薙切えりな「…歯が痛い」
えりな「うぅ~…歯が、歯が痛い」ズキズキ
えりな「なんでこんなに痛いのよ…まさか虫歯?」
えりな「高校生になってからちゃんと一人で歯を磨いていたのに…」
えりな「…緋沙子にばれてしまったら」
えりな「いえ、これは虫歯なんかであるはずがありません」
えりな「この薙切えりなともある者が歯の一つや二つ磨き損ねる訳が」
緋沙子「あ、えりな様。こんな所にいらっしゃったんですね」
えりな「!」
緋沙子「…どうかされましたか?」
えりな「へぁっ!?な、なにもないのよ!緋沙子が心配するようなことは!」
緋沙子「は、はぁ…」
えりな「…それで?なにかしら」
緋沙子「ところでえりな様そろそろお時間ですので車に乗っていただかないと」
えりな「そ、そうね…」
車内
緋沙子「本日の予定は午前中に大手氷菓子会社14社の検食」
えりな「…」
緋沙子「午後は来月行われる世界激辛料理典に出店される29店から依頼が来ております」
えりな「」
えりな「…」ズキズキズキズキ
えりな(…こ、これはまずいわね)
えりな(おそらくこんな状態でアイスクリームや辛い食べ物なんて食べてしまったら…)
ーーーーー
えりな「…うっ!痛い……」ズキッ
緋沙子「えりな様!まさか虫歯に!」
えりな「ち、違うの緋沙子!」
緋沙子「だから申したのです!仕上げは私がすると!」
えりな「だってそれは…」
緋沙子「言い訳は聞きません!今日からまた最後は私が磨きます!」
えりな「そんな…」
ーーーーー
えりな(なんてことに成りかねないわね…)
えりな(まずいわね…一刻も早くこの車から逃げないと)
緋沙子「…」ペラ
えりな(今!緋沙子が資料を確認している今!この時がチャンスよ!)
えりな「ね、ねぇ緋沙子?(シャクリ声)」
えりな(やだ!変な声が出ちゃったじゃない…)
緋沙子「は、はい?」
えりな「今日の占い見たかしら…?」
えりな(もっと上手に話を振れないの!?私は!)
緋沙子「もちろんです、えりな様は本日の占い1位でした」
えりな「そ、そう…」
緋沙子「はい!さすがはえりな様です!占いですら頂点を極めるなんて!」
えりな「…」
緋沙子「…えりな様?」
えりな「わ、私が見た占いだと私が最下位だったのよね…」
緋沙子「!」
えりな「しかも家で大人しくって言っていたのよね…」
緋沙子「そ、それでは…」
えりな(なに言ってるのかしら私…こんなことで)
緋沙子「本日の予定を取りやめた方がよろしいでしょうか?」
えりな「!?」
緋沙子「なににおかれましてもえりな様の体調が一番です」
えりな(…む、胸が痛くなってきたわね)
緋沙子「先ほどからどこかよろしくない様に見られましたし」
えりな「そ、そんなことは…」
えりな(ここで身を乗り出してしまったらもう後に戻ることは出来ない)
緋沙子「いえ!今の声ではっきりわかりました!」
えりな(ひっ!お、怒られる…)
緋沙子「今日はゆっくりとお休みになるべきです!」
えりな「ひ、緋沙子…」
緋沙子「連絡はすぐに済ませますのですぐに戻りましょう!」
えりな(あぁ…なぜかことが大きく……)
私室
緋沙子「えりな様、眠れない時もなるべく横になっていてください」
えりな「…」
緋沙子「私は一度失礼させていただきます」
えりな「緋沙子…」
緋沙子「はい!」
えりな「ごめんなさいね…」
緋沙子「いえ、それよりも早く元気になってください」
えりな「…」
緋沙子「では」
えりな「…」ズキズキズキズキズキズキ
えりな「これはまずいわね…」
えりな「なにか調べる方法があればいいのだけど」
えりな「…!」
えりな「いつも緋沙子が使っているぱそこん?を使えば!」
えりな「…どこにあるのかしら?」
えりな「…うぅ~…痛い」グスッ
えりな「こんなの今日だけで治るわけが…」
えりな「…少なくてもこの連休で治さなくてはいけないのよね」
えりな「…」
えりな「眠れなくても横になっていた方が良いと言っていたけど」
えりな「…」ズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキ
えりな「眠れる訳がない…」
えりな「…な、なにかいいことを考えていれば!」
えりな(あの人の料理をいただいて…)
えりな(次に私の料理を召し上がっていただくの)
えりな(その日はきっと最高の日になるわね!)
えりな(はぁ…なんだかいい気持ね、これなら眠れそう…)
えりな(それに寝れば治るかもしれないし…)
えりな「…」
えりな「…」zzz
ーーーーー
えりな「結局治らなかったわ…」
えりな「…」ズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキ
えりな「どうしましょう…」
えりな「学校は始まってしまったし、これじゃあ…」
「もう気を付けないとダメだよ?」
「いや、まさか虫歯になるなんてなww」
えりな「!」
えりな「虫歯!?…でもこの声は」
えりな「…いえ話を聞くだけでも」
恵「もう、笑ってるけど歯は大事なんだよ!」
創真「いや、でも俺結構歯医者好きなんだよな」
恵「か、変わってるね…」
創真「あの歯を削ってる感じが好きなんだよな」
恵「そんな風に感じるのは創真君だけだと思うよ…」
創真「でもよかったぜ、小さい虫歯で」
恵「でも、また歯医者さんに行くんでしょ?」
創真「まぁ、流石に一回じゃ終わんないからな」
えりな「…」
えりな「…幸平君」
創真「あ、薙切じゃん珍しい」
恵「な、薙切さん!お、おはよう…」
えりな「おはよう…幸平君ちょっと」
創真「え、なに?」
えりな「いいからちょっと来なさい!」
創真「なんだよ、めんどくせぇなぁ~」
えりな「はやく!」
創真「…わりい田所、ちょっと行ってくる」
創真「で、なんだよこんなとこに連れ出して」
えりな「…」
創真「…薙切?」
えりな「そ、その…虫歯ってどんな感じなのかしら?」
創真「…は?」
えりな「いいから答えなさい!」
創真「どんなって…俺の場合はいつも早めに見つかるからな」
えりな「…」
創真「でも、放っておくとなにもしなくてもズキズキするらしいぜ」
えりな「!」
創真「…え?まさかお前」
えりな「は、はぁぁぁ!?そんなわけないじゃない!」
創真「…」
えりな「この私がなんで虫歯なんて!」
創真「そっか…ま、気をつけろよな…最悪氏ぬらしいから」
えりな「」
創真「んじゃまたな」
えりな「…」
えりな「しんじゃう…わたし…しんじゃうのてん?」
えりな「…」ズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキ
えりな「うそ…」
えりな「…」グスッ
えりな「…うぇ~~~~ん」ポロポロ
えりな「いやだよぉ~…グスッ…うぇ~~ん」ポロポロポロ
えりな「ひさこ~~」ポロポロポロポロ
えりな「…」
えりな「しんじゃう…わたし…しんじゃうの…?」
えりな「…」ズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキ
えりな「うそ…」
えりな「…」グスッ
えりな「…うぇ~~~~ん」ポロポロ
えりな「いやだよぉ~…グスッ…うぇ~~ん」ポロポロポロ
えりな「ひさこ~~」ポロポロポロポロ
緋沙子「…えりな様に呼ばれた気がする」
緋沙子「…」キョロキョロ
緋沙子「ここか?」ガラガラガラ
えりな「うぇ~~~ん、ひさこ~~~」ポロポロポロポロ
緋沙子「!?」
えりな「グスッ…うぅ…」ポロポロポロ
緋沙子「えりな様!どうされたんです!?」
えりな「!」グスッ
緋沙子「どこかお怪我を!?」
えりな「ひさこ~~~~~」ポロポロポロポロポロポロポロ
えりな「ゆ"、ゆきひらくんが~~~」ポロポロポロポロ
緋沙子「なに!幸平創真ですか!?幸平創真にやられたのですか!?」
緋沙子「あの男!少し
コメント一覧
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- 2015年09月23日 00:00
- じゃけん夜磨きましょうね
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