Phone Arenaは3日(現地時間)、モジュール組み立て式スマートフォン「PuzzlePhone」が、Indiegogo上で出資キャンペーンを開始したことを伝えています。
昨年12月、フィンランドのスタートアップ企業Circular Devicesによって発表され2015年内の発売が予告されていたPuzzlePhoneでしたが(過去記事)、今回ようやくクラウドファンディングによる資金調達が開始されることとなりました。
PuzzlePhoneは、米グーグルの「Project Ara」(過去記事)と同様に「複数のモジュールを組み合わせることによって高いカスタマイズ性を実現する」というコンセプトに基づいて開発されたスマートフォンとなりますが、Project Araよりも遥かにシンプルな構造を採用している点が特徴になります。
以下は、PuzlePhoneを構成する3種類のモジュールと主なスペック。
- Brain(脳) ― SoCやRAMを含む、主要な電子機器類を搭載。カメラモジュールも内含
- Spine(脊椎) ― スピーカー、マイク、ディスプレイから構成される
- Heart(心臓) ― バッテリー
OS | Android 6.0 Marshmallow |
ディスプレイ | 5.0インチ フルHD(1920×1080)ディスプレイ |
SoC | 64bit オクタコアSoC(※型番非公開) |
RAM | 3GB |
ストレージ | 16 / 32 / 64GB |
メインカメラ | 約1200万画素(LEDフラッシュ) |
フロントカメラ | 約500万画素 |
バッテリー | 2800mAh |
ネットワーク | 2G / 3G 4G LTE(Cat.4 / Cat.6) |
ワイヤレス | Bluetooth 4.2 LE Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac NFC |
その他 | USB Type-C(USB 3.0 / 2.0) GPS |
外形寸法 | 137(W) × 69(D) × 8.9(H) mm |
本体重量 | 170g |
PuzzlePhoneにはストレージの容量別に計3モデルが用意されており、容量の少ない順に333ドル(約4万円)、444ドル(約5万4000円)、777ドル(約9万4000円)で提供され、2016年10月頃に出資者に対して製品の出荷が開始される予定とされています。
左から順に「The 1st Edition」(16GB)、「PuzzlePhone」(32GB)、「Limited Edition」(64GB)
なお、残念ながら日本への出荷には対応しておらず、日本在住のユーザーがこの出資キャンペーンを通じて直接PuzzlePhoneを手に入れることは非常に困難であると言わざるを得ません。
また、仮にキャンペーンが成功に終わったとして、世界に名だたる大企業のグーグルはともかく、スタートアップ企業であるCircular Devicesが、製品の発売後にどこまで定期的に魅力的な交換用モジュールを提供し続けられるかについては少々疑問なところでもあります。とはいえ、非常にユニークな端末なだけに、今後の計画が順調に進行することを祈るばかりです。
[Indiegogo via Phone Arena]
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著者
2014年10月1日より、縁あってGGSOKUメインライターに正式に就任。ここ最近は、スマートフォンやタブレットを始めとするガジェット類全般から、各種周辺機器にデジタルカメラ。果ては自作PCパーツやソフトウェア類にまでも食指を動かすに至る始末。イロモノ・キワモノガジェットもこよなく愛する、興味と好奇心の赴くままに生きる元人力車夫。2015年元日より、Twitterアカウント開設。
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