シャンクス「失せろ」白雪「やめてお父さん!!」
ラジ「鏡よ鏡、この世で一番美しい娘は……誰だ」
イガラム「王子、彼は鏡ではなく情報屋です」
ラジ「う、うるさい!! 見たまんまを伝えるから鏡でいいのだ!! 情報屋、お前もさっさと教えろ!!」
情報屋「は、はい! その女性は世にも珍しい赤髪の娘でして……」
ラジ「赤髪……?」
※シリアスを求めてはいけない
ルフィ「薬くれ! 宝払いで!!」
シャンクス「はっはっはっ!! お前なんかが宝払いなんぞできるか!!」
ルフィ「うるせえ!! おれは絶対海賊王になって宝払いするんだ!!」
白雪「ふふ……ルフィ君ならできるかもよ?」
ルフィ「おう!!」
シャンクス「やめろよ白雪、そんなこと言うとこいつすぐに調子に乗るんだからよ」
白雪「お父さんったら……はいルフィ君、薬どうぞ」
ルフィ「ありがとう白雪!!」ダッ
シャンクス「はぁ……やっぱりお前には敵わないな」
ガチャッ
白雪「!」
イガラム「失礼します」
シャンクス「お! お客さん、ここは初めてだね」
イガラム「……白雪さんでいらっしゃいますね?」
白雪「……? はい……」
イガラム「ラジ王子の愛妾になっていただきたくお迎えに参りました」
白雪「!!」
シャンクス「なんだと……?」
イガラム「王子は貴方の赤髪を大層気に入ってるようです」
白雪「そ、そんな!! 私のような町娘が……」
シャンクス「赤髪が珍しいなら俺を愛妾として連れて行けばいいだろ」
白雪「お父さん!!?」
シャンクス「いやー実はおれ、女なんだよねー」
イガラム「ご冗談はそこまでにしてください……お父さん、ご理解いただけるでしょうか」
シャンクス「……白雪、お前はどうしたい?」
白雪「私は……ええと……」
シャンクス「……分かった」
白雪「……?」
シャンクス「悪いがうちの娘をバカ王子の愛妾にするわけにはいかないな」
イガラム「そうですか……ならば力づくで……」
シャンクス「……?」
イガラム「死ね!! イガラッパッパ!!」
シャンクス「!」
ドドドドド!!
白雪「お父さん!」
シャンクス「安心しろ、大丈夫だ」
イガラム「ほう……今の弾を躱すか」
シャンクス「……おい」
イガラム「……?」
シャンクス「失せろ」
イガラム「!!!!!!!」
バタッ
イガラム「」
白雪「た、倒れた……」
シャンクス「白雪、弾が当たってたりしてないか?」
白雪「う、うん……私は大丈夫」
シャンクス「これ以上ここにいるとまずいな……辛いかもしれないが……」
白雪「……?」
シャンクス「この国から逃げるぞ」
白雪「!!」
シャンクス「……嫌か?」
白雪「う、ううん! しょうがないもんね!!」
シャンクス「すまないな……今、思いつく選択肢はこれしかない」
白雪「……」
白雪(お父さんがやってくる人全員を覇気で近づけさせないっていう選択肢もあるようなないような)
白雪「……あ、ちょっと待って」
シャンクス「……!! そのハサミは……まさかお前……髪を切るのか!!?」
白雪「……うん」
シャンクス「……分かった。 お前が覚悟を見せてるんだ。 おれも覚悟を見せよう」
白雪「お父さん……」
チョキ……
ザシュ!!
白雪は長い赤髪を、シャンクスは左腕を家に残して国を旅立った。
白雪「!!!???」
白雪「お父さん……本当に腕、よかったの?」
シャンクス「安いもんだ、腕の一本ぐらい。 しかしだいぶ遠くまで来たな……」
白雪「そうだね……」
シャンクス「参ったな……どこかに泊めてもらおうと思ったが……」
白雪「……! お父さん、あそこに家が!!」
シャンクス「おお!!」
コンコン!
白雪「す、すいません! 誰かいますか!?」
シーン……
白雪「留守だ……どうしよう」
シャンクス「……ここで寝よう」
白雪「ええっ!?」
シャンクス「なーに、そのうち家の主が来て泊めてくれるさ、はっはっは」
白雪(お父さん、相変わらず気楽だなぁ)
チュンチュン……
白雪「zzz……」
シャンクス(朝になっても来ないか……)
タッタッタッ……
白雪「……足音?」
シャンクス「お、起きたのか。 確かに足音が聞こえるな」
??「よっと!!」バッ
シャンクス・白雪「!!」
??「!!」
ガンッ!!
??「いって!!!」
白雪「だ、大丈夫ですか!!?」
ミツヒデ「おいベン!! 大丈夫か!?」
木々「怪我は?」
??「あ、ああ……平気だ」
シャンクス「おいおい、折角かっこつけたのに台無しだな」
??「……つい珍しいもんがあったから見惚れちまってな……それで転んだ」
白雪(珍しい……赤髪のことかな?)
??「珍しいなーその左目の傷」
シャンクス「昔、黒ひげの前でドジしちゃってなー、うっかりうっかり」
白雪(違った……)
白雪「!! 血が出てる!!」
??「ああ、別に大したことねえよ」
白雪「あの……私、塗り薬持ってます」
??「おいおい、見知らぬ誰かの薬をそう簡単に受け取れるわけないだろう。 いらねえよ」
シャンクス「……おい」
??「?」
シャンクス「失せろ」
白雪「やめてお父さん!!」
シャンクス「! しかしだな白雪、折角のお前の好意を踏みにじるようなやつを……」
白雪「で、でも!! この人の言ってることは間違ってないよ!!」
??「そうだな。 それにお前……」
シャンクス「なんだ」
ミツヒデ「」
木々「」
??「おれの部下を気絶させたろ」
シャンクス「あらら、覇気をコントロールし忘れた」
白雪(……あれ、この人だけ気絶していない……ていうことは強い人なのかな?)
木々「覇気使いなんて初めて見た……」ヨロ
ミツヒデ「俺もだ……」ヨロ
シャンクス「お、もう復活したのか。 思ってたよりやるな」
白雪「ほ、ほら見て! 私今、怪我した部分に塗ったけどなんともないよ!!」
??「……分かった、信じよう。 名前は?」
シャンクス「シャンクス……こっちは娘の白雪」
白雪「し、白雪です……」
??「どうしておれたちが使ってる空き家の前に?」
シャンクス「その前にお前も名乗ったらどうだ?」
??「おっと、そうだったな」
??「おれの名前はベン・ベックマン。 ベンと呼んでくれ」
ベン「なるほどね……泊まるところがなかったと」
シャンクス「ああ、おれも娘も風呂に入ってない。 風呂はあるか?」
ベン「ああ、確か風呂は……」
超スズメ「チュンチュン」
ベン「ん?」
木々「なにか届けてきたね」
ミツヒデ「カゴだな……手紙が入ってる」
シャンクス・白雪「!!」
ベン「どうした」
白雪「そ、そのカゴについてるリボン……私が家を飛び出した時においていったリボン!!」
シャンクス「そしておれが家を飛び出した時においていった左腕の人差し指の爪!!」
ベン「手紙と一緒になにかあるな……」
木々「水だね」
ベン「どれ、一杯……」ゴク
白雪「……お父さん。この手紙、ラジ王子からだ」
シャンクス「水のプレゼントとはどういうつもりだ……」
ベン「……うっ!!!」バタッ
シャンクス「!」
ミツヒデ「ベン!! どうした!!」
ベン「む、胸が……苦しい」
シャンクス「! これはただの水じゃない……豪水だ!!」
イガラム「おやおや、飲んだのは白雪さんではなく貴方でしたか」
白雪「!! 貴方は……」
シャンクス「……おい」
イガラム「……?」
シャンクス「失せろ」
イガラム「!!!!!」
バタッ
ベン「はぁ……はぁ……」
白雪「だ、大丈夫ベン!? 待ってて、解毒の薬を……」
ミツヒデ「おい……確か豪水って毒じゃなかったよな? それを使っても……」
白雪「た、確かに……」
シャンクス「いや、それで治るぞ」
白雪「えっ!?」
木々「根拠は?」
シャンクス「ベン・ベックマンだからさ」
白雪「??」
ベン「その薬貸せ」バッ
白雪「あっ……」
ゴクン
ベン「……治った」
白雪「ええっ!?」
ミツヒデ「あんた……よく治るって分かったな」
シャンクス「ああ、因みにおれが飲んでも死ななかったな」
木々「……シャンクスだからって言いたいわけ?」
シャンクス「ああ、もしも飲んだのがお前ら二人か白雪だったら死んでたな」
ミツヒデ「どうして分かる?」
シャンクス「お前らにはワンピース補正がないからな」
ミツヒデ・木々「??」
ベン「……つまり豪水を使ってまで無理矢理お前を連れて行こうとしたわけか、あの馬鹿王子は」
白雪「うん……」
ベン「全く……同じ王子として恥ずかしい」
シャンクス「同じ王子……?」
ベン「……ああ、そうか。 言ってなかったな。おれはクラリネス王国の第二王子なんだ」
白雪「ええっ!?」
ベン「ほら、この煙草についてる紋章が証拠だ」
白雪(煙草に紋章つけれるスペースなんてあるんだ……)
シャンクス「……タンバルンに戻るぞ」
白雪「お父さん……?」
シャンクス「どんな理由があろうと……おれは娘を気づけるやつは許さない!!」
ベン「付き合うぜ。 お前らもいいだろ?」
ミツヒデ「ああ」
木々「もちろん」
ヒグマ「王子……イガラムのやつ、まだ帰ってきませんね」
ラジ「ええい!! あの男は何をしているのだ!!」
部下「王子!! 侵入者が!!」
ラジ「何だと!? だったら城内にいる部下全員で阻止しろ!!」
部下「そ、それが……部下全員がやられたとの情報が!!」
ラジ「!!?」
部下「……ぐはっ!!」バタッ
ラジ「!!!」
シャンク シャンクス「……おいちょっと待て。 あいつが持ってるやつ……あれは文書にしちゃ大きすぎないか?」
白雪「!! 確かに……」
シャンクス「それに……やけに丸っこいな」
白雪「!!! あ、あの鳥が持ってるのは……文書じゃない!!!」
シャンクス「まさか……」
シャンクス・白雪「爆弾!!!?」
鳥(……)バサバサ
鳥(……我、守護神・ファルコン)バサバサ
鳥(王家の敵を……討ち滅ぼすものなり)パッ
シャンクス「いや〜お前がいなかったら死んでたよ」
バルトロメオ「お役に立てて光栄だべ!! ベン殿下の命令でずっとスタンバッてたべ!!」
ベン「ブレッカ子爵がなんか企んでると思ってな……そこであいつを始末しようと鳥に爆弾を持たせたんだ」
白雪「だからって5キロ規模の爆弾を持ってこさなくても……」
シャンクス「いーじゃねーか白雪!! おれ達助かったんだしよ!!」
白雪「でも……お父さんの髪が……」
ベン(左腕を気にしろよ)
シャンクス「気にすんなって!! そのうち生える生える!!」
シャンクス「それより飲もうぜ!! おれ達の勝利をお祝いして!!」
ベン「ああ」
ルフィ「宴だぁーーーーーーーーーー!!!」
一同「うおおおおおおおおおおおお!!!」
クラリネスに平和が訪れた。
〜終わり〜
元スレ
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スレタイでこれだと思った
-
- 2015年10月19日 22:51
- 秋アニメの赤髪の白雪姫だっけ?
-
- 2015年10月19日 22:54
- 艦これssだとばかり・・・
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