男「みんな笑ってるのに俺だけ笑えない」
居酒屋にて――
友人「……でさ、オレだけ注文したのがなかなか来ないから、店員に聞いたらさ……」
友人「すみません、すっかり忘れてました、だってさ！」
メガネ「アハハハハハハッ！」
茶髪「ハッハッハッハッハッハ！」
さんま「ファーｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」
男「……」
メガネ「愛用の眼鏡拭きでレンズを拭こうとしたら、風で飛ばされちゃってさ……」
メガネ「スマホでニュース見たら、今日は強風注意報が出てたって知ったんだよ！」
友人「ワハハハハハハハハハ！」
茶髪「ハッハッハッハッハッハ！」
さんま「ファーｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」
男「……」
茶髪「彼女に電話かけてもなかなか繋がらなくてさ……」
茶髪「３０分ぐらいしてやっと出たから、今まで何してたのって聞いたら――」
茶髪「風呂入ってた、だってさ！」
友人「ワハハハハハハハハハ！」
メガネ「アハハハハハハッ！」
さんま「ファーｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」
男「……」
男（ヤバイ……さっきからみんな盛り上がってるけど……）
男（どこが笑えるのか、なにが面白いのか、さっぱり分からない……）
男（俺だけ完全に置いてきぼりになっちまってる……）
男（俺が変なのか？ 俺の感覚がおかしいのか？）
友人「おい、次お前なんか話せよ」
メガネ「面白い話を期待してるよ！」
茶髪「笑わせてくれよな！」
さんま「頼むで！」
男「！」ﾊｯ
男「あ、ああ……話すよ」
男「えぇと……最近、ずいぶん冷えてきたよね」
友人「ワハハハハハハハハハ！」
メガネ「アハハハハハハッ！」
茶髪「ハッハッハッハッハッハ！」
さんま「ファーｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」
男（ええええええええええ……！？）
男（俺、今なにか面白いこといったか……！？）
男（なんでこんなに大ウケしたんだ……！？）
男（ううむ、分からん……）
男（だけど、今の盛り上がりムードに水を差すようなマネはしたくないし）
男（今度、なんで俺だけ笑えないのか、みんなに相談してみるか……）
数日後――
友人「――え、なんで笑ってたのかって？」
友人「ううん、改めて聞かれるとなんでだろうな……」
男「え？ 面白かったからじゃないのか？」
友人「いやぁ、面白いか面白くないかで聞かれたら、面白くはない、んだけど……」
友人「酒も入ってたし……なぁんか笑っちまったんだよな。ノリで」
男「ノリ……か」
他の参加者にも聞いてみると――
メガネ「みんなの話が面白かったかというと、正直いって面白くはなかったかな」
メガネ「でも……なんか笑っちゃったんだよね」
メガネ「ほら、箸が転がるだけで笑っちゃう、とかよくいうじゃない？」
…
茶髪「ぶっちゃけ大して面白くなかったよ。お前の感覚は正しいぜ」
茶髪「ただ、ああいう場独特の雰囲気に笑わせられるというか……」
茶髪「頭の芯じゃ別に面白くないなって冷静に判断してるけど、つい笑っちゃう感じだな」
…
さんま「まぁ、あれやな。いわゆる、空気っちゅうやつやな」
さんま「もちろん、面白くないのに無理に笑う必要はあらへんけど」
さんま「笑う門には福来たるゆうし、笑って損することはないと思うで」
男（そうか……そういうことだったのか）
男（俺の感覚が間違ってなかったってのはほっとしたし）
男（たしかに笑って損することはないもんな）
男（これからはなるべく笑うことにするか！）
男（そうすりゃそのうちノリで笑えるようになるだろ！）
それ以来、男は先のような場面でよく笑うようになった。
先輩「――それで、電車に飛び乗ったら、女性専用車両だったんだよ！」
女「やだぁ～、先輩ったら！ キャハハハッ！」
青年「フフフフフッ！」
男「あっはっはっはっはっはっは！」
男「――ん？」
後輩「……」ｵﾛｵﾛ…
男「大丈夫さ」ﾎﾞｿｯ
後輩「え？」
男「今、君が感じてることは間違ってない」
男「俺もみんなも、下手すりゃ先輩自身も、君と同じことを感じてるはずだ」
後輩「！」
男「愛想笑いは疲れるし、無理して笑う必要はないよ」
男「だけど、よく分からないけどとりあえず笑っとくってのも決して悪いことじゃないよ」
後輩「そうですね……ぼく、笑います！ ワッハッハッハッハ！」
男（この後輩もいずれ、ノリで笑えるようになるんだろうな……）
おわり
元スレ
男「みんな笑ってるのに俺だけ笑えない」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1447156505/
男「みんな笑ってるのに俺だけ笑えない」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1447156505/
「男女」カテゴリのおすすめ
- 男「夜中に焚き火なんかしてんじゃねえよクズ」
- 男「なんか、シャワールームに人の気配がするんだけど」
- 少女「いつもここで会いますよね？」
- 男「ここが奴隷市場か……」 幼女エルフ「……」ﾋﾞｸﾋﾞｸ……
- 許嫁「男さーん、朝ですよーっ」
- 口裂け女「あたし綺麗？…ってそんなわけねーかｗｗｗ」
- 幼馴染「…男のこと好きかなー」
- 店長「今日、お客さん少ないねー」男「まじっすか」
- 娘「ぱぱお風呂入ろー」 ぱぱ「おっけー」 まま「あらあらｗ」
- 嫁「おちん○ちんが子宮口ノックしてイクううううう！」俺「異議あり！」
- 同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」
- 男「処女を実年齢より若く、非処女は老けて見える能力？」
- お嬢様「あ、や、やっ！中はやめてっ！！」
- 男「完全容姿重視社会だと…！？」
- 幼馴染「ラッキー！」男「また？」
- 男「答えを出す能力ですか」悪魔「そそっ！」
- 後輩｢就活失敗しました！先輩、私の事を飼って下さい！！｣
- 後輩「先輩の胸って小さいんですね」先輩「やっ、やめ…ひゃんっ！」
- 男子Ａ「天海ってさ……実はかなり胸大きいよな」男子Ｂ「そうか？」
- 幼馴染み｢よー｣ 男｢んー｣
「ランダム」カテゴリのおすすめ
- 勝俣｢えｗｗｗｗアッコさんエヴァに乗るんすか？ｗｗｗｗｗｗ｣
- 俺「え、聖杯戦争・・・？」凛「ん？」
- 陽介「里中が動かねぇ」
- オーク「俺らが陵辱役だという風潮」
- ほむら「杏子！！パンツ見えてるわよ！！はしたない！」
- 海未「扇風機です」真姫「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」海未「やめて下さい」
- Ｐ「ええ！？春香、バイクの免許取ってたのか！？」
- 刃牙「俺と親父と兄さんと梢江でちゃぶ台を囲むことになった」
- 騎士「私のために剣を作れ」 鍛冶屋「いやだ」
- 【艦これ】榛名「提督！ 榛名とセッ○スしませんか！」提督「え？」
- 冬馬「俺でもヒーロー」
- 美希「ハニー、赤ちゃんできちゃった・・・」P「よし、おろすか」
- P「765プロ対抗サイコロの旅・リベンジ！」小鳥「ヒャッハー！」【前半】
- 魔王「ふぇぇ……勇者が来たよぉ……」
- 武内P「ニュージェネレーションズ崩壊の危機です」
- 十代「ガッチャ！ 楽しいオ○ニーだったぜ！！」
- P「俺に足りないもの」
- 波平「わしが“チカラ”に目覚めただと？」
- カルラ「エレンがヘタレすぎるせいで私が巨人化した」
- 男「売られてた奴隷にガチ惚れして衝動買いしてしまった」【前半】
コメント一覧
-
- 2015年11月10日 22:43
- 良い話や....
-
- 2015年11月10日 22:44
- 地に足付いていて、そのうえ前向きな話でよかった
-
- 2015年11月10日 22:50
- 良い話だけどスッキリしない良い話
-
- 2015年11月10日 23:04
- この段階ならまだいいんだよ...
そのうち笑わない奴を敵視するようになっていき、いじめに繋がるんだよなあ
-
- 2015年11月10日 23:55
- 年を食うとな、空気じゃ笑えなくなるんだよ。大学生までだ。笑顔やら声のトーン作るくらいは構わんけど空気読んで笑うのはやめとけ。
誰も得しないから。
スポンサードリンク
ウイークリーランキング
最新記事
アンテナサイト
新着コメント
QRコード
解析タグ
スポンサードリンク
