フェイスブックのプロフをトリコロールにしなかったばかりに…
会計士のサイモン・ウィリアムズさん(37)がフェイスブックのプロフィール写真をトリコロールにしなかったばかりに仲間内でISIS親派と疑われエラい目に遭っている。友人らが言うには、パリ同時多発テロ犠牲者に支援を表明できるようになって48時間も経つのに、ウィリアムズさんは未だに頑としてアンチ・トリコロールを通しているというのだ。
同僚のひとりはこう語る。
「現段階ではまだフランス人嫌いで拒否してるのか、ISIS好きで拒否してるのか判然としないが、どうせ2つに1つだろう。他には考えられない」
「ISISを撲滅したければプロフィール写真を変える、それ以外に奴らを倒す方法はない」
「なんであんなに堂々とプロフィール写真をトリコロールに変えないでいられるのか、まったく理解できない。まあ、そんなこと言ったらあのテロリストの連中だって何考えてるかわからないんだけどね」
「ダーイッシュ(自称イスラム国)の状況は複雑で、一般人に細かい話はさっぱりわからんが、これだけはハッキリわかる。自分と同じにしない人はISISが人を殺しても構わない人、勝ってほしいと思ってる人なのだ」
フェイスブック写真の今の状況とダーイッシュをサポートする理由について、渦中のウィリアムズさんに説明を求めてみたところ、「週末はずっと不在だったっつーの、勘弁してくれよ」と話していた。
ははは。UKの風刺ニュースサイトNewsThumpなので英国ジョークですけど、現実にありそうで怖いな。トリコロール化に関しては、次のAFP記者のような意見もありますし…。
フェイスブックがトリコロールやるのはいい。でもだったらなぜレバノン、ロシア、トルコの旗はやらないんだ? シリアだってイラクだって他だって - @JeromeTaylor
確かにね…。
ISISのテロで亡くなった人は、2014年1-8月イラクだけで8,493人、負傷1万5782人、家を失った人は180万人以上もいます(国連調べ)。今年7月にもラマダン明けのバグダッド近郊の祝祭を襲った爆弾テロで120人以上が死亡、160人以上が負傷しています。
シリアでは、ISISに蜂起したスンニ派シャイタト部族700人が処刑されました。
トルコは、先月11日に首都の平和集会の爆弾テロで100人以上が死亡。
エジプト上空では、先月31日ロシア旅客機墜落で乗客乗員224名全員が死亡。
ベイルートは、パリ同時多発テロ前日に商店街を襲った2つの自爆テロで少なくとも43人が死亡しています。ベイルート市内の医師Elie Faresさんはこう嘆いていますよ。
今日パリで罪もない市民128人(129人)が死んだ。昨日はベイルートで罪もない市民45人が死んだ。
僕の国の人が死んだときには、名所を国旗色にライトアップする国なんてひとつもなかった。どうでもいいことだが、フェイスブックは安否確認ページも作ってくれなかった。しょうがないからここに書いておいてやるよ。ベイルートの全テロ攻撃をサバイブして、今日も無事生きてる。
僕の国の人が死んだときには、世界中が喪に服することもなかった。世界のニュースサイクルでは、自分には関係ない地球の「あの辺」の話なのだ。
こうした声を受け、パリ出身アーティストのCharlotte Farhanさんは「フランス人だけど、ほかの国の人にフェアじゃないからトリコロールにはしない。彼我の区別よくない」宣言し、いいねが14万件以上ついてます。
I won't be changing my profile to the French flag even though I am French and from Paris. The reason for this is that if...
Posted by Charlotte Farhan on Saturday, November 14, 2015
急にほかの国も気になりだした方は、NYタイムズで地図とタイムラインをどうぞ。
source: News Thump, A Separate State of Mind, Charlotte.farhan
(satomi)