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iRobotが『ルンバ980』を発表。内蔵カメラによる画像解析で基本動作を一新、スマホアプリにも対応 - Engadget Japanese

ロボット掃除機の代表シリーズであるルンバに、最上位機種『ルンバ980』が加わります。米国ではiRobot(アイロボット)が本日発表、日本でもiRobot公式サイトでプレビューされました。なお日本での正式発表は9月29日となります。
従来のルンバは800シリーズが最上位でしたが、さらに上位が新設され900番台の第一号機という位置づけ。性能もルンバ史上最高をアピールします。

技術的な特徴は、ロボットとしての基本制御プログラム『iAdapt』(アイ・アダプト)が大幅に強化され、バージョン2.0となった点。本体にカメラを搭載し、障害物や自身の位置を画像情報からも把握。基本的な動きも一新されました(続きに紹介した公式動画で確認できます)。さらにスマートフォン用のアプリにも対応します。

iRobot ロボット掃除機 ルンバ980

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最大の特徴であるiAdaptのバージョンアップは、清掃可能な部屋面積の拡大を前提としたもの。従来のルンバは「床を平均4回、かつ角度を変えて通過すること」を前提としていましたが、これは清掃面積よりも清掃効率を優先する動き方でした。

対してルンバ980に導入された『iAdapt 2.0 ビジュアルローカリゼーションシステム』は、visual simultaneous localization and mapping (vSLAM) と呼ばれる画像認識技術を導入。本体に搭載されたカメラからの映像情報をもとに、周囲の物体から「目印」を作り、自己の位置や障害物を計測しつつ動作します。



合わせて基本的な動きを、同社製『ブラーバ』に似た、隙間なく動くタイプに変更。vSLAMと合わせた状況判定により、ゴミのない箇所は通過回数を減少させることなどで、従来のルンバより広い面積の清掃が可能となります。いわば、清掃面積と清掃効率のバランスをより両立する動き方に変更された、ルンバっぽくない動きをするルンバとなったわけです。




上記はiRobot公式の、ルンバ980と800シリーズの清掃中の動きを示した動画ですが、ここまで紹介した基本的な動きの差がわかるものとなっています。またルンバ980の動画では、1500平方フィート=140平方メートル(約88.5畳)、6部屋という広大なモデルルームを使ったテストとなっており、清掃面積の拡大に対する自信が覗えます。



こうした改良によりiRobotは「フロア全体の間取りを正確に把握し、位置情報を判断する」ことや「複雑な形状や障害物の多い環境下においても、複数の部屋を隅々までボタンひとつ押すだけで、まんべんなく清掃することを実現する」とアピールします。

なお、1.0時代のiAdaptの考え方、およびルンバシリーズに共通した設計コンセプトに関しては、下記PR記事に詳しくまとめられています。

【PR】一見不思議な動きと大柄な本体は何のため? 拡大するロボット掃除機市場でのルンバが持つアドバンテージとは



基本的な清掃機構に関しては、ルンバ800シリーズで評価の高い構造を継承。2つの特殊ローラーと真空状態によるゴミ吸引システムAeroForce(エアロフォース)や、清掃効率を保ちつつ、メンテナンスの手間を下げるためにあえて片方だけ搭載したサイドブラシなど、特徴的なメカニズムをよりブラッシュアップして搭載します。





スマートフォンアプリは、iOSとAndroidに対応。自動掃除タイマーの設定や変更といった、従来は本体のボタンでしかできなかった設定の簡略化や、遠隔地からの掃除開始や停止、また自動掃除中の動作状態ログ表示などの機能に対応します。



このようにルンバ980は、従来モデルの特徴的な機構やノウハウを採用しながらも、基本制御ルーチンの一新やスマートフォンアプリ対応など、新たな世代を感じさせる仕上がりのモデル。製品自体の魅力からも、またロボット掃除機全体の市場の活性化という点でも、29日の正式発表に注目したくなる完成度と呼べそうです。

iRobotが『ルンバ980』を発表。内蔵カメラによる画像解析で基本動作を一新、スマホアプリにも対応

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