世界を揺るがした独フォルクスワーゲンによるディーゼルエンジンの排ガス規制逃れ問題。不正を見つける過程で使われた機材は、京都市に本社がある計測器メーカーのポータブル測定器だった・・・米当局がＶＷによる排ガス不正を発表したのは日本時間19日未明のことだった。堀場製作所の自動車計測事業戦略室の中村博司室長のもとに、ほどなく米ミシガン州拠点のスタッフから一報を告げる電話連絡が入った。
調査を担当したウェストバージニア大学やカリフォルニア大気資源局は堀場の顧客であり、中村氏は情報収集に追われた。
ウェストバージニア大の研究者は取材に対し、最初に異常な排出値が出た路上走行での測定で堀場製ポータブル測定器を使用していたと確認している。路上走行試験は車載可能な小型のポータブル測定器でないと実施できない。
堀場製作所は1945年、京都大学の学生だった故堀場雅夫氏が創業。戦後ベンチャー企業の先駆けとして排ガスや医療用など計測機器を中心に成長を遂げてきた。自動車排ガス測定器の分野で現在は７割以上の世界シェアを握る。
「おもしろおかしく」を社是とし、１日の勤務時間を少しずつ延長して休める日を増やして「週休３日制」を一部導入するなど独特な社風を持つ。
詳細は（source： Bloomberg - 世界揺るがしたＶＷ排ガス不正、見抜いたのは堀場製の小型測定器）
HORIBA Corporate Profile 2015
