エイサーは、日本発売を目指すWindows 10スマートフォンLiquid Jade Primo の実機を公開しました。Snapdragon 808に5.5型フルHD AMOLEDを搭載したハイエンド端末。外部モニターに接続し、PCライクなUIで使えるWindows10 Mobileの目玉機能 Continuumにも対応します。
Liquid Jade Primoは9月にベルリンで開かれた家電見本市 IFA 2015で発表されたスマートフォン。その際は壇上でのチラ見せに留まり、エイサー担当者によれば実機の展示は今回が世界初です。
主な仕様は、Snapdragon 808 64bit 6コアCPU(2コア+4コア)、5.5インチ フルHD(1920 x 1080) AMOLED、3GB RAM、32GBのストレージ容量、USB-Cなど
カメラは背面が約2100万画素、前面が800万画素となっています(仕様はいずれもグローバル発表時のもの)
背面にはヘアライン風の加工が施され、マットな手触りで皮脂や指紋は目立ちにくい印象。エイサーが11月13日に国内発売予定の SIMフリースマートフォン Liquid Z530に似た外観です。背面の下部には円形のスピーカーが配置されています。
税別2.5万円のSIMフリースマホ『Liquid Z530』、エイサーから11月13日発売。5型IPS液晶と前面8MPカメラ搭載(更新)
OSにはWindows 10 Mobileを採用します。Windows Phone 8.1に比べてライブタイルの透過処理などが加わり、見た目ははるかに洗練されています。なお、実機のWindows 10 Mobileはインサイダープレビュー版。正式版ではありませんが、試用した範囲では軽快に動作し最終版に近い印象を受けました。
会場ではWindows 10 Mobileの目玉機能『Continuum(コンティニュアム)』のデモンストレーションも行われました。
Continuumは、スマートフォンに外部モニターを接続すると、外部モニターでスマートフォン本体側の画面の拡大ではなく、(モニターの解像度に合わせた)PC的なUIでの作業が可能となる機能。
Liquid Jade PrimoでContinuumを利用し、ワイヤレス(Miracast)で外部モニタに接続したデモ。モニタにはPCライクのUIが表示されます。ハブを介してBluetoothキーボードやマウスを接続すれば、PCのような使用感です。スマートフォンの画面はトラックパッドとして使ったり、モニタで表示しているアプリとは別のアプリを表示させることもできます。
Office Mobileアプリも、外部モニタに接続すればPC風UIで編集可能。作業効率が大きくアップします。Continuum上では2つまでのアプリを同時に実行できます。
(Liquid Jade PrimoおよびContinuum機能のデモ動画)
Liquid Jade Primoは、5.5型フルHD AMOLEDやSnapdragon 808、ハードウェア要件が厳しいWin 10の目玉機能 Continuumに対応するなど、Windows 10 Mobileの全てを堪能できるスマートフォンです。MS純正ハイエンド Lumia 950 / XLの国内発売は当面見込めないなか、仮に発売されるとすれば、日本におけるWindows 10 Mobileハイエンドの有力な選択肢となるのではないでしょうか。
なお、今回は参考展示扱い。国内発売についてエイサー担当者は『現在販売店と交渉している選択肢の一つであり確定ではない。ただ、世の中のニーズ的にも是非とも出すべき端末の一つと考えている』と非常に前向きな姿勢を示しました。