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白騎士「輝きの勇者の伝説」|エレファント速報:SSまとめブログ

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白騎士「輝きの勇者の伝説」

1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/13(火) 17:16:27.44 ID:Vto683UA0

むかしむかし わるいまおうが せかいじゅうに わるさを していました。
ひとびとは まいにちまいにち かなしみにすごしていました。
あるとき ひとりの ゆうかんなわかものが まおうたいじのたびに でたのです。
わかもののいた くにのおうじょさまは たいそう しんぱいしましたが
ゆうかんなわかものを しんじ たびのぶじ をいのりました。
ゆうかんなわかものは さまざまなこんなんを のりこえ ついにわるいまおうを やっつけたのです。
しかし わるいまおうは ゆうかんなわかものを みちづれにし きえていきました。
へいわになったのに おうじょさまは いつまでもいつまでも かなしくて なみだをながしています。
すると きせきが おこりました。
なんと きえたわかものが ひかりかがやきながら おうじょさまのもとへ あらわれたのです。
ばんざーい ばんざーい。
わかものは かがやきのゆうしゃと よばれ おうじょさまと なかよく しあわせに くらしましたとさ―――。



2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/13(火) 17:33:16.12 ID:Vto683UA0

【北の霧の山脈】

ハーピィ隊「ケァーッ!ケァーッ!」

弓隊長「弓矢隊前へ!目標、敵妖術部隊!」

弓隊長「味方に当てるなよ!構えー!……ッてぇぇー!!」シュパパパ


パカラパカラパカラパカラ


兵士「てやぁー!」ズバッ

魔物「ウギャー!」


パカラパカラパカラパカラ


魔物「ぐもー!」バキャッ

兵士「うわぁー!」

少年兵「うわわ…た、助けて!」


白騎士「はぁっ!」ヒヒーン

ズババッ!

魔物「ぐぁー!!」ドサッ

少年兵「ひっ…ひっ…!」

白騎士「君。怪我はないか」

少年兵「し…白騎士様…!は、はい!大丈夫であります!」

白騎士「ではそこの負傷した者を連れ本体に戻りたまえ。今しがた私が通ってきた方向なら安全だ」

少年兵「りょ…了解しました!」ズルズル



3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/13(火) 17:41:16.49 ID:Vto683UA0

白騎士「…むっ!邪気か!」

パカラパカラ

黒騎士「白騎士!覚悟ォー!」

白騎士「黒騎士ッ!」

キィン!

黒騎士「はぁー!」パカラパカラ

白騎士「はいやー!」パカラパカラ

キィン!

黒騎士!「ちぃっ!」ドッドッ

白騎士「黒騎士!今すぐ兵を退け!」

黒騎士「何をッ!」

白騎士「見よ!お前達の砦は陥落寸前!最早勝敗は決した!互いにいたずらに命を散らす必要もあるまい!」ドッドッ

黒騎士「それは私が決める事だ白騎士!」

魔物兵「黒騎士様ー!」タタタッ

黒騎士「!」

魔物兵「妖術鳥様率いるハーピィ隊が撤退を始めました!」

黒騎士「何だとッ!」

魔物兵「敵の弓矢隊が矢にこえなし草を塗っていたようで呪文を封じられた所を…」

黒騎士「ええい、焦ったかアホウドリめ!!」



4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/13(火) 17:48:27.06 ID:Vto683UA0

白騎士「さぁどうする?この山脈でハーピィ達抜きではお前達に分はないぞ」

黒騎士「…全隊に告げよ!砦を放棄し撤退する!」

魔物兵「はっ!」タタタッ…

黒騎士「……」

白騎士「できれば投降して欲しいのだがな。黒騎士よ」

黒騎士「…まだ我らに光が届いたわけではない!調子に乗るな人間達よ!」パカラパカラ…

白騎士「……」パカラパカラ…


弓矢兵「隊長!魔王軍に動きが!」

弓隊長「むむっ、魔物達が退き始めたぞ。勝ったか!?」

白騎士「その通りだ弓隊長殿」パカラパカラ

弓隊長「おお!白騎士殿!では?」

白騎士「あぁ、本隊を砦の制圧に向かわせてくれ。負傷者の回収と手当ても頼む」

白騎士「よくやってくれた皆のもの!この戦!我らが王国軍の勝利だ!!」

ワァァーーーーッッ!!


――――――



5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/13(火) 17:57:29.14 ID:Vto683UA0

【南の王国】

王様「なんとか霧の山脈を制圧出来たか」

大臣「あそこを抑えれたのは大きいですな。魔王軍の大多数はそこから通っておりましたから」

騎士団長「ならばこのまま奴らの領域に踏み込むべきかと」

王様「いやそれは良くない。勝ったとはいえこちら側も疲弊しておるしな」

騎士団長「それは彼奴等も同じであります!追撃すべきです!」

大臣「だからこそだ騎士団長。魔王軍も反撃する力がないから態勢を整える必要があるのだ」

王様「大臣の言う通りだ。お前の気持ちもわかる。だが功を焦ってはなんとやらだ。わかってくれるな?」

騎士団長「…はっ、差し出がましい真似をお許し下さい」

王様「よい、国を想ってこその言葉と受け取ろう。確か白騎士達も本日中に戻ってくるはず。そうであったな?大臣」

大臣「はい王様。英雄達の凱旋でございます」

王様「良きかな良きかな。はっはっはっ」

騎士団長「……」

近衛兵「失礼します!」ガチャッ

大臣「どうした?」

近衛兵「はっ!山賊討伐に出陣しておられた姫様が東の村よりお戻りになられました!ご報告に上がりたいとの事です!」

王様「おぉ、わかった。入るように伝えてくれ」

近衛兵「了解しました!…姫様どうぞ」



6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/13(火) 18:04:00.88 ID:Vto683UA0

姫騎士「失礼します父様。只今山賊討伐の任を果たし戻ってまいりました」

王様「うむ、よくぞ無事に戻ってきた。討伐の任ご苦労であったな」

姫騎士「所為小物共の集まり。私の敵ではありませぬ」

王様「して…何もそうかしこまらずとも良いだろう。父と娘としては距離を感じるぞ」

姫騎士「城の兵士達に示しがつきませぬ。最後まで任を終えるまでは騎士として立ち振る舞うつもりです」

王様「むっ…そうか…(´・ω・`)」ショボン

大臣「き、騎士と言えば今日は白騎士らの大隊が戻ってきます!姫様もお迎えしては如何でしょう!?」

姫騎士「白騎士が?」

騎士団長「霧の山脈を落とした凱旋であります」

姫騎士「あの魔の山脈を…!?」

大臣「いやはや姫様と白騎士がいれば我が王国も安泰ですな!ははは、ははははは」

騎士団長「…チッ」



7:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/13(火) 18:07:05.23 ID:Vto683UA0

王様「ほれお前もすぐに着替えて…」

姫騎士「いえ、私は報告書をまとめて参りますのでそういう役目は姉様達にお願いします。では、これで」スタスタッ

バタン

王様「…はぁ~~~~、困ったやつよ…」

大臣「ますます凛々しくなられてましたな」

王様「凛々しくなっては困るわ!!…第三王女とはいえ、全く女らしさを見せん…この間も隣国の王子からの求婚を文字通り一刀両断…はぁ~」

大臣「心中お察しします…」



8:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/13(火) 18:11:38.88 ID:Vto683UA0

【城下街】

男「おーい!王国軍が帰ってきたぞー!」

武器屋「そりゃ大変だ!店やっとる場合じゃないぞ母ちゃん!」

ザッザッザッ

群衆「わーわー王国軍ばんざーい!王国軍ばんざーい!」

男「おぉ!見ろ白騎士様だ!」

女達「キャー!白騎士様ー!」

白騎士「…」ヒラヒラッ

キャー!

騎士「国中の女を手にした気分は?」パッカパッカ

白騎士「からかうなよ、そんなつもりはないさ」パッカパッカ

子供達「白騎士さまー!」

白騎士「ん?」



9:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/13(火) 18:16:26.29 ID:Vto683UA0

騎士「こらお前達!隊長はお疲れであるぞ!」

白騎士「構わん、どうしたのかな?」スタッ

男の子「これね白騎士さまに!妹と描いたの」

女の子「ヒナの実も。食べてー」

白騎士「ほぉ…!うむ、私によく似ている。城の専属画家以上だ!実も大事に頂こう」ナデナデ

女の子「うふふ」

白騎士「さぁ戻りたまえ。また怖い騎士様に怒鳴られるぞ」

騎士「隊長!」

子供達「はーい!」タタタッ

白騎士「羨ましいか?」トスッ

騎士「いいえ、全然」パッカパッカ




騎士団長「殻騎士がアイドル気取りか」

近衛兵「かっこいいッスもんねー」

騎士団長「馬鹿者!見た目だけだ」

近衛兵「中身もッスよ!」

騎士団長「だから殻騎士なのだ」



10:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/13(火) 18:28:52.87 ID:Vto683UA0

【謁見の間】

白騎士「霧の山脈より制圧任務を終え只今戻ってまいりました」

王様「うむ、よくぞ戻ってきた。貴公の勝利は国の未来を左右した物。素晴らしい働きであったぞ」

白騎士「光栄であります。共に戦ってくれた者、国に命を捧げた者達にも今のお言葉を聞かせたいものです」

王様「そうであったな。兵らも良く働いてくれた」

騎士団長「…白騎士、王の御前なるぞ。兜を外し顔を見せよ…無礼ではないか?」

大臣「! 騎士団長!言葉が過ぎるぞ!」

白騎士「恐れながら大臣殿。団長殿は礼儀の話をしてらっしゃる」カポッ


白騎士「『鎧だけの身』と、甘んじた私が悪いのです」スッ


騎士団長「顔が見えぬなぁ…ふふふ」

大臣「騎士団長!」

白騎士「…王よ、出自も分からぬ不可思議な私を拾いここまで国に仕えさせて頂いた事を感謝しております。むろん団長殿にも…無礼をお許し頂きたい」

騎士団長「……」

王様「白騎士よ、そなたに感謝をしているのは我々もだ。多少の無礼など許そう。長旅で疲れたろう、今日はゆっくり体を休めるとよい」

白騎士「はっ、ありがとうございます。ではこれにて失礼致します」スタスタッ…

王様「騎士団長、遊びが過ぎるぞ」

騎士団長「申し訳ありません。しかし彼奴だけ特別扱いする訳にはいきませんので」

王様「全く…」



11:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/13(火) 18:36:36.60 ID:Vto683UA0

【城内通路】

白騎士「…おや、これは姫様。先にお戻りになられていましたか」スタスタッ

姫騎士「大活躍だったそうですね白騎士」

白騎士「よしてください。私だけの力ではありませぬ。姫様こそ此度の武勇をお聞きしていましよ」

姫騎士「皮肉か?」

白騎士「えっ、いえ決してそのような!」アセアセ

姫騎士「父様は何故私を遠征に出させてくれぬ。いつも国付近の任ばかり…」

白騎士「それは跡継ぎでもある姫様の身を案じての事。それが親心というものです」

姫騎士「余計なお世話、とも取れよう?スカートを穿いた政は姉様達がやればいい」

姫騎士「それはそうと…その腰の袋はなんだ?」



12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/13(火) 18:41:14.55 ID:Vto683UA0

白騎士「あぁ、ヒナの実でございます。甘い木の実で子供達から貰ったのです」

姫騎士「子供も酷な事をするものだ」

白騎士「深い意味はありません。気持ちが大事なのですよ。いくつか如何でしょう?」

姫騎士「貰おう。…うん、美味しい」

白騎士「ほぉ」

姫騎士「なんだ?」

白騎士「姫様もその様に笑みを零すのかと思いまして」

姫騎士「お前は私を鉄の女か何かと思ってるのか?」

白騎士「そうゆう噂も流れてしまうものです。では失礼します」スタスタッ

姫騎士「白騎士…か。…ん、本当に美味しい」ポリッ



13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/13(火) 19:08:37.78
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