだんだ…」
ロ級「イ級…」
イ級「それにさ、アイツってばおびえることなく敢然と立ち向かっていったんだってよ」
イ級「もう会えないのはとても悲しいけど…奴の誇り高い生き様に負けないよう、俺もふんばっていきたいって思うわ」
ハ級「…」ウルッ
ニ級「イ級…今のお前、スッゲーカッコいいぜ」
そうして感慨にふける彼らに、
提督「…ぬがあああああああっ!」
イ級「えっ」
ロ級「に、人間!?」
ハ級「マジかよ…艦娘じゃるまいし」
ニ級「お、おい…あの野郎、こっちに向かって来てねーか?」
提督「すまないが進路の邪魔だ、そこを…どけえええええええっ!」
どこからともなく出される丸太。
イ級「ふぇっ!?」
一振り。
ロ級「…どゆこと?」
二振り。
ハ級「何で俺ら」
ニ級「丸太で殴られてるの…?」
三度目の振りは二隻纏めて。
提督「我が愛のいしずえとして、水面へ消えろおおおおおおっ!」
深海の中でも特に言葉が流暢な彼らは、怪物然な姿をしながらそのありさまはまさに人のそれだった。
その彼らが、沈む。
人の身でありながら人を超越し、最早化け物と言って差し支えない者に。
イ級(…不意に命のともしびが消えるのもまた、一つの摂理か)
ロ級(生き死にとはこういうものでもあるからこそ、せめて後悔のないように生きたかった…)
ハ級(平和な海に兵器は無用、か)
ニ級(…諸行無常)
彼らがこんな目に遭わされるいわれは、勿論なかった。
【大本営】
提督「……」
憲兵「貴様…」
提督「…久しぶりだな」
憲兵「また俺にぶち込まれたいのか。懲りない奴め」
提督「相変わらずだな」
憲兵「それしかやることがない」
提督「艦娘の不貞行為も裁くべきだろうがっ!」
憲兵「娘っ子は…趣味じゃない!」
提督「行くぞおおおおおおおおおっ!」
憲兵「匹夫の勇め、はしたない。お前たちっ!」
「「「「「「「「「「はっ」」」」」」」」」」
憲兵「あの侵入者を捕らえろ。方法はそちらに任せる」
「いかようにしてもよろしいので?」
憲兵「…好きにしろ」
「仰せのままに!」
憲兵「ただし最初は俺だ。逸るなよ」
「はっ!」
提督「…雑兵共が!」
「慢心は敵!」
「驕れる者は久しからず!」
左右からの挟撃。
息もつかせぬほどの拳と蹴りが、さながら雨あられのように提督へ向かう。
提督「ぬううううっ!」
だが提督はこれを全てさばき、ただの一撃ももらっていない。
武者修行のたまものだ。
「むうっ!」
「こしゃくな奴め!」
提督「…はあっ!」
「ぐあっ」
「ごほっ」
気合と共に放たれる気功。
修行のみならず、妖精さんから幾度も改造手術を受けた結果扱えるようになったのだ。
明石や夕張が知っていれば、間違いなくナニかされていたに違いない。
憲兵「…何をもたついている!さっさとケリをつけるんだ!」
「は、はっ!」
「総員、構え!」
10人の手にはアサルトライフル。
「撃てえぇぇぇぇっ!」
縦列に並んだ兵士の一斉射撃…まともに食らえば当然死は免れない。
提督「…いつだったかな。青い髪の少女が言っていた」
憲兵「いきなり何を…」
提督「―――愛は、沈まないっ!うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」
【牢獄】
「……」
うっ、うわああああああっ!
「……」
なんなんだこの男は!?
これではまるで深海の…ぐおおおおっ!
「……」
(…何事ダ?一体外デ何ガ起キテイル……?)
そこは陽の光一つささない牢獄。女はそこにたたずんでいた。
彼女は港湾棲姫と呼ばれる者。
少し前まで人類と対峙していた、不倶戴天の敵である。
…黒幕を倒し、確かに戦争は終わった。
だが彼女の戦争責任までがなくなった訳ではない。彼女はこれから裁判にかけられるのだ。
それも一審制の、俗に言う東京裁判と同じようなものに。
無論彼女だけが責を問われるのは理不尽なものだ。だが多くの者は、戦後を受け入れるための生贄を欲していた……。
港湾棲姫「……」
港湾棲姫(…コノママ座シテ死ヲ待テバ、ソレデスム筈ダッタガ)
ぬうううううううううううううっ!
港湾棲姫(ソレニシテモ…スゴイ、ウルサイ)
こおおおおおおおおおおうううううううううううううううわあああああああああああんんんんんんんんんんん!
港湾棲姫(…私ヲ呼ンデイルノカ?尤モ私ニ、名前ナドトイウノハ存在シテイナイノダガ……)
…そこかぁっ!
港湾棲姫「!?!?!?」
…は、ははっ!やっとだ!やっと見つけた、愛しき人よ!
港湾棲姫「…愛シキ、人?」
そうだっ!貴女はこれから、俺のマジタレになるのだっ!
港湾棲姫「マジ…タレ……?」
ああ!だから早速まぐわおう!
港湾棲姫「イキナリ…ナニヲイッテイル……」
さあ!
港湾棲姫「第一キサマ、一体ナニモノナンダ……?」
俺か?俺は提督…いや、今は元提督か。
港湾棲姫「テイトク…ワカラナイ…ナゼココヘキタ……」
提督「それならさっき言ったじゃないか!さあ!さあ!さあ!さあ!」
港湾棲姫「ア、アノ…」
提督「つべこべ言わず、一発ヤらせろっ!」
港湾棲姫「……」
提督「黙っているってことはやっていいんだな!?ではイクz」ゴシャッ
港湾棲姫「……」
提督「…ぐっ、ふふ。痛いじゃないか、照れているのかな?」
港湾棲姫「…フンッ!」グシャッ
提督「ばっ…」
港湾
コメント一覧
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- 2015年09月05日 13:51
- 何をしたかったのかわからないわ
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- 2015年09月05日 14:01
- わけがわからないよ…
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- 2015年09月05日 14:03
- わけがわからないよ
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- 2015年09月05日 14:03
- ただただ読みづらい
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- 2015年09月05日 14:07
- なにこれ
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- 2015年09月05日 14:08
- なんか最近の大河ドラマに似てる
冷静な目で見なければ楽しめるのさ
……ごめんちょっと無理
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- 2015年09月05日 14:19
- まあひとつ言えるのは港湾ちゃんより泊地水鬼を無理矢理襲った方が両者楽しめてウインウインだったかなって
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- 2015年09月05日 14:28
- 管理人頭大丈夫?
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- 2015年09月05日 14:30
- トゥマンネ
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- 2015年09月05日 14:33
- 期待を裏切られた
ただそれだけの記事
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- 2015年09月05日 14:34
- ようやく完結したんか・・・
乙おつ
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- 2015年09月05日 14:42
- 元スレ見りゃわかるけど「つべこべ」を「ずべこべ」だとか本気で書いちゃう子だからね、仕方ないね
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- 2015年09月05日 14:52
- 自演連投
-
- 2015年09月05日 14:56
- 悪いこといわないから病院いこう?なっ?
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- 2015年09月05日 15:11
- ほら、黄色い救急車が来たぞ。
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- 2015年09月05日 15:15
- くぅ~w
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- 2015年09月05日 15:16
- お薬だしておきますねー
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- 2015年09月05日 15:36
- 物悲しい話でしたね・・・
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- 2015年09月05日 15:56
- 我慢しながら一応最後まで目を通したが時間の無駄だった
結局何がしたかったんです?
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- 2015年09月05日 16:06
- うん、徹底的にズレたシュールなシリアスしか書けない子なんだなって思いました
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- 2015年09月05日 16:07
- こういうのがヘイト創作ってやつ?
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- 2015年09月05日 16:23
- まるで意味がわからんぞ!
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- 2015年09月05日 16:31
- 文章がちょっと芝村っぽい
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- 2015年09月05日 16:36
- うーん・・・
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- 2015年09月05日 16:54
- お前も!企業の連中も!
糞ssを書くヤツは皆◯ねばいい!
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- 2015年09月05日 17:08
- 明石と大淀を微妙な立ち位置にした挙句コ/ロスとかもう許さねぇからなぁ?
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- 2015年09月05日 17:12
- 何が何だかわからない・・・
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- 2015年09月05日 17:12
-
意外と面白かった!
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- 2015年09月05日 17:37
- 憲兵がくるのはわかってた。
途中で掘られるんだろうなと。
しかし何故かそこから真面目に書き出して、落ちをつけようと 提督を消させた。
中途半端すぎるだろ!!
-
- 2015年09月05日 18:01
- ? しか浮かばなかった
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- 2015年09月05日 18:18
- 提督が港湾を襲いかけて、憲兵に犯された挙げ句自分の鎮守府を壊滅させるお話?
ちょっと意味が分からなかった、ごめん。戦争が終わったり体を改造してたり前提条件も無理矢理すぎるし。
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- 2015年09月05日 18:23
- つまんね
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- 2015年09月05日 18:28
- やっぱり種無しインポ君は使えませんねえ
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- 2015年09月05日 18:33
- 憲兵に掘られるのだけが予想通りでした(こなみ)
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- 2015年09月05日 18:55
- お前の両親泣いてるぞ
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- 2015年09月05日 19:27
- 情景描写って大事だなぁと思いました(KONAMI)
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- 2015年09月05日 19:30
- うーんコマネチコマネチ
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- 2015年09月05日 19:37
- 序盤はたのしめた。最後まで読むと、何が書きたかったのか分からなくなった。勢いのある文章は味があったし、新しいSSあったら読んでみたいなぁ。
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- 2015年09月05日 19:42
- 本スレにまで☆1ニキが湧いてる・・・
相当暇なんだろうな
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- 2015年09月05日 19:51
- 作者の闇は深い…
-
- 2015年09月05日 20:00
- 尻毛程の文才もなくは勢いだけで書く艦豚
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- 2015年09月05日 21:05
- 病んでますなぁ…
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- 2015年09月05日 21:06
- 頭の中にひたすら?が乱れ飛ぶSSだった
-
- 2015年09月05日 21:24
- なんかワロタ
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- 2015年09月05日 21:52
- シリアス装ったギャグ
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- 2015年09月05日 22:34
- いつもは変なコメうぜぇって思ってるけどこんなssを擁護するのは出来ないわ
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- 2015年09月05日 22:48
- 作者自身何がしたかったのかわかってねーじゃねーかw
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- 2015年09月05日 22:57
- 削除依頼出したというのに全く動きがないどころか、
ウィークリーランキング10位に輝くというとんでもない晒し者に
されている始末
うわぁ・・・俺じゃなくて心底良かった、
作者よ、ご愁傷様
-
- 2015年09月05日 23:09
- なんなんだこれは?なんなんだこれは…
-
- 2015年09月05日 23:40
- 現代人の心の闇
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