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日本でも古くから伝わるわらべ歌や子守唄の歌詞には恐ろしい意味が隠されていたと言われているが、世界でも共通しているようで、甘くやさしい歌声の裏にはダークな一面が潜んでいたようだ。
赤ちゃんは言葉がわからないからいいものの、意味を知ってしまったら悪夢で眠れなくなるだろう。ここではそんな世界11の不気味な子守唄を実際に聞きながらその歌詞を見ていくことにしよう。
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11. ナナネネ(ブラジル)
このブラジルの子守唄は、クーカという伝説のワニのお化け、雄牛の怪物、屋根に潜むブギーマンというお化けが登場する。これらの魔物たちに子守りを依頼するという内容だ。YOUTUBEで歌を聞く↓
Nana nenem, Bicho Papao e Boi da cara preta
静かにお休み、幼な子よ
そうしないと、クーカがおまえをさらいに来るよ
パパは野に行き、ママはお仕事なのだから
黒い顔をした雄牛よ
しかめっ面を怖がるこの子をしっかりつかんで
お化けよ
屋根から降りて
この子を穏やかに眠らせておくれ
10. 眠れ坊や(スペイン)
この子守唄はスペインやラテンアメリカでさまざまなバージョンで歌われている。寝ないとココという姿を変えることができる怪物がやってきて、おまえを食べてしまうよと警告している。国によっては、ココはエル・ロボ(オオカミ)に置き換えられている。YOUTUBEで歌を聞く↓
DUERMETE NINO
お休み、幼な子よ
早くお眠り
寝ないとココがやってきて、おまえをさらってしまうよ
お休み、幼な子よ
早くお眠り
寝ないとココがやってきて、おまえを食べてしまうよ
9. DODO TITIT(ハイチ)
ハイチでは、両親がいない間に子どもをさらいにくるのはカニである。YOUTUBEで歌を聞く↓
Douce Berceuse Creole pour Bebe ''Dodo Ti-Pitit' Manman'' - Sweet Creole Lullaby
夜だ、夜だよ、小さなママ
夜だ、夜だよ、小さなママ
眠らないと、カニがおまえを食べてしまうよ
眠らないと、カニがおまえを食べてしまうよ
おまえのママは、買い物に行ってしまってここにはいない
おまえのパパは、川に行ってしまってここにはいない
眠らないと、カニがおまえを食べてしまうよ
眠らないと、カニがおまえを食べてしまうよ
8. BAYU BAYUSHKI BAYU(ロシア)
ロシアでは、赤ん坊をベッドからさらって森に連れ込むのはオオカミ。YOUTUBEで歌を聞く↓
Metro: Last Light. Russian Lullaby.
眠れ、眠れ、眠れ
ベッドの端に寝てはいけない
さもないと小さな灰色オオカミがやってきて
おまえの脇腹をくわえて
森の中に連れて行き
柳の根元に埋めてしまう
7. ニンナ・ナンナ(イタリア)
イタリアでは、鬼婆、お化け、白いオオカミがやってくるが、必ずしも子供をさらっていくわけではない。そうではなくて、母親が赤子を彼らに渡そうとしているのだ。YOUTUBEで歌を聞く↓
NINNA NANNE. NINNA NANNA NINNA OH.
ねんねんころり、ねんねしな
この子を誰に渡したらいい?
鬼婆に渡したら
彼女は一週間は生かしておくだろう
お化けに渡したら
彼は丸一年は生かしておくだろう
白いオオカミに渡したら
長い間生かしておくだろう
子守唄は妖精たちを眠らせ
我が子も眠らせてくれる
6. LELO LEDUNG(ジャワ)
インドネシアのジャワ島では、泣く子を探す恐ろしい巨人がいる。、また、泣くと醜くなるという。YOUTUBEで歌を聞く↓
Campursari ENDAH LARAS - Lelo Ledhung
どうか静かに、いつまでも泣かないで。
かわいい顔をした我が子よ
泣くと、かわいくなくなるよ
おまえが立派に生きられるようお祈りするよ
大切にされる女性になって
両親の誉れとなりなさい
お国のための戦士になりなさい
どうか静かに、我が子よ
ほら、お月さまがまんまるだ
泣く子を探す、恐ろしい巨人の頭のよう
Tak lelo…lelo…lelo ledung…
どうか静かに、美しい我が子よ
抱っこひものついた布にくるんでおまえを運ぶよ
いつまでも泣いていると、困ってしまうよ
5.BIUM、BIUM、BAMBALO(アイスランド)
アイスランドには、もっとも恐ろしい化け物がいる。それがなにかはわからないが、それは潜んでいることだけはわかっている・・・・YOUTUBEで歌を聞く↓
Sigur Ros - Bium Bium Bambalo subs
幼いわたしの友だちを寝かしつけていると
窓の外にぼんやりと顔が浮かぶ
アイスランドには、他にもこんな古典的な子守唄もある(メロディ不明)
眠れ、黒い瞳の子豚ちゃん
亡霊たちのいる深い穴に落ち込むように
4. 妖精の子守唄(スコットランド)
スコットランドには、子供を連れ去る恐ろしい怪物はいない。母親が子供をひとり寝かしておいて、見失ってしまうのだ。YOUTUBEで歌を聞く↓
Highland Fairy Lullaby - Moira Kerr
赤ちゃんをそこに寝かせた、そこに寝かせた、そこに寝かせた
赤ちゃんをそこに寝かせて
ビルベリーを摘みに行った
Ho-van, ho-van gorry o go,
Gorry o go, gorry o go;
Ho-van, ho-van gorry o go,
最愛の赤ちゃんがいなくなってしまった
小さな黄色い子ヤギを見かけた
でも我が子はいない
カワウソを追って湖までいったけれど
我が子の行方はわからない
Ho-van, ho-van gorry o go,
Gorry o go, gorry o go;
Ho-van, ho-van gorry o go,
どうしても赤ちゃんを見つけられなかった
3. LIMA ANAK AYAM(マレーシア)
マレーシアの歌手Zee Aviが歌うこの子守唄のメドレーの中の1曲。いきなりかわいい赤ん坊が死んでしまう。YOUTUBEで歌を聞く↓(再生後1:10くらいの3曲目)
English/Malay Lullaby Medley.
5人の子供たち
ひとりが死んで
残るは4人
2. KRAKEVISA(ノルウェー)
ノルウェーのこの子守唄バラードは、眠っている赤ん坊のことや、なにが起こったのかを直接歌っているわけではない。カラスが子供を殺すと信じている男が、先にカラスを殺してしまう内容だ。彼がカラスの死骸を使って作るもののおぞましい一覧になっているYOUTUBEで歌を聞く↓
Arve Moen Bergset - krakevisa
・・・それから、彼はカラスの皮を剥ぎ、バラバラにした
重さは16から20ポンド近くあった
その生皮から、彼は12足の靴を作り、
一番よくできたものを母親にやった
肉は樽の中で塩漬けにして
舌はクリスマス料理のために保存した
内臓から12対のロープを作り、
ツメはフォークとして使った
くちばしは人々が行ったり来たりできる
教会のボートのために使った
口は穀物をすりつぶすのに使い
耳はラッパにした
目からホールのためのガラスを作り、
首は装飾のために教会に置いた
この歌の教訓は、最終的にはモラルに集約できる。このようにカラスを利用できない者は、カラスをつかまえる資格はないということだ。
1. INCILI BEBEK NINNISI(トルコ)
この子守唄の内容は、自分の子供ができたら3頭のラクダを生贄にすることを子供に約束して欲しいと願っている男の話からきた。しかし、実際にはラクダを生贄にしようとした途中で、ラクダを生かしておこうと決めた。子守唄を口ずさむ母親の視点から、次になにが起こったかを歌っている。YOUTUBEで歌を聞く↓
Bebek Ninni Camlıbelden cıktım yayan
上空の黒いワシたちが向きを変えvia:mentalfloss・konohazuku
いきなり飛びかかってきて
小さな我が子がさらわれた
眠っておくれ、幼な子よ、どうか眠って
上空の黒いワシたちが舞い上がり、
真珠の王冠が後に残された
おまえの愚かな父親はいびきをかいている
眠っておくれ、幼な子よ、どうか眠って
上空の黒いワシたちが飛び交い
幼い我が子につかみかかった
世界中が見ている
眠っておくれ、幼な子よ、どうか眠って
上空の黒い鳥たちが高く舞い上がり
我が子の肉が引き裂かれる
世界中が加担している
眠っておくれ、幼な子よ、どうか眠って
日本でも五木の子守歌や島原の子守歌はなどは曲調も歌詞も怖いと言われており、子守唄が怖いのは世界共通のようだ。スペインの詩人ガルシア・ロルカによると、子守唄の多くが怖い理由は、母親の哀しみの表れであるという。子育てに対する不安を知らず知らずのうちに子守唄として吐き出し、知らず知らずのうちにストレスを解消しているというわけだ。
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コメント
1. 匿名処理班
なんというか、子育てに慣れてない新米お母さんの切実な思いがつたわってくる歌詞だな
2. 匿名処理班
カニマジムンはハイチの妖怪でしたか。
3. 匿名処理班
今は段々環境改善されてきたけど(日本は特に清潔だし医者もきちんとしてるし…)昔は無事に成人するのが厳しかったんですよね…
4. 匿名処理班
青森に伝わる子守唄↓
♪ 寝ろじゃ寝ろじゃ 寝でおがれ 寝ねば山がらモコ来らね
(寝なさい寝なさい 寝て育ちなさい 寝なければ山から化け物が来るよ)
これは割りと「いい子にしてないとお化けが〜」的なのでわかりやすい。
5. 匿名処理班
日本の子守唄は怖い内容が多い。
これは子守をするのは大抵丁稚奉公に出された貧しい農家の幼い子供たちで、
雇い主の子を泣かせると殴られていたから、とにかく早く寝てくれと
恨みつらみを込めて唄っていたからだ。
それに比べて外国の子守唄は赤ちゃんを優しく見守る素晴らしい曲ばかり!
日本は屑だ!
って言っていた音楽教師の事を思い出した。
先生、あんたの言っていた事ってまるっきり嘘だったんだねw
6.
7. 匿名処理班
いつの時代もどこの国でも
寝てくれない子どもたちにお母さんたちは苦労してるんだね
8. 匿名処理班
なかなか寝ない赤ん坊に悩まされて頼むから寝ろ!寝てくれ!みたいな。どこの国も切実な思いがあるんだなあ。
9. 匿名処理班
ねんねこしゃっしゃりませ
寝たこの可愛さ
起きて泣く子のねんころろ面憎さ
忙しいのになかなか寝付かない子どもに脅しをかけるのは万国共通なのかwww
昔の子育てって結構子どもにトラウマものの脅しかけるの多かったよな
10. 匿名処理班
8番はノルシュテインの話の話って作品思い出す
11. 匿名処理班
良い子で大人しく寝ないと化け物に攫われる、痛い目にあう等の脅し歌は、
全世界的に存在してるものだよね
イギリスのマザーグース辺りなんか、ホラーとグロのダブルパンチだと思う
12. 匿名処理班
なんでモンスターに子守頼んでんだよwwww
13. 匿名処理班
※1
風呂も入った!乳も飲んだ!オムツも替えた!
頼むから早く寝てくれー!って心の叫びが聞こえる気がするw
世界中のお母さん、今日もお疲れ様です。
14. 匿名処理班
おとーさんおとーさんそれそこに
15. 匿名処理班
子育ての不安こわすぎィ!!!
大昔からとか、これは根深いですね……
16.
17. 匿名処理班
東北出身の友達が子供の頃「ばーさる」っていうのがすごく怖かったっていっていた
寝ない子を夜中にさらいにくるんだって
18. 匿名処理班
飢えて貧しい階層の人々が、明日をも知れぬ我が身と赤ん坊を思って歌ったものが、このような子守唄の歌詞になっているのだろう。子捨てや姥捨、食人が当たり前の時代もあった。
つまり、古い子守唄は現代の家庭には合わない。
19. 匿名処理班
いえいえ夜中はおばけの時間
夜中に遊ぶ子はおばけにおなり
おばけの世界へ飛んでゆけ
おばけになって飛んでゆけ
byねないこだれだ
20. 匿名処理班
「子育ての不安」というより、むしろ「泣き叫ぶ子供を何とかしたい、だけど強制的に黙らせるわけにはいかない」という万国共通のお母さんの苦悩が表現されているのだと思います。
世界のお母さんたち、ガンバレ!あなたのお母さんもそういう苦悩を経てあなたを育ててくれたのだから。
21. 匿名処理班
歌う側の辛さが滲み出てて面白いね。
世のお母さんに辛いのは当たり前なんだから大丈夫と言ってあげたい
22. 匿名処理班
カニこえぇえええw
23. 匿名処理班
ああ!窓に!窓に!
24. 匿名処理班
日本にもあるな。「宇目の唄げんか」とか。
25. 匿名処理班
9番のハイチの歌、カニが子供を食べるというのはちょっと面白おかしい気もするんですが、歌詞の繰り返し・畳みかけ方が怖いですね…。
イタリアは、化け物に渡したらどのくらい生かしておくだろうと歌いつつ、歌が終わったら、母親が殺してしまう…みたいに思えてしまって、かなり嫌。
どこの国も、子殺しの臭いが濃厚ですね。
26. 匿名処理班
唐突に子供が死ぬ歌はどう考えても子守り関係ないだろ!
27. 匿名処理班
死者に対して「安らかに眠る」とかいう言葉もあるから鎮魂歌みたいだなって感想。
28. 匿名処理班
寝ないと〇〇が〜〜しに来るよ
っていう文脈が各地で独立に(?)誕生してるのはおもしろい
母親は子にとって愛を与えてくれる対象であるべきだろうけど、
それだけでは子はちゃんと育たないのだろう
そこで(幻想だが)恐怖の対象を与えてバランスをとっているように見える
29. 匿名処理班
8. BAYU BAYUSHKI BAYU(ロシア)
これってメトロ:ラストライトっていうホラーFPSゲームの曲じゃないの?
30. 匿名処理班
お母さんお疲れ様です・・・
31. 匿名処理班
たいてい何かに攫われたり食べられるんだな
32. 匿名処理班
トップ画がすでにこわひ。
33. 匿名処理班
子供が死んでもあんまり落胆しないように
そういうのはよくある事で想定内だからねって
唄で慣らしてたってのはないのかな〜と思った
34. 匿名処理班
※29
昔からある子守唄をそのゲームで使ったものだよ。
このタイトル自体も「眠れ眠れ」という意味。
35. 匿名処理班
・10で言及されてるココって化け物が、FF5のものまね士の元ネタなのかなとかどうでも良い感想が
36. 匿名処理班
バケモノにさらわれたり、鳥に食われたり、見失ったり死んだり
子守歌じゃなくて鎮魂歌なんじゃないかなコレ・・
37. 匿名処理班
子育ては想像以上に大変。育てる人はまさに命を削って子どもに向き合ってるんだ。
まだ意味を解さない赤ちゃんに少々残酷だったり脅しの子守唄を歌うことで保育者のためのガス抜きの効果があることを昔の人は知っていて、それを知恵として受け継いできたんじゃないかな。
つぶやくように歌って少しでもハッと我に帰れれば、現代の悲しい事件も減ると思うよ。心は自由なんだから。
38. 匿名処理班
映画グーニーズで悪役が歌っていた
「揺り篭揺れて木の枝折れる 木の枝折れて赤ちゃん落ちる」というのは
マザーグースかな
39. 匿名処理班
>眠らないと、カニがおまえを食べてしまうよ
↑これワロタw
怖い唄なら日本にもあるよな。通りゃんせとか。
五木の子守唄もなんか怖い。
赤い靴履いた女の子も。子供が外国人に連れて行かれる歌だ。