八幡「相模を助けることになった?」
- 2015年10月06日 23:40
- SS、やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
- 0 コメント
- Tweet
5月 奉仕部にて
八幡「……」カリカリ
結衣「ゆきのん、ここの問題これでいいかな~?」
雪乃「ええ、大丈夫ね。問題ないわ」
いろは「……」
八幡「…」ペラペラ
いろは「……」
結衣「じゃあ、こっちの問題は…」
雪乃「そちらのほうは…」
いろは「………」
いろは「せんぱい、せんぱい」
八幡「…なんだ?」
いろは「このポーチ可愛くないですか~?」
八幡「ん?いいんじゃねえの?」
いろは「なんですか、その態度~」
八幡「いや、俺にポーチの可愛さの判定求めるか?」
いろは「退屈です、先輩~~っ」
八幡「本音はそこかよ…」
いろは「だってみなさん、勉強ばっかりしてるんですもんっ」
八幡「いや、お前も来年するからね?」
いろは「わかってますけど…」
八幡「一色、生徒会はいいのか?」
いろは「あっちは任せてありますんで」
八幡「下の奴に任せるなよ……店のオーナーか、お前は」
いろは「それより、なにか面白いことないですかね~?」
八幡「俺たちは勉強中だしね?わかってる?」
雪乃「一色さんからすれば、退屈でしょうね」
結衣「だよね、ちょっと休憩しよっか」
いろは「さっすが結衣先輩っ!空気読める人は違うな~~っ」
八幡「それ、褒めてんのか?」
いろは「最近どうですか?3年生って」
八幡「そんなこと聞いてどうすんだ?」
いろは「おもしろい噂とかも来てますし、気になるじゃないですか~」
八幡「ん?」
雪乃「そうは言っても…なにかあるかしら?」
結衣「えっとクラス替えで、みんなとは離れたっていうのがあるかな」
いろは「ああ~それは嫌ですね、結衣先輩の場合は三浦先輩たちと仲良しですもんね」
結衣「うん」
八幡「トップカーストだな」
結衣「でも…最近ちょっとね……あはは」
雪乃「…」
八幡「……なにかあるのか?」
結衣「う~ん、あんまり言いふらすことじゃないかも」
いろは「もしかして、三浦先輩が葉山先輩に振られたってやつですか?」
結衣「えっ、もう噂広まってるの?」
雪乃「……」
いろは「いえいえ、多分一部だけだと思いますけど。わたしは2年の中では一番なんで~」
八幡「自分で言うな」
八幡「本当なのか?」
結衣「うん…それで優美子も怒ったって言うか…「結局、自分を他の女寄せ付けないために利用してただけなんだね」って…」
八幡「…結果だけみれば、そういう面もあるか」
いろは「それで、どうなったんですか?」
結衣「隼人くんとは決裂しちゃったかな…隼人くんも気にしてた」
八幡「じゃあ、今グループは…」
結衣「ちょっと気まずいかも…中心の隼人くんと優美子が決別しちゃったし…」
八幡「他の男空気だしな」
いろは「違いますよ、先輩。戸部先輩はマスコット枠で目立ってます」
八幡「そうだったな」
結衣「二人ともひど過ぎるよ……」
雪乃「でも的を射ているわね」
いろは「じゃあ、あっちの噂も聞いちゃおっかな」
結衣「あっちの?」
いろは「はい、結衣先輩はもう知ってると思いますけど」
いろは「ほら、あの人が大変な目にあってるって」
結衣「えっと…さがみんのこと?」
いろは「そうそう、それですっ」
八幡「相模が?」
結衣「うん、クラス代わったし、知らないかもだけど…」
結衣「さがみん、陰口とか落書きとか…いじめにあってるみたい」
八幡「…マジか」
雪乃「そうだったの、依然すれ違った時、落胆しているように見えたけれど」
八幡「取り巻きの二人は?」
結衣「とっくに決別しちゃってるみたいだよ…」
八幡「……」
いろは「でも、その人自業自得だし仕方ないんじゃないですか~?」
八幡「……まあな」
雪乃「去年の文化祭での件など含めて…仕方ないわね。今更という気もするけれど」
八幡「しかし、いじめに発展までするか、普通…」
結衣「うん…」
いろは「その人がやってきたことを、今度は自分がされてるだけですよ」
雪乃「私たちがどうこうすることではないわね」
八幡(まあ、確かにそうなんだが…)
八幡「けっこうひどい、いじめか」
結衣「うん、そうみたい」
八幡「………」(そういえば、相模と同じクラスの奴って…)
八幡「そういえば、相模と同じクラスの奴って誰かいたっけ?」
結衣「?優美子が同じクラスだけど」
八幡「…そうか」
次の日 廊下
八幡「………」スタスタ
相模「……」スタスタ
八幡「……?」
相模「…あっ、比企谷…」
八幡「相模か」
相模「どいてくんない?うち、そっち行くんだけど…」
八幡「ああ…あ、」
相模「なにっ?」
八幡「お前、最近大変なんだって?」
相模「…!!…誰に聞いたのよ…?」
八幡「噂になってるだろ?」
相模「…っ!」
八幡「……」
相模「なに?うれしい…?あんたのこと見下してきた報いが今叶ったって?」
八幡「別に、んなことどうでもいい」
相模「今じゃあんた、人気者だし?うちの方が嫌われ者になっちゃったし?」
八幡「はあ?俺が人気者?なんの冗談だよ」
相模「ま、いいや。比企谷と話してても時間の無駄だし。どいて、うち忙しいから」
八幡「おう…」
相模「…」スタスタ
八幡「…あいつ、やっぱ何も変わってないか?」
スタスタ
三浦「あれ、ヒキオじゃん」
八幡「三浦…」
三浦「なにこんなところで突っ立ってんの?邪魔」
八幡「うわ、棘の鋭さが段違いですね」
三浦「はあ?どういう意味だし」
八幡「いや、なんでもない」
三浦「あっそ」スタスタ
八幡「…三浦っ」
三浦「はっ?なに?」
八幡(あれ?なんで呼び止めてんの、俺?)
三浦「ちょっ、キモイんだけど…」
八幡「ひどいっすね…聞きたいことあるんだよ」
三浦「ヒキオが?…なに?」
八幡「相模って、今どうなってるんだ?」
三浦「相模?…あーしが知るわけないでしょ」
八幡「そりゃそうだな、いじめあってるのは知ってるだろ?」
三浦「そりゃ同じクラスだし?」
八幡「どんな感じなんだ?」
三浦「それ聞いてどうすんの?」
八幡「別に…興味本位だよ」
三浦「……」
三浦「ま、あんたからすれば、労せず復讐できてるし聞きたいってことか」
八幡「どうなんだ?」
三浦「ちらっと見た限りだと、けっこういじめられてるっぽい」
八幡「落書きとかか?」
三浦「机に落書きされて、ご丁寧に彫刻刀で字まで彫ってあったし」
八幡「うわ……」
三浦「元々は実行委員の連中が言い出したことだし」
八幡「それに乗っかってる奴もいるってことか」
三浦「そういうこと」
八幡「実行委員の奴はまあ、腹立ててもおかしくないが…乗っかってるやつはなんなんだ?」
三浦「乗っかってる奴の方が性質悪いし。歯止め効かないっていうか」
八幡「そっか、わかった」
三浦「なんか、あんま興味本位で聞いてるように見えないんだけど」
八幡「興味本位だっての、参考になった。じゃな」
三浦「礼くらい言えっての」
八幡「あ、ありがとう…」
三浦「キョドってるし…」
八幡「あーしさんに言うのが怖いんですよ…」
三浦「は?」
八幡「いえ、ありがとうございましたっ」ペコ スタスタ
三浦「なに、あいつ…」
八幡「はあ…ホントに寿命が縮んだ気がするな…」
八幡(しかし、相模の奴、思った以上にやられてるんだな…)
八幡「……」
昼休み
八幡「しまった…パン買うの忘れてたな…」
戸塚「八幡、お昼どうするの?」
八幡「戸塚か、パン買って食おうかなと」
戸塚「あ、じゃあちょうどいいね。僕も買おうと思ってたんだ」
八幡「じゃあ一緒に行くか」
戸塚「うん」
八幡(クラス替えで戸塚と同じクラスになれたのは幸運だったな)
八幡(幸せすぎて、八幡飛べそうだよ?いや、飛べないけどね)
戸塚「どうしたの、八幡?」
八幡「いや、なんでも」
戸塚「そう?」
八幡(あと、なぜか葉山とも同じクラスになってしまった…)
八幡(しかも…『君とはもう少し仲良くしてみたくなったな、ダメかな?』とか言い出して…)
八幡(少し前より、話す機会増えましたからね?)
八幡(俺にそっちの気はないぞ。葉山もなはずだ…あいつが好きなのはおそらく…)
ザワザワ
戸塚「あれ?なんだか、騒がしいね」
八幡「ん?なんだ?」
戸塚「教室の前に、人だかりができてるよ」
八幡「あの教室は…確か」
戸塚「あ…」
八幡「…!」
相模「………」フラフラ
八幡「相模…」
戸塚「歩いて行っちゃったね…」
八幡「頭がかなり汚れてたな、それに黒板消しが落ちてるし」
戸塚「ぶつけられたのかな…」
八幡「上から落ちてきたのかもな」
「なに、今の…超ウケるっ!」
「誰よ、あんなベストなイタズラした奴」
「あははは~あれ、今日一日取れないんじゃない?」
「まあいいじゃん、相模の奴、さらにお洒落になったし~~」