古泉「本当は?」ハルヒ「キョンを愛してる」
~5月上旬 文芸部室~
キョン「もうすぐSOS団が始まって1年経つな」
古泉「そうですね」
キョン「俺が団長にプレゼントを用意せねばならんのは話した通りだが、一体何がいいんだ?」
古泉「涼宮さんに直接聞いてみては」
キョン「素直に答えるとも思えん。あいつは捻くれ者だからな」
古泉「そんなところも可愛らしいと思っているのでしょう?」
キョン「面倒臭いだけだ」
古泉「本当は?」
キョン「ツンデレ最高」
※東京03のパクリやで
キョン「なっ……」
古泉「おっと……あなたにしては意外な答えですね」
長門「ユニーク」
キョン「い、いや、違う。違うぞ古泉! 長門!」
キョン「今のは俺の意思と関係なく口が勝手にだな……」
古泉「なるほど、そうでしたか。ということは」
キョン「……またハルヒのトンデモ能力か。やれやれだ」
古泉「4月以来、僕たちの日常は落ち着いていましたからね。たまには良いのでは?」
キョン「勘弁してくれ。普通が一番だ」
古泉「本当は?」
キョン「ハルヒの非日常に巻き込まれたい」
キョン「……いや、今のは確かに本心だが、こうも繕えないと恥ずかしいな」
古泉「やはり、『本当は?』という質問がトリガーになってるみたいですね」
キョン「俺ばかりが受け応えるのは割りに合わん。古泉、お前で試させろ」
古泉「そうですね、是非お願いします」
キョン「古泉が機関の創設者というのはマジか?」
古泉「その情報をどこから……ご想像にお任せします」
キョン「そうやっていつまでも隠し通す気か?」
古泉「不要な情報ですからね」
キョン「本当は?」
古泉「あなたたちとの関係を壊したくない」
古泉「……失敬。それでも僕は、機関の中でも下っぱなのですよ」
キョン「まぁ、お前がそう思うならそれでもいいさ」
キョン「話は、俺たちが完全に対等な立場になったと思ったらでいい」
古泉「……恩に着ます」
キョン「それじゃ、次は長門に質問してもいいか?」
長門「…………」コクッ
キョン「そうだな……朝倉をカナダから帰国させるつもりは無いのか? 俺としてはお断りだが」
長門「現状では必要無いと考える。日常的に彼女が存在することはエラーを生むリスクが高い」
キョン「本当は?」
長門「あなたを殺そうとした罪は重い」
長門「……!」
古泉「長門さんが感情的になるとは、やはりトンデモ現象が発生しているようですね」
キョン「ちなみにそれは本心なのか?」
長門「不明。言語化によって、現在では先の発言が本心かどうかを確認する術が無い」
古泉「言霊……というところでしょうか」
みくる「すいません、遅くなりましたぁ」ガチャ
キョン「朝比奈さん丁度いいところに」
みくる「ふぇ?」
キョン「朝比奈さんは今度どんなコスプレに挑戦したいですか?」
みくる「えぇ!? 涼宮さんが言ったんですか?」
キョン「仮にハルヒが新しく提案するとして、ですよ」
みくる「できれば恥ずかしいのはやめて欲しいなぁ……」
古泉「本当は?」
みくる「アニメキャラに挑戦したい」
みくる「え……えええっ!? ち、違います! そんなことないです!」
キョン「本当は?」
みくる「魔法少女になりたい」
みくる「ひぇぇぇ……」
古泉「変身願望はどなたにでもありますよ。僕たちの年齢では特に」
みくる「だ、だから、別にコスプレがしたいとは思ってないです!」
長門「本当は?」
みくる「涼宮さんに喜んでいただけるなら」
みくる「ううっ……ぐすっ……」
古泉「改めて僕たちが涼宮さんを中心に回っていることを確認できましたね」
キョン「俺以外にも『本当は?』が通用することがわかったところで、ハルヒにどんな質問をしてやろうか」
古泉「あなたも人が悪い」
キョン「さっきゲロっちまったから開き直らせてもらうがな、あいつの天邪鬼ぶりは時に可愛い」
古泉「同感です」
長門「右に同じ」
みくる「あ、あたしもそう思います」
キョン「さて、朝比奈さんがメイド服に着替えてる間に策を練っておくか……」
ハルヒ「ヤッホー! みんな、元気ー?」
みくる「お茶淹れますね」
キョン「遅かったな。掃除か?」
ハルヒ「岡部に呼び出されたのよ。進学の件で」
キョン「あぁ、それか。で、どうするんだ?」
ハルヒ「どうって、なにが?」
キョン「だから、お前はどこの大学が第一志望なんだ?」
ハルヒ「どこでもいいわよ。既存の構造に頼る必要なんて無いわ」
キョン「なるほど、長引くわけだ」
ハルヒ「やりたいこともまだはっきりとはわからないしね。つまらなくなければ何でもいいけど」
キョン「お前なら、おもしろきこともなき世をおもしろくしそうだけどな」
ハルヒ「朝飯前ね」
キョン「本当は?」
ハルヒ「SOS団が一緒じゃなきゃ不安」
ハルヒ「!?」
古泉「(上手いですね……)」
キョン「ほうほう、そうか。俺たちが一緒じゃなきゃ不安か」
ハルヒ「ち、違うから。そりゃ、いつまでもこのメンバーでやってけたら良いなーとは思うわよ?」
ハルヒ「でも、みんなにはみんなの夢があるでしょ? 一緒の進路である必要は……」
キョン「じゃぁ、俺たちは卒業と同時に離れ離れになってもいいんだな?」
ハルヒ「あたしに強要する権利はないわよ……」
キョン「本当は?」
ハルヒ「いつまでも一緒に居たい」
ハルヒ「な……なにがどうなって……」
キョン「そうだな、いつまでも一緒に居たいな」
ハルヒ「……そうよっ!! あたしは基本的にワガママなの!! 悪い!?」
キョン「悪いとは言っとらんだろ」
古泉「(涼宮さんが機関誌に書いた論文の内容は『SOS団を恒久的に存続させるために何やら考えてみた』でしたからね。ここは本心なのでしょう)」
古泉「(ですが、いざ進路相談や朝比奈さんの受験勉強を目の当たりにして現実的な問題を受け容れた、と)」
ハルヒ「だいたい、みくるちゃんは今年度で卒業しちゃうんだから、あたしがどうこう言っても仕方ないじゃない!」
みくる「あの、あたし、涼宮さんの行きたい大学でいいですよ?」
ハルヒ「……へ?」
みくる「あたし、涼宮さんが居るところがいいです。ううん、そこじゃなきゃ嫌です」
長門「本当は?」
みくる「涼宮さんのためなら浪人でもなんでもします」
長門wwww
みくる「ふぇぇ……長門さん……」
ハルヒ「副々団長として素晴らしい回答だけど、ホントにいいの?」
みくる「恥ずかしいです……」
古泉「僕もそれで構いませんよ。大学がどこであろうと、このメンバーでなければ楽しいこともつまらなく思えてしまう」
長門「同じく」
ハルヒ「そ、そう。なら良かった! これで岡部に呼び出される必要は今後無くなりそうね!」
キョン「おい、俺の意見は聞かんのか」
ハルヒ「あんた一人だけ別じゃかわいそうでしょ。これからも勉強見てあげるから感謝しなさい」
キョン「へいへい」
ハルヒ「何よその返事は。あたしは貴重な時間を割いて付き合ってあげてるの!」
古泉「本当は?」
ハルヒ「キョンと一緒の時間が増えて嬉しい」
古泉wwwww
ハルヒ「なぁっ……///」
キョン「そ、そうか。いや、なんだ、その、実際助かってるぞ。お前の教え方は上手いからな」
ハルヒ「そ、そう! あんたの大学入試成功率が上がるから嬉しいってだけだから!」
ハルヒ「キョンと一緒に居ること自体に意味は無いのよ? 勉強第一だからね!」
キョン「本当は?」
ハルヒ「いい口実ができたと思ってる」
ハルヒ「ちょ、ちょっとキョン! 誘導尋問はやめなさい!」
ハルヒ「『本当は?』って聞かれると、思ってもないのに反対のことを言っちゃうじゃない!」
キョン「ハルヒは意外にノリがいいからな」
古泉「この空気を壊さないよう尽力されているのですね」
ハルヒ「違うってば! もう、みんなしてあたしをからかうのをやめなさい!」
みくる「本当は?」
ハルヒ「会話が弾んで楽しい」
ハルヒ「いや、今のは本当だけどね? みくるちゃん?」ニコッ
みくる「かわいいお顔が怖いですよぉ……」
古泉「普段の団活でここまで全員でしゃべり通しているのは珍しいですからね。たまにはいいのではないでしょうか」
ハルヒ「それは構わないし、むしろ大歓迎だけど、あたしをいじるのは許可しないわ!」
キョン「本当は?」
ハルヒ「あたしの話をもっと聞いて欲しい」
ハルヒ「だからぁ……確かにそうだけど、そうじゃないの!」
キョン「よし、今日はハルヒの本音を聞きまくることにしよう」
みくる「わーい」
長門「了解」
ハルヒ「ハァ!? 平団員の分際でこの団長を差し置いて何を勝手に決めてるのよ!」
キョン「俺と一緒に居ることを嬉しがってるハルヒに言われても説得力が無いな」
ハルヒ「だからそれは違うってば!!」
古泉「本当は?」
ハルヒ「二人で一緒に登下校したい」
ハルヒ「なんの陰謀よこれ……」
みくる「じゃ、じゃぁ今日はあたしたち三人は別に帰りますね」
ハルヒ「変な気を使わなくていいから! あたしはみんなと一緒に帰りたいとも思ってるから!」
古泉「だんだんとハードルが下が
コメント一覧
-
- 2015年09月25日 18:40
- これやべえわ
良かった
-
- 2015年09月25日 18:49
- ///をあまり使わないところに好感が持てる
最近の大多数のSSは、もはや脊髄反射で使っているレベルの多用具合だし
-
- 2015年09月25日 19:25
- 今度はハルヒか
-
- 2015年09月25日 19:26
- またハルヒSSが読みたくなってきたなぁ
諸君らの知ってる傑作ハルヒSSを教えてくれないか
俺のおすすめはここでも読める
『ハルヒ「キョンって間違いなく巨根よね」』
-
- 2015年09月25日 19:27
- ダル「本当は?」紅莉栖「岡部を愛してる」 と同じ作者さんかな。
-
- 2015年09月25日 19:36
- やっぱりハルヒってかわいいわ
消失長門ほどじゃないけど
-
- 2015年09月25日 19:39
- ※7
本当は?
-
- 2015年09月25日 19:47
- ニヤニヤが止まらんごつよ
-
- 2015年09月25日 20:44
- 南部作品がオススメです
-
- 2015年09月25日 23:13
- ハルヒシュタゲの人か、読んだわ
いやぁ今回もニヤついたわ
-
- 2015年09月25日 23:17
- ( ・∀・)ニヤニヤ
SOS団がIBN5100探しにいくの書いた人か
確かにあれはクソ長かった、面白かったけど
-
- 2015年09月25日 23:34
- ハルヒss、もっと増えてもええんやで
-
- 2015年09月25日 23:56
- 佐々木だいすき
スポンサードリンク
ウイークリーランキング
最新記事
アンテナサイト
新着コメント
QRコード
スポンサードリンク
何かずっとニヤニヤしてた