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ニュースペーパーロックに描かれている絵は、「砂漠ニス」(desert vanish) で黒くコーティングされた岩の表面を掘ることで描かれています。砂漠ニスとは、雨による浸食と露出した砂岩の表面に、バクテリアの作用によって、黒色のマンガンと鉄(酸化マンガン、酸化鉄)が徐々に沈殿したものです。岩に描かれている650個の絵と模様は、古代の芸術家が鋭い道具を使い、コーティングされた岩の表面をつつくことで砂漠ニスを削り、下の層にある岩の明るい色を露出することで描かれました。
よく見ると、背景化している模様があります。これはバクテリアの作用が削られた部分に現れ、暗い色になってしまったものです。
最初の彫刻は、約2000年前にアナサジ(Anasazi)の人々によって掘られました。アナサジは彼らの残した石や土でできた住居の遺跡が有名です。
※コロラド州南西部に位置するプエブロインディアンのアナサジ族の残した断崖をくりぬいた住居の遺跡。
同時代に生きていたフリーモントのインディアンによる彫刻もあり、胴体を台形に描かれた人間、大きな角を持った羊、手足の跡と思われる模様を残しています。その後、
ユテ族(Utes)と ナバホ族(Navajo )の人々が馬に跨がる狩人、戦士の盾、車輪の図などを描き足しました。
また、それら古代に描かれた絵の縁の周りには、20世紀初頭、この領域を探索した探検家が残したイニシャルや名前が刻まれています。岩に刻まれているものでは、これが最も新しいものです。
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現在、ニュースペーパーロックの周りは、状態を保護するため、フェンスに囲まれており、3メートル離れた地点から眺めることができます。駐車場が近くにあり、道路向かい側にはピクニックエリアが設けてあります。
ニュースペーパーロックはUT-211(ユタ州道211号線) のすぐ隣、Monticelle(モンティセロ)から45キロメートル離れ、Moab(モアブ)から85キロメートルの地点にあります。ペトログリフはIndian Ceek Canyon (インディアンクリーク)の上端にある、垂直にそびえ立った ウィンゲートサンドストーン(
Wingate Sandstone)で見ることができます。
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場所はここです。
ストリートビューで見るとここですね。
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[via:
amusingplanet]