インドで宗教上の疑念をかけられたイスラム教徒が、ヒンズー教徒から

集団暴行を受け、死亡する事件がありました。

画像:【インドの牛】
インドの牛
https://en.wikipedia.org/wiki/Cattle_slaughter_in_India

30日に報じられたもの。

亡くなったのは、インド北部ウッタルプラデシュ州ダドリ地区に住む50才のイスラム教徒の男性。

インドはヒンズー教徒が最も多い国で、牛を神聖化しており、牛を虐待したり、牛肉を食べること

はご法度。

インド人女性と牛の像
http://www.themalaysianinsider.com/world/article/mob-kills-indian-man-over-beef-rumours

28日の夜、同地区のヒンズー教寺院で

「子牛がころされた。イスラム教徒の家族が食べていた」

との話が発表されると、激怒したヒンズー教徒約100人は同地区に2世帯しかないイスラム教徒

の家族宅に押しかけ、家財道具などを破壊。

さらにブロック片で殴打したり、石を投げつけ、家にいた家長の男性が死亡しました。

画像:【殺害されたイスラム教徒の男性】
殺害されたイスラム教徒の男性

男性の息子(22才)も重傷を負い、病院へ運ばれ、入院。

男性の娘はどうにか無事で

「我が家の冷蔵庫には羊肉しかありません」

と無実であることを強く主張しました。

画像:【悲しみに暮れる男性の親族ら】
悲しみに暮れる男性の親族ら
http://www.bbc.com/news/world-asia-india-34398433

警察はこの事件で加害者のヒンズー教徒ら6人を逮捕。

家族宅の冷蔵庫からは肉を押収し、現在、何の肉か分析中です。

冷蔵庫内の肉と警察
http://www.siasat.com/news/rumours-beef-eating-kills-50-year-old-muslim-near-delhi-844298/

インドではヒンズー教至上主義者のナレンドラ・モディ首相が政権の座に就いて以来、ヒンズー

教強硬派の力が強まっています。

なお、インドにおける各宗教人口の割合は

ヒンドゥー教徒 80.5%
イスラム教徒 13.4%
キリスト教徒 2.3%
シク教徒 1.9%
仏教徒 0.8%
ジャイナ教徒 0.4%
(2001年の国勢調査)

となっています。

宗教的な理由があるにせよ、ここまでやるとただの暴徒ですね。Rolling Eyes