飛鳥「キミたちは、いったい」 モバP「!?」
梨沙「晴とはどうなのよ?」 モバP「!?」
から引き続いております
晴「……はぁ」
飛鳥「……ふぅ」
梨沙「なに疲れた顔してんのよ、2人とも!」
P「俺も疲れたんだが……」
梨沙「アンタは鼻の下伸ばしてただけでしょーに」
P「つっこむ気にもなれない……。これからどうしようか、落ち着いたとこでも行く? 喫茶店とか」
飛鳥「そうだね、このまま帰るのはなんだか負けた気分だ」
晴「何にだよ……ま、オレも賛成だけどさ」
梨沙「いいんじゃない? 今日の用事は済んだわけだし」
P「じゃあ決まりってことで。そうだなあ、あの店でどうかな?」
晴「あそこか。こっから遠くないしさっさと行こうぜ、つかここに長居したくねぇ……」
飛鳥「……あの店? あそこ?」
梨沙「…………」
梨沙「へぇ~、こんなとこあったのね」
P「安い割にどれもなかなか美味いんだ。デザートはあまり頼んだことないからわからないけど」
晴「オレはカツサンド! あとコーラな」
梨沙「はやっ! メニュー開いてすらないじゃないの――って、ま、まぁこういうとこなら大抵あるわよねカツサンド?」
飛鳥「ボクはとりあえずアイスコーヒーで。えっと、化粧室は……」
晴「おう、あっちにあるぜ。ちょっとわかりにくいよなー」
梨沙「~~!!」
飛鳥「…………ありがとう。注文は取っておいてくれ」
P「わかった、アイスコーヒー頼んでおくよ。さて俺はっと」
梨沙「……飛鳥、中入ったわね。アンタたち、特に晴! なにやってんのよ!」
晴「ん? 何かしたっけ?」
梨沙「アンタねぇ、いつもこのお店来てますみたいな態度抑えなさいってば。アタシはともかく飛鳥もいるの忘れてない?」
P「あっ……」
晴「う……そ、そっか。オレがこの店知ってるの、飛鳥からしたら変に思うよな」
P「いや、この店を選んだ俺のせいだ。慣れないとこにいたからつい安心する場所を選んでしまった……」
梨沙「もう遅いけど気をつけなさいよ? 2人の仲、勘ぐられてもおかしくないんだから」
晴「べ、別にオレとPは……って何で梨沙がそんな知った風に言うんだよ」
P「…………すまん。それも、俺だ。梨沙には話してあるんだ、というか話させられたと言うべきだなあれは?」
梨沙「そう言えないこともないかしら?」
晴「くっ、何のつもりだ梨沙!」
梨沙「そうねぇ、とりあえずフォローしてあげてることの意味は察してほしいわね」
P「だそうだ。ただ面白がってるわけじゃなさそうなのは分かってやってくれ」
晴「…………ほんとだな?」
梨沙「信用ないわね……無理もないか」
梨沙「強引に踏み込んだのは悪かったわ。でも、この様子じゃいずれ誰かに勘付かれてたんじゃない?」
P「な、晴。悪いようにはしないって言ってくれてるんだ。梨沙なら大丈夫だよ」
晴「……そうかもしれねーけどさ。Pのことで前に散々からかわれたからなぁ」
梨沙「そっち!? 意外と根に持ってたのね晴……」
晴「あん時の梨沙は麗奈を上回る小悪党っぷりだったぜ」
梨沙「せめて小悪魔とかにしときなさいよ! とにかく安心しなさい。むしろ応援してるんだから」
晴「応援ってなんだよ……」
P「ま、まあこの辺にしよう。梨沙、注文は決まったか? 頼んでおかないとまた変に思われるかもしれないぞ」
梨沙「その時はアタシが決めかねてる振りしとくわよ」
P「……な? 頼りになるだろ?」
晴「さすが小悪党」
梨沙「やめてー! 今度アタシ怪盗やるんだから! どうせなら大悪党にしておいて、ってそれもヤだけど!」
飛鳥「……? 梨沙まで疲れているように見えるが何かあったのかい?」
梨沙「何でもないわ……ここ最近のアタシの妙なイメージ、絶対覆してやる……!」
飛鳥「?」
P「お、きたか。飲み物先でよかったよな?」←アイスコーヒー
梨沙「そうね……なんかやけに喉乾いたわ」←グレープフルーツジュース
晴「オレも……」←コーラ
飛鳥「ボクはそもそもこれしか頼んでないけどね」←アイスコーヒー
P「何か追加で頼んでいいぞ。甘いもの苦手ってわけじゃないんだろう?」
飛鳥「……まぁ、少しメニューを見ながら考えるよ」
梨沙「あら? Pはミルクとかシロップ入れるのね」
P「んー、気分で変えるよ。ブラックも飲みたい時は飲むって感じで」
晴「飛鳥はいっつもそのまま飲んでるよな。美味いのかそれ?」
飛鳥「そういう気分になるのさ。いずれキミらも通るかもしれない道に辿り着いた者として、ね」
梨沙「その割には苦いの苦手よね飛鳥。少し顔に出るし」
晴「ん? じゃあPみたくいろいろ入れたらいいんじゃねーの?」
P「晴、言ってやるな。本人が飲みたいと思ったものを飲めばいいんだ。そっとしといてやれ」
飛鳥「P、フォローしてるつもりなのだろうが、ボクにはまったく違うように聞こえてならないんだが」
P「いや、俺も昔通った道だしな……。それに飛鳥の素の部分が見えた気がして、なんか可愛げがあっていいと思うんだ」
飛鳥「…………ふん、そうやってコドモ扱いしてるといいよ。いつか痛い目を見ることになるだろうから」
P「痛い目というか、白い目でならもう見られてるぞ。どうした晴、梨沙」
晴「なんつーか……なぁ?」
梨沙「こうやって少しずつたらしこんでいくのね……」
P「うん?」
飛鳥「……。ショコラケーキ、注文していいかな」
P「お、いいぞ。すみませーん――」
P宅
P「うちに荷物置いといたんだよな」
晴「結局あんまり進まなかったけどな宿題。……なぁ」
P「どうした? 暗くなってきたし送ってやるぞ」
晴「あー、サンキュ。じゃなくって、その……」
P「?」
晴「やっぱ、オレらがこうしてるの、みんなに黙ってた方がいいのかな」
P「……そうだなあ。職場を離れて、個人的な付き合いをしてるってことだから声を大にしては言えないかもな」
晴「それって、オレが女だからか?」
P「それもあるし、そもそも晴はアイドルだ。プライベートで身内以外の異性と親しくしてるのをよくは思われないだろう」
晴「……堅苦しいな、なんか」
P「そういう世界だ。俺にしたって、仕事を共にする女の子達の中から特定の子とばかりオフを過ごしたりすれば、変に勘ぐられても仕方ない」
晴「女ってその辺めんどくせーんだよな……ただの友達付き合いだってのに」
P「でもうちはみんな仲良くて助かってるよ……。まあ男女間の友情なんて存在しない、なんて思う人も少なくないし、俺と晴は友達だからって言い訳は苦しいだろうなあ」
晴「ふぅん、オレはよく男友達と混ざってサッカーしてるからピンとこねーや」
P「晴はそれでいいんだよ。そういう晴が俺は好きだな」
晴「おまっ、さらっとそういうこと言うな! ……。そろそろ帰んねーと、送ってくれんだろ?」
P「ああ。車の鍵取ってくるから晴も忘れ物ないか確認しておいてくれ」
晴「おう」
P「眠い?」
晴「んー……かもな」
P「今日はお互い疲れたもんな……気疲れで。着く頃に起こすから寝てていいぞ」
晴「そうする……」
晴「…………」
晴(……好き、か。面と向かって言われると……悪い気はしない。ったく、ほんと物好きなヤツだよなPは)
晴(オレだってPのことはす――き、嫌いじゃねーけど、クラスの連中とはちょっと違うような気がする)
晴(なんつーんだっけ? なんかこういうの、女子が言ってたような……)
晴(……あ、そうだ。ライクの好きかラブの好きか、だった)
晴(好きだっつっても2通りの意味があるんだよな。とすると、Pはオレのこと、やっぱりライクの意味でなのか?)
晴(……)
晴(そっちの方が確率高いよな、うん。ああいうこと飛鳥にだって言ってたし多分そうだろ)
晴(……)
晴(オレは……どうなんだろう。クラスの連中も好きといえば好きだし、梨沙や他のアイドル達のことも好きっちゃ好きだ)
晴(じゃあ、Pのことは? あいつらと同じ好きの部類でいいのか?)
晴(……でも、そうじゃないとするとオレは……ライクじゃなくてラブ……?)
晴(!?!? いやいやいやいや、待て待て! 別にそうと決まったわけじゃないだろ!)
晴(だいたいそういうのわかんねーからこうしてPと友達になったんじゃねーか……)
晴(ああーーーー、わっかんねーー…………)
晴「うぅーん……」
P(うなされてる……? 悪い夢でもみてるのか?)
梨沙「飛鳥って電車似合わないわね」
飛鳥「どういう意味なんだいそれは……」
梨沙「なんとなくよ。みんなが使ってるようなものを簡単には使いたがらないじゃない? 捻くれてるから」
飛鳥「……。場合によるさ。世界の在りように何でもかんでも逆行したところで仕方がないだろう?」
梨沙「じゃあ特に理由もないけどあえてガラケー使う、ぐらいのことはするってこと?」
飛鳥「この場合はポケベルの方がそれっぽいかな。いや、やりすぎか」
梨沙「ポケ……? なにそれ?」
飛鳥「ボクらの生まれた頃には存在を認められなくなってしまった遺物さ」
梨沙「なんでそんなもの知ってんのよ……。アタシは移動するなら断然パパの助手席がいいわね!」
飛鳥「運転手の邪魔をするために助手席へ座るのかい? なかなか業が深いね」
梨沙「邪魔なんかしないわよ! 隣に座らなきゃアタシのこと見れないでしょ!」
飛鳥「まぁ、そうだろうな。とはいえハンドルを握るからにはなるべく前を向いていてほしいものだが」
梨沙「信号待ちの時とかあるじゃない、それに横の方が話しやすいもん」
飛鳥「わかったわかった。……まぁ、ボクも車がいいかな」
梨沙「自転車は?」
飛鳥「電車は似合わないのに自転車なら似合うとでも言いたいのか……」
梨沙「ふふん、言ってみただけー。でも想像するとシュールよね、飛鳥がペダル漕いでるの」
飛鳥「……どうせならアヒルボートでも漕いでやろうか?」
梨沙「お腹が鍛えられそうだからやめて、絶対だからね!」
飛鳥「なぁ、梨沙」
梨沙「んー?」
飛鳥「……いや、なんでもない」
梨沙「ちょ、最後まで言いなさいよ。気になるじゃない」
飛鳥「似合わないというなら、こんなことを気にしているボクこそらしくないと笑われそうでね」
梨沙「そ。じゃあ聞かないであげる」
飛鳥「…………」
梨沙「……もう、アタシに何か聞きたいんでしょ? いいわよ、なぁに?」
飛鳥「すまない。……キミは今日、Pに連れていかれた店に行ったことはあるのかい?」
梨沙「ないわ。あの辺行ったことそんなにないし」
飛鳥「そうか。じゃあ……晴はどうなんだろうな」
梨沙「……本人に聞いたら?」
飛鳥「そうしようとも考えた。でもどうしてだか出来なかった。聞きたくない、と思ってしまった」
梨沙「…………、それで?」
飛鳥「それで、そうだな。だから梨沙に聞いた、って
コメント一覧
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- 2015年09月26日 19:56
- 蘭子に撫でられてぐてーんとしてる飛鳥の画像下さい
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