モバP「ゆかり、何を読んでいるんだ?」
ある日の事務所
P「(ゆかりが熱心になにかの雑誌を読んでいる)」
P「何を読んでいるんだ?」
ゆかり「………」
P「………」
ゆかり「……あ、プロデューサーさん」
P「反応が遅いな。よっぽど集中していたのか?」
ゆかり「はい。これを読んでいたんです」
P「これは……」
ゆかり「ルンバのカタログです」
P「ルンバ? なんでルンバのカタログを」
ゆかり「それはですね……かわいいからです」
P「……かわいい?」
ゆかり「はい。かわいいです」ニコニコ
ゆかり「先日の花嫁修業の際に初めて使ったのですが、思わず一目惚れしてしまいました」
ゆかり「丸い体で一生懸命ホコリを拾っていく姿が、とてもいじらしくて愛らしいです」
ゆかり「ですよね?」
P「確認を求められても正直困る」
ゆかり「………えっ」ガーン
P「そんな『信じられない』みたいな顔されてもな……俺にはただの自動で動く掃除機にしか思えないし」
ゆかり「そうですか……残念です」
P「なんかごめんな」
ゆかり「………」
ゆかり「あの、話は変わりますけど」
P「うん」
ゆかり「この部屋にルンバを置く予定はありませんか?」
P「話変わってないな」
ゆかり「? ルンバがかわいいという話から、ルンバを買うという話に変わっていますが……」
P「いや、そういう意味じゃなくてだな……まあいいや」
P「質問の答えだけど。今のところ、ルンバを置くつもりはない」
ゆかり「かわいいですよ?」
P「かわいいを推してくるな」
ゆかり「ルンバが動いているだけで、きっと皆さんの癒しになると思います」
P「それはあくまでゆかりの主観の話だろう? 俺を説得するなら、もっと客観的な理由を用意しなくちゃダメだ」
ゆかり「なるほど……それはつまり『交渉』というものですね?」
P「そういうこと」
ゆかり「わかりました。これもまたひとつの経験……私、頑張りますね」
1時間後
ゆかり「考えてきました」
P「聞こう」
ゆかり「まずひとつめ。プロデューサーさんの担当するアイドルの方達は、元気な方が多いです」
ゆかり「よく部屋の中を走ったりしているので、ホコリが出やすいと思われます。なので、勝手に掃除をしてくれるルンバは必要です」
P「ほう」
ゆかり「そしてもうひとつ。輝子さんや乃々さん、まゆさんは、プロデューサーさんの机の下にたびたび潜りこんでいますよね」
ゆかり「床に直接座ることになるので、清潔にしておかないとホコリを吸ってしまいやすいです」
P「なるほど。健康上の問題というわけだな」
ゆかり「……どうでしょう?」
P「……いいだろう、合格だ。ちゃんとした理由になってるからな」
ゆかり「! では」
P「この部屋にルンバを置くことにしよう」
P「よいしょっと」ガタゴト
P「ほら、ルンバだ」
ゆかり「わあ、やりましたっ」
ゆかり「………」
ゆかり「あら? プロデューサーさんは今ルンバを買うことを決めたのに、なぜもうここにルンバが?」
P「俺が利用しているウサミン星の通販は注文から5秒で品物が届くんだ」
ゆかり「5秒……すごいですね。ウサミン星人さんの技術は地球よりもずっと進歩しているということ――」
P「いやいや、冗談だから信じるなよ?」
P「実はな、俺も前々からルンバを置こうと考えていたんだ。それで、ちょうど今日に、注文した商品が事務所に届いたというわけだ」
ゆかり「そうだったんですか……でもそうなると、先ほど『ルンバを置くつもりはない』と言ったのは」
P「ゆかりがあんまりルンバを推すもんだから、どれくらい気合いが入っているのかを確かめたかったんだ」
ゆかり「なるほど、そのような考えがあったんですね。納得しました」
ゆかり「でも、嘘はよくないですよ?」
P「ははは、ごめんごめん」
数日後
ルンバ「ウイーンウイーン」
ゆかり「ふふっ。今日もルンバは頑張ってくれていますね」
薫「ルンバかわいい!」
ゆかり「ですよね。そこで今日は、私の家からもう一台ルンバを持ってきちゃいました♪」
仁奈「おおー!」
ルンバ1「ウイーン」
ルンバ2「ウイーン」
薫「あははっ、いっしょにおそうじしてるー!」
ゆかり「まるでじゃれあっているみたいです」
仁奈「Pルンバとゆかルンバ、仲良しでごぜーます!」
ゆかり「Pルンバとゆかルンバ?」
仁奈「こっちがPが買ったルンバだからPルンバ。そっちがゆかりおねーさんが持ってきたルンバだからゆかルンバですよ」
ゆかり「なるほど。よくわかりました」
ゆかり「仲良し、ですか……うふふ」
P「ルンバは結構いろんな子に好評みたいだな。よかったよかった」
友紀「ルンバ、ルンバ……うっ、頭が」
P「約一名謎の頭痛を覚えているが」
ゆかり「プロデューサーさん」
P「ん?」
ゆかり「思ったのですが……ルンバの上に乗ったら、楽しそうですよね」
P「ルンバに乗る?」
ゆかり「もちろん、体重的に不可能なのはわかっていますけれど……想像したら、なんだか愉快でした」
P「ゆかりがルンバに……」ホワホワホワ
ゆかり『わあ、あちらこちらに動き回ってすごいですっ』
ゆかり『あ、あそこにもホコリがあります! あっちにも! それー、吸いこんじゃえー』ウキウキ
P「さすがにこれは子どもっぽすぎるな……ないない」
ゆかり「?」
別の日
ゆかり「………」ペラ
P「ゆかりがまた熱心に本を読んでいる」
P「今日は何を読んでいるんだ?」
ゆかり「………」
P「………」
ゆかり「………」
ルンバ「ウイーン」
ゆかり「はっ、ルンバ……あ、プロデューサーさん。どうかしましたか」
P「ルンバで集中力が途切れたか」
ゆかり「そのようです」
ゆかり「……ところで、なぜルンバにキノコが乗っているのでしょう?」
P「さあ?」
ゆかり「プロデューサーさんにもわかりませんか……でも、かわいいです」
P「あんまりかわいいかわいい言われるもんだから、俺もそうなんじゃないかと最近思い始めた」
ゆかり「今回は、少年漫画を読んでいました」
P「少年漫画か。ちょっと意外だな」
P「ゆかりは読むなら少女漫画ってイメージだった」
ゆかり「確かに少女漫画も好きですけど……私だって、戦いのシーンとかはわくわくするんですよ」
P「『戦いのシーン』って言い方、なんかかわいいな」
ゆかり「そうでしょうか?」キョトン
ゆかり「……あ、そうです。この漫画の内容について、プロデューサーさんにお聞きしたいことが」
P「俺に?」
ゆかり「はい。このページなんですが」
ゆかり「主人公が、放課後に好きな女の子のリコーダーを見つめている場面……どうして彼は頬を染めて悶々とした様子なのでしょうか?」
P「何してんだこの主人公」
P「これはだな……簡単に言うと、間接キスを狙っているんだ」
ゆかり「間接……キス?」
P「好きな女の子のくわえたリコーダーを自分がくわえれば、間接的にキスをしたことになるだろう?」
P「ただそれを実行するのはためらわれるから、この主人公はリコーダーを見つめているだけで動けないというわけだ」
ゆかり「まあ。彼はそのようなことを考えていたのですか」
P「年頃の男子が思いつく、好きな子への変態行為の有名な例だからな」
ゆかり「好きな子への、行為……」
ゆかり「………」
P「ゆかり?」
ゆかり「プロデューサーさん。これ、私のフルートですけど……くわえたいですか?」
P「……は?」
P「いや、その……そもそも俺は好きな子のリコーダーくわえたい派じゃないし。それに、今のは結構とんでもない発言だぞ」
ゆかり「………」キョトン
ゆかり「………」←熟考
ゆかり「………!」←気づいた
ゆかり「わ、私ったら、はしたないことを……どうかしていました、忘れてください!」アワアワ
P「無自覚だったか。やっぱり天然だな」
ゆかり「は、恥ずかしいです」カアァ
ルンバ「ウイーンウイーン」
ゆかり「あ……プロデューサーさん。今度はルンバが眼鏡をかけています」
P「おいおい、話を逸らすならもう少しうまく……ホントにかけてるわ」
ゆかり「おしゃれですね。誰が掛けさせてくれたんでしょう」
P「そりゃあお前、どうせあの眼鏡大好きっ子が眼鏡の布教のために」
マキノ「このあたりで私の眼鏡を見なかったかしら? ちょっとその辺に置いていた間に忽然と姿を消したのだけれど」
P「と思ったら予想外の出どころだった」
ゆかり「外した眼鏡をルンバの上に置いてしまったんですね」
メガルンバ「ウイーン」
マキノ「裸眼だからよく見えないけれど、そこの自律運動物体が私の仕事道具を奪ったという認識でいい?」キッ
P「なんか警戒態勢とってるけど、君がうっかりルンバの上に眼鏡置いただけだからな」
また別の日
ルンバ「ウイーンウイーン」
P「なあ、ゆかり」
ゆかり「はい?」
P「どうしてルンバの上にラブレターが乗っているんだ?」
ゆかり「ラブレター? わあ、本当ですね。ハートマークのシールがついています」
ゆかり「プロデューサーさん宛てでしょうか」
まゆ「誰からの手紙なんでしょうねぇ」
P「すごく丁寧に紅いリボンで包まれているところから、差出人はなんとなく特定できるんだが」
ゆかり「ルンバの上に乗せて届けるなんて、きっと送り主は素敵な発想の持ち主の方に違いありません」
まゆ「ゆかりちゃんもそう思いますか? ふふ、うれしいです。素敵ですよねぇ」
ゆかり「ですね」
まゆ・ゆかり「ねー♪」
P「全然共感できないけど俺がおかしいのか……?」
コメント一覧
-
- 2015年11月11日 21:45
- まゆとゆかりが仲良いとか俺得だわ
-
- 2015年11月11日 21:51
- このルンバインテル入ってる
と思ってたら池袋博士作成のAIだったか
あ、ゆかりさんは可愛かったです
ちなみにフルートは咥えるものではないです
-
- 2015年11月11日 21:53
- 和んだ
-
- 2015年11月11日 21:54
- まゆが重いだって?確かめてあげるから僕の上に乗ってごらん!ゴロン
-
- 2015年11月11日 21:55
- フルートをどうやってくわえるねん。
あれラムネ瓶とかで音を出すのと同じ仕組みな楽器やから、くわえるとこなんて無いで
-
- 2015年11月11日 21:55
- ※4
(かな子が落ちてくる音)
-
- 2015年11月11日 22:02
- 5
別に咥えられるが
-
- 2015年11月11日 22:04
- いんだよこまけぇこたあ
-
- 2015年11月11日 22:05
- ※6(ポッキーが)美味しいから大丈夫だよ
-
- 2015年11月11日 22:09
- ※6
間違いなくM8クラスの地震が起きるから不穏な事はやめーや
-
- 2015年11月11日 22:13
- バッカじゃなかろかルンバ
-
- 2015年11月11日 22:15
- ※2
わた、春香さんの愛機がどうかしましたか?
※4
いや、まゆの重さは未亡人とかわかるわとかるーみんの系統
三村とか実体重チョイノリ二台分ぐらいありそうな重さではない
-
- 2015年11月11日 22:18
- ※6
スカイドンかな?
-
- 2015年11月11日 22:26
- ルンバに乗って移動するアイドルがいるはずないだろ!
-
- 2015年11月11日 22:37
- ※1
どっかのPの動画では毎回ゆかりのせいでまゆが響子にえらい目にあわされたりして折るがなww
-
- 2015年11月11日 22:40
- ※5
こないだ某動画でフルートくわえるどころか食ってるのもあったし美味しいから大丈夫だよ
-
- 2015年11月11日 22:48
- このハムスターちょっと臭くね?
-
- 2015年11月11日 22:49
- ルンバの上にイチゴパスタが
-
- 2015年11月11日 22:50
- ゆかりちゃんかわいい
-
- 2015年11月11日 22:56
- 時子様のルンバ調教術すごい
-
- 2015年11月11日 23:18
- ユッキ…もう替わったから大丈夫だよ…たぶん
-
- 2015年11月11日 23:27
- そういえばアイマスのSSでルンバが凄い事になるのがあったなぁ
-
- 2015年11月11日 23:44
- 晶葉「因みに興が乗ってこんな物も作ってみた」
M・O(モー)「MO!」ピリリリ←スキャン中
ヒョウくん「…」←『外来の汚染物質』
M・O「MO!?MOー!MOー!」チュイイン!←回転ブラシ起動
晶葉「潔癖すぎるのが少々欠点だが便利だぞ?」
-
- 2015年11月11日 23:54
- マキノがちょい出てるだけで幸せ
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