...よく見るとおかしい。なにかとお騒がせなスイスのアート建築
すぐに気付いた人は、するどいです。
上の画像には大きく3カ所、おかしなところがあります。一見、普通に見える建物ですが、よーく見てくださいね。ややこしいことに、色々とズレてますから。
まずは、屋根から柱にかけて注目してみましょう。
とっても丁寧に、それぞれ色の濃淡を利用した細工まで施されています。さらに、もうお気づきかもしれませんが、手すりの下の部分を拡大すると...
はい、みっけ。意味もなくズレています。そして最後。3つ目は、じつはトップ画像右で堂々とズレていた、こちら。
パイプ管です。これじゃあ水も何も上から下へ流れません。でもこの建物、本当は上記以外にもまだズレている場所があるんです。それがなんと...。
ごめんなさいね、ぜんぶでした。
ネットの調子が悪くて画像が読み込めないのかしら、と一瞬惑わされそうなこちら、欠陥建築...ではなく、その名も「H3333333K」とよばれるアート建築なのだそうです。建物は、スイスの主要都市バーゼルに位置するHek(House of Electronic Arts)アートミュージアムの一部。
!Mediengruppe Bitnikとして活動するアーティスト・デュオ、Domagoj Smoljo氏とCarmen Weisskop氏によって手掛けられました。...といっても、もともと昨年完成したこの建物、当初は細工がなかったのに、彼らによって独自に柱やパイプを動かすなど、建物の正面を修正されたのでした。
彼らは以前、闇サイトから適当にピックアップされた製品を購入してアートギャラリーに配達するボットをつくるなどの行為を繰り返したあげく、スイス警察に逮捕されたこともあるお騒がせ具合。
今回、アートフェアArt Baselに参加するという作品のなかには、違法に購入された製品も展示される予定なのだそうです。とはいえ、Art Basel開催終了後に元に戻されるのかノープランなのだそうで...。構造上、彼らの工作はかすり傷程度で問題はないとのことだそうですが、この建物、いったい今後どうなるのでしょう?
ちなみに米Gizmodoでは、この建物がアップルの歪んだマップのように見えると話題になっています。
images by !Mediengruppe Bitnik
Alissa Walker - Gizmodo US[原文]
(Rina Fukazu)
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