転載元:ヤムチャ「プーアル! プロレス団体がピンチだぞ!!」

1: 名無しさん 2015/08/07(金) 22:02:12 ID:A1H4O0HY

ヤムチャ「さぁさぁ、ドカンドカンといこうっ……! どんどんどんどん、ドカンドカンとぶん投げていこうっ!」ムクッ


ワー! イケー! ヤムチャー!

実況「そしてヤムチャが立ち上がってくるっ! 流れを変えてきたかぁ!? さぁさぁ、ヤムチャがいくぞいくぞっ!」


ヤムチャー! ヤムチャー!

ヤムチャ(どうせ、本田さん相手には投げられねぇんだ……だったら、ここで……投げまくっちまおうっ……! ディージェイ相手に使い切ったって構わねぇだろうっ……!)

ディージェイ(何で、Mr.ヤムチャはこんなに大きな声援が貰えるんだろう……?)

ヤムチャ「さぁ、起きろっ……! ディージェイっ……!」ググッ

ディージェイ(……羨ましいな)ムクッ


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、そしてここでディージェイも起き上がってくるっ……! だが、ヤムチャは腰を落とし、そんなディージェイに狙いを定めているっ!」


ディージェイ(悔しいな……ミーへの声援が、取られちゃったよ……それに、もうミーの出番も終わっちゃう……)

ヤムチャ「さぁ、いくぜっ! うおおおぉぉっ……!」ダダッ




2: 名無しさん 2015/08/07(金) 22:07:14 ID:A1H4O0HY

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体から俺にオファーが来たぞ!」
【前編】【中編】【後編】

ヤムチャ「プーアル!俺はプロレス団体に就職して頑張るぞ!」
【前編】【後編】

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体に就職したのは失敗だったぞ!」
【前編】【中編】【後編】

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体でやっていくのは難しいぞ!」
【前編】【後編】

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で少し上手くやれてきたぞ!」
【前編】【中編】【後編】

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で人間関係も良くしていくぞ!」
【その1】【その2】【その3】【その4】

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体がピンチだぞ!」
【!】【!!】





1




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4: 名無しさん 2015/08/07(金) 22:15:45 ID:A1H4O0HY

ヤムチャ「コイツもっ……しっかり受け身とれよっ……! ディージェイっ……! 怪我すんぞっ……!」ガシッ

ディージェイ「それくらい、わかってるよっ!」

ヤムチャ「なら、よしっ……! だああぁぁっ……!」ググッ


ワー! ワーワー!

実況「ヤムチャは勢いよく、ディージェイの懐へと潜り込むっ! そして両太腿を抱え、持ち上げていったぁ!」


ヤムチャ「いっくぜぇっ……!スパインバスターだっ……! でええぇぇやっ!」ドシーンッ

ディージェイ「……ぐああああぁぁっ!」


ワー! ワーワー!

実況「そのままディージェイの身体を正面へと叩きつけていったぁ!」

フェイロン「いいですね」

実況「ここはスパインバスターっ! ヤムチャがディージェイをなぎ倒すっ!」




5: 名無しさん 2015/08/07(金) 22:25:42 ID:A1H4O0HY

ダルシム「よしよし、いいぞっ! ヤムチャ君っ!」パチパチ

本田「でぇぇいっ! 馬鹿垂れがっ……! さっきまでの勢いは何処に行ったんやぁ!? しっかりせんかいっ!」バンバン


ワー! ワーワー!

実況「コーナーのダルシムも乗ってきたかっ!? 手を叩くっ! 本田は歯がゆい表情をしているか!? コーナーポストをバンバン叩いているっ! 対照的な二人っ!」

フェイロン「リングの熱気がこちらにも伝わってきますね」

実況「リング上では、熱い熱い男の戦いが繰り広げられているっ! 炎天下の四角いジャングルっ!」


ヤムチャ「ドカーン、一発目だ……だけど、まだまだ終わらせないぜ……?」ググッ

ディージェイ「……うぐぐ」

ヤムチャ「……寝てんなよ? 一緒に起きようぜ? なっ?」ムクッ

ディージェイ「……ううっ」ムクッ


実況「おぉ〜っと、ヤムチャはディージェイの頭部を掴み、そのままディージェイを引き起こしつつ起き上がっていくっ! まだいくか? まだ、いくのか!?」

フェイロン「まだまだ、狙ってますね」




6: 名無しさん 2015/08/07(金) 22:28:28 ID:qmWcAg76

そうだよDJ、人のせいじゃなく悩んで考える事が大事なんだ
がんばだぞ




8: 名無しさん 2015/08/07(金) 22:38:51 ID:A1H4O0HY

ヤムチャ「もう一丁っ……! ぶん投げてやるっ……!」

ディージェイ(スープレックスかな……? スープレックスなのかな……?)


実況「さぁ、そしてヤムチャはディージェイの正面から、その股下に手を差し伸ばしていくっ!」


ヤムチャ(ここっ……! ボディスラムじゃ、絶対足りない場面っ……! サガットさんみたいな、特別なボディスラムでいきたい場面っ……!)

ディージェイ(ミーは打撃が多かっただろ……? それで……Mr.ヤムチャに多いのはスープレックスだ……)

ヤムチャ(……あれっ? 前のコイツとの試合、確かこんな事思って、ウルフバスターがで出来たいうな記憶が)

ディージェイ(違いはそこだけだなぁ……うん、そこだけだ……後は全てミーが勝ってる……)

ヤムチャ(……ハハハ、本当仕方ねぇ奴だな。こいつ相手にしちゃ、試合中に新しい投げ技開発していかないと間に合わねぇ。打撃攻撃は、取られちまうから)




10: 名無しさん 2015/08/07(金) 22:49:44 ID:A1H4O0HY

ヤムチャ「いくぜっ……! 特別なボディスラムっ……! コイツを持ち上げっ……!」ググッ

ディージェイ「……おおっ!?」

ヤムチャ「身体を捻って……遠心力をつけつつ……」ググッ

ディージェイ「……ワーオっ!」

ヤムチャ「叩きつけるっ……! おらああぁぁっ!」ドシーンッ

ディージェイ「……ぐわあああぁぁ!」


ワー! ワーワー!

実況「ディージェイの身体を持ち上げ……巻き込むように、自信の体重をも浴びせながら叩きつけていくっ! さぁ、投げていく投げいくっ! ここはパワースラムできたぁ!」


ヤムチャ(これならついでにフォールの体勢にもいけるっ……! 素晴らしいっ! 名前つけるなら『ウルフ・スラム』って所かぁ!?)

ダルシム(おっ、ヤムチャ君のパワースラムは初めて見るな……サガット君にでも教えてもらったのかな……?)

ヤムチャ「さぁ、レフェリーっ! フォールだっ! カウント取って下さいっ!」

ダン「オーケー! 任せて起きなっ!」


実況「さぁさぁ、そのままヤムチャはディージェイの身体に覆い被さり、フォールの体勢っ! フォールの体勢だっ! パワースラムでフォールにいったぁ! さぁ、どうだっ!?」




11: 名無しさん 2015/08/07(金) 22:56:46 ID:A1H4O0HY

ダン「ワンっ……!」

ワー! ワーワー!

ダン「ツーっ……!」

ワー! ワーワー!

ダン「……スリ」

本田「まだ、ワシが生き残っとるっ! 忘れたとは言わせんぞっ! よいしょお〜!」ドスッ

ヤムチャ「……うげっ!」

ダン「カット成立だっ! カット成立っ! まだ決まっちゃいねぇぞっ!?」


実況「おぉ〜っと、しかしここは本田がリングインしてカットしていきますっ!」

フェイロン「いい流れでしたけどね。そうです、本田選手がまだ生きています」

実況「こ〜れは、先程フェイロンさんがおっしゃっていた事ですね?」

フェイロン「はい、そうです」




12: 名無しさん 2015/08/07(金) 23:07:08 ID:A1H4O0HY

本田「ワシの存在を忘れとるんやないでぇ!? さぁ、勝負じゃあ!」ズガズガ

ダン「ハイハイ……ストップ、ストップ……カットが終わったのなら、下りましょう……」

本田「……な〜んで、止めんのじゃあ〜い!?」

ダン「……騒ぎはコリゴリだからです。さぁさぁ、下がって下がって」


実況「本田はそのままヤムチャに向かって……あっ、いや、レフェリーに止められました! レフェリーが本田を下がるよう、制しています!」

フェイロン「まぁ、本田選手は試合前からヤムチャ選手に、かなりの興味を持っていたみたいですからね。ここで終わるのは本田選手的にも、納得がいかないでしょう」


本田「そんな事言うたって……このままじゃ、試合が終わってしまうわっ! ワシの出番がないまま終わってしまうっ!」

ヤムチャ「おいおい……本田さん、本田さん……」

本田「なんじゃいっ!?」

ヤムチャ「安心しろよ……忘れてねぇよ、こっちだって……あんたをぶっ飛ばす約束をな……」




13: 名無しさん 2015/08/07(金) 23:20:36 ID:A1H4O0HY

ヤムチャ「今のあんたは試合権がない……俺とやり合うのなら……ディージェイとあんた……」チョンチョン

実況「さぁ、ここでヤムチャが起き上がり……ディージェイと本田を順々に指を指して……」


ヤムチャ「交代してきな……」クイクイ

実況「おぉ〜っとっ! ここで指を立ててクイクイと捻るように動かしていくジェスチャーっ! これは……交代してから来いという事でしょうっ! ヤムチャはそう言っていますっ!」


オー! オーオー!

ヤムチャ「交代の隙は……敢えて与えてやる……俺だって、あんたから勝って……ちゃんと力を見せつけてやりたいからな……」サッ

本田「……ほ〜う、余裕ぶっとるのぉ? しかし、身の程を知らん若造に身を持って教えてやるのもベテランの務めじゃあ!」

ディージェイ(あ〜あ、Mr.本田も出てきたや……本当の本当に終わりだ……ミーはいつまでダウンしてればいいんかな……?)


オー! ヤムチャ、イイジャネーカー! ホンダモ、ヤッチマエー!

実況「おっとおっとおっと!? 自軍コーナーの方へと下がっていきます! 引き下がっていきますっ! まさかここでダルシムと交代か!?」

フェイロン「いや〜、ないでしょう……だって……」




16: 名無しさん 2015/08/07(金) 23:33:06 ID:A1H4O0HY

ダルシム「……大丈夫かね?」

ヤムチャ「はぁっ……はぁっ……思った以上に、ディージェイ相手に苦戦したって感じっすかね……? でも、なんとか……」


実況「おぉ〜っと、エプロンサイドのダルシムは……完全に腕組みっ! タッチ拒否っ! タッチをする気が一切ありませんっ!」

フェイロン「ヤムチャ選手と本田選手……やっぱり、ここの戦いは見たいんじゃないですかねぇ?」


ダルシム「私は一切、助太刀せんぞ……? 君自信の力で……本田と場内の皆さんに見せつけてやれ……」

ヤムチャ「はぁっ……はぁっ……1ラウンド目とはもう、違いますよ……今の勢いは完全に俺でしょう……」


実況「さぁ、今の間に膝に手を起き、呼吸を整えていくヤムチャっ! ダルシムや険しい表情でそれを見ていますっ!」

フェイロン「さっきの本田選手のカットの時……ダルシム選手は見ていただけですからね?」

実況「あ〜、そういえばダルシムは入ってきませんでしたね?」

フェイロン「これ、チームとしての意思は……もう決まってるんでしょう」

実況「ヤムチャに本田に負けたまま終われないっ! ダルシムも、それを望んでいると!」

フェイロン「はい」




19: 名無しさん 2015/08/07(金) 23:43:53 ID:A1H4O0HY

本田「フン、その余裕……奢り……ワシが打ち砕いたるわ……そういう事ならワシも下がったる……オイ、レフェリー! ワシは下がるっ! あんたがディージェイを起こせっ!」


実況「さぁ、そして本田もコーナーへと一度引き下がっていきますっ!」

フェイロン「タッチを受ける為に待機しに行きましたね」


ダン「ディージェイ、ディージェイ……待たせて悪かったな……もう起きていいぞ……? お前は起きたら……」ボソッ

ディージェイ「わかってるよ。ミーの出番はお終いだ……でしょ……?」ムクッ

ダン「おっ……! そうだよそうだよ……! うわ〜、ディージェイ君、凄〜いっ! 」ボソッ

ディージェイ「あ〜あ……ミーの活躍……誰も見てくれてないんじゃないかな……悔しいなぁ……」フラフラ


実況「レフェリーに声をかけられ……ディージェイも起き上がりましたかね?」

フェイロン「そうですね。もう彼もきっと限界でしょう」

実況「これはもう交代でしょう。あっ、どうやらその通りっ! ディージェイはフラフラと自軍コーナーへと戻りますっ!」




22: 名無しさん 2015/08/07(金) 23:55:31 ID:A1H4O0HY

ディージェイ「あ〜あ……」フラフラ

キョウノ、オマエハ、ナントナクヨカッタ、キガスルゾー!

ディージェイ「……ん?」

イツモ、ソノチョウシデヤレバ、イインダヨー! ディージェイ!

ディージェイ「……何だ?」

ヨカッタヨカッタ! ディージェイ! ディージェイ!

ディージェイ「……ワオ」

パチパチ……パチパチ……


実況「おっと、ここでフラフラと自軍コーナーに戻るディージェイに対して、場内から拍手が起こります! まぁ、ディージェイも……今回の試合はよくやったんじゃないですかね?」

フェイロン「そうですね。一時は空手軍団のヤムチャ選手を手玉に取るような動きを見せましたし……よかった部分も、ありました」


ディージェイ(ミーの活躍……ちゃんと見てくれてる人、いたんだね……ありがと……)スーッ


パチパチ……パチパチ……

実況「ディージェイは場内の拍手に応えるように、力なく……だが、しっかりと右腕を挙げました!」




25: 名無しさん 2015/08/08(土) 00:06:44 ID:???


ディージェイが成長の兆しを見せたのが良かった




30: 名無しさん 2015/08/08(土) 00:14:03 ID:???

ディージェイ頑張れ!




31: 名無しさん 2015/08/08(土) 00:18:41 ID:90MIqgG2

乙!
ディージェイにも光明が見えてきたか




41: 名無しさん 2015/08/08(土) 22:00:59 ID:vFDJVKcs

ディージェイ「……交代だよ、Mr.本田」パシッ

本田「拍手貰えてよかったのぉ。せやけど、日々精進や……ここから、しっかりしていけ」パシッ


実況「さぁそして、そのままその手を下ろしつつ、本田が差し伸ばす手を弾いていったぁ!」

フェイロン「さぁ、本田選手に交代しましたね」

実況「ここで試合権が、再び本田へと移ったぁ! 試合権は本田っ! 本田ですっ!」


ダルシム「……来るぞ。ヤムチャ君」

ヤムチャ「ええっ……さぁ、最後のもう一踏ん張りだっ……!」

本田「よっしゃよっしゃっ! いこかいこかっ……! スモウファイターの力を思い知らせたるっ!」ノッソッ


実況「さぁ、ここで本田がロープを潜ってリングイーンっ! そして、ヤムチャもそれを迎え討つように、顔を上げたぁ!」

フェイロン「さぁ、試合もそろそろ大詰めじゃないですかね!?」




42: 名無しさん 2015/08/08(土) 22:10:44 ID:vFDJVKcs

ワー! ワーワー!

本田「さぁ、いくぞ小童がぁ!」ズガズガ

ヤムチャ「第二ラウンドだっ……! 今度こそは、完全に……完全にぶっ潰してやるっ……!」ズガズガ


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、本田とヤムチャっ! 互いが互いの陣営から、ゆっくりとリング中央へ向かって歩みを進めていくっ! おぉ〜っとっ! お互い凄まじい形相だっ!」

フェイロン「ベテラン選手と若い選手のぶつかり合いです。技術・気力・そして勢いっ……! もう、全てが試されますっ!」

実況「……フェイロンさんは、どちらに分があると思われますか!?」

フェイロン「技術では本田選手……でも、ヤムチャ選手の勢いも捨てがたい……もうね、見えません……ここまで来ると見えません……」

実況「さぁ、どうなるどうなるどうなるっ!? 今、互いの距離が近づいていくっ!」




43: 名無しさん 2015/08/08(土) 22:20:39 ID:vFDJVKcs

ワー! ワーワー!

ヤムチャ「あんたは受けるタイプっ! 俺は攻めるタイプだっ! だったら、正面からいってやるよっ! あんたも、それがお望みだろっ!?」

本田「勿論じゃあっ! さぁ、来いっ!」ガバッ

ヤムチャ「うるあああぁぁっ!」シュッ


ワー! ワーワー!

実況「先に仕掛けたのはヤムチャァっ! 力強い蹴りを本田の肩口辺りに打ち込んでいくっ!」

フェイロン「キレのある、強い蹴りですね。やっぱり勢いがあります」


ワー! ワーワー!

本田「フンガァ! どうしたどうしたぁ!? そんなもんかぁ!?」

ヤムチャ「こんなもんなワケないだろがっ……! 正面から……」グルグル

本田「……なら、もっと見せてみろっ!」

ヤムチャ「完膚なきまで、叩きのめしてやるんだよっ……! だあぁっ!」ガスッ

本田「……ぐがっ!」


実況「さらにヤムチャは仕掛けるっ! 右腕をグルリと回して……そして本田の顔面にエルボーを振りかざしていったぁ! 本田の頭部が揺れるっ!」




44: 名無しさん 2015/08/08(土) 22:31:13 ID:vFDJVKcs

ワー! ワーワー!

ヤムチャ「ラッシュで力押しだっ! ハイヤァ!」ドスッ

本田「……くおっ!」ヨロッ


実況「ヤムチャは本田の牙城を打ち砕きにかかるっ! お次は両手での掌底っ! 本田に打ち込み、その巨体を突き飛ばしたか!?」

フェイロン「いや〜、相手に合わせた戦いが出来る選手ですねぇ、ヤムチャ選手は……」

実況「……フェイロンさん、と言いますと? あっ、おっとおっと!」


ヤムチャ「そ〜らっ!」フワッ

本田「……くっ!」

ヤムチャ「側頭部に喰らいなっ! だあぁっ!」シュッ

本田「くっ……! ここはブロックじゃっ……!」


実況「距離を取ったと思ったら……すかさず詰めていくっ! ヤムチャはフワリと飛び込みながらのハイキックっ! 頭部を狙ったか!? しかし、ここは本田がなんとか両腕でブロックっ!」

フェイロン「え〜、続けていいですかね……?」

実況「フェイロンさん、どうぞどうぞどうぞっ! おぉ〜っと、ヤムチャはまだ仕掛けるまだ仕掛けていくっ!」




45: 名無しさん 2015/08/08(土) 22:42:11 ID:vFDJVKcs

ワー! ワーワー!

ヤムチャ「逆側空いたんだよっ……! それが狙いだっ……! ホラっ……!」ガスッ

本田「……くあっ!」


フェイロン「え〜……先程、ヤムチャ選手は……」

実況「フェイロンさん、ゆっくりで構いませんよ!? 距離を詰めたヤムチャは、左のエルボーっ! ガードの開いた部分にすかさず打ち込むっ!」


ワー! ワーワー!

ヤムチャ「崩れてきたんじゃねぇのか、本田さんよぉ……? ハイッ、ハイッ……!」ビシビシ

本田「くあっ……! くあっ……!」


フェイロン「あっ、はいっ……! ヤムチャ選手には、ディージェイ選手相手には、重い投げの連続で攻めていましたが……」

実況「本田相手にはそうはいかないっ……! さぁ、右・左と本田の頬を張っていくっ!」




47: 名無しさん 2015/08/08(土) 22:48:31 ID:vFDJVKcs

ワー! ワーワー!

ヤムチャ「そ〜らっ……!」クルッ

本田「……ぬっ!?」

ヤムチャ「その腹に喰らいなっ……! うるぁっ!」ドスッ


フェイロン「本田選手相手には、こういった戦い方の方が有効だと理解しているわけですね。先程のディージェイ選手とは、また別の戦い方を見せてきました」

実況「なるほどっ! ここでターンしつつのスピンキックっ! その腹に打ち込んでいくっ!」


ヤムチャ「キツいの土手っ腹に打ち込めば、そりゃ頭も下がるっ……! 下がった所をっ……」ググッ

本田「……くあああっ!」

ヤムチャ「下から……カチ上げましょうっ……! よいしょ〜っ!」ゴスッ

本田「……ぬおおおぉぉっ!」




48: 名無しさん 2015/08/08(土) 23:03:09 ID:vFDJVKcs

ワー! ワーワー!

フェイロン「こういった、相手によって攻め手を変える事が出来る……そういった事が出来る選手……それは素晴らしい事だと思います」

実況「なるほど、相手の弱点を突く……それは、戦いの基本っ! さぁ、ヤムチャは下から……本田の顎をカチ上げていったぁ! エルボーっ!」

フェイロン「ですがっ……!?」


ヤムチャ「……ローキックだっ!」シュッ

本田「くっ……早いっ……!」


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、ローキックっ! ヤムチャの打撃のラッシュラッシュっ! 続けてどうぞどうぞ!?」

フェイロン「これって、ある意味本田選手の一番得意な戦い方でもあるんですよ?」

実況「……と、言いますと?」




49: 名無しさん 2015/08/08(土) 23:13:20 ID:vFDJVKcs

ワー! ワーワー!

ヤムチャ「完全に押せ押せムードだっ……! そらそら、いくぜっ……!」クルッ

本田「……そこじゃあっ! フンっ!」ガシッ


実況「さぁ、ヤムチャはクルリと回転してのっ……!」

フェイロン「先程のヤムチャ選手と同じですよ……耐えて耐えて、大きい投げで返す……これは本田選手の一番得意な手です……あっ、ホラ! 掴んだっ!」

実況「おぉ〜っと! 本田がよく見ているっ! よく見ている! ヤムチャのターンに合わせて……その背後を掴みにいったぁ!」


ヤムチャ「何っ……! しまったっ……掴まれたっ……!?」

本田「やるのぉ……結構、ギリギリやったで……せやけど、掴めばこっちのもんやっ!」ググッ


実況「フェイロンさんの読みが的中っ! 本田はジッと反撃のチャンスを待っていたぁ! ヤムチャの背後を掴み、持ち上げていくっ!」

フェイロン「……ここが経験なんですよ。ここが」




50: 名無しさん 2015/08/08(土) 23:21:04 ID:vFDJVKcs

本田「バックドロップじゃあっ! 沈めえええぇぇっ!」ズドーンッ

ヤムチャ「……ぐわあああぁぁ!」


実況「そのまま本田はバックドロップでヤムチャの身体をマットへとたたきつけるっ! ここが本田が上をいったか!? ヤムチャの掌で踊らされていたぁ!」

フェイロン「強いです……本田選手……非常に強いです……」


ヤムチャ「うるああぁっ! これしきで……やられるわけねぇだろがっ……!」ムクッ

本田「……なんじゃと!?」


オー! オーオー!

実況「おぉ〜っと、おぉ〜っとっ! だがしかし、だがしかしっ! ヤムチャはすぐ様起き上がるっ! 起き上がっていくっ! 投げた本田よりも早く立ち上がっていくっ!」

フェイロン「おぉ、勢いは止まりませんねぇ」




52: 名無しさん 2015/08/08(土) 23:29:10 ID:vFDJVKcs

ヤムチャー! イイゾイイゾー!

ヤムチャ「どうしたどうしたっ! そんなもんかぁ!? あぁっ!?」

本田「チィっ……! な〜んか、スイッチ入ったみたいやのう……コイツっ……!」ムクッ


実況「ヤムチャは吠えるっ! 本田に向かって吠えていくっ! さぁ、これは本田も予想外だったか!? 今、ヤムチャに視線を合わせつつ……起き上がっていくっ!」

フェイロン「も〜う、どうなるかわかりませんよ……」


本田「せやけど……ワシかて、とうにスイッチは入っとるっ……! うおおぉぉっ……! いくでええぇぇっ……!」ダダッ

ヤムチャ「……来いっ!」


実況「おっとっ! 本田が間髪入れずに突っ込むっ! 勢いに身を任せ……頭からヤムチャに突っ込んでいくっ!」

フェイロン「互いが互いに、一歩も引いてませんねぇ!」




53: 名無しさん 2015/08/08(土) 23:35:51 ID:vFDJVKcs

今日は短いけどここまで

それと多分書く機会もないだろうから、余談として

今日の解説元さんなら
「おっと、ディージェイ相手とはまた違う攻め方してきてるね。いいよいいよ」
「ただ、本田君にもこれがあるんだよ。我慢して待ってたね」

の二言で済ませてたと思う。フェイロンは凄く真面目なんだと思う




54: 名無しさん 2015/08/08(土) 23:38:09 ID:???

フェイロンはディージェイにもサービスしてやっていたのか…。
いいやつだな




68: 名無しさん 2015/08/09(日) 22:01:32 ID:uvYyCH.I

本田「スーパー頭突きじゃあ〜! どすこぉ〜いっ!」ググッ

ヤムチャ「……直線的なんだよっ! コラァ!」サッ


オー、オーオー

実況「本田がスーパー頭突きで突っ込んでいくっ! だが、これをヤムチャは避けていくっ! マタドールっ!」

フェイロン「ここに来て、互いの攻防が……早いですっ……!」


本田「くそっ……おっとととと……!」ピタッ

ヤムチャ「背後ががら空きだってのっ……! 本田ァ……!」ダダッ

本田「……ぬっ?」

ヤムチャ「……うるあっ!」ガシッ


実況「すかさずヤムチャは突っ込んでいくっ! 一気に距離を詰め、がら空きになった本田の背後を捉えたぁ!」

フェイロン「掴みましたね!」




70: 名無しさん 2015/08/09(日) 22:08:48 ID:uvYyCH.I

イケー! ヤムチャー!

ヤムチャ「チャンスはここだっ……! 正面突破っ……! うおおおぉぉっ!」ググッ

本田「……くおっ!」


実況「さぁ、背後を取ったヤムチャは……投げだっ! 投げを狙っているっ! さぁ、どうだっ! いけるかっ!?」

フェイロン「ど〜うなりますかね……?」

実況「力を込める込める込めていくっ! おっと、本田の体勢が崩れたか!? どうだっ!?」


本田「くそったれっ……! やらせはせんわっ……! どぉ〜りゃっ……!」ググッ

ヤムチャ「くっ……うおおっ……!」

本田「……だぁ〜りゃせいっ!」ズドーン

ヤムチャ「……くああぁっ!」


実況「あぁっ! ヤムチャは少々、手間取ったか!? すかさず本田が切り返していくっ! 背後を取ってるヤムチャを……無理矢理巻き込んで投げていったぁ! 強引な上手投げといった感じか!?」

フェイロン「返されましたか、ここは」




71: 名無しさん 2015/08/09(日) 22:23:25 ID:uvYyCH.I

ワー! ワーワー!

本田「さぁ、次の手じゃっ……!」ムクッ

ヤムチャ「これしきの事で……やられねぇっ……!」ムクッ


実況「すぐ様、本田は立ち上がるっ! 普段なスローリーな本田が、ここに来てエンジンをかけているっ!」

フェイロン「本田選手もいってますねぇ」

実況「しかぁ〜しっ! ここはすぐ様、ヤムチャも立ち上がってくるっ! ダメージも何のそのっ! 本田に負けじと立ち上がってくるっ!」


本田「させんわっ……! 寝とけっ……!」ドスッ

ヤムチャ「ぐ、ぐわっ……!」バタッ


実況「あっと! しかしそんなヤムチャの正面から……本田は蹴りを打ち込んでいったぁ! ダウンしていろと言わんばかりの、重い蹴りィ! その胸元に打ち込んでいくっ!」




74: 名無しさん 2015/08/09(日) 22:35:57 ID:uvYyCH.I

本田「ここで決めたるわっ! いくでぇ!」ググッ


オー、オーオー

実況「本田が右手を突き上げたぁ! 右手を突き上げたぁ! どうやら、何かを狙っているっ!」


本田「よいしょお〜! ぶち当てたるでえぇっ……!」ドスドス

ヤムチャ「うぐぐっ……早く起きねぇと……」


実況「そして本田はロープに走るっ! ドスドスと足音を立てながら……ロープへと走っていくっ!」

フェイロン「得意の百貫落としでしょうね。ここは……」


ヤムチャー! クルゾー!

本田「狙うでっ! 決めるでっ! ここで仕留めるでっ! よおおいしょおおっ!」ドスドス

ヤムチャ「いや、待てっ……! ここは無理に起き上がらなくてもいいんだっ……!」


実況「さぁさぁ、ロープの反動をつけた本田がやってきたっ! ヤムチャはまだダウンしているっ! 本田は狙いを定めているっ!」




77: 名無しさん 2015/08/09(日) 22:44:34 ID:uvYyCH.I

本田「そ〜れっ! 百貫落としィ!」ピョンッ


実況「さぁ、ダウンしているヤムチャに向かって、本田が高く飛んだぁ!」

フェイロン「百貫落としきました!」


ヤムチャ「やっぱりな……だが、そいつはもう見切っているっ……!」ゴロンッ

本田「と、見せかけての……」

ヤムチャ「……自爆しやがれっ!」


実況「おぉ〜っと、しかしヤムチャは見ているか!? よく見ているか!? 合わせるようにリングを転がるっ!」


本田「ここは、フライングスモウプレスじゃっ! これなら、狙いも定めやすいでっ!」

ヤムチャ「……あぁ?」

本田「ほぉ〜れっ! どすこぉ〜いっ!」ズドーンッ

ヤムチャ「ガッ……! ぐわあああぁぁっ!」




78: 名無しさん 2015/08/09(日) 22:48:57 ID:uvYyCH.I

実況「あぁ〜とっ! ここは本田も読んでいた読んでいたぁ!」

フェイロン「当ててきましたねぇ」

実況「本田は両腕を広げて表面から飛び込んでいくっ! ここは百貫落としではなく、フライングスモウプレスできたぁ!」

フェイロン「ヤムチャ選手が避ける事を……読んでました」

実況「本日の試合で、百貫落としは何度か避けられているっ! ここは本田も変えてきたっ! フライングスモウプレスでヤムチャの背中へと落下していったぁ!」


本田「ここはフォールにいきたい場面じゃが……コイツはうつ伏せじゃ……今は一秒たりとも惜しいっ……!」

ヤムチャ「あっ……ががが……」

本田「ここは腕じゃっ……! ソラっ!」シュルッ

ヤムチャ「……んあっ?」


実況「おっと、本田はそのままヤムチャの左手首を自身の左手で掴み、さらに自身の右腕をヤムチャ捉えたヤムチャの腕へと回して、手首を固めていくっ!」




79: 名無しさん 2015/08/09(日) 22:58:53 ID:uvYyCH.I

本田「そぉ〜れっ! ふぬぬぬぬっ……!」ググッ

ヤムチャ「いてててっ……! 何だ、この技っ……! いてててっ……!」


実況「本田はダブル・リストロックでヤムチャの腕を決めていったぁ!」

フェイロン「ガッツリ決まれば、一瞬で終わる技ですよ、これは」

実況「ロックの方は、如何ですかねぇ!? フェイロンさん?」


ヤムチャ「いでででっ……! 折れるっ……! 折れるってのっ……!」バタバタ

本田「折れたら大事やでぇ……? 折れへんうちに、ギブアップすんのも勇気や……」


フェイロン「完全……では、ないでしょうっ! でも、結構決まってるんじゃないですかね?」

実況「ヤムチャがもがくもがくっ! 腕を決められ……苦しそうにもがいていくっ!」




80: 名無しさん 2015/08/09(日) 23:07:08 ID:uvYyCH.I

ヤムチャー! シッカリシロー!

ダン「おい、どうするっ!? ギブアップか!? ギブアップするのか!?」

ヤムチャ「ギブアップはしねぇっ……! ギブアップはしねぇよ、この野郎っ……!」ジタバタ

本田「折れるでぇ……? ギブアップせんかったら……折れてまうでぇ……? ホラホラホラ……」ググッ

ヤムチャ「……ぐわあああぁぁっ!」


実況「今、レフェリーがヤムチャが確認を取っているっ! だが、ヤムチャは首を振ったぁ! まだ耐えているっ!」


ダルシム「……チィっ! くそっ!」ウロウロ

ディージェイ(Mr.ダルシムは動くのかな……? ミーはどうしよう……やっつけに行けばいいのかな……?)


実況「さぁ、これにはコーナーのダルシムも落ち着かない様子か!? おっと、そしてエプロンを移動するっ!」

フェイロン「ダルシム選手もたまらず、動いてきますね」




81: 名無しさん 2015/08/09(日) 23:15:10 ID:uvYyCH.I

ダルシム「全く……少しは落ち着けば、周りが見えるものなのに……この辺が若僧だな……」ウロウロ


実況「あっと、しかしダルシムは……リングインではなく……エプロンを移動していますっ!」

フェイロン「……カットではないんですね」


ダルシム「小便臭い若僧っ……! 何をしているっ! この馬鹿者がっ……!」

ヤムチャ「あぁ……!? 誰に口聞いてるんだっ! おっさんっ……!」ギロッ

ダルシム「こっちを見たな……? だが、見るのは私ではない……私の近くに何が見える……? さぁ、何が見えるっ……!?」

ヤムチャ「ロープ……ロープブレイクっ……! おいおい、ロープは結構近いぞっ!?」

ダルシム「君が転がった分だけ、ロープに近づいているっ! 何をしているっ! ロープブレイクはすぐそこだっ!」




82: 名無しさん 2015/08/09(日) 23:23:32 ID:uvYyCH.I

ダルシム「さぁ、こっちだっ……! こっちに来いっ! ヤムチャ君っ!」バンバン

ヤムチャ「オーケー、おっさん……ロープブレイクだ……逃げきってやるっ!」ズルズル

本田「平常心……という物は一番厄介じゃ……フン、ダルシムめ……」


実況「さぁ、ダルシムがロープを叩き、ヤムチャを呼び寄せるっ! ロープブレイクを狙えと呼びかけているっ! ヤムチャは這いずりながら、ロープへ移動するっ!」

フェイロン「ロープまで遠くはない位置ですね」

実況「この辺り、ダルシムはカットにはいかず、セコンド的な動きっ! ここはヤムチャの粘りに任せますっ!」

フェイロン「まぁ、スタミナ切れってのもあるんでしょうけどね……やっぱり……」

実況「……やっぱり?」

フェイロン「本田選手とヤムチャ選手の戦いの邪魔をしたくないんでしょうね。ヤムチャ選手の事を信じているんでしょう」




83: 名無しさん 2015/08/09(日) 23:28:46 ID:uvYyCH.I

ディージェイ(Mr.ダルシムが動いてるなら……ミーも何かしなきゃ……ミーも何かしなきゃいけないよ……)


ヤムチャー! ロープダー!

ダルシム「そうだ、こっちだっ! 早く来なさいっ!」バンバン

ヤムチャ「うおぉぉっ……! わかってるぜ、おっさんっ……!」ズルズル


実況「さぁさぁ、ロープブレイクを狙う! ロープブレイクを狙っていくっ! ゆっくりと……だがしかし、確実にロープに近づいていくっ!」

フェイロン「ここは逃げ切りたいですねぇ」


ディージェイ(でも、Mr.ヤムチャは今必死だ……ミーがリングインしたら……きっと、怒られちゃうよね……?)


ヤムチャ「ふぬぬぬぬっ……後、ちょっとっ……! 後、ちょっとだっ……!」ズルズル

本田「くそったれっ……! 粘るな……だが、ロープまではいかせんっ……! ここで決めるっ……! ふんがあああぁぁっ!」ググッ

ヤムチャ「ぐわあああぁぁっ……! くそっ、後ちょっとなんだっ……! ここで諦めねぇぞっ!」


ディージェイ「……頑張れっ! 皆、頑張れっ!」バンバン




114: 名無しさん 2015/08/11(火) 22:01:46 ID:dIonNT3Q

本田「よっしゃ、任せとけディージェイっ……! ここで仕留めきれれば、ワシらのチームの勝ちじゃっ……! ふんぐぐぐっ……!」ググッ

ヤムチャ「負けねぇぞ、この野郎っ……うおおおぉぉっ……!」ズルズル


ヤムチャー! ヤムチャー!

実況「ディージェイも疲れた身体に鞭を打ち、ここで本田にエールを送るっ! コーナーポストをバンバンと大きく叩き、煽っていくっ!」

フェイロン「本田選手が仕留め切るか……それとも、ヤムチャ選手が粘りを見せるか……さぁ、どうでしょう!?」

実況「大きな大きな勝負所っ! さぁ、どうなる!? 本田のダブル・リストロックっ!」


ディージェイ「頑張れっ! 頑張れっ!」バンバン

ダルシム「彼はこんな所では終わらないっ! 皆、ヤムチャ君に力を与えてやってくれっ!」パチパチ




115: 名無しさん 2015/08/11(火) 22:07:24 ID:dIonNT3Q

ヤ・ム・チャ ! ヤ・ム・チャ !

ヤムチャ(ここだぁ……! 皆の声援っ……皆の期待っ……! それが、今ここで俺に集まって来ているっ……!)

本田「仕留めきるっ……! ふんぐぐぐっ……!」ググッ

ヤムチャ「俺の背にかかる期待にっ……! ここで応えてみせるっ! うるあああぁぁっ!」ズルズル


ワー! ワーワー!

実況「ここでヤムチャも力を振り絞るっ! 力強く這いずりながらも、本田の身体ごとロープへと這いずっていくっ!」


ヤ・ム・チャ ! ヤ・ム・チャ !

本田「くああっ……くそったれがっ……!」

ダルシム「よしっ、ヤムチャ君っ! もうロープは目の前だっ! 手を伸ばせっ!」

ヤムチャ「ああっ、おっさんわかってるよっ……!」ググッ


実況「ロープまで20cm……10cm……! さぁ、ロープはもう目の前だっ!」

フェイロン「ここは、ヤムチャ選手……粘りを見せてきましたね!」




116: 名無しさん 2015/08/11(火) 22:14:46 ID:dIonNT3Q

ヤムチャ「ふるあっ! これでロープブレイクだっ!」ガシッ

本田「……くっ!」


ワー! ワーワー!

実況「ここでヤムチャの腕がガッチリとロープへ伸びたぁ! サードロープをその拳掴んだぁ!」

フェイロン「ロープブレイクです! 耐えましたっ!」

実況「ここは耐え切ったっ! 凌ぎ切ったっ! 逃げ切ったっ! ロープブレイクっ! ロープブレイクですっ!」


ダン「ロープブレイクだな、よしっ! 本田ァ、ロープブレイクだっ! 離せっ!」

本田「……チィっ! わかっとるわっ!」パッ

ヤムチャ「離してもらえりゃ……もう、こっちのもんだっ……! 超ヤムチャモード……突入したぜっ……!」


実況「さぁさぁ、レフェリーが本田を止めるっ! 本田は掴んでいた腕を、今離しましたっ!」




117: 名無しさん 2015/08/11(火) 22:21:54 ID:dIonNT3Q

ワー! ワーワー!

本田「せやけど、腕はもう使いもんにならんやろ……決めるならここやっ……!」ムクッ


ヤムチャー! ヤムチャー!

ヤムチャ「勝つ……! ここで勝つ……! 寝ている暇なんてねぇっ……!」ググッ


実況「さぁ、今本田が起き上がっていくっ! だが、ヤムチャも両手でセカンドロープを掴み、無理矢理立ち上がっていくっ! 本田に負けじとすぐ様、大勢を立て直していこうとしているっ!」

フェイロン「両選手、スパートかけてますね」


本田「しぶとい奴じゃ……ここでも、まだ立ち上がってくるか……じゃがっ……!」

ヤムチャ「超えてやるよ……ベテランの壁を……今、ここでなっ……!」ムクッ

本田「一手遅いっ……! 今のお前はええ的じゃっ! 突っ込んでそれで終いじゃっ!」ダダッ


実況「しかし、ここは本田もすぐ様動いてくるっ! ヤムチャに狙いを定めて……そして後方のロープへと走っていったぁ!」




119: 名無しさん 2015/08/11(火) 22:27:47 ID:dIonNT3Q

ヤムチャ「遅かねぇんだよっ……! 待てコラ、本田っ……! うるああぁぁっ!」ダダッ


オー! オーオー!

実況「いやっ! ここはヤムチャも立て直すっ! すぐ様立ち上がり、本田の後を追うように突っ込んでいったぁ!」

フェイロン「すかさず追っていきますね」


本田「なんやなんや、もう起き上がってきたんかい……せやけど、作戦変更なしっ……! 正面からぶつかり合えば、100%間違いなくワシの勝ちやっ……!」ググッ

ヤムチャ「……狙うぜっ!」ダダッ


実況「さぁ、今本田がロープの反動を利用するっ! 方向転換っ! 向きを変えていくっ! ヤムチャは突っ込んでいるっ!」




120: 名無しさん 2015/08/11(火) 22:34:06 ID:dIonNT3Q

本田「いくでぇ、ヤムチャっ! うおおおぉぉっ!」

ヤムチャ「……こっちだっ!」スッ

本田「……あぁっ?」


実況「いやっ! ここはヤムチャが本田の脇を抜けるように、すり抜けていったぁ! ここは一度すかしていくっ!」


ヤムチャ「狙いはこっちだっ……!」ピョン

本田「チィっ……! ぶつかってこんとは……根性無しめっ……!」ピタッ


実況「本田は慌てて急ブレーキっ! ストップっ! おぉ〜っとっ! ここでヤムチャはセカンドロープへと飛び乗ったぁ!」

フェイロン「狙いはロープでしたね!」




121: 名無しさん 2015/08/11(火) 22:42:05 ID:dIonNT3Q

ヤムチャ「……だぁんっ!」クルッ

本田「後ろかっ……! やらせはせんっ……! んあっ……?」クルッ


実況「ヤムチャはロープの反動を利用して……身体を捻りつつ飛んだぁ!」

フェイロン「狙ってますよ、コレ」


ヤムチャ「二撃目っ……! だあぁんっ!」ズガアァ

本田「……がはっ!」フラッ


オー! オーオー!

実況「そして、振り向き様の本田の顔面に……身体を捻りつつの薙ぎ払う蹴りを見舞っていったぁ!」

フェイロン「これは、本田選手フラつきましたよ!?」


ヤムチャ「……さぁ、三撃目が待ってるぜっ!」シュタッ

本田「う、うおおっ……くあっ……」フラフラ


実況「そのままヤムチャは本田目の前に着地ィ! 本田はフラついているっ! フラつているっ!」




123: 名無しさん 2015/08/11(火) 22:48:54 ID:dIonNT3Q

ヤムチャ「断空脚だっ……! せいやああぁぁっ!」ズガアァ

本田「……うぐああぁぁっ!」バターンッ


ワー! ワーワー!

実況「間髪入れずにもう一撃っ! ヤムチャは突き出す蹴りを本田に見舞っていったぁ!」

フェイロン「本田選手をダウンに持ち込みましたよっ!?」

実況「ここは断空脚できたぁ! 断空脚っ! ロープワークを利用した断空脚っ! ここで本田をダウンさせていったぁ! ヤムチャが返したっ!」


ヤムチャ「バルログ……って、いけ好かない野郎の真似だっ……! あの野郎も、トリッキーな技を使いやがるからな……!」ググッ

本田「うっ……ぐぐっ……」ムクッ

ヤムチャ「……俺だって、戦いの中で強くなってるんだよぉ!」


ヤムチャー! ヤムチャー!

実況「本田をダウンさせたぁ! ダウンさせていったぁ! ここでヤムチャは、力強く握り拳を作っていくっ! それに場内が湧くっ! ここはもう完全にヤムチャムードか!?」

フェイロン「……いやっ! 本田選手も、粘っていますよ!? まだ、立ち上がろうとしていますっ!」




126: 名無しさん 2015/08/11(火) 22:56:46 ID:dIonNT3Q

ヤムチャ「おぉ〜っと、起き上がんじゃねぇよっ……! 寝とけっ……!」スパーンッ

本田「……うぐあっ!」バターンッ


実況「いやっ! ヤムチャは見ているっ! 起き上がろうとしている本田の正面から、熱い蹴りを見舞っていくっ! 再び本田をダウンさせるっ!」


ダルシム「いいぞいいぞ、ヤムチャ君っ!」パチパチ

ディージェイ「頑張れ! 頑張れ!」バンバン


ワー! ワーワー!

ヤムチャ「本田はダウン……そして、おっさんに……ディージェイ……」キョロキョロ


実況「そしてそして……おっと、そしてヤムチャは辺りをキョロキョロと見回しているっ! なんだ、どうしたどうしたっ!?」




127: 名無しさん 2015/08/11(火) 23:02:25 ID:dIonNT3Q

ヤムチャ「よしっ、ここだっ……! おっさん、動けっ! 走れっ!」ビシッ

ダルシム「わかったっ……! 従おうっ!」


オー! オーオー!

実況「ここでヤムチャはダルシムに指を差して指示っ! それと同時にダルシムがリングインしてきたぁ!」


ヤムチャ「おっさんは、ディージェイを止めておけっ!」

ダルシム「わかってるよ……! 私の最後の大仕事だっ……!ダダッ


実況「ダルシムはそのままリングを横切って……ディージェイに突っ込んでいくっ! 突っ込んでいくっ!」

フェイロン「先に邪魔者の処理をしておくんですね」


ダルシム「……それっ!」ガスッ

ディージェイ「……くえっ!」ボトッ


実況「ダルシムはディージェイに突っ込んでいき……そのままエルボーっ! 場外へと落としていったぁ! そして、自身も追いかけるように場外へと降りていくっ!」

フェイロン「分断作戦成功ですね」




128: 名無しさん 2015/08/11(火) 23:07:50 ID:dIonNT3Q

ヤムチャ「上手くやってくれよ、おっさん……それに……ディージェイ……」


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、これによってリングに残ったのは……ヤムチャっ! そしてダウンしている本田っ! ただ二人っ!」

フェイロン「ヤムチャ選手、ここで勝負を賭けてきましたっ!」

実況「ここで本田を仕留めきれるか、ヤムチャ!? ベテラン相手にヤング・パワーを見せつける事が出来るか、ヤムチャ!?」


ヤムチャー! キメロー!

ヤムチャ「終わりにしてやるぜっ……! 立ちやがれ、この野郎っ……!」ググッ

本田「う、ううっ……」


実況「さぁ、ヤムチャは今本田に近づいて……おぉ〜っと、背後を取りながらその身体を引き起こしていきます!」

フェイロン「超えたいですね」




151: 名無しさん 2015/08/12(水) 22:00:49 ID:I8N5GkEk

ヤムチャ「……そこだぁっ!」ガスッ

本田「……ぐっ!」


実況「ヤムチャは本田の背後から、エルボーバーットっ! 後頭部か!? 首筋か!? 打ち込んでいったぁ!」


ヤムチャ「……まだまだぁ!」ゴスッ

本田「……うぐっ!」


ワー! ワーワー!

実況「続けて、ヘッドバーットっ! 連続で打ち込んでいくっ! 連続で打ち込んでいくっ!」

フェイロン「打撃のラッシュも正面からでは耐えられますけど……ここからならっ……!」


ヤムチャ「……続けるぜっ!」クルッ

本田「……ううっ」

ヤムチャ「……はいやぁ!」ズバッ

本田「……カッ!」


ワー! ワーワー!

実況「本田の城壁の穴を戦いの中で探していくヤムチャっ! 果たしてここが穴なのかっ!? さぁ、続いてローリングチョップっ! 回転しつつの手刀のような形で本田の首筋に打ち込んでいったぁ!」




152: 名無しさん 2015/08/12(水) 22:11:21 ID:I8N5GkEk

イイゾー! ヤムチャー!

ヤムチャ「背後からってのは……卑怯な気もするが……もう、なり振り構ってるわけにはいかねぇんだよっ……!」

本田「ううっ……ああっ……」クラッ

ヤムチャ「流石に効いてるみたいだなっ……! よし、どきなっ……!」ドンッ

本田「……うおっ」


実況「ヤムチャのラッシュは続くっ! おっとここでヤムチャは本田の背中を大きく突き飛ばすっ! 本田の身体を前方に突き飛ばし、少々距離を取っていくっ!」


ヤムチャ「その延髄っ……! いくぜっ……!」ダダッ

本田「……う、ううっ」

ヤムチャ「延髄斬りだっ……! せいやああぁっ!」ガスッ

本田「……かはっ!」


ワー! ワーワー!

実況「すかさず距離を詰め、飛び込みつつの……延髄斬りィ! 本田の首筋へと蹴りを打ち込んでいったぁ!」

フェイロン「どうでしょうどうでしょう!?」




153: 名無しさん 2015/08/12(水) 22:17:32 ID:I8N5GkEk

本田「うっ、ううっ……」ヨロヨロ

ヤムチャ「……どうだっ!?」


実況「さぁ、どうだ!? 本田はそのままフラフラと前進っ……!」


本田「……うぐっ!」ガクッ

ヤムチャ「……よしっ!」


ワー! ワーワー!

実況「そして、ガックリロープに倒れ込んだぁ! これは効いているっ! 効いているぞっ!」

フェイロン「うまく、打撃のラッシュで持っていけましたね!」

実況「しかし、ここからだっ! 本田のフォールに入るには、再び本田をダウンさせていかなければならないっ! さぁ、ヤムチャ! どうする!?」

フェイロン「ラッシュで結構いってますからね。ここは丸め込みなんかがいいんじゃないですか? 自分ならスクール・ボーイです!」




154: 名無しさん 2015/08/12(水) 22:24:40 ID:I8N5GkEk

ヤムチャ「さぁ、これでっ……!」ムクッ

本田「……ううっ」

ヤムチャ「いくぜっ……! 止めにしてやるっ……!」ガシッ


オー! オーオー!

実況「さぁ、ここでヤムチャは素早く起き上がり……おぉ〜っと! ここで背後を掴みにかかったぁ!」

フェイロン「……おっ?」

実況「どうやら、ここはヤムチャは投げを狙うようだっ! バックドロップっ! ヤムチャの狙いは、おそらくバックドロップっ!」

フェイロン「確かに、今日の試合で本田選手相手に投げは見せてはいませんが……さぁ、どうでしょう!?」


ヤムチャー! ナゲロー! イケー!

ヤムチャ(さぁ、これでおしまいだっ……! 最後の最後まで貯金残しておいたぞ……ここで、全部使っておしまいだっ……!)

本田(ワシはまだまだ意地を見せるでぇ!? ヤムチャ君っ!)




155: 名無しさん 2015/08/12(水) 22:35:14 ID:I8N5GkEk

ヤムチャ「……うおおおぉぉっ!」ググッ

本田「おぉ〜っと、ここで投げてくるかいっ……! しかし、やらせはせんわっ……!」ガシッ


実況「さぁ、ヤムチャが本田の背後で力を込めるっ! おっと、だがしかし本田を掴んでこれを堪える堪えるっ! 堪えていくっ!」

フェイロン「……あぁ、位置があまりよくありませんっ!」


ヤムチャー! ヤムチャー!

ヤムチャ「抵抗するんじゃねぇ……! これで終わりにするんだよっ……!」ググッ

本田「……じゃかぁ〜しいっ!」


実況「バックドロップを試みるヤムチャっ! それを堪えていく本田っ! さぁ、どうなるどうなるどうなるっ! いけるかっ!?」

フェイロン「ここ、あまり時間かけたくありませんよっ!? いくならいく……切り替えるなら切り替える……」

実況「本田は堪えているっ! ここは切り替えていくのもアリかっ!?」




156: 名無しさん 2015/08/12(水) 22:44:27 ID:I8N5GkEk

ヤムチャ「抵抗するなら、力づくだっ……! この野郎っ……! うるあああぁぁっ!」ググッ

本田「……う、うおっ!」パッ


オー! オーオー!

実況「おぉ〜っとっ! 本田の手がロープから離れたっ! 離れたぞっ!? ぶっこ抜いたかっ!?」

フェイロン「……いきましたか!?」

実況「ヤムチャはそのまま本田の身体を持ち上げていくっ! 137キロを抱えあげていくっ! いったぞいったぞ、ここでヤムチャがぶっこ抜いてきたぁ!」


ヤムチャ「……止めのバックドロップだっ! 落ちろおおぉぉっ!」ズドーンッ

本田「……ぐわあああぁぁ!」


ワー! ワーワー!

実況「本田の身体をマットへと叩きつけるヤムチャのぶっこ抜きバックドロップが炸裂ゥ! リングが大きく大きく大きく揺れるゥ!」

フェイロン「本田選手自身の体重が大きい分、これは効果ありますよっ!」




157: 名無しさん 2015/08/12(水) 22:50:17 ID:I8N5GkEk

本田「あっ……ああっ……くっ……」ガクッ

ヤムチャ「さぁ、フォールだっ……! レフェリー、カウントお願いしますっ!」ガバッ

ダン「オーケー! 任せておきなっ!」


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、本田がここで大の字っ! ガックリ大の字っ! そしてヤムチャは本田に覆い被さるっ! フォールにいったっ! フォールにいったっ! 今、レフェリーが駆け寄ってくるっ!」

フェイロン「ディージェイ選手は……どうですかね!?」


ディージェイ「ヘイヘイ、Mr.本田っ……! 今、行くよっ……!」モガモガ

ダルシム「……よしよし、それでいい。それで」ガシッ


実況「ディージェイも、場外から慌ててリングインしようとしているが……そこはダルシムが抑えているっ! ディージェイの身体にしがみつき、リングインを妨害するっ!」

フェイロン「どうやら、安心みたいですね」

実況「後はカウントが決まるかどうかだっ! さぁ、そして今レフェリーがカウントを取り始めたぁ!」




158: 名無しさん 2015/08/12(水) 23:00:25 ID:I8N5GkEk

ダン「ワンっ……!」

ワー! ワーワー!

ダン「ツーっ……!」

ワー! ワーワー!

ダン「……スリーっ!」

ワー! ワーワー!

ヤムチャ「……よしっ!」

ダン「スリーカウントだっ! スリーカウントっ! ゴングを鳴らせ、ゴングをよぉ!」


カンカンカーン


ワー! ワーワー!

実況「ここで決まったぁ! スリーカウントっ! スリーカウントっ! 試合決着ですっ!」

フェイロン「おぉ、決まりましたか!」

実況「バックドロップからの体固めでスリーカウントっ! スリーカウントですtっ! ヤムチャがバックドロップで本田を、マットへと沈めましたぁ!」




159: 名無しさん 2015/08/12(水) 23:02:27 ID:OTvKud56

決まった!あとはマイクだけ(心配)




161: 名無しさん 2015/08/12(水) 23:13:27 ID:I8N5GkEk

ヤムチャ「……よぉ〜しっ! 俺の勝ちだっ!」ググッ


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、ヤムチャは起き上がり……そして拳を突き上げるっ! ここでガッツポーズっ! おぉ〜っと、ここでダルシムもリングに上がってきたぁ!」


ヤムチャ「俺達の勝ちだ……ハイタッチでも、するかい? おっさんよぉ……?」

ダルシム「……私は、そういう事には慣れていない。私のやり方でやらせてもらう」

ヤムチャ「そうかいそうかい……好きにしな……」

ダルシム「皆の声援のおかげだ……ナマステ……ナマステ……」ペコッ


実況「リングに上がったダルシムは……両手を合わせて、四方に一礼っ! 頭を垂れて、四方に一礼だぁ!」

フェイロン「メインで、戦ってたのやヤムチャ選手ですけど……ダルシム選手も、サポートするようないい動きを見せてましたね」

ヤムチャー! ヤムチャー! ダルシムモー!

実況「声援が飛ぶ、声援が飛ぶゥ! 勝者のダルシム・ヤムチャ組に声援が飛ぶゥ! さぁ、もう一度結果をお伝えしましょうっ! 本日の一戦、勝利したのはダルシム・ヤムチャ組ですっ!」




162: 名無しさん 2015/08/12(水) 23:20:50 ID:I8N5GkEk

フェイロン「二転、三転とした試合でしたけどね。終わってみれば、やはりそこは空手軍団……ヤムチャ選手が見せてくれましたね?」

実況「試合を決めたのは……ヤムチャっ! 本田をバックドロップで沈めましたっ!」

フェイロン「これでね……本田選手にも、力を見せつける事が出来たのではないでしょうか?」


ダン「おい、本田……大丈夫か……? 意識はあるか……?」

本田「ああっ……ううっ……大丈夫じゃ……うん……」

ディージェイ(……ミーもリングに上がろうっと)


実況「その本田は……今、レフェリーに意識を確認されている様です。強烈なバックドロップでしたからねぇ……本田は大丈夫でしょうか?」

フェイロン「まぁ、大丈夫だとは思いますね。頑丈な所も本田選手の強みですしね」

実況「おぉ〜っと、おぉ〜っと、ここでディージェイもリングインっ! 本田の介抱へと向かいますっ!」




163: 名無しさん 2015/08/12(水) 23:27:10 ID:I8N5GkEk

ディージェイ「ヘーイ、Mr.本田〜! 寝てるのは、ファンキーじゃないよ〜」

ダン「……もうちょっと、マシなセリフねぇのか、お前は」

本田「……もうええ、もうええ。こいつはこんなもんじゃ」


ダルシム「本田君は大丈夫なのかね……? やりすぎた……と、いう事はないだろうな……?」

ヤムチャ「やりすぎ……って事はないとは、思います……」


実況「さぁ、今ディージェイとレフェリー……二人掛かりで、本田の介抱をしているっ!」

フェイロン「そうですね。ダルシム選手と……ヤムチャ選手も、どことなく心配そうな表情で見つめていますね?」

実況「おぉ〜っと、そうですね? ダルシムとヤムチャは……ただただ、本田を見つめています。これは、どういった事でしょうかね?」

フェイロン「試合が終わったらね……対戦相手には敬意を払わなきゃいけませんよ。勝ったからお終い……退場……なんて事はねぇ?」

実況「なる程!」




165: 名無しさん 2015/08/12(水) 23:33:52 ID:I8N5GkEk

本田「……ううっ」ムクッ


実況「おぉ〜っと、ここで本田の意識も戻ったか? 本田が気がついたっ! 本田は上体を起こしていきます」

フェイロン「おっ、無事でしたか」

パチパチ……パチパチ……

実況「さぁさぁ、そんな本田へと……場内から拍手が飛ぶっ! 安否を気遣う拍手が飛んできます! 本田は無事でした」

フェイロン「こういう事もありがたいですよね」


ダン「……本田、大丈夫か?」

本田「あぁ、大丈夫じゃ……それより、レフェリー……ワシにマイクを……」

ダン「言いたい事があるなら……言えばいいよ……ホレ……」


実況「さぁ、本田は何やらレフェリーに声を掛けて……?」

フェイロン「おっと、マイクを手にしましたね?」




166: 名無しさん 2015/08/12(水) 23:39:06 ID:I8N5GkEk

本田「……アイツに言うとかなアカン事がある」フラフラ

ダン「……無茶すんじゃねぇぞ?」


ザワ……ザワ……

実況「さぁ、本田はマイクを手にして立ち上がり……おぉ〜と、まだ足元がオボついていないが……大丈夫か……?」

フェイロン「まぁ、大丈夫だとは思います」

実況「本田がマイクを手にした事で少々場内が騒めくっ! 騒めき始めるっ! さぁさぁ、本田は何を言うんだっ! とにかくっ! 皆さん、静かにしましょうっ! 本田の言葉を待ちましょうっ!」

フェイロン「そうですね」


本田「あぁっ……おぉい……ヤムチャっ……!」

ヤムチャ「……ん?」




179: 名無しさん 2015/08/13(木) 22:01:24 ID:v5vzyDEE

本田「はぁっ、はぁっ……空手軍団なんて、言うぐらいやから……空手攻撃……ワシも警戒はしとったんじゃけどのぉ……」

ザワ……ザワ……

本田「あっ〜、くそっ……最後の最後は……投げで来よったかいっ……! してやられたわっ!」ドンッ


実況「おっと……ここで本田は悔しように、足を踏み鳴らしますっ!」


本田「ガハハっ! じゃがっ……! それでええっ……! それでええんやっ……!」


オー? オーオー?

実況「おぉ〜っとっ! だが、ここで本田は笑うっ! 笑うっ! 豪快に笑いながら続けるっ!」

フェイロン「……うん。いいですね」


本田「どや……? ワシは重かったやろ……? せやけど、しっかり根性入れて……見せてくれたなっ!? ガハハハ!」


ワー! ワーワー!

実況「本田は続ける続けるっ! これは……試合に負けた本田も……納得のいく試合が出来たという事でしょうかねぇ、フェイロンさん!?」

フェイロン「そうでしょうねぇ、はい」




180: 名無しさん 2015/08/13(木) 22:13:37 ID:v5vzyDEE

本田「……試合前に、ワシが言うた事、まだ覚えとるか? ヤムチャよ?」

ヤムチャ「……はい」コクリ


実況「さぁ、ここで本田は表情をきりりと一点っ! 一点しますっ! おぉ〜っと、今度は真剣な眼差しでヤムチャ見ますっ! そして本田の問いかけにヤムチャも首を縦に振るっ!」


本田「ワシは、言わへん……あえてや……あえて、言わへんとこう……なっ……?」

ヤムチャ「……えっ?」

本田「ここはや……今、ここにいる……皆に、答えを聞いてみようやないか……なっ、それがええ……」

ヤムチャ「は、はいっ……!」

本田「ほな、皆……問うでぇ……!? 今日の一戦……ヤムチャはワシに力を見せてくれれたと思うかぁ!? さぁ、どやっ!?」


実況「さぁ、本田がここで叫ぶっ! そしてマイクを場内に向けるっ! さぁ、反応は!? 反応はどうだっ!?」




182: 名無しさん 2015/08/13(木) 22:22:28 ID:v5vzyDEE

パチパチ……パチパチ……


実況「場内からは拍手拍手拍手っ! 本田の問いかけには拍手という答えが返ってきたぁ!」

フェイロン「どうやら、納得してもらえる結果の様でしたね」


本田「なんやなんや、そんなもんか? そんなもんかぁ!? 皆、ヤムチャの力は見たんか!? どやどや、どうなんやっ!?」


ワー! ワーワー!

実況「拍手が声援に変わるっ! 拍手が声援に変わるっ! ヤムチャに大きな大きな歓声が飛び交うっ!」

ダルシム「……皆、感謝するよ。ナマステ」パチパチ

ディージェイ(Mr.ヤムチャ……ファンキーなんだね……)パチパチ

フェイロン「ダルシム選手と……ディージェイ選手も……拍手をしていますね」




183: 名無しさん 2015/08/13(木) 22:32:41 ID:v5vzyDEE

本田「ついでにもう一個、聞かせてもらおかっ!? どや、皆っ! ヤムチャなら……」

ヤムチャ「……」

本田「あの糞ったれ共のシャドルーをぶっ倒せると思うか!? どや、こいつはいけるか!? いけると思うか!?」


イケルゾ! イケルゾ! シャドルーモ、タオセルゾー!

実況「本田の話が大きくなってきたぁ! シャドルー打倒が出来るかどうかっ! それを問いかけますっ!」

フェイロン「しかし、声援は……変わりませんね」


ワー! ワーワー!

本田「おい、ヤムチャ……おぉ〜い、ヤムチャ……?」

ヤムチャ「……はい」

本田「皆の期待……この想いっ……! 裏切る事は許されへんでぇ?」ニヤニヤ




184: 名無しさん 2015/08/13(木) 22:38:21 ID:v5vzyDEE

ソウダ! ソウダー! ヤムチャ、ウラギルンジャネーゾ!

本田「もし、あの糞ったれ共相手に……情けない試合を見せてみぃ……」


実況「さぁ、本田は続けますっ!」


本田「その時にゃ、ワシがまたビシバシと鍛え直したるからなっ!? 覚えとけよ、こんちくしょうっ!」

ヤムチャ「……うっすっ!」ペコッ


ワー! ワーワー!

実況「ヤムチャは頭を下げるっ! これは試合を通じて……本田とヤムチャっ……! 互いに、何か認め合う物が出来たという事でしょうかね?」

フェイロン「そうですね。本田選手も、ヤムチャ選手も……いい表情をしてると思います」




185: 名無しさん 2015/08/13(木) 22:46:56 ID:v5vzyDEE

本田「お前の力が見れて、ワシもよかったわっ! ちくしょうっ、悔しいけどのぉっ!」

ホンダモ、ヨカッタゾー! ホンダー!

本田「ありがとうっ! ありがとうっ! せやけど、今日の試合で誰が勝ったか……そいつは忘れたらあかんでぇ!? 糞ったれのシャドルーをぶっ倒すのに……必要な男じゃろうからなっ……!」

ヤムチャー! ヤムチャー!

本田「さぁ、レフェリー……そろそろ、勝者の勝ち名乗りを挙げたれっ! というか、ワシが時間とっととんやなっ! ガハハ、すんませんでしたっ!」


ダン「本日の試合の勝者はダルシム・ヤムチャ組っ! ダルシム・ヤムチャ組でございますっ!」


ダルシム「腕を挙げよう、ヤムチャ君」ググッ

ヤムチャ(本田さん……ありがとうございますっ……! 次はいつになるか、わかんないけど……また戦いましょう……)ググッ


パチパチ……パチパチ……

実況「そして、ここでダルシム・ヤムチャ君が大きく両手を掲げますっ! 勝者を祝福する拍手っ! 本日の一戦はダルシム・ヤムチャ組の勝利ですっ!」




186: 名無しさん 2015/08/13(木) 22:59:08 ID:v5vzyDEE

ーーー


実況「さぁ、両軍の退場が今終わり……リングに静寂が訪れました……」

フェイロン「ええ」

実況「さぁ、それでは……本日のゲスト解説に、お話を伺っていきましょうか……?」

フェイロン「はい、よろしくお願いします」

実況「さぁ、フェイロンさん……本日の試合の感想……または、解説の感想……いかがでしたかねぇ?」

フェイロン「結構、試合展開がゆったりと進むと思いきや……突然、スピーディになったり、またゆったりとした流れになったり……かと、思いきやまたスピーディになったり……」

実況「その辺りは、やはり各選手の持ち味が出ていたという事でしょうかねぇ?」

フェイロン「そうだと思いますね。いや〜、ついていくのがなかなか大変でしたよ。リングの中なら、まだいけるんですけどね? アハハ」

実況「いやいやいやっ! フェイロンさんのしっかりとした解説をね……私も、隣で聞かせて頂いてましたよ!」




187: 名無しさん 2015/08/13(木) 23:07:12 ID:v5vzyDEE

フェイロン「ベテランのね……本田選手も、自分を知っている戦いを見せ……それに正面から向かっていくヤムチャ選手……」

実況「はいっ!」

フェイロン「試合の中では、敵意剥き出しでガンガンやり合ってるのに、試合が終われば互いに敬意を払い合える……こういった、関係が自分は一番羨ましいと思いました」

実況「……ほ〜う、そいつはどういった事でしょう?」

フェイロン「いるんですよね……そういった、相手に敬意を払う事が出来ないような方々がね……」

実況「フェイロンさんの表情が少々険しくなってきたような気もしますが……これ、名前を出してもよろしい事でしょうかねぇ……?」

フェイロン「まぁ、皆さんもうお分りでしょうから……隠す必要もないでしょう……構いませんよ?」

実況「……ロレントと、ソドムの事ですね!?」

フェイロン「……先日、やられましたよ」




188: 名無しさん 2015/08/13(木) 23:16:54 ID:v5vzyDEE

実況「改めて御説明しますと……先日、フェイロン・T.ホーク組とガイル・ナッシュ組のタッグベルト防衛戦が行われました! ここにいるフェイロンさんは残念ながら敗北して、王座はガイル・ナッシュ組へと移動しましたが……問題はこの後っ……!」

フェイロン「……」

実況「突如、そこにロレントとソドムが乱入し……四人を滅多打ちィ! 滅多打ちにして……なんと、タッグベルトを奪って逃走していきましたっ!」

フェイロン「シャドルー以外にも……また厄介な奴らが現れましたよ……」

実況「ロレントとソドムは、自分達が王者だと名乗り……現在もベルトを奪って逃走中でございますっ!」

フェイロン「今日の試合とは、まさに対極でしたよ……相手に敬意を払わず……好き放題暴れて……あれじゃ、シャドルーと同じですよ……」

実況「おぉ〜っと、フェイロンさん、落ち着いて下さいっ!」

フェイロン「あぁ、失礼……大丈夫ですよ……」




189: 名無しさん 2015/08/13(木) 23:23:37 ID:v5vzyDEE

実況「しかし、本日……ロレント・ソドム組は試合が組まれておりますっ!」

フェイロン「まぁ〜、これでガイル・ナッシュ組がね……ベルトを取り返してくれると、一件落着なのですが……」

実況「……ですが?」

フェイロン「まぁ、こういった形でね……外から試合見る機会って少ないのでねぇ……自分自信のハートに火がついてしまった所もあるんですよ?」

実況「解説に来て頂いて……そうっいった言葉言ってもらえるのはねぇ? こちらとしてもありがたい部分がありますよ、フェイロンさんっ!」

フェイロン「ガイル・ナッシュ組じゃなくて……僕とホークで、ベルト取り返してみたいな……なんて、思いますよ……」

実況「しかし、そうなってくると、また話がややこしいっ!」

フェイロン「……そうですよね。だって、ロレント・ソドム組は今日でおしまいなんですから」

実況「ガイル・ナッシュ組に、先を取られてしまったと!?」

フェイロン「挑戦表明……自分がしたらよかったかな? とも、思ったりします。行動力は大切です」




190: 名無しさん 2015/08/13(木) 23:32:06 ID:v5vzyDEE

実況「私個人として、フェイロンさんに期待する事は……やはり、ガイル・ナッシュ組へのリベンジですかね?」

フェイロン「そこは、自分でも……勿論、ホークも思ってます……やはり、タッグ戦線のベルトを取るには、あの二人からでしょうからね」

実況「やはり、ベルトが掛かると目の色が変わるっ! 男達の目の色が変わるっ!」

フェイロン「タッグベルト選手権の方も、是非ともよろしくお願いします」

実況「さぁ、熱い意気込みも聞けた所で……そろそろ、お時間となってしまいました。本日のゲスト解説は……」

フェイロン「ホワチャア! フェイロンだっ! ありがとうっ!」

実況「さぁ、CMの後は女達のベルト防衛戦っ! 防衛戦っ! こちらもやはり、目の色が変わっているのかっ!? さくらとキャミィですっ!」




202: 名無しさん 2015/08/14(金) 22:00:43 ID:HVyONqIQ

ーーー


プーアル「ヤムチャ様、ダルシムさん! お疲れ様でしたっ!」

ヤムチャ「お〜、プーアル、ただいま。今帰ったよ……」

プーアル「ヤムチャ様、上手く中心になれてたんじゃないですか!? いい試合でしたよっ!」

ヤムチャ「当たり前だろ。プーアル……あれだけ、本田さんにお膳立てしてもらっんだ……俺が中心にならなきゃ、話にならねぇよ……」

プーアル「……おっ、今日は謙虚だっ!?」

ヤムチャ「ベテラン選手の力……感謝しなきゃいけねぇな……あっ、ダルシムさんも、ありがとうございましたっ!」

ダルシム「礼を言うのはこちらだよ……ディージェイ君に上手く対応してくれたじゃないか……」

ヤムチャ「前の一戦で、もうどういう奴かはわかってますからね……ブランカさんにも言われたし……ある程度は想定内です……」

ダルシム「……一つ、気になった事があるのだが」




203: 名無しさん 2015/08/14(金) 22:12:55 ID:HVyONqIQ

ダルシム「ディージェイ君の終盤にかけての動き……あれは、打ち合わせと違っていたようだが……」

ヤムチャ「……あっ、アレは俺が指示しました。勝手な事してすいません」

ダルシム「……ヤムチャ君の指示だったか」

ヤムチャ「同じ事ばかりの繰り返しで……ちょっと、大丈夫かなって試合中に思いましたし……」

ダルシム「うん、うん……まぁ、そうだったな……」

ヤムチャ「それに、アイツ……楽しく出来てないような気がしたんですよ……それで、攻撃全部受けてやるから……楽しくやってみろよ……? なんて言ってね……?」

ダルシム「楽しく出来てない、か……しかし、プロの仕事と言うのは、そういうものなのではないのかな……?」

ヤムチャ「そんな事は、ないとは思いますよ? 現に、俺は……今日の試合は第三試合だったけど……本田さんと戦えて楽しかったです!」

ダルシム「……そうか」

ヤムチャ「俺の知り合いにもいますよ? 仕事が生きがいみたいな女が……働かない旦那と……子育ても抱えて、仕事をバリバリしている奴が……それでも、楽しそうに全部やってますもん」

ダルシム「……なんだ、それは。凄まじい家庭だな」




207: 名無しさん 2015/08/14(金) 22:30:01 ID:HVyONqIQ

ヤムチャ「ブランカさんに色々、技制限されてるんでしょ? 聞きましたよ。それは、やっぱり楽しくならないような気もしますけどねぇ……」

ダルシム「そのお陰で、最近のディージェイ君はますますよくない……ますますよくないのだが……まぁ、怪我の可能性が減ったというのも事実だ……」

ヤムチャ「……あ〜、なるほど」

ダルシム「彼は加減を知らないのだよ……今日の攻撃だって……大丈夫だったか……?」

ヤムチャ「う〜ん、まぁ大丈夫って言えば大丈夫でしたけど……やっぱり、バイソンなんかに比べると、痛いパンチを打ってきてました……」

ダルシム「ただ、今は試合を盛り上げていかなければいけない時期だし……打ち合わせをもっとしっかりしておくべきだったかな……?」

ヤムチャ「そうかもしれませんね……結構、アイツが話を聞かなくて、打ち合わせも慌ただしかったですもんね……」

ダルシム「……そこの改善も、問題点だな」




209: 名無しさん 2015/08/14(金) 22:40:43 ID:HVyONqIQ

本田「お〜、おったおった……ダルシム君に、ヤムチャ君……それに……プーアル君じゃったかな……?」


プーアル「はいっ、プーアルですよっ! 本田さん、お疲れ様でしたっ! 今日はヤムチャ様との試合、ありがとうございましたっ!」

ヤムチャ「あっ、本田さん! お疲れ様でしたっ! 今日は、本当にありがとうございますっ!」

本田「わしゃ、なぁ〜んもしとらん……ベテランらしい、意地悪を仕掛けとっただけや……」

ダルシム「……フフ」

本田「それに応えてくれたのは、ヤムチャ君……ヤムチャ君がワシの意地悪に、勝手に応えてただけや……よう、やったやないか!? お客さんも、そこはわかってくれたやろ? あの歓声が全てや」

ヤムチャ「本田さんのお陰ですよ。それも、本田さんが仕掛けた事じゃないですか。最初にマイク持った時、聞いてなかったから、ちょっとビックリしましたよ……」

本田「……ヤムチャ君、今日の試合じゃがなぁ?」

ヤムチャ「……ん?」

本田「……ワシはまだ、全力を出しとらんぞ?」

ヤムチャ「……えっ?」




211: 名無しさん 2015/08/14(金) 22:51:34 ID:HVyONqIQ

本田「ワシはまだ『スーパー鬼無双』なんて技も持っておる。ヤムチャ君の『狼牙風風拳』と同じようなもんや……これは、自分より強い相手にしか出さん技や……」

ヤムチャ「スーパー鬼無双……本田さんの必殺技ですね……?」

本田「今日の試合、ワシは負けてしもうたが……スーパー鬼無双を取っとく事だけは出来た……ワシはまだ、もうワンランク上の戦いも出来るはずや……」

ヤムチャ「楽しみですよ。その試合も」

本田「ヤムチャ君にはな……これから先……今日のお客さんも望んどる通り、シャドルーと戦ってもらう事になるやろう……なっ、ダルシム君?」

ダルシム「……そうなるな」

本田「ザンギエフの話は聞いたやろ……? ヤムチャ君に任せっきり……なんてのは、ワシも自分の不甲斐なさを感じたりする……せやけど、や……?」

ヤムチャ「……はい」

本田「かっこ悪くてもええ……情けなくてもええ……我武者羅にシャドルー達と戦ってこいやっ!」

ヤムチャ「はい、行ってきますよ」

本田「ほんで、シャドルー相手に……苦戦してきたと思たら……また、対戦相手にワシ、選びぃや!? そしたら、もうワンランク上の戦いで……また、格上げしたるわっ!」




214: 名無しさん 2015/08/14(金) 23:04:46 ID:HVyONqIQ

ブランカ「あ〜、皆さんお揃いで……お疲れ様です……」


本田「……なんや、ジミーも来たんか」

プーアル「あっ、ブランカさん、お疲れ様ですっ!」

ヤムチャ「お疲れ様です」

ダルシム「……ジミー君、ディージェイ君の指導は?」

ブランカ「今日は、比較的に落ち着いていますので……まぁ、先にヤムチャ君の指導から始めようと思いましてね……?」

ダルシム「ダブルローリングソバットの件は、私は言ったぞ? あれは、君にも責任がある。今は盛り上げていかなければいけない時期なんだから……」

ブランカ「なるほどなるほど……そこは、私のミスでしょう。まぁ、ではその事踏まえて……指導を始めましょうか……」


ヤムチャ「……いつまで経っても、俺は指導される立場なんだな? プーアル」

プーアル「日々、勉強ですよ。ヤムチャ様」




217: 名無しさん 2015/08/14(金) 23:13:59 ID:HVyONqIQ

ブランカ「先ず、今日の試合の悪かった点……いいですか、ヤムチャ君?」

ヤムチャ「あっ、はい。お願いします」

ブランカ「一度、場外にディージェイ君を落とす場面ありましたよね……?」

ヤムチャ「……あっ、はい。ありました」

ブランカ「幸い、ディージェイ君に怪我はなかったから良かったものを……あれは、腕から落ちたり……落ち方次第では、怪我の可能性があったのではないかな……? と、私は思います」

ヤムチャ「いや、でもそれは……!?」

ブランカ「ヤムチャ君……これは、可能性の話です。怪我しなかったから、いい……そういう甘えた考えを続ける事で……事故が起きるのです。あくまで可能性の話……可能性の話です……」

ヤムチャ「……」

ブランカ「そこは、受け止めて下さい……納得出来ない部分があったとしても……これから、続けていくのなら……ねっ……?」

ヤムチャ「……はい。すいませんでした」




220: 名無しさん 2015/08/14(金) 23:27:59 ID:HVyONqIQ

ブランカ「良かった点も、勿論ありますよ? あの時、ディージェイ君は何をするつもりだったのか、わかりませんが……確か、コーナーポストに昇ろうとしていましたよね?」

ヤムチャ「はい、そうですそうです」

ブランカ「ヤムチャ君は、一度エプロンに出て……そして、コーナーポストからディージェイ君を引きずり降ろし……そして、エプロンサイドから、落とした……そういった流れでしたね?」

ヤムチャ「そうですそうです。その通りです」

ブランカ「この一連の行動には、ヤムチャ君が……ディージェイ君の怪我のリスクを減らす為の工夫が見受けられます……私はこの行動を見て、ヤムチャ君の成長を感じましたよ……」

ヤムチャ「……えっ?」

ブランカ「あれは……コーナーポストの上から、直接落としたら……怪我をするんじゃないか……? って、考えての行動だったんでしょ……?」

ヤムチャ「そうですねぇ。あの時は、そう思ってました」

ブランカ「相手の事を気遣い、怪我させないように工夫をこなした後……行動に移した……ただ、それでも……まだ、怪我する可能性はあったのではないかな……と、私は思うんですよ」

ヤムチャ「……なるほど」

ブランカ「ちゃんと、見る所は見てますよ……? ただ、それでも重箱の隅をつつく事が、私の仕事なワケですね。そこはもう、申し訳ないとしか言えません」




222: 名無しさん 2015/08/14(金) 23:38:07 ID:HVyONqIQ

ブランカ「そもそも、ディージェイ君があの時、コーナーポストに昇った事自体が、イレギュラーな行為ですからね……」

本田「……アイツ、なんであの時、コーナーに昇ったんや?」

ダルシム「……本田君にも、迷惑かけたな。すまない」

ブランカ「イレギュラーへの対応能力……ヤムチャ君、身についてきたと思いますよ?」

ヤムチャ「あっ、はい……ありがとうございますっ……!」

ブランカ「ただっ……! 現状のスキルで満足しないで……より激しい……そして、安全な……プロレスを追求していく事は忘れないで下さい……レスラーが怪我をする事の、重大さ……それは、もうわかっているでしょ……?」

ヤムチャ「そうですね……ザンギエフさんに続いて……サガットさん達をも怪我させたら、大変ですもんね……」

ブランカ「その事を心に刻んで……次はシャドルー戦……向かって行って下さい……」

ヤムチャ「はいっ……! 忘れませんよ、その言葉……」




225: 名無しさん 2015/08/14(金) 23:43:00 ID:FkEtUfrE

ブランカ「ザンギエフさんの事と重なったのはありますが……もう、いいでしょう。この位置からは卒業です……短い付き合いでしたねぇ? もう、二度と帰って来ないで下さい」

ヤムチャ「……卒業!?」

ダルシム「卒業でいいだろう。少なくても、やるなら第三試合組だ」

本田「ま〜た、この三人と若手か……まぁ、ディージェイはダメやとしても……まだ、ガイやコーディもおる……そっちで我慢するか……」

ブランカ「……ディージェイ君も、忘れないで下さい」

本田「アイツはアカン……アカンアカン……伸び代ないわ……」

ブランカ「それがねぇ……今日の試合、終わった後……ディージェイ君は私になんて言ったと思います……?」

本田「Mr.本田が悪いよ〜! ヘイヘイヘ〜イっ! どうせ、こんな感じじゃろ……?」

ブランカ「残念……Mr.ブランカ、ミーにファンキーなスープレックスを教えてくれよ! ヘイヘイヘ〜イ! だそうです……」

本田「……なんや? アイツがそんな事、言うたんか?」

ダルシム「ハハハ、ヤムチャ君が上がっていくのを見て……何か感じた部分もあるんじゃないか……? 置き土産まで、ありがとうな、ヤムチャ君……」

ヤムチャ(おぉ〜! なんだなんだ、ディージェイの野郎も……そうだよ、それでいいんだよ、ディージェイっ……!)




226: 名無しさん 2015/08/14(金) 23:44:17 ID:r0qEzDMA

えらい!えらいぞDJ!!!




227: 名無しさん 2015/08/14(金) 23:46:13 ID:???

ディージェイの成長はこれからだ!




229: 名無しさん 2015/08/14(金) 23:48:25 ID:HVyONqIQ

プーアル「第二試合組、卒業ですよっ! おめでとうございますっ! ヤムチャ様!」

ヤムチャ「卒業は嬉しいし……こういう状況だから、ここから卒業しなくちゃいけない……そういう事はわかっているんです、けど……」

ブランカ「……けど?」

ヤムチャ「ブランカさん……あの時の試合のリベンジを、果たせなかったのが、唯一の心残りかもしれませんね?」

ブランカ「あ〜、いいですいいです……今のヤムチャ君に変な事すると……私がブーイング食らっちゃいますから……私は勝ち逃げですよ、勝ち逃げ……」

本田「コイツはなぁ、ズルい奴やねやっ! 右も左もわからん若手を、最初のうちに美味しく料理するだけ料理して、成長していったら二度と試合をせぇへんっ! こんな奴、見た事ないで!?」

ブランカ「私は色物だから仕方がない。私に勝った所で……何も得る物ないでしょう……ねぇ、ヤムチャ君……?」

ヤムチャ「まぁ、確かに……損得で言えば、本田さんの方が得ですねぇ……じゃあ、その怒りはシャドルー相手に取っておきますよ……」

ブランカ「……それがいいと、思います」


ディージェイ「ヘーイっ! ヘイヘーイっ! Mr.ヤムチャっ! Mr.ヤムチャ〜!」ダダッ

ヤムチャ「……んっ?」




265: 名無しさん 2015/08/15(土) 22:02:03 ID:n210P3XM

ブランカ「ディージェイ君、大人しく待っておいて下さいと言ったでしょう……? まぁ、いいです。ヤムチャ君に謝罪しておきなさい……」

ディージェイ「謝罪……? な〜んで、Mr.ヤムチャに謝らなくちゃいけないんだよ……?」

本田「……ホンマに、お前はなぁ」

ディージェイ「それより、ミーはMr.ヤムチャと話があるんだよっ!」

ヤムチャ「……なんだよ、話って」

ディージェイ「ちょっと来て、ちょっと来て……ねぇねぇ、Mr.ヤムチャ……ついて来てよ……?」グイグイ

ダルシム「……コレコレ。話ならここでしなさい。ここで」

ディージェイ「ここじゃ出来ない話なんだよっ……! ねぇねぇ、Mr.ヤムチャ……ついてきてよっ……! いいから早くっ……!」グイグイ

ヤムチャ「おいおい、ディージェイ……引っ張るなってっ……! 引っ張んじゃねぇよっ……!」

プーアル「あっ、ヤムチャ様〜、待って下さ〜い!」


本田「……なんやねん、ジミーよぉ? アイツ、や〜っぱり何にも変わってないやないか」

ブランカ「う、う〜ん……」




266: 名無しさん 2015/08/15(土) 22:10:10 ID:n210P3XM

ーーー


ヤムチャ「……なんだよ、なんだよ。こんな所まで連れて来やがってよぉ? 何の話だよ?」

ディージェイ「Mr.ヤムチャは、ちょっとせっかちすぎるんじゃないかい……? だ〜から、Mr.ヤムチャはダメなんだよ……」

ヤムチャ「……お前にだけは言われたくねぇよっ!」

ディージェイ「打ち合わせの時もせっかちだったしさぁ……? ちょっと変えた方がいいね……そういう所は……え〜っと……え〜っと……え〜っと……」ガサゴソ

ヤムチャ「全部、誰かさんのせいなんだけどねぇ……? それで、お前……何、探してるんだよ……?」

ディージェイ「う〜ん、あの時はMr.本田も色々言ってたしね……仕方ないのかな……? え〜っと……え〜っと……アレ、忘れたかな……?」ガサゴソ

ヤムチャ「……もういい。プーアル、帰ろう。時間の無駄だ」

プーアル「まぁまぁ、ヤムチャ様……短気は損気ですよ……?」

ヤムチャ「これは、短期とかそういう問題ではない……俺は、今何をしてるのかわからない……帰るぞ……」

ディージェイ「あっ! よかったよかった、ちゃんと持って来てたよっ! よかったよかったっ! Mr.ヤムチャ……帰るのはまだだよ!?」

ヤムチャ「……あぁ?」

ディージェイ「Mr.ヤムチャ……君にプレゼントがある……」

ヤムチャ「……プレゼント?」




268: 名無しさん 2015/08/15(土) 22:18:47 ID:n210P3XM

ディージェイ「……っと、その前にクエスチョンっ!」

ヤムチャ「なんだよ……勿体つけてるんじゃねぇよ……」

ディージェイ「Mr.ブランカから聞いたけど……Mr.ヤムチャは、これからシャドルーと戦うんだってねぇ……? ミーは羨ましいよ……」

ヤムチャ「お前も頑張ったら、いけるから……そこは、頑張れ……」

ディージェイ「だ・け・ど !」

ヤムチャ「……話を聞こうよ」

ディージェイ「今、話してるのはミーでしょ! バカっ!」

ヤムチャ「だぁ〜っ……! も〜う、なんなんだよ……」

ディージェイ「Mr.ヤムチャは……シャドルーと戦うに当たって……決定的に足りないものがありま〜すっ! さぁ、それは何でしょうかっ!?」

ヤムチャ「……お前に、そういう風に言われるのは、な〜んか心外だけどな」

ディージェイ「シンキングターイムスタートっ! さぁ、答えてっ! ミーは踊るよっ!」ルンダルンダ

ヤムチャ「踊るなっ!」




270: 名無しさん 2015/08/15(土) 22:21:02 ID:???

安定のおバカさんww
だがそれこそディージェイ




271: 名無しさん 2015/08/15(土) 22:21:15 ID:???

踊るよ!じゃねえよw




272: 名無しさん 2015/08/15(土) 22:23:08 ID:gkRUCyPw

ヤムチャがんばれw
カリカリしたらアカンやで!




273: 名無しさん 2015/08/15(土) 22:24:05 ID:n210P3XM

ディージェイ「5……4……3……2……1……」ルンダルンダ

ヤムチャ(なんだろうなぁ……この無駄な時間……)

ディージェイ「ブブーッ! 時間切れ〜!」

ヤムチャ「……はい。もう時間切れでいいです。答えを知ってるのなら、教えて下さい」

ディージェイ「正解は……『入場曲』で〜すっ!」

ヤムチャ「……はぁ」

ディージェイ「Mr.ヤムチャの入場曲聞いた事あるけど……何、アレっ……!? センスが古いよっ! 二世代ぐらい古いんじゃないかなっ!? ハッキリ言って、ダサすぎるっ!」

ヤムチャ「プーアル、俺の入場曲って……どんなヤツ……? そういうのあるの……?」

プーアル「ベガさんが、決めてくれたそうです。ブランカさんや、ダルシムさんと、戦った時にはヤムチャ様の入場曲が流れていますが、リュウさんやケンさんと一緒の時には、リュウさんやケンさんの方が優先されてますね」

ヤムチャ「そうなんだ。ふ〜ん……おい、ディージェイ? お前、そんな言い方したらベガさんに怒られるぞ……?」




274: 名無しさん 2015/08/15(土) 22:30:34 ID:n210P3XM

ディージェイ「事実なんだから、仕方がないっ! という事で……はい……」ヒョイ

ヤムチャ「……ん、なんだこりゃ?」

ディージェイ「デモ音源だよ……ミーが特別に作ってあげたんだよ、Mr.ヤムチャの為に」

ヤムチャ「えっ……!? お前……作ってくれたんだっ……!?」

プーアル「ディージェイさんって、確か音楽の方は……ねぇ……?」

ディージェイ「Mr.ヤムチャはミーの曲がわかる、まだセンスのある人間だからね……? ミーはもう、ミュージシャンではなく……ミュージックファイターだが……特別だっ!」

ヤムチャ「お前の作る曲に関しては……凄いからなぁ……うん……これはありがたいよ……うんうん、ありがとうありがとう……」

ディージェイ「曲だけじゃないっ……! ミーはファイターとしても、超一流だっ!」

ヤムチャ「これ、今聞けるのか……? なぁ、ディージェイ……?」

ディージェイ「聞けるよ〜。流そうか……?」

ヤムチャ「おうおう、頼むよ頼むよ……」

ディージェイ「よ〜し、じゃあ流そうか……曲名は『ウルフハリケーン』だっ! どうだ、タイトルからしてもう格好いいだろっ!?」ポチッ




277: 名無しさん 2015/08/15(土) 22:36:49 ID:n210P3XM

ウッ、ハッ、ウッ、ハッ

プーアル「流れてきましたよ、ヤムチャ様っ!」

ウーッ、ロウガフウフウケン!

ヤムチャ「おうおうおう……なんか、いいな……なんか、格好いいじゃねぇか……」


ディージェイ「これはね……入場用にインストゥメンタルにしてるけど……一応、通常ヴァージョンもあるんだよ?」

ヤムチャ「イ、インストゥ……? あぁ? なんだなんだそりゃ……?」

ディージェイ「ヴォーカル無しの曲って事だよっ! これだから、センスのない人間はっ……!」イライラ

ヤムチャ「あぁ、すまんすまん……お前のCDでも、そういう曲あったな……? あの、歌がないヤツな……?」

プーアル「歌があるヴァージョンもあるんですね? ディージェイさん、それってどんな歌なんですか?」

ディージェイ「……一応ね、書いたのはこんな感じかな? Mr.ヤムチャのイメージで書いてみたよ。はい、コレが歌詞」ヒョイ

プーアル「あっ、ディージェイさん、ありがとうございますっ!」

ヤムチャ「あっ、プーアルプーアル……俺にも見せて……俺にも見せてくれよ……」




278: 名無しさん 2015/08/15(土) 22:44:33 ID:n210P3XM

ヤムチャ「え〜っと、何々……『クールな眼差し ホットなハート 俺が噂のナイスガイ ヤムチャさ』ハハハ! いいじゃねぇか、いいじゃねぇかっ!」

ディージェイ「……ちょっと盛ってるけどね」

プーアル「アハハ! 『めっぽう強いが女にゃ ウブい 花も恥じらう夢を見る』ですって!」

ヤムチャ「……なんで、お前が俺の事知ってんだよ?」

ディージェイ「……な〜んか、Mr.ヤムチャって、そんなイメージ」

ヤムチャ「え〜っと……『愛のブーケに酔いしれて いつも君だけじっと 見つめていたのさ』」

プーアル「『振り向かないでいてくれよ 君の瞳に弱いから』いいじゃないですか、ヤムチャ様っ!」

ディージェイ「それで……ここからサビだよ、ここからサビっ! ミーのギターサウンドも炸裂するよっ!?」




279: 名無しさん 2015/08/15(土) 22:48:58 ID:n210P3XM

ヤムチャ「『ロンリー・ウルフ 砂漠のヤムチャ 星の光が胸を撃つ時』」

ディージェイ「イエーイっ!」

プーアル「『ロンリー・ウルフ 風が鳴いても 俺の足跡残るのさ』」

ディージェイ「イヤッホオォォッ!」

ヤムチャ「いや〜、なんだなんだ、いいじゃねぇかいいじゃねぇか、オイっ! ベガさんには申し訳ないが……絶対、こっちの方がいいよ思うよ、俺も」

プーアル「ベガさんに頼んで、入場曲変更とか出来るんですかね? 聞いてみましょうか」

ディージェイ「入場する前から……ファンキーな曲を流して、期待させなきゃダメだよ。今のままじゃ、絶対にオーディエンスは乗ってくれないよ」

ヤムチャ「本当、ディージェイありがとな……? いいもん、貰ったよ……コレ、いつ作ってくれたんだ……?」

ディージェイ「……二日ぐらい前じゃなかったかな?」

ヤムチャ「……なんで、言ってくれなかったんだよ?」




281: 名無しさん 2015/08/15(土) 22:55:23 ID:n210P3XM

ディージェイ「だから、今日の打ち合わせの時に言おうとしたんだよっ! そしたらMr.ヤムチャがミーの話を聞かずに、勝手に勝手に進めて……」

ヤムチャ「それは、でもお前がさぁ……?」

ディージェイ「Mr.ヤムチャは、そういう所を直した方がいいっ! 人の話を聞きましょうっ! ねっ!?」

ヤムチャ「お前だけには、言われたくねぇよっ! この野郎っ!」


プーアル「はいはい、喧嘩はしない。ヤムチャ様……折角、ディージェイさんに曲を頂いたんだから……」

ヤムチャ「おうおう、そうだな……そうだな……ディージェイ、本当にありがとな……感謝するよ……」

ディージェイ「イエーイっ! 当然だよっ!」

ヤムチャ「……お前、出来るじゃねぇかよ。ちゃんと出来るじゃねぇかよ。絶対、こういう風な事をやってたら、お前いけるんだからさぁ?」

ディージェイ「ミーは、もうミュージシャンじゃないよ……ミュージックファイターだよ……?」

ヤムチャ「そうじゃなくて……あぁ、もういいや……」




282: 名無しさん 2015/08/15(土) 23:01:48 ID:n210P3XM

ヤムチャ「とにかく、お前のプレゼント……ありがとう……これは大切に使わせてもらうよ……」

ディージェイ「当然だよっ!」

ヤムチャ「ベガさんに、言えば……この曲に変更出来るのかな……? 聞いてみる事にする」

ディージェイ「早くチェンジしなよっ! チェンジチェンジっ! ダサいMr.ヤムチャから、これでサヨナラバイバイだっ!」

ヤムチャ「じゃあ、今からちょっと……ベガさんの所に行ってくるよ……今、いるのかな、ベガさん……?」

ディージェイ「ゴーっ! ゴーゴーっ!」

ヤムチャ「……ディージェイ?」

ディージェイ「……ん?」

ヤムチャ「……一緒頑張ろうな? うん」

ディージェイ「イエーイっ!」




283: 名無しさん 2015/08/15(土) 23:06:56 ID:n210P3XM

ーーー


ヤムチャ「じゃあ、ベガさんの所にでも行くか……プーアル……?」

プーアル「……ディージェイさんに言いたげな事も、ありそうでしたけど、いいんですか?」

ヤムチャ「アイツはなぁ……俺の手には負えねぇ……だから、後はブランカさんに報告して、纏めてもらうよ。そっちの方がいいだろ……?」

プーアル「ディージェイさんに曲を作ってもらったって、報告してね……ブランカさんに、上手くこういった事をプロレスにも生かせと、ディージェイさんに伝えてもらうと……」

ヤムチャ「折角作ってくれたのに、ゴチャゴチャ言って……また喧嘩になっちまうのはどうかと思うしな……? ディージェイとは……とりあえず、仲良くしておきたい」

プーアル「そうですね」

ヤムチャ「汚れの仕事は……ブランカさんに任せよう、ブランカさんに……自分でそういうのが仕事だって、言ってたしな……」

プーアル「……ブランカさんも、損な位置にいますね」

ヤムチャ「よし、じゃあ……ベガさんの所へ行こう! ベガさんの所へ!」

プーアル「はいっ!」




314: 名無しさん 2015/08/16(日) 22:02:51 ID:yXTNeTLc

そしてーー


さくら「はぁっ……はぁっ………!」

キャミィ「……くっ!」シュタッ


実況「さぁ、なんとか切り返していったさくら……と、言った所かっ!? 粘りを見せていきますっ!」

元「いや、キャミィ君も早い……また、来るよ……? 狙ってる、狙ってる……」


キャミィ「……いくぞっ!」ダダッ

さくら「……くっ!」


実況「キャミィの動きは、相変わらずキレているっ! すぐ様体勢立て直し……そしてさくらへと向かっていったぁ!」

元「ここは互いに踏ん張り所ですよ」


ヤムチャ「……色んな所駆け巡ってたら、結構な時間になっちまったな。もう、試合は終盤じゃねぇのか、コレ」

プーアル「まぁまぁ、ギリギリセーフです。ギリギリ」




316: 名無しさん 2015/08/16(日) 22:12:34 ID:yXTNeTLc

キャミィ「……プレゼント、フォー、ユー!」シュルッ

さくら「……くっ!」


ワー! ワーワー!

実況「おぉ〜っと! そのままキャミィがいったぁ! 正面から素早くさくらの両肩へと飛び乗っていくっ!」

元「このまま、CQCかっ!?」


さくら「させないっすよぉっ……! あああぁぁっ……!」ググッ

キャミィ「イージ……んっ……?」

さくら「んああぁぁっ……!」ズドーンッ

キャミィ「……くあっ」


オー! オーオー!

実況「キャミィは……あっ! いや、おっとおっとおっとっ! ここはさくらが切り返していくっ! 切り返していくっ!」

元「おぉ〜っと、パワーを見せるねぇ、さくら君も」

実況「両肩に飛び乗ってきたキャミィを……そのままパワーボムの体勢で切り返していったぁ! キャミィの身体をマットへと叩きつけるっ!」




317: 名無しさん 2015/08/16(日) 22:20:57 ID:yXTNeTLc

さくら「このまま、フォールに入るっすっ……! レフェリー、お願いしますっ!」

ダン「オーケーっ! 任せておきなっ!」


実況「さくらは、そのままキャミィの身体を固めるっ! 固めていくっ! そのままフォールの体勢に入ったぁ! さぁ、今レフェリーが駆け寄って来たぞっ!」

元「さぁ、どうだっ!?」


ダン「ワンっ……!」

ワー! ワーワー!

ダン「ツーっ……!」

ワー! ワーワー!

ダン「……スリ」

キャミィ「……フンっ!」ググッ

さくら「……くあっ!」

ダン「カウントはツーだっ! カウントツーっ! まだ決まっちゃいねぇぞ!」




318: 名無しさん 2015/08/16(日) 22:30:45 ID:yXTNeTLc

実況「しかし、ここはキャミィも返していくっ! 強引にさくらの身体を跳ね飛ばしていくっ! カウントはツーっ!」

元「やるねぇ」


さくら「くっ……あぁっ……決まらなかったっすか……」ムクッ

キャミィ「今のは痛かった……痛かった……」ムクッ


実況「間髪入れずに、キャミィもさくらも……両者、立ち上がってくるっ! ベルトを手にする為には寝ている暇などないっ! 攻め続けるのみだっ!」

元「女の子は、やぁ〜っぱりスピーディだねぇ。この辺は男の子も見習っていかなきゃね……さぁ、次の一手……ここを先に取った方が、勝利の女神になれるよっ!」


さくら「でも、ここで決めてやるっすっ……! いくっすよ……!」ダダッ

キャミィ「……やられた分は、やり返すっ! いくぞっ!」ダダッ


実況「おぉ〜っと、ここはここは……両者が互いにロープへと走ったぁ!」

元「おっと、二人も動いてきたかぁ!」




319: 名無しさん 2015/08/16(日) 22:37:41 ID:yXTNeTLc

さくら「これで終わりにするっす……! 咲桜拳っ……!」ダダッ

キャミィ「……ここはキャノンスパイクだっ!」ダダッ


ワー! ワーワー!

実況「ロープの反動をつけ、互いが互いへ向かっていくっ!」

元「さぁ、どっちが勝つか!?」

実況「さくらの狙いは……恐らく、咲桜拳っ! そしてキャミィの狙いは、恐らくスパイラルアローっ!」

元「キャノンスパイクもあるよっ!?」


キャミィ「終わりだっ……! キャノン……」ググッ

さくら「負けないっ……! 咲桜拳っ……!」ググッ

キャミィ「……んっ?」

さくら「……たああぁぁっ!」ズガアァァッ




320: 名無しさん 2015/08/16(日) 22:44:40 ID:yXTNeTLc

ヤムチャ「おっ、咲桜拳……しかしまぁ、よくあの晃龍拳をあんな感じに出来たな、さくらちゃんは……なぁ、プーアル?」

プーアル「……なんですか、晃龍拳って?」

ヤムチャ「あっ、そうか……あの時、プーアルはいなかったんだな……」


キャミィ「く、くそっ……」バターンッ

さくら「……よしっ!」


ワー! ワーワー!

実況「勝ったのはさくらっ! 勝ったのはさくらっ! ここはロープの反動をもつけた咲桜拳をキャミィに打ち込んでいくっ! これを喰らい、キャミィはダーウンっ!」

元「さぁ、どうだどうだ!?」


さくら「これなら、完璧っす……! レフェリー、今度こそお願いしますよっ……!」

ダン「オーケーっ! 任せておきなっ!」


ワー! ワーワー!

実況「さぁすぐ様、さくらはダウンしたキャミィの身体に覆い被さりフォールの体勢っ! フォールの体勢に入ったぁ!? さぁ、今度はどうだっ!?」




321: 名無しさん 2015/08/16(日) 22:52:21 ID:yXTNeTLc

ダン「ワンっ……!」

ワー! ワーワー!

キャミィ「……甘いっ!」シュルッ

さくら「……んっ?」

キャミィ「……っと」コロンッ


ダン「お、おっとっ……!? カウントやり直しかっ……!」


オー! オーオー!

実況「お〜っとおっとおっとっ!? しかし、ここはキャミィが……下からさくらの身体を掴み……丸め込んでいくっ! 身体を反転させて切り返していくっ!」

元「おぉ〜っと、スモール・パッケージ・ホールドだ! 切り返されたっ!」

実況「あっと言う間にさくらとキャミィ……! 両者の立場が入れ替わるっ! 今度はキャミィが上っ……! さくらが下だっ……!」




322: 名無しさん 2015/08/16(日) 23:03:36 ID:yXTNeTLc

ダン「ワンっ……!」

さくら「えっ、あれっ……? あれっ……?」

ダン「ツーっ……!」

さくら「ちょっと……ちょっと……!」

ダン「……スリーっ!」


オー、オーオー

実況「そのまま、スリーカウントが決まってしまったぁ! ここはさくらっ……! 一瞬の隙を突かれてしまったか……!?」

元「……ちょっと、勿体無いねぇ。終盤流れを掴みかけてただけにねぇ?」

実況「場内からは……どよめきにも似た声が上がっておりますっ!」


ダン「勝者はキャミィっ……! キャミィだっ……!」

キャミィ「……私の勝ちだ」




323: 名無しさん 2015/08/16(日) 23:04:46 ID:???

女子部キター!!




325: 名無しさん 2015/08/16(日) 23:12:06 ID:yXTNeTLc

さくら「いやいや……ちょっと、ちょっとっ……! ちょっと、待って下さいよ、レフェリー……!?」ムクッ

ダン「……あぁ、なんだ?」

さくら「どういう事っすか……? 何が、どうなってるんすか、今……?」

ダン「……平たく言えば、お前が負けたんだな。うん」

さくら「いやいやいや……それ、絶対説明不足っすよ……説明不足……何がどうなったか……ちゃんと、説明お願いしますよ……」

ダン「なんで、俺が説明しなきゃいけねぇんだよっ! 俺は母ちゃんじゃねぇっての!」


実況「おぉ〜っと、ここでさくらが起き上がり……少々、納得がいかないと言った感じでしょうかねぇ? レフェリーに詰め寄っています」

元「まぁまぁ、気持ちはわかるし……あぁいった負けん気の強さみたいなのは、僕も好きだけど……決まっちゃったからねぇ……?」

実況「キャミィを後一歩の所まで、追い詰めたさくらですが……残念ながら、キャミィ得意の丸め込みにしてやられましたっ!」

元「……それも、どうなのかねぇ?」




327: 名無しさん 2015/08/16(日) 23:18:46 ID:yXTNeTLc

実況「おっと、元さん……それは、どういう事でしょうか……?」

元「リング上の二人を見てみようか……? さくら君と、キャミィ君……」

実況「あっ、はいっ!」


さくら「何が……起きたか……説明ぐらいはしてくれても、いいんじゃないっすかねぇ……?」

ダン「……後でな! 説明は後でしてやるからっ!」

キャミィ「……そうですよ。早くして下さい。もう、帰りたいです」


実況「え〜、レフェリーに詰め寄っているさくらと……おっと、キャミィはそんなさくらを冷ややかな目で、ただただ見つめています」

元「さくら君はねぇ……ちょっと、肩で息をしている部分があるけど……キャミィ君はどうかな……うん……」


キャミィ「……長いな」イジイジ


実況「あっ……! いやっ! キャミィはまだまだ余裕ですっ! それどころか、退屈そうに、髪を弄ってますよ、元さんっ!?」

元「あの様子を見てたらねぇ……う〜ん、どうなんだろうねぇ……? 敢えて、丸め込みに来ただけでね……案外、返してこれたんじゃないかな……と、僕は思う……」




328: 名無しさん 2015/08/16(日) 23:21:14 ID:???

いいね。キャミィいいよ




329: 名無しさん 2015/08/16(日) 23:24:39 ID:yXTNeTLc

元「……ちょっと、キャミィ君にはまだまだ余裕があるね」

実況「これは、キャミィの勢いを止めるのは……難しいと言った所でしょうかねぇ!?」

元「いや〜、でもさくら君も……前回が悪すぎたというのもあるけど……今回ねぇ、自分らしいいい攻め方をしてたと思うよ僕は」

実況「テクニックで攻めるキャミィを、力技主体で向かっていくと言った形でしたねぇ?」

元「そうそうそう……ん、アレ……?」

実況「……元さん、どうなされましたか?」


バイソン「女の喧嘩はよくないですよ。こりゃ、このバイソン様が……仲裁に入っていかなくちゃ、いけませんねぇ……」


元「……招かれざる客が来たよ? ほら、アソコ」

実況「お〜っと、おっとおっと! バイソンですっ! バイソンが現れましたっ! バイソンが今……ゆっくりとリングへと歩みを進めていますっ! どうした、バイソン! 何をしに来たっ!?」




330: 名無しさん 2015/08/16(日) 23:30:48 ID:yXTNeTLc

ザワ……ザワ……

ダン「お前のせいで、場内が騒めいてるだろ……? なっ、悔しいのはわかるけど……」

さくら「……こっちは説明して貰いたいだけなんすけどねぇ?」

キャミィ「……ん?」

バイソン「ヘッヘッヘ、久しぶりの女との触れ合いだ……こりゃ、完全に役得だよ……へへへ……」


実況「そして、バイソンが今リングインっ! リングインっ! どうした、バイソン!? こんな華やかなリングにお前の姿は場違いだぞっ!? ダンスパーティーにボロドレスで来る奴がいるか!? 魔法をかけて来い、魔法をっ!」

元「……アンタも滅茶苦茶言うねぇ? 知らないよ、僕」


ザワ……ザワ……

バイソン「……よぉ? チャンピオン」

キャミィ「……シャドルーが何の用です?」ギロリ

バイソン「へへ、そう睨むなよ、なぁ……? 俺はなぁ……強い奴には、優しいんだよ……」ニヤニヤ




348: 名無しさん 2015/08/17(月) 22:00:02 ID:Ka0RyDYs

実況「さぁ、バイソンは、キャミィを見つめながら……どうしたどうした? バイソン、どうした?」

元「……何か、手に持ってないかな? あれ」


バイソン「お前は強い……間違いなく、強い……だから、コレやるよ……?」

キャミィ「……何ですか、ソレ?」

バイソン「ジャーンっ! シャドルーTシャツだっ……! どうだ、格好いいだろっ……?」


ザワ……ザワ……

実況「おぉ〜っとっ! バイソンが手にしているのは……なんとなんと、シャドルーTシャツっ! そして、それをキャミィに見せつける様に広げましたっ!」

元「……むっ?」


キャミィ「……」ジーッ

バイソン「安心しろっての、金は取らねぇよ……タダだよ、タダ……ホラ、受け取りな……?」




349: 名無しさん 2015/08/17(月) 22:07:50 ID:Ka0RyDYs

実況「さぁさぁ、キャミィの前でシャドルーTシャツを広げるバイソンっ……! 元さん、これはこれは……」

元「まぁ、そうだろうね。シャドルーへの勧誘……って、事だろうね……?」


さくら「……シャドルーへの、勧誘?」

ダン「あの野郎っ……! 何、勝手な事してやがるっ……!」ズガズガ


実況「さぁ、シャドルーTシャツをキャミィに手渡そうとするバイソンっ! キャミィはただただ、無言でそれを見つめているっ……! これは、どうなってしまうのかっ!? おぉ〜っと、レフェリーが今、バイソンに詰め寄るっ!」

元「……まぁ、あんまりこういった勝手な真似はしてもらいたくないからねぇ」


ダン「おい、バイソンっ……! おめぇっ……!」

バイソン「……時間は取らせねぇ! 黙ってろっ!」スッ

ダン「あ、あぁっ……!?」

バイソン「ただコイツが、Tシャツを受け取れば済む話だ……そうだろ……? 時間がかかる事じゃねぇ……」


実況「しかし、バイソンは片手で制しますっ! 邪魔をするなと言わんばかりに……レフェリーを制していくっ!」




350: 名無しさん 2015/08/17(月) 22:21:14 ID:Ka0RyDYs

バイソン「お前が受け取れば……きっと、これから先楽しい事になるぜ……? なぁ、チャンピオン……?」

キャミィ「……」ジーッ

バイソン「ほら、受け取れ……これから先、仲良くやろうぜ……? なっ……?」グイグイ


ザワ……ザワ……

実況「キャミィは受け取るのか……受け取らないのか……!? この返答次第では大きく変わってしまうぞっ!? 場内が騒めくっ!」

元「……まぁ、警戒はしてるね。キャミィ君」


キャミィ「……」クルッ

バイソン「……んっ?」


実況「おっとっ! キャミィはバイソンにそのままクルリと背を向けたっ!」




351: 名無しさん 2015/08/17(月) 22:32:36 ID:Ka0RyDYs

バイソン「おいっ……! おいっ……! Tシャツ、いらねぇのかよっ……!? おいっ……!」

キャミィ「……試合は終わったんだから、余計な事で時間取らせないで下さい」


実況「キャミィはそのまま……リングを降り……去っていく、去っていくっ! いつもの飄々とした態度のまま帰っていくっ!」

元「とりあえず、受け取らなかったね……バイソン君の目論見は、失敗だ……」


バイソン「おいっ……! おいコラ、待てやっ……! おめぇが受け取らなかったら、俺がベガ様に怒られちまうんだよ、ボケっ……! 戻ってきやがれ、ブスっ!」

キャミィ「……そちらの都合なんて、私には関係ありません」


実況「去っていくキャミィに向かって……リング上からバイソンが吠える吠える吠えていくっ! しかし、キャミィは気にする事なく、退場していくっ!」

元「最初は穏やかな表情見せてたのに……だんだん本性が出てきたんじゃない……?」




353: 名無しさん 2015/08/17(月) 22:42:54 ID:Ka0RyDYs

バイソン「なんだよ、ちくしょう……愛嬌のねぇ女だぜ……ベガ様の好みもわかんねぇな……」

さくら「やいやいやいやいっ……!」

バイソン「……ん?」


オー! オーオー!

実況「おぉ〜とっ! ここでさくらがマイクを手にして叫んだぁ! さくらが叫んだぁっ!」

元「おっとおっと、バイソン君相手に……物応じてないねぇ……」


さくら「シャドルーがこんな所になんの用っすかっ……!? ここは、あんたらのリングじゃないっすよっ!」

バイソン「……」


ソウダー! ソウダー!

実況「さくらはバイソンに突っかかっていくっ! 突っかかっていくっ! しかし、相手は猛牛バイソンだぞっ! 気をつけてくれよっ……?」

元「バイソン君もそこまで無茶しないと思うけど……う〜ん……」

実況「バイソンだからこそ、危険なんですよっ! 元さんっ!」

元「……うんうん。そうだねそうだね」




354: 名無しさん 2015/08/17(月) 22:50:29 ID:Ka0RyDYs

さくら「ベルト掛けてやってる試合……終わった後に、しゃしゃり出てるんじゃないっすよっ! ここはあんたのリングじゃないっ! ゴー、ホームっ!」バンッ


ワー! ワーワー!

実況「さくらは強い口調でバイソンに物申すっ! 物申していくっ! そして、マイクを乱暴に叩きつけたぁ!」

元「まぁ、言ってる事はもっともだよね……ベルト戦なのに、わざわざ男のバイソン君がリングに上がる必要性は……ない……」

実況「バイソン、バイソン……お前も、もうとっくにわかっているだろう……? 綺麗所が揃っているこのリングに、お前のお顔は似つかわしくないぞ……? 私も言おうっ! ゴー、ホームっ!」


ダン「お、おいっ……! 相手を選べっての、さくら……コイツはやべぇ奴なんだから……」アセアセ

さくら「……止める事ないっすよ、レフェリー」

バイソン「……おしとやかな女の方が、バイソンちゃんはタイプだね。こんな女は鬱陶しいだけだ」ヒョイッ


実況「慌ててレフェリーもさくらを制止しますっ! おっと、バイソンは……? 表情一つ変えずに、さくらが叩きつけたマイクを拾ったぁ!」




355: 名無しさん 2015/08/17(月) 22:55:42 ID:Ka0RyDYs

バイソン「なぁ、おい……お前さぁ……?」


実況「おぉ〜っと、そしてバイソンが語り始めましたっ!」

元「……何、言うんだろうね?」


バイソン「負け犬が、ウジウジ言ってんじゃねぇよ……試合終わった後に、必死こいてデカい面見せようとしてんじゃねぇよ……? みっともねぇんだよ……」

さくら「……なんだってっ!?」ギリギリ

ダン「落ち着きなさいっ……! 落ち着きなさいっ……! さくらっ……!」


ブー、ブーブー

実況「おぉ〜っと、おぉ〜っとっ! なんだなんだなんだっ! マイクを手にしたバイソンは……さくらに暴言っ! これは完全に暴言ですよねぇ、元さん!?」

元「……こういった事は、よくない」




356: 名無しさん 2015/08/17(月) 23:01:16 ID:???

役者やなぁバイソンさん




357: 名無しさん 2015/08/17(月) 23:03:49 ID:Ka0RyDYs

バイソン「ブーイングばかり、うるせぇんだよボケがっ! こっちだって、最初からこんな小娘に興味はねぇ……何故か、わかるか……? 教えてやろう……」

さくら「……あぁ?」

バイソン「それは、コイツが弱いからだっ! 弱い人間はシャドルーに必要ねぇっ!」


ブー、ブーブー

実況「ブーイングが巻き起こるっ! ブーイングが巻き起こるっ! コイツは酷いっ!」

元「しかし、言い方からするに……シャドルーは、女の子達から誰か引き抜こうとしているんだろうね……」


バイソン「シャドルーは今……強い女を求めているっ……!」

さくら「……強い女?」

バイソン「お前らの大好きなさくらには手を出さねぇよっ! 安心しなっ! なんたって、ベルトも持ってねぇ……強かねぇんだからなっ!」

さくら「……好き放題言ってくれるじゃないっすかっ!」ギリギリ

ダン「落ち着けっての……! なっ、なっ……? 落ち着けっ……!」

バイソン「狙いはキャミィ一本だっ! なんたって、アイツは強いっ! シャドルーは諦めねぇぞ、オイっ!」




358: 名無しさん 2015/08/17(月) 23:11:45 ID:Ka0RyDYs

ザワ……ザワ……

バイソン「今日の所は、引き下がってやる……邪魔したな……また来るぜ……?」


実況「はっきりバイソンは口にしましたっ! 狙いはキャミィ一本っ! キャミィ一本だとっ! どうやらバイソンの狙いはキャミィ一本のようだっ!」

元「……いや、言い方から察するにシャドルーの狙いって事だね」


バイソン「……ほ〜れ、レフェリー。マイクだよ。また来るぜ」ポイッ

ダン「お、おぉっ……」

さくら「……もう、二度と来るな。馬鹿野郎」

バイソン「お前に興味はない……お前もシャドルー入隊したいんだったら、強くなりな……それじゃあな……」


実況「そしてバイソンは、リングを降りて……おっと、退場していきますっ! 今、退場していきますっ!」

元「キャミィ君も、また厄介な騒動に巻き込まれちゃったねぇ……」

実況「これ、キャミィファンからしたら、冷や冷やもんですよねぇ、元さん?」

元「そうだよねぇ……う〜ん……」




359: 名無しさん 2015/08/17(月) 23:17:00 ID:Ka0RyDYs

ブー、ブーブー

バイソン「ブーイングの中、帰るのも慣れたもんだ……ん……?」

男「……」

女「……」

バイソン「おいっ、そこのカップルっ……! お前ら、男の方はシャドルーTシャツ着てるのに……なぁ〜んで、女の方はシャドルーTシャツ着てねぇんだよ、ボケがっ!」

男「おっ、やったっ! 話しかけられたっ!」

女「Tシャツじゃないけど……帽子は被ってますよ、バイソンさんっ!」

バイソン「帽子は……じゃねぇよ、ボケっ! Tシャツ着ろ、Tシャツっ! ホレっ……!」

男「おぉっ! やったじゃんっ!」

女「バイソンさん、ありがとうございますっ!」

バイソン「キャミィが受け取ってくれなかったからな……お前にやるよ……次、それ着て観戦しに来い……ちくしょう、美男美女カップルめ……お前ら、シャドルー構成員じゃなかったら、ボッコボコだったぞ、わかってんのかオイっ!」




360: 名無しさん 2015/08/17(月) 23:20:18 ID:NQKH.1Bo

やさしいチンピラだなおい!w




361: 名無しさん 2015/08/17(月) 23:21:32 ID:???

すげえ…ファンサービスも素晴らしい……




362: 名無しさん 2015/08/17(月) 23:21:50 ID:Ka0RyDYs

キャミィ「……バイソンさん、お疲れ様でした」

バイソン「うっすうっす。キャミィちゃんもお疲れさ〜ん!」

キャミィ「私がマイク苦手なせいで……すいません……」

バイソン「いいよいいよ、俺達や、さくらちゃんがやるんだから……キャミィちゃんはクールキャラ貫き通せ……? なっ……?」

キャミィ「……はい」

バイソン「ちょっと、バイソンちゃんがしゃしゃり出過ぎちゃったかなぁ〜? 反省反省……まぁ、さくらちゃんが上手く締めてくれればいいんだが……」

キャミィ「あっ、さくらさんのマイクが始まりました」

バイソン「……女子部もな、盛り上げていかねぇと」




378: 名無しさん 2015/08/18(火) 22:02:12 ID:yysMtpXU

ーーー


実況「さぁ、さくらのリベンジ宣言があり……今、場内からの拍手を浴びながら、さくらが退場しておりますが……!」

元「……ねっ?」

実況「元さん、元さん……バイソンですよ、バイソンっ! というか、シャドルーですよっ!」

元「試合終わりに、来てねぇ……うん……」

実況「キャミィが、狙われていますよっ! シャドルーへの引き抜き……これ、あるんでしょうかねぇ?」

元「まぁ、今回はね……キャミィ君は、無視して帰った形だけど……バイソン君は諦めないとか言ってたからねぇ?」

実況「シャドルー女構成員の誕生となってしまうのか?」

元「シャドルーは男ばかりだからねぇ……シャドルーも華が欲しいのかな? やっぱり」

実況「ターゲットにされたのは、ベルトを持っているキャミィですが……キャミィは美人ですっ! セクシーですっ! その部分も影響してるのではないでしょうか?」




379: 名無しさん 2015/08/18(火) 22:11:42 ID:yysMtpXU

元「僕はねぇ、キャミィ君が狙われた理由はベルトを持ってるから……だと、思うんだよ?」

実況「……ほう?」

元「やっぱり、シャドルーの女構成員が誕生するとなると……それはベルト持ってる人と、持ってない人では……持ってる人を引き入れた方がいいじゃない?」

実況「シャドルーの戦力増強と共に……纏めてこっちの覇権も手にする事が出来ますからね?」

元「ベルトを持つと、自然と敵が出来るのは当然の事なんだけど……まさか、こういった形になるとはねぇ……楽じゃないね……?」

実況「まさに茨の道っ! 茨の道でございますっ! しかし、ベルトを手にするのは、最大の名誉っ!」

元「うん、さくら君も、またベルト狙うって言ってたしねぇ、しかしコレ……ベルトが移動したらどうなるか……?」

実況「現段階では……シャドルーはキャミィを狙っていますっ! しかし、新王者にターゲットを切り替えてくると言った可能性も……」

元「……無きにしも非ずだ」




380: 名無しさん 2015/08/18(火) 22:25:48 ID:yysMtpXU

実況「元さん、これではまるで呪いのベルトではないですかっ!?」

元「……僕に言わないでよ。やってるのは、シャドルーなんだからさぁ? 文句はシャドルーに言ってよ!?」

実況「この華やかな舞台に、シャドルーは似つかわしくないっ! 似つかわしくないぞっ!」

元「まぁまぁ……暫くは様子見していくしかないんじゃないかな……?」

実況「様子見とは言っても……あぁ、もう……冷や冷やしますよっ!」

元「まぁまぁ、シャドルーの事は……あまり、考えないようにしよう……だってここでの主役は、あくまで女の子達なんだから?」

実況「そうですそうです。ここは華やかな場所でございます!」

元「さくら君もね……自分達の戦いに、のこのこバイソン君が出てきた事に怒ってたでしょ? それは、思うよ。リングの中にいる人を見なくちゃいけない。ここで僕達がこうやって、シャドルーの動向ばかり探る事もよくないですよ」

実況「不安は募りますが……あくまで、主役はリングに上がっている者っ! リングの下のシャドルーなんて気にするなぁ! という事ですねぇ!?」

元「そうですそうです。ここは女の意地とプライド……そういったものを見る場所です。今日も沢山見れましたね? あ〜っと、そろそろ時間ですよ?」

実況「おぉ〜っと、失礼っ! 私、女性の事になると、熱がいつもの1.5倍程になってしまいますっ! 悪い癖だっ!」

元「……本当に本当に」

実況「元さん、ありがとうございましたっ! CMの後はタッグベルト選手権っ! タッグベルト選手権っ! 因縁の挑戦……? 防衛戦だっ!」




381: 名無しさん 2015/08/18(火) 22:32:25 ID:yysMtpXU

ーーー


さくら「……ふう」

ヤムチャ「あっ、さくらちゃんがお疲れ様。試合良かったよ」

プーアル「さくらさん、お疲れ様です!」

さくら「アハハ、出待ちありがとうございます。バイソンさん……やりすぎっす……」クスクス

ヤムチャ「……バイソンさん、目立ってたねぇ? でも、さくらちゃんもその後、マイクパフォーマンスしてたじゃん?」

さくら「バイソンさんのインパクト……越えたかってなると……う〜ん……」

ヤムチャ「俺は、良かったと思うよ?」

さくら「まぁ、今日はいいんすよ。今日はキャミィさんとシャドルーの関係性を作る所に、インパクトを残せればいいんすよ」

ヤムチャ「……結局、キャミィさんはシャドルーに入るの? 入ってもおかしくないような感じだったけど?」




382: 名無しさん 2015/08/18(火) 22:48:14 ID:yysMtpXU

さくら「さぁ、どう思います?」ニヤニヤ

ヤムチャ「……教えてよ〜」

さくら「ここはもう、機密事項っすね」ニヤニヤ

ヤムチャ「入るのか……? 入るんだな……? なぁ、そうだろ? さくらちゃん?」

プーアル「でも、入らないパターンもありそうですよ……? キャミィさんが断って、バイソンさんが違う人……ほら、ローズさんやかりんさんを狙っていくってのも……」

ヤムチャ「……プーアル、お前、頭いいなぁ。それだったら、ローズさんやかりんさんも人気上がっていくんじゃないか? シャドルー効果でな? キャミィさんはもう人気はあるんだし」

さくら「……その辺の事を、ファンに考えて楽しんでもらおうかな? って一手なんっすよ? 今日の事は」

ヤムチャ「……敢えて、結果は現段階では発表しないと」

さくら「長いスパンで見れる話題が今欲しいんすね。いきなりシャドルー入隊より、入隊するのか、しないのか……その辺りも、使っていこうかなと……?」

ヤムチャ「うん。皆、色々考えてるんだね」

さくら「これを考えてくれたのは、ベガさんっすけどね?」




384: 名無しさん 2015/08/18(火) 22:56:57 ID:yysMtpXU

バイソン「う〜すっ! さくらちゃん、お疲れお疲れっ! ヤムチャ君もいたか!」

キャミィ「お疲れ様です」

さくら「あっ、バイソンさんに、キャミィさんっ!」

ヤムチャ「第四試合参加組……続々戻ってきたね。皆さん、お疲れ様ですっ!」

プーアル「バイソンさん、キャミィさん、お疲れ様ですっ!」

バイソン「いやぁ〜、さくらちゃん……マイクやり過ぎちまったかもなぁ……? すまんすまん……」

さくら「……本当、ちょっとやり過ぎじゃないんすか? バイソンさん?」ニヤニヤ

バイソン「今日のマイクはねぇ……一応、八割の力でいったつもりだったんだんだよ。一応」

キャミィ「……あれで、八割だったんですか!?」

バイソン「女相手だからさ……? 『バカ』とか『ボケ』とかさ……? そういう単語のチョイスはやめておこうって、思ったワケだ。その辺その辺……」

キャミィ「……なる程」

ヤムチャ「結構、さくらちゃんに酷い事言ってませんでした? バイソンさん?」

バイソン「ヤムチャ君、相手程では……ない……」




387: 名無しさん 2015/08/18(火) 23:10:42 ID:yysMtpXU

さくら「……『みっともない』とは、言われましたけどね」ムスッ

バイソン「おいおい……ちょっと待てちょっと待て……もしかしてご立腹かっ……!?」

キャミィ「あぁ、私もアレは酷いと思いました……さくらさんと折角いい試合をしたのに……」

バイソン「……おぉ〜いっ!」

プーアル「僕もアレは聞いてて、さくらさんが可哀想になりましたね。ねっ、ヤムチャさん?」

ヤムチャ「俺はね……なんか自分が、言われてるような気分にさせられたね……? アレは辛いよ……アレは辛い辛い……」

バイソン「あれは、仕事だっ! バイソンちゃんの仕事だっ……! 皆、わかってくれっ……! 本来のバイソンちゃんの心の清さは、もう凄いよっ!? ピッカピカですよ!?」

さくら「アハハ、冗談っすよ、バイソンさん」

キャミィ「ええ、冗談です」クスクス

ヤムチャ「ここでのバイソンさんと、あっちのバイソンさんは、完全に別人ですね」

バイソン「そういうもんですよ、そういうもん」




389: 名無しさん 2015/08/18(火) 23:20:42 ID:yysMtpXU

春麗「……皆、お疲れ様」

ヴァイパー「お疲れ様」

ヤムチャ「あっ、春麗さん……それに……」

バイソン「……てめぇっ! この糞野郎がっ!」グイッ

ヤムチャ「……んっ!?」

バイソン「シャドルーが誰を勧誘しようが、勝手じゃねぇのかっ!? てめぇに関係があんのかっ!? 関係ねぇだろっ!? 空手軍団のてめぇは引っ込んでろ、ボケがっ! あぁっ!?」

ヤムチャ「ちょっと、ちょっと……バイソンさん、どうしたどうした……!?」

バイソン「一般人がいるぞ、何か一般人がっ……! ヤムチャ君、合わせろってっ!」ボソッ

春麗「バイソン、大丈夫よ……彼女は一般人じゃないから。こっちの関係者……」

バイソン「……あぁ?」




391: 名無しさん 2015/08/18(火) 23:25:28 ID:yysMtpXU

春麗「バイソンとキャミィには、紹介がまだだったわね……ヴァイパー……」

ヴァイパー「……わかってるわよ。子供じゃないんだから。ヴァイパーです、よろしく」

キャミィ「あっ、よろしくお願いします……」

バイソン「あっ、この人がヤムチャ君の言ってたヴァイパーさんね……なる程なる程……」

春麗「……何が『なる程』なの?」

バイソン「あ〜、いやいやいや……え〜、バイソンと申します。ヒールやってます……よろしくお願いします……」

ヴァイパー「もう、今ので拝見させて頂きました。空手軍団のヤムチャさんと抗争中ですね? 映像でも確認しました」

さくら「ヴァイパーさん……もう、作業は終わってんですか……?」

ヴァイパー「八割型って所かしら……? 後は、皆さんのインタビューシーンなんかがあれば助かりますね」




392: 名無しさん 2015/08/18(火) 23:31:34 ID:yysMtpXU

キャミィ「……インタビュー?」

バイソン「なんだなんだ? 記者か? 記者なのか?」

さくら「あっ、ヴァイパーさんには、これからね……うちの団体のPVを作って貰う事になりました。春麗さんの紹介です」

ヤムチャ「PV……って、なんだなんだ……?」

さくら「興行の煽りVTRと言えばいいっすかねぇ? 今まで、この選手とこの選手は、こうこうこういった抗争をしてきて……さぁ、その二人が次の試合でぶつかりますよっ! みたいなのを、過去の試合を映像を使ったりしながら……いい感じに盛り上げるもんっすよ」

バイソン「なんだなんだ……って事は、そっち関連には強い人なのか? ヴァイパーさんは……」

春麗「コンピューター関連に勤めてた、エリートよ。でも、独立してからあまり上手くいってないのよね……?」

ヴァイパー「……うるさいわね」

春麗「何よ、こっちは仕事まわしてあげてるのよ……? シングルマザーなの……仕事選り好みしてる場合じゃないでしょ?」

ヴァイパー「……子供もいない、あんたが口出すな」




393: 名無しさん 2015/08/18(火) 23:39:56 ID:yysMtpXU

バイソン「……この手の話題は避けるに限るな。きっと」

さくら「まぁまぁ、春麗さんにヴァイパーさん……二人共……」

ヴァイパー「もういいです、とっとと終わらせましょう……え〜、それじゃあ、キャミィさん……インタビューいいですか? 今日は、もう出番ありませんよね?」

キャミィ「大丈夫ですけど……私、インタビューとか苦手で……」

ヴァイパー「大丈夫です。キャミィさんの場合は短いですから……仕事は手際よく、スピーディに……さっさと済ませましょう。残業なんかになると、ローレンの顔が見れません……」

キャミィ「は、はぁ……」

春麗「キャミィちゃん、こっちよ……カメラももう用意してるから……ついて来て……?」

キャミィ「は、はい……」


バイソン「インタビュー……どうなるんだろうね……? ヤムチャ君、ちょっと見に行ってみねぇか?」

ヤムチャ「えっ……? でも、俺達がいたら邪魔じゃありませんかね……?」

バイソン「大丈夫、大丈夫だってっ! 端っこの方で大人しくしてりゃ、いいんだから! ほれ、俺達もついていこうぜっ!」グイグイ

ヤムチャ「あ〜、わかりましたよ、行きます行きます……だから、引っ張らなくてもいいっすよ、バイソンさん!」




431: 名無しさん 2015/08/20(木) 22:01:23 ID:JYm9oTp6

ーーー


ヴァイパー「それじゃあ、キャミィさん始めましょうか?」

キャミィ「はい、よろしくお願いします」

バイソン「なんだなんだ……? こんな殺風景な場所でやるのか……? 機材以外、なぁ〜んにもねぇじゃねぇか?」

ヤムチャ「……そうですねぇ」

春麗「あら、貴方達も来たの……?」

バイソン「見学っすよ。見学見学……邪魔はしませんよ。それに、インタビューって事は、俺達にもあるんじゃねぇのか……?」

春麗「貴方達は、揃ってからやるわよ。リュウやサガットの試合が終わってからね。悪いけど、残ってもらうわよ?」

バイソン「はいはい〜、了解っす了解っす」

ヤムチャ「……俺も、あるんですかね? インタビュー」

春麗「勿論」




432: 名無しさん 2015/08/20(木) 22:10:04 ID:JYm9oTp6

ヴァイパー「それじゃあ、キャミィ……はい、台本です……この台詞を言って下さい……」

キャミィ「台本まであるんですね。え〜っと……えっ……!?」

ヴァイパー「……どうしました?」

バイソン「おいおいおい……どうしたどうした……? な〜んか、キャミィちゃんに変な事言わせるつもりじゃねぇだろうなぁ? そういうのはよくないぞ〜」

キャミィ「いや、バイソンさん……変な事ではないのですが……」

ヤムチャ「……変な事じゃないなら、なんで驚いてるの?」

キャミィ「こ、これだけですか……? 私のインタビュー……一言だけですか……?」

ヴァイパー「はい。キャミィさんは、そういう感じでいきます」

バイソン「あぁ……? 一言……?」

キャミィ「あの……ほら……この台本『興味ありません』……の一言しか書いてないんですよ……?」

バイソン「なんだそりゃ?」

さくら「まぁまぁ、キャミィさんに、バイソンさん……もうある程度は、過去の映像で出来上がってるみたいですし、あくまで今回は足りない素材提供って感じっすね」




433: 名無しさん 2015/08/20(木) 22:15:50 ID:JYm9oTp6

ヴァイパー「あまり、長々とインタビュー撮った所で収まりきれませんしね……無駄は省く……仕事はスピーディに……それでは、キャミィさんリハーサルしましょうか?」

キャミィ「リハーサル……いるんですかね……? こんな一言だけの為に……」

ヴァイパー「キャミィさん……シャドルーが貴方にアプローチを仕掛けてきましたが、どう思われますか」

キャミィ「興味ありません」

ヴァイパー「……はい」

キャミィ「……これで、いいんですかね?」

ヴァイパー「そのまま、カメラの前から移動して……フレームアウトして下さい。キャミィさんに関しては、こういった形になります」

キャミィ「あっ、はい……こっちですね……」ササッ

ヴァイパー「はい、それでオッケーです」




434: 名無しさん 2015/08/20(木) 22:22:44 ID:JYm9oTp6

バイソン「おいおいおい……なんだこりゃ……? わざわざ、こんなもん撮る必要性あるのか? なぁ……?」

ヤムチャ「まぁ、簡単そうでよかったんじゃないですかね?」


ヴァイパー「それと、キャミィさん……?」

キャミィ「あっ、はい……まだ何か……?」

ヴァイパー「もうちょっと、怖い表情しながら言ってもらっていいですか……?」

キャミィ「……怖い表情ですか?」

ヴァイパー「もう一度、リハーサルしましょう。シャドルーのアプローチに関して、どう思われますか……?」

キャミィ「興味ありません」ギロリ

ヴァイパー「あっ、ごめんなさい……怖いじゃありませんでしたね……う〜ん、素っ気ない……ぶっきらぼうに……そういう感じでいきましょう……」




435: 名無しさん 2015/08/20(木) 22:29:51 ID:JYm9oTp6

バイソン「……ん、なんだなんだ?」

ヤムチャ「まだ、リハーサルするのかな……? もう始めていいんじゃないの?」


ヴァイパー「シャドルーの勧誘……どうですか……?」

キャミィ「……興味ありません」

ヴァイパー「ちょっと、違いますね……? 私を見る必要はありませんよ……? カメラを見る必要もないです。自然な感じで視線逸らしておいて下さい」

キャミィ「あっ、はい……すいません……」

ヴァイパー「もう一度、いきましょう。シャドルーの勧誘……如何ですか……?」

キャミィ「……き、興味ありません」

ヴァイパー「……たった一行の事なのに、噛んでますよ? 大丈夫ですか?」

キャミィ「あっ、はい……! す、すいません……」

ヴァイパー「もう一度、いきましょう」




436: 名無しさん 2015/08/20(木) 22:35:02 ID:JYm9oTp6

バイソン「……おいおい、なんだか細かい演技指導みたいなの入ってるぞ? 俺達の時も、アレやらされるのかな?」

ヤムチャ「あっ……キャミィさん、不安そうにこっち見てますよ……?」


ヴァイパー「……キャミィさん、見るのはバイソンさん達じゃありませんよ? 視線は逸らす感じで」

キャミィ「あっ、すいませんっ……!」

ヴァイパー「シャドルーの勧誘……如何ですか……?」

キャミィ「……興味ありません」

ヴァイパー「う〜ん……なんか悪くなってきてません……? 一回、休憩します……?」

キャミィ「あっ、いえ……! 大丈夫です……!」

ヴァイパー「一言なんですから、手際よく済ませましょう。はい、ではもう一度」




437: 名無しさん 2015/08/20(木) 22:45:53 ID:JYm9oTp6

春麗「ヴァイパー……あんた映画監督にでもなったつもり……? ちょっと、やりすぎじゃないの……?」

ヴァイパー「私は完璧主義者なの……それに、これはあんた達の団体の事でしょ……?」

キャミィ「あっ、春麗さんも……ヴァイパーさんも……私は、大丈夫ですから……」アセアセ

ヴァイパー「表情作って下さいね。ではキャミィさん……シャドルーの件、如何ですか……?」

さくら「キャミィさん、頑張っすっ!」

キャミィ「……興味ありません」

ヴァイパー「う〜ん……ちょっと、もう一回お願いします……」

キャミィ「あっ、はい……」


バイソン「……さて、問題だ。ヤムチャ君。キャミィちゃんはここまで何回『興味ありません』って言ったでしょうか?」

ヤムチャ「う〜ん……数え切れない程言ってますねぇ……もういいんじゃないのかなぁ? 俺からすれば全部、一緒だよ? 違いなんてないよ?」

ヴァイパー「はい、そこ〜。外野は邪魔しない。仕事が伸びます……」

ヤムチャ「あっ、すいません……」




438: 名無しさん 2015/08/20(木) 22:52:41 ID:JYm9oTp6

ーーー


キャミィ「……」ムスッ

バイソン「……機嫌直せよ。キャミィちゃん?」

キャミィ「別に私は怒ってませんよ……? ただ……ねぇ……?」

さくら「こっちとしましてもね……まだ、手探りの段階っすから……ちょっとフォローに入れなかったのは、申し訳ないっす……」

キャミィ「だから、怒ってはいませんって……ただ、あれだけ興味ありません、興味ありませんなんて言わされたら……こうもなりますよ……私、ちょっと今グッタリしてます」

ヤムチャ「気の毒だなと思う反面……俺も他人事じゃねぇなと、思う部分があるよ……キャミィさん、安心して? 多分、俺も似たような事になるから」

プーアル「ヤムチャ様も、インタビューは控えてるみたいですからね」

バイソン「まぁまぁ、次の犠牲者は……ロレントとソドムだっ! アイツらも終わった後、インタビューがあるらしいからな。それで、その次が俺達だっ!」




441: 名無しさん 2015/08/20(木) 23:09:16 ID:.cxN7UUY

キャミィ「ロレントさん達の試合……盛り上がってますね……? やっぱり、私もヒールターンした方がいいんじゃないですか……?」

さくら「まぁまぁ……とりあえず、今はこんな感じで……」

バイソン「ま〜た、ダンさんの仕事量が増えるなこりゃ……おっ、いったぁ! ロレントのフルスイングっ! ホームランっ!」

ヤムチャ「……あ〜、あ〜、あんな凶器攻撃しちゃってさ。また悪い奴が増えたよ」

プーアル「ヤムチャ様、ロレントさんはあくまでヒールとしてしているだけですよ?」

ヤムチャ「そんな事は、わかってるよ。ただ、そうなってくると正義の味方がなんとかしないといけないでしょ? 俺は正義の味方なんだから」

プーアル「ヤムチャ様と、ロレントさんの試合もこれからあるんでしょうかね……? あっ、スリーカウントですよ? ロレントさんが決めましたっ!」

ヤムチャ「試合は決まったけど……お〜、お〜、まだ続けてるよ……何処が終わりなんだろうな……?」




442: 名無しさん 2015/08/20(木) 23:18:05 ID:cFLglk8c

ブー! ブーブー!


ロレント「……これで、スリーカウントだ。この軟弱者めが」グルグル

ナッシュ「……ゴ、ゴホッ」


実況「なんと、驚きの結末っ! 試合を決めたのはロレントっ! ロレントだっ! ナッシュ・ガイル組を返り討ちへとしたぁ!」

元「まぁ、そりゃこれだけ卑怯な事をしてたらねぇ……」

実況「何をしているっ!? 何をしている、ロレントっ!? ロレントはナッシュの首筋に何かロープのような物を巻きつけているっ! 試合はもう終わったぞっ!?」


ダン「おい、ロレントっ! 何やってんだっ! 試合はもう終わってんだよっ!」

ロレント「これは、ダン中尉が口出しする事ではないっ! 貴様は引っ込んでろォォっ!」ドゴォ

ダン「……うげっ!」ドテッ


実況「慌ててレフェリーがロレントを制止しにいきますっ! おぉ〜っとっ! だが、ロレントっ! これを蹴飛ばしていったぁ!」




443: 名無しさん 2015/08/20(木) 23:26:06 ID:cFLglk8c

ロレント「さぁ、ナッシュ二等兵よ……貴様には話がある……そのまま暫し待たれよ……」ググッ

ナッシュ「ゴ、ゴホッ……!」

ロレント「ソドムよ、マイクを調達して来い……」ズルズル

ナッシュ「ガガっ……!」

ソドム「HAHAHA ! Yes. My master ! 」


ブー! ブーブー!

実況「ロレントはナッシュの首筋にロープのような物を巻きつけ……そのままナッシュの身体を引き摺り、リング上をウロつくっ! 市中引き回しの刑だっ!」

元「あ〜、あ〜、何やってんだよ……本当に……」

ソドム「Hey ! 」

実況「あっ! そしてここで我々実況席の元にソドムが決ましたっ! ソドムが来ましたよっ! 元さんっ!?」

元「なんだなんだ……? 今日は何だ……?」




444: 名無しさん 2015/08/20(木) 23:31:29 ID:cFLglk8c

ソドム「A microphone is borrowed ! 」ガシッ

元「まぁまぁ、マイクぐらいなら……マイクぐらいならいいでしょう……」

実況「ソドムは我々実況席の元から……本日はマイクっ……! マイクを奪っていったぁ!」

ソドム「HAHAHA ! Bye-bye ! 」

実況「そして、再びリングへと戻っていくっ! いやぁ、ある意味よかったっ! ちょっと、元さんがピリピリしたような空気を発したように私は感じましたっ!

元「……今日は大丈夫だって」

ソドム「Hey ! 」ポイッ

実況「ソドムは乱暴にリングにマイクを投げ入れるっ! それは備品だぞ、オイっ! 物は大切に扱えソドムっ!」

元「そうそう、そういう所だよ……そういう所……」




445: 名無しさん 2015/08/20(木) 23:36:48 ID:cFLglk8c

ロレント「ソドムよ、ご苦労だった……」ヒョイッ


実況「さぁさぁ、そしてロレントをマイクを手にしたぁ! 今、マイクを手にしたぁ!」

元「……ま〜た、何か言い出すんだろうねぇ?」


ロレント「……おい」

ナッシュ「……ううっ」


実況「ロレントは……ダウンしているナッシュを跨ぐようにして……おぉ〜っと、ナッシュの顔を覗き込んだっ!」


ロレント「……ナッシュ二等兵よ」

ナッシュ「……くっ」


実況「そしてここで言葉を発しますっ! 本日のロレントはやや落ち着いた口調っ! 落ち着いた口調だっ!」

元「……試合はそうでもなかったけどね」




488: 名無しさん 2015/08/21(金) 22:01:33 ID:OM49e/u.

ロレント「先日の挑戦表明……見事だったぞ……? ここにいるのは、軟弱者ばかりだと思っていたが……あの挑戦表明……自分は、ナッシュ二等兵から気合・闘志・根性……そういった物を感じたよ……」

ナッシュ「……う、ううっ」

ロレント「……オイ、聞いてるのか? あぁ? 返事ぐらいしろ」


実況「ロレントはダウンしているナッシュに向かって……か〜な〜り、上から目線での物言いですっ!」


ロレント「……だがしかしっ!」


ザワ……ザワ……

実況「おぉ〜っと、しかしここでロレントは突然、口調を強くするっ! 強くしていくっ!」


ロレント「この結果は何だ……? この結果は……あれだけ威勢良く、挑戦表明してきたお前が……この結果なのか……? あれだけの大口を叩いておきながら……この結果か? あぁ?」

ナッシュ「……う、ううっ」

ロレント「オイ、聞いているのか……? 返事ぐらいできんのか……? あぁ!?」




489: 名無しさん 2015/08/21(金) 22:09:27 ID:OM49e/u.

実況「ロレントは言いますっ! ナッシュに敗北の事実を突きつけていくっ!」

元「う〜ん……まぁ、痛い所ついてくるけど……彼らも大概じゃないのかなぁ……?」


ロレント「よかったのは、威勢だけ……試合内容は……不甲斐ない物だったな……? なぁ、ナッシュ二等兵よ……?」

ナッシュ「ぐっ……く、くそっ……」

ロレント「……軍の規則、覚えているか?」


ザワ……ザワ……

実況「おぉ〜っと、そしてロレントが静かに言うっ! 場内が騒めくっ!」

元「もう、いいんじゃないかなぁ……? ねぇ……?」


ロレント「心して聞けぇっ! 軍の規則、その一ィィィィっ! 不甲斐ない試合を行った者は……制裁されるゥゥゥゥっ!」バンッ

ナッシュ「……くっ!」


実況「ここでロレントが叫んだっ! マイクを投げ捨てたっ! 再び、棒っきれを手にしたぞっ!?」




490: 名無しさん 2015/08/21(金) 22:15:23 ID:OM49e/u.

ロレント「貴様は三等兵に降格だァァァァっ! その腑抜けた根性……! 叩き直してくれるわっ!」ズガアァッ

ナッシュ「ガ、ガハっ……!」


ブー! ブーブー!

実況「そしていったぁ! ロレントは更にナッシュに対して追い討ちを仕掛けていくっ! これは制裁なのか!? ロレントの言う、制裁と言うものなのかっ!?」

元「試合は終わったんだから……ベルトも取ったんだから……もう、いいんじゃないの!? ねぇ!?」


ロレント「軟弱者など必要ないっ……! 規律を守れっ! 有り難く受け取るんだなっ! だあぁっ! だあぁっ!」ガスガス

ナッシュ「ガッ……グッ……!」

ソドム「HAHAHA ! SEI-SAI ! SEI-SAI ! 」

ガイル「……くそぉっ! あの野郎、調子に乗りやがってっ! もう黙ってられねぇぞっ!」ムクッ


実況「ナッシュが再び滅多打ちだっ! 滅多打ちだぁっ! ロレントが更に更に、棒っきれでナッシュを打ち付けていくっ! あ〜っと、ここで場外のガイルが動くっ! パートナーのピンチに……もう、我慢の限界かっ!?」

元「……いや、ソドム君がいるっ!」




491: 名無しさん 2015/08/21(金) 22:23:47 ID:OM49e/u.

ソドム「OH, NEED WARE SO TOE ! (訳:近づくなてめぇ!)」ガシッ

ガイル「くっ……邪魔だっ! 退けっ!」


実況「場外にはソドムがいるっ! ソドムがいるっ! ガイルはソドムに掴まったっ!」


ソドム「HAHAHA ! HAHAHA ! 」ググッ

ガイル「う、うおっ……!」

ソドム「Go to heeeeeell ! 」ズドーンッ

ガイル「……ぐわあああぁぁ!」


実況「ソドムはガイルの身体を掴み……あぁ〜っと、あぁ〜っとっ! 場外でっ! 場外でパワーボムを仕掛けていったぁ!」

元「……危ないっての場外は!」




493: 名無しさん 2015/08/21(金) 22:33:02 ID:OM49e/u.

ロレント「ヒャーッハッハッハっ! 死ねィっ! 死ねィっ!」ガスガス

ナッシュ「ガッ……ぐっ……!」

ソドム「HAHAHA ! SEI-SAI ! SEI-SAI ! 」ガスガス

ガイル「……ち、ちくしょうっ!」


ブー! ブーブー!

実況「リング上では、ナッシュがロレントに滅多打ちっ! ソドムは場外でガイルの身体を踏みつけているっ!」

元「どうするのどうするの……ねぇ……?」

実況「もう、こうなったら止まらないぞっ!? 会場からはブーイングの雨嵐っ! オイっ、誰かロレント達を止めてくれっ!」




494: 名無しさん 2015/08/21(金) 22:39:45 ID:OM49e/u.

ーーー


ヤムチャ「暴れてるねぇ……ロレントさんと、ソドムさん……大暴れじゃねぇか……?」

プーアル「形はブーイングですけど……盛り上げようと頑張ってるんじゃないですか、ヤムチャ様」

ヤムチャ「……そこはわかってるよ」

キャミィ「……ヒールターンしたら、あそこまでしないといけないんですかね?」

バイソン「いやぁ〜、キャミィちゃんはあそこまでやらなくてもいいんじゃねぇか……? あんな試合後に暴れるのは……俺達シャドルーと、あいつらだけでいいよ……」

さくら「新たなヒールが誕生しましたね? バイソンさん、喰われないように頑張って下さいよ?」ニヤニヤ

バイソン「本当本当……あいつらは、そこまで顔が良くないのが救いだけど……バルログちゃんも、余計な事してくれたぜ……全く……」

ヤムチャ「ん……? バルログさん……? バルログさんが、あの二人に何か関わってるんですか……?」




495: 名無しさん 2015/08/21(金) 22:46:18 ID:OM49e/u.

バイソン「ロレントの奴は、ヒールターンする前は、飛んだり……転がったり……ちょっと、トリッキーな動きをするタイプだっただろ……?」

ヤムチャ「そういう感じだったんですか……あまり、見てなかったかも知れませんねぇ……」

バイソン「その結果……ちょっと、足が痛いとか言い出してな……? バルログちゃんに相談したんだってさ? ホラ、バルログちゃんも飛んだり跳ねたりするタイプだから……」

ヤムチャ「アレ……? ロレントさんって、足……何か、やってるんですか……?」

さくら「……膝がキツいみたいな事は、チラッと言ってましたね」

バイソン「だから、膝に負担をかけない戦い方として……ヒールターンして、ファイトスタイル変えてるワケよ。飛んだり跳ねたりする代わりに……凶器攻撃とか、使ってな……?」

ヤムチャ「なるほどなるほど……」

バイソン「そのアドバイスをしたのが……バルログちゃん……『膝が痛いなら、いっその事ヒールターンしてファイトスタイルをガラッと変えてみるのは如何でしょうか?』とか、言ったんだってさ?」

さくら「でも、ロレントさんに長く続けてもらうには、絶対こっちの方がいいと思うっすよ」




496: 名無しさん 2015/08/21(金) 22:52:23 ID:OM49e/u.

バイソン「アドバイスとしては、合ってるんだろうけど……結構ハマったからね……あの野郎、自分で自分の首締めてやがる」

ヤムチャ「……同じヒールですもんね?」

バイソン「シャドルーは、あいつらより悪者じゃねぇといけねぇからな……」

ヤムチャ「シャドルーを倒すのは、俺達空手軍団……じゃあ、ロレントさんとソドムさんを倒すのは……誰なんですか……?」

バイソン「……俺は知らねぇ。そこはさくらちゃんに聞いてくれ」

ヤムチャ「さくらちゃん、どうなの……?」

さくら「さぁ、どうなる事でしょう……おっ、来ました来ました……」

ヤムチャ「……ん?」




497: 名無しさん 2015/08/21(金) 23:02:02 ID:OM49e/u.

ーーー


ブー! ブーブー!

実況「さぁさぁ、試合は終わったと言うのに……ロレント・ソドムの大暴れは止まらないっ! 止まらないっ!」

元「あ〜、もうっ……! どうなってるんだ、この野郎っ……!」

オー! オーオー!

実況「おっ……? なんだなんだなんだっ!? 場外から歓声だっ!? どうしたどうしたどうしたっ!?」


フェイロン「……二人を助けにいくぞっ! ホークっ!」ダダッ

ホーク「あぁっ、ソドムっ……! くそっ、好きにはやらせんぞっ……!」ダダッ


実況「おぉ〜っとっ! おっとおっとっ! フェイロンとホークだっ! フェイロンとホークがやってきたぞっ! リングの騒動を止める為に、今ここに駆けつけてくれたぁ!」




498: 名無しさん 2015/08/21(金) 23:09:03 ID:OM49e/u.

ワー! ワーワー!

ユン「……俺達も行こうぜっ! 乗り遅れるなよ、ヤンっ!」ダダッ

ヤン「あぁ、行くぞっ! ユンっ!」ダダッ


実況「おぉ〜っと、そしてそして……!? ユンとヤンも来たっ! ユンとヤンも来たぞっ!」

元「うん、皆来たよ。ベルトに想いを寄せてる人間が……ここで集まって来たよっ!」


ロレント「ほ〜う、フェイロン軍曹とホーク軍曹か……それに、民間兵の二人も来たか……」チラッ

フェイロン「……好きにはさせないぞっ! ロレントっ! 俺もお前に借りがあるっ!」

ホーク「友が傷つけられているのを……黙って見過ごすわけにはいかんっ……! 覚悟しろっ!」


実況「フェイロンとホークはリングインっ! ナッシュの救出に向かうっ!」




499: 名無しさん 2015/08/21(金) 23:16:01 ID:OM49e/u.

ユン「俺達は、あのデカ物だっ……! いくぞっ……!」

ヤン「変なお面被りやがって……ダサいんだよっ……!」

ソドム「……What's ? 」


実況「ユンとヤンは、場外のソドムへと向かっていったぁ! こちらはガイルの救出に走るっ!」

元「よしよし、皆で助けようっ!」


ワー! ワーワー!

ロレント「貴様ら二人にも、規律を叩き込むつもりだったのだ……いい機会だ……今、ここで叩き込んでやろうっ!」

フェイロン「いくぞっ……!」

ホーク「……うおおおぉぉっ!」

ソドム「Come on ! 」

ユン「……何、言ってるかわかんねぇんだよ、おっさんっ!」

ヤン「ごめんなさいって言葉を教えてやるよっ……! いっくぜぇ!」


ワー! ワーワー!

実況「さぁさぁ、おぉ〜っと始まってしまったぁ! ここで、入り乱れての乱闘が始まってしまったぁ!」

元「今日はいいよっ! 今日はいいよっ! やっちゃえやっちゃえ!」




553: 名無しさん 2015/08/22(土) 22:02:02 ID:Wtd2m8Ts

ヤン「いくぜっ! 虎撲子っ!」ドンッ

ソドム「……Shit ! 」

ユン「……すかさず、絶招歩法っ! はああぁぁっ!」ドスッ

ソドム「……Fuck ! 」

ヤン「まだまだいくぜっ! 蟷螂斬っ!」ガスッ

ソドム「……Son of a bitch ! 」

ユン「……ぶっ倒れなっ! いくぜ、鉄山靠っ! はいやぁっ!」ドスッ

ソドム「……GYAAAaaaa !! 」バターンッ


ワー! ワーワー!

実況「おっとおっとおっとっ! 場外でユンとヤンが早速仕掛けているっ! 早速仕掛けているっ! 流れる様なコンビネーションっ! 得意の中国拳法でソドムを叩きのめすっ! 叩きのめしていくっ!」

元「やっちゃやっちゃえいけいけいけっ!」

実況「ユンが低い体勢から、背中をぶつけていくっ! ソドムを吹っ飛ばし、ダウンさせるっ!」

元「いいよいいよ、リングはどうだどうだ!?」




556: 名無しさん 2015/08/22(土) 22:21:27 ID:Wtd2m8Ts

フェイロン「……お前を叩きのめしてやるっ! 覚悟しろ、ロレントっ!」

ロレント「……上官に向かって、その聞き方はなんだ? どうやら自分の立場がわかっていないようだな?」

ホーク「……先ずは、凶器を手放せ」


実況「リング上では、睨み合いっ! ロレントとフェイロン・ホークが睨み合いっ! おっと、フェイロンは構えましたっ!」

元「ロレント君は、凶器を持ってるから……ちょっと迂闊に仕掛けれないねぇ……?」


ロレント「全く……どいつもこいつも、規則を守れん愚か者ばかりのようだな……」クルクル

フェイロン「……」


フェイローン! ホーク! イケー!

実況「おぉ〜っと、お〜っとっ! ロレントはその手にした凶器をクルクルと回転させるっ! 棒っ切れが高速回転っ! 危ない危ないっ!」




558: 名無しさん 2015/08/22(土) 22:30:23 ID:Wtd2m8Ts

ロレント「軍の規則、その四ンンンンっ! 上官の命令に逆らう者には……懲罰が与えられるゥゥゥゥっ!」ピタッ

フェイロン「……来いっ!」

ロレント「貴様は懲罰だっ……! 反省室行きだああぁぁっ! うおおおぉぉっ!」ブンッ


実況「おっと、ロレントは回転させている棒っ切れを動きをピタっと止め……そのままフェイロンに振りかざしていったぁ!」


フェイロン「……ホワチャアっ! 熾炎脚っ!」バキッ

ロレント「……何っ!?」


オー! オーオー!

実況「おぉ〜っと! しかししかし、ここはフェイロンが回転しながらの飛び上がる蹴りィ! ここは熾炎脚を繰り出していくっ!」

元「あっ、折れたよっ! やったやったっ!」

実況「凶器が真っ二つっ! 折れた折れたっ! フェイロンが蹴り砕いたぁ!」




559: 名無しさん 2015/08/22(土) 22:39:10 ID:Wtd2m8Ts

ロレント「……折れただと!?」

フェイロン「男なら……拳一貫で戦うんだなっ……! この俺のようにっ……!」

ロレント「いい気になるなよ……? 貴様など、ロッドがなくても……」

フェイロン「フゥゥ……ハイッ……!」ガスッ

ロレント「何っ……!? ぐっ……!」


実況「このチャンスをフェイロンは逃さないっ! 踏み込みつつの……上段突きをロレントに打ち込んでいくっ!」

元「やっちゃえ、やっちゃえ!」


フェイロン「……ハイッ!」ガスッ

ロレント「……ガッ!」

フェイロン「……ハイイィィィッ!」ガスッ

ロレント「……うぐっ!」


実況「続けて、ボディブローっ! 裏拳っ! フェイロンは踏み込みながら仕掛けていったぁ!」

元「烈火拳だねぇ〜! やっちゃえやっちゃえ!」




560: 名無しさん 2015/08/22(土) 22:45:12 ID:???

さすがに炎は出ないか、熾炎脚




562: 名無しさん 2015/08/22(土) 22:58:00 ID:???

炎はみんなの心の中で出ている




561: 名無しさん 2015/08/22(土) 22:52:44 ID:Wtd2m8Ts

ワー! ワーワー!

ホーク「今度は俺だっ! いくぞっ!」ダダッ

ロレント「あぁ……なんだなんだ……?」

ホーク「うおおおぉぉっ! フンっ……!」ガシッ


実況「フェイロンの烈火拳を喰らい、ロレントの動きが止まるっ! お〜っと、お〜っとっ! そこにホークが突っ込んでいったっ! ロレントの身体を掴んだっ!」


ホーク「俺は怪力だぞっ……! うおおおぉぉっ!」ググッ

ロレント「ぬ、ぬあっ……!」


オー! オーオー!

実況「おぉ〜っとっ! ホークは軽々と、ロレントの身体を……まるで重量上げのバーベルかのように、自身の頭上まで持ち上げっていったぁ!」

元「ホーク君は、パワーがあるからね。リフトアップ・スラムも軽々と出来ちゃいますよね」




563: 名無しさん 2015/08/22(土) 23:02:20 ID:Wtd2m8Ts

ユン「ガイルさん、大丈夫か……? しっかりしなよ!」

ガイル「ううっ、ユン……それに、ヤン……助けに来てくれたのか……?」

ソドム「……Kill ! 」ムクッ

ヤン「おいおい、あのお面野郎……俺達の連携攻撃喰らったってのに……まだ起きてくるのかよ……タフな奴だなぁ……」


ホーク「ヤン君、退いてろっ……! 巻き添えを食うぞっ!」ノッシノッシ

ロレント「ホーク軍曹……貴様、何を考えているっ……!? 上官にこのような事をして……貴様、これは懲罰物だぞっ……!?」

ホーク「……黙れっ! 大悪党めっ!」


実況「ホークはロレントの身体を持ち上げたまま……ロープ付近まで、歩みを進めるっ! 歩みを進めていくっ!」

元「おぉ〜っと、いくのかね!?」




565: 名無しさん 2015/08/22(土) 23:14:50 ID:Wtd2m8Ts

ホーク「貴様の様な奴は、リングにいる資格などないっ……! うおおおぉぉっ……!」

ロレント「……くそおぉぉっ!」

ホーク「二人纏めて……帰るんだなっ……! うおおおぉぉっ!」ポイッ


ワー! ワーワー!

実況「ホークはそのまま、ロレントの身体を……場外に落としていったぁ!」

元「おぉ〜っと、ソドム君の方に投げていったねぇ? いい気味だ」


ソドム「What's……?」

ロレント「う、うおおおぉぉっ……!」

ソドム「Oh...NOOOooooo !! 」ドテーンッ


実況「ロレントの身体がそのままソドムにぶつかっていくっ! 二人纏めて……ダーウンっ!」

元「これで、ナッシュ君とガイル君の救出は出来たかな?」




566: 名無しさん 2015/08/22(土) 23:22:23 ID:Wtd2m8Ts

フェイロン「ナッシュさん、大丈夫ですか……?」

ナッシュ「ううっ……フェイロン君か……助かったよ……」


実況「さぁ、リング上でフェイロンはナッシュの事を気遣っていますっ! 介抱していますっ!」


ガイル「……ナッシュが心配だ。俺もリングへ行く」

ユン「まだ、無茶しちゃダメですよ……? まぁ、場外にいるよか、安全ですかね……?」

ヤン「俺達は、しっかりボディガードになってやろう……ユン……」


実況「おっとおっと、ここでガイルもリングに上がって来たっ! ユンも上がって来たっ! ヤンも上がって来たぞっ!」

元「おうおう、全員集合だ。まぁ、こうなってくるとロレント君とソドム君も、もう手は出せないね」




584: 名無しさん 2015/08/23(日) 22:01:14 ID:DwDSXV36

ホーク「俺が代表して言ってやるっ……!」スッ


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、ここでホークがマイクを手にするっ! リング上に転がっていたマイクを手にしたぞっ!?」


ホーク「……貴様らの様な奴らは、リングにいる価値などないっ!」


ワー! ワーワー!

実況「そして叫んだぁっ! 場外にいる、ロレントとソドムに向かって……ホーク叫んだぁ!」

元「うん、まぁそうだね」


ロレント「くっ、数にしてやられてしまったか……不覚っ……!」ムクッ

ソドム「……Are you OK ? 」ムクッ

ロレント「フン、大丈夫だ……ソドム、ついて来い……」




585: 名無しさん 2015/08/23(日) 22:09:31 ID:DwDSXV36

ホーク「大人しく帰れっ……! そうでないと……俺達が叩きのめしてやるぞっ……!」

フェイロン「……悪事は許さんっ!」

ユン「4対2だぜ……? さぁ、どうする……?」

ヤン「しかも俺達は万全……大人しく従っていいた方がいいんじゃないかな……?」


ワー! ワーワー!

実況「ホークが叫ぶっ! フェイロンが睨むっ! ユンも睨むっ! ヤンも睨むっ!」

元「ちょっと、好き放題暴れすぎちゃったみたいだね……皆に目をつけられちゃったんじゃないかな?」

実況「これはもう完全に四面楚歌の状態かっ!? ロレント・ソドム組っ! どうやら、こうなる事は予想出来ずに、好き放題やりすぎたようですっ!」




586: 名無しさん 2015/08/23(日) 22:16:55 ID:DwDSXV36

ロレント「……ソドム、こっちだ」ウロウロ

ソドム「……OK」ウロウロ


実況「さぁ、これにはロレントとソドムも……今日の所は大人しく引き下がった方が利口だと思われますっ! 両者はリング内を恨めしそうに見つめながら……今、帰ろうとしていますかね? ガハハハハ! ざまぁみろっ! なんつってね?」

元「あれ……? ロレント君と、ソドム君……こっちに来てない……? 退場するならあっちだよ……?」

実況「えっ……? あっ、アレっ……? マズいっ……聞こえてしまったか!? 今のは私、皆さんの気持ちをね……代弁しただけ……そうです、代弁しただけですよ……!?」


ロレント「……マイクを借りるぞ、オイ」ヒョイ

ソドム「……This belt is ours. 」ヒョイ


実況「おっとおっと……!? ロレントは我々の実況席から……マイクを奪いましたっ! マイクを奪いますっ! そして、ソドムは……ベルトを奪い去りましたっ!」

元「……いや、ベルトは彼らのもんだ。構わない。今日は勝ったからね。前はアレだったけど」




587: 名無しさん 2015/08/23(日) 22:26:18 ID:DwDSXV36

ロレント「リングにいる価値はない……んっ、あぁっ……? 言ってくれるなぁ……? 軍曹……民間兵……」

ホーク「……事実だ」

ロレント「だったら、コイツはなんだっ!? コイツは……よく見ろっ! コレをよく見ろっ!」ググッ

ホーク「あ、あれはっ……!」


ザワ……ザワ……

実況「おぉ〜っと、そして……ロレントはベルトを掲げたぁ! 場外から見せつけていくっ!」


ロレント「そうだ、コイツはチャンピオンベルトだ……チャンピオンベルト……」

ソドム「Yeahhhhhhhhh !! We're a champion !! 」

ロレント「リングに上がる価値……十分すぎる程にあるではないかっ……!? なんせ、我々はチャンピオンだっ!」




588: 名無しさん 2015/08/23(日) 22:33:46 ID:DwDSXV36

ロレント「今日は、数に負けた……数に負けた……防衛戦の後の4対2……流石に辛い物がある……これは、敵前逃亡ではない……戦略的撤退だ……」


実況「ロレントは続けますっ! 敵前逃亡ではなく、戦略的撤退……いやぁ、物は言いようですねぇ、元さん?」

元「……いやぁ、でもね?」


ロレント「貴様達は……このベルトを手にする為に、我々に挑む必要がある……」


実況「おっと、そうですね……ベルトを持っているのであれば……防衛戦が行われますっ!」

元「そうなんだよ。試合後のやり取りとか内容はともかく……現時点でベルトを持ってるのは、この二人だからね?」


ロレント「その時は、今日の様にはいかんぞ……? 何故なら数の暴力は、もう通用しない。ベルト戦は、4対2ではなく……2対2だからだ……」




589: 名無しさん 2015/08/23(日) 22:39:49 ID:DwDSXV36

ロレント「次のチャレンジャーは、どちらだ……? フェイロン軍曹……? 貴様達か……?」


フェイロン、イッテヤレー!

フェイロン「ホーク……どうする……?」

ホーク「……怖気付く事なんてない」


ロレント「それとも……ユン・ヤン……民間兵コンビか……?」


ユン、ヤン、イッテヤレー!

ユン「……俺達は民間兵なのか? なんだそりゃ?」

ヤン「よくわからないけど、バカにされてるんだよきっと……」


実況「さぁ、次のチャレンジャーは……どちらになるのでしょうかっ!? フェイロン・ホーク……ユン・ヤン……それぞれが顔を見合わせるっ!」




590: 名無しさん 2015/08/23(日) 22:50:40 ID:DwDSXV36

ロレント「不甲斐ない試合をすると……そこのボロ雑巾の様に制裁されるぞ……? なんせ、規則だからな……?」ニヤニヤ

ナッシュ「……くっ」


ブー! ブーブー!

実況「ロレントは、ナッシュの事をボロ雑巾と罵っていくっ! これには場外のナッシュファンから、ブーイングが飛び交っていくっ!」


ロレント「上官に刃向かった懲罰も……その時、ついでに行ってやるっ! 貴様らに規律を叩き込むのは今でなくてもいいのだっ!」

ソドム「Yeahhh !! 」

ロレント「このベルトさえ持っていれば、貴様らは勝手に我々の元へ足を運ぶのだっ! 一組、一組なっ! 軟弱者に規律を叩き込むのは、そこでいいっ! 全ては計画通りだっ!」




591: 名無しさん 2015/08/23(日) 23:09:01 ID:DwDSXV36

実況「これは、またとんでもない奴にベルトが渡ってしまったものだっ! 万が一試合に負けたら……制裁と言う名の名目の元に、今日のナッシュのようにされてしまうっ!」

元「……そうだね、うん」

実況「いやっ……! 勝った所でどうなるかわからないっ! ひょっとしたら、勝ったとしても何かを仕掛けられるかもしれないっ!」

元「……まぁ、仕掛けてきそうだよね」

実況「だかしかし、現時点でベルトを持っているのはロレント・ソドム組っ! ロレント・ソドム組でございますっ!」

元「そうだよ、これは取り返さなきゃ」


ロレント「ヒャーッハッハっ! 次のチャレンジャーはどっちだどっちだどっちだっ!? 繰り返しておくが、今日のチャレンジャーの様な不甲斐ない試合だけはするんじゃないぞ……? ヒャーッハッハっ!」

ナッシュ「……くそっ、あの野郎」

ロレント「さぁて……では、そろそろ帰るか……マイクを返すよ……」


実況「そして、ロレントが今、マイクを置きました。我々、放送席の元にマイクを置きましたっ! この四面楚歌の状態でも……ロレントは強気ですっ! 非常に強気ですっ!」




592: 名無しさん 2015/08/23(日) 23:26:32 ID:DwDSXV36

ブー! ブーブー!

実況「しかし、場内の支持は得られていないかっ!? ブーイングの嵐っ! ブーイングの雨嵐ですっ! ロレントとソドムは、そのブーイングの中を、気にする素振りも見せずに、悠々と退場していきますっ!」

元「……ある意味、王者の風格があると言っちゃ、あるね」

実況「しかし、元さんっ……! これは、ひょっとすると渡ってはいけない人間にベルトが渡ってしまったのではないですかねぇ!?」

元「う〜ん、だから……なんとかして、ベルトをね……取り返さないと……まぁ、ロレント君の目論見通りに進んでいるのかな……? 次の挑戦者が誰になるかだね?」

実況「今、リングにいる……フェイロン・ホーク組が挑むのか!? それとも、ユン・ヤン組が挑むのかっ!?」

元「真っ先に行ったら、これは男をあげれるんだけどねぇ……?」

実況「……けど?」

元「いやぁ〜、やっぱり万が一にも負けられないからねぇ……う〜ん、難しい所だよねぇ……?」

実況「勢いのあるフェイロン・ホーク組が挑むか……!? それとも、抜群のコンビネーションを持つ、ユン・ヤン組かっ!?」

元「案外、フェイロン君達と……ユン君達……この二組が戦うのもアリなんじゃないかな?」

実況「……ほう!」

元「勝った強い方が……ロレント君達に挑むってワケだ」




610: 名無しさん 2015/08/24(月) 22:02:57 ID:/VntZae.

ーーー


バイソン「いや〜、なんだかなぁ……しこたま暴れて帰って行きやがったなぁ……」

ヤムチャ「あれ……? 挑戦相手を指名しなかったけど……これでよかったの、さくらちゃん?」

さくら「今回は……こんな感じっすっ! ロレントさん達を倒すのは……フェイロンさん達と、ユンさん達の支持次第っすね!」

ヤムチャ「なる程ねぇ……ここから人気が上げれば……ロレントさん達と戦って、勝って……もっと強くなると……」

キャミィ「……ナッシュさん達のリベンジはないんですか?」

さくら「なんだかんだで、あの二人は安定してますからねぇ……ここらで、どっちかに出てきてもらいたい所っすねぇ……」

バイソン「まぁ、ロレント達に勝ったタッグ組に……また、ナッシュ達が挑戦すればいいんだからな。うん」

ヤムチャ「う〜ん……どっちが倒すんだろうなぁ……? ここから頑張っていかないといけないんだね……?」

さくら「タッグ組もね……もっと、大きなコンテンツにしていかないと、いけないっす……」




611: 名無しさん 2015/08/24(月) 22:11:07 ID:/VntZae.

ケン「……おぉ〜い、なんだお前ら、こんな所にいたのか?」

リュウ「……次は俺達の試合だ」

バイソン「お〜う。リュウに……ケン……どうしたどうした……?」

キャミィ「あっ、お疲れ様です……」

ケン「どうしたって……わざわざ、顔出しに来てやったんだろうが……? ヤムチャがこっちに顔を出さねぇから……試合終わって、結構時間経ってるだろが……お前、何してるんだよ……?」

ヤムチャ「あっ……! ケンさん、すいませんでしたっ……! ちょっと色々とあったんですよ……色々とね……?」

リュウ「……色々ってなんだ?」

ヤムチャ「試合終わって……え〜っと……ちょっと、ベガさんの所に顔を出しに行ってました……」

リュウ「あぁ、ベガの所行ってたのか……」




612: 名無しさん 2015/08/24(月) 22:26:23 ID:/VntZae.

ヤムチャ「それで、その後……キャミィさんのインタビュー、見学しに行って……」

ケン「……インタビュー? なんだそりゃ?」

さくら「PVを取るんっすよ。PVを。リュウさんと、ケンさん……それにヤムチャさんも、試合終わりにインタビューがあるんで、着替えずそのまま待っておいて欲しいっす」

ケン「あっ、はい……了解です……」

リュウ「なぁ〜んか、色々皆動いてるんだね……? 当然と言えば、当然の事なんだけどね……」

バイソン「おぉ〜い、リュウ……勿論、おめぇにも動いて貰うぞ……? 今日のトリはおめぇ達なんだ……そこん所、わかってんのか? あぁ?」

リュウ「……当たり前だ。勿論、わかってる」

プーアル「……あっ、ナッシュさん達のマイクパフォーマンスが終わりましたよ!? リュウさん達の出番もそろそろじゃありませんか?」




613: 名無しさん 2015/08/24(月) 22:33:22 ID:/VntZae.

リュウ「今日は時間の流れがわからないな……自分達の出番まで……長かったのか……それとも、短かったのかわからない……」

バイソン「試合時間はトチるんじゃねぇぞ!? わかってんな!?」

リュウ「わかってるよ、この試合でラストだ……ラスト30分……精一杯やってくるぜっ!」

ケン「よっしゃっ! 気合入れていきましょうかっ!」

さくら「リュウさん……ケンさん……よろしくお願いしますっ……!」ペコッ

リュウ「……おい、ヤムチャ?」

ヤムチャ「はい」

リュウ「お前も……なっ……?」

ヤムチャ「……うっすっ!」

リュウ「よし……それじゃあ、空手軍団……出陣だっ!」




614: 名無しさん 2015/08/24(月) 22:42:10 ID:/VntZae.

ーーー


ロレント「ああっ……ああっ……」ソワソワ

春麗「……ロレント君、何してるの? ちょっと、挙動不審よ? 大丈夫?」

ロレント「あ〜、いや……メインイベント……そろそろ始まるんじゃないですかねぇ……? 気になると言っちゃ、気になるんですよ……」

ヴァイパー「……先にインタビュー終わらせちゃいましょう」

ロレント「これ、メインイベントが終わってからとかじゃ……ダメなんでしょうか……?」

ヴァイパー「メインの後は、空手軍団とシャドルーのインタビューがありますからね。この時間に済ませて置きたいんですよ」

ロレント「あぁ、そうですよねぇ……」

ヴァイパー「もうちょっと、偉そうな態度取って貰ってもいいですか……? 机の上とかに……足とか、掛けながらでも構いませんよ……?」

ロレント「あっ、こうですかね……?」ドガッ




615: 名無しさん 2015/08/24(月) 22:53:25 ID:/VntZae.

ソドム「……全く、リングの上での鬼教官っぷりは何処に行ったんだ? 今の君はとても弱々しく見えるぞ?」

春麗「そうよそうよ。ロレント君、まるで別人よ?」

ロレント「スイッチ切ってるんですよ。インタビュー始まったらスイッチ入れます」

ソドム「普段から、スイッチは入れておきなさい。ここまでギャップがありすぎると……何かあった場合に困る……」

ロレント「……そりゃ、ソドムさん、あんたもでしょうが!?」

ヴァイパー「そうですよ、ソドムさん……インタビュー中は……普通に喋るの、一切禁止ですからね……?」

ソドム「HAHAHA ! OK,OK ! I see ! 」

春麗「ほら、ソドムさんもスイッチ入れたんだから……ロレント君も、スイッチ入れなさい……」

ロレント「……女ァ、誰に命令している? こっちがメインイベントが気になっているんだっ! こんな余興染みたインタビューなど、とっとと終わらせろっ! 時間の無駄だっ!」

ヴァイパー「は〜い、いいですよいいですよ〜、それじゃあ、その感じで初めていきましょう」




616: 名無しさん 2015/08/24(月) 23:00:25 ID:/VntZae.

ーーー


ディージェイ「……ヘーイっ!」ドシーンッ

ダルシム「……うぐぐぐっ」

ディージェイ「ヘーイ、Mr.ダルシムっ! ワンモアターイムっ! もう一度起き上がってくれっ!」

ダルシム「もう私は疲れたよ、ディージェイ君……休憩だ……休憩しよう……なっ……?」

ディージェイ「何を言ってるんだい、Mr.ダルシムはっ! ミーの練習に付き合ってくれてもいいだろうっ!」

ダルシム「そろそろ、メインイベントの時間だろう……? そっちを見よう……そっちを……なっ……?」

ディージェイ「関係ないよっ! ミーはスーパーファンキーな、スープレックスを覚えるんだっ!」




619: 名無しさん 2015/08/24(月) 23:10:24 ID:/VntZae.

ダルシム「ザンギエフさんの事は知っているだろう……? トップが倒れたんだぞ……? そして、トップに代わる人間の試合だ……」

ディージェイ「……関係ないよっ! だって、ミーがメインイベントに参加するには、ファンキーなスープレックスを覚えなきゃいけないんだろ!?」

ダルシム「……ん?」

ディージェイ「ミーが、最強のミュージックファイターになれば、もっともっと盛り上がっていくよっ! だから、今は投げの練習でしょ!?」

ダルシム「……そうか、なる程」

ディージェイ「ほら、何してるんだよ……? Mr.ダルシム、立って立ってっ!」

ダルシム「ディージェイ君……何故、今日の君は突然、投げの練習をしたい……だ、なんて言い出したんだ……?」

ディージェイ「……ん?」

ダルシム「まぁ、私にとっては凄く嬉しい言葉だったがね……あたたた、よいしょ……」ムクッ




620: 名無しさん 2015/08/24(月) 23:23:17 ID:/VntZae.

ダルシム「君が投げを覚えたい……そう言い出した時は、あぁこれでディージェイ君も、また超一流のミュージックファイターに近づいた……そう思ったよ」

ディージェイ「……だろ?」

ダルシム「……だけど、一つ聞きたい。君は何故、突然投げを覚えたいだなんて言い出したんだ? 聞かせてはくれないかな?」

ディージェイ「Mr.ヤムチャが投げてた時に盛り上がってたから、ミーも真似してみようと思ったよんだよっ!」

ダルシム「そこだよ、ディージェイ君……そこだ、そこだっ……!」

ディージェイ「……ん?」

ダルシム「ヤムチャ君のよかった点を……自分自身に取り入れてみよう……君は、そう思ったんだろ……?」

ディージェイ「……うん」

ダルシム「投げを覚える事が、超一流の道ではない……他の人のよかった点を、自分自身に取り入れる事が超一流への道だ……投げを覚える事は、その結果だ……」

ディージェイ「……」

ダルシム「……私の言ってる事、わかるかい? ディージェイ君」




621: 名無しさん 2015/08/24(月) 23:31:36 ID:/VntZae.

ディージェイ「だから結局の所は、投げを覚えれば、ミーは超一流になれるんでしょ……? だったら、投げを覚えようよ! ワンモア、ワンモアっ!」

ダルシム(……だあぁっ)イラッ

ディージェイ「ほらほら、Mr.ダルシム……何やってるの……? ワンモア、ワンモアっ!」

ダルシム「もういい、もういいよ……老体を虐めんでくれ……そろそろ、限界だから……本当に私は限界だから……ちょっと、休憩しよう……ねっ……?」

ディージェイ「なんだよ、Mr.ダルシムは……も〜う……ガリガリはよくないよっ!」

ダルシム「休憩がてら、二人のメインの試合を見ようではないか……メインの試合を……」

ディージェイ「ミーはまだまだ、全然動けるんだけどねっ!」

ダルシム「私は、もう動けない……ほら、今日の試合……私が隣で解説してあげるから……気になる所は、私に聞きなさい……ねっ……? 他人の試合を見るのも勉強です……」

ディージェイ「仕方ないなぁ……じゃあ、Mr.ダルシムの休憩に付き合ってあげるとしようかな!?」




622: 名無しさん 2015/08/24(月) 23:40:39 ID:/VntZae.

ーーー


コンコン

ベガ「……さくらか? 春麗か? 入れ」

ブランカ「……失礼します」ガチャ

ベガ「なんだ、ジミーか……どうした……?」

ブランカ「こっちも業務も手伝いましょうと思いましてね……ザンギエフさんがいない分、大変でしょう……?」

ベガ「ありがたい話だが……コーディ達の指導はどうなっている……?」

ブランカ「コーディ君と、ガイ君には今日は本田君がついています……彼はしっかりしているから大丈夫でしょう……ディージェイ君には、ダルシム君をつけています……」

ベガ「……本田君も気を使ってくれたのかな? ありがたい話だね」

ブランカ「私は多少、手が空いてるので手伝いますよ」




623: 名無しさん 2015/08/24(月) 23:48:32 ID:/VntZae.

ベガ「フェイロン達とユン達の支持は……どうなってる……? グッズの売り上げあっただろう……確認してくれ……」

ブランカ「え〜、どっこいどっこいって所でしょうかね。最近のプッシュでフェイロン君達の売り上げが伸びています。でも、それ以上にシャドルーTシャツが伸びていますね……場内にも沢山見かけますよ……」

ベガ「……シャドルーは私が統率しているのだ。当然の事だ」

ブランカ「ただ、そうなってくると……空手軍団の立場がないんじゃないんですかね……? 空手軍団Tシャツも作るべきですよ……」

ベガ「……もう、あるよ。空手軍団Tシャツは」

ブランカ「……ヤムチャ君のは、入ってませんけどね?」

ベガ「……」

ブランカ「……」

ベガ「やはり、そろそろ……必要だよな……?」

ブランカ「……必要でしょうねぇ」




624: 名無しさん 2015/08/24(月) 23:55:13 ID:/VntZae.

ベガ「……仕事が増えたな」

ブランカ「グッズは選手の人気を測るのにも使えますからねぇ……」

ベガ「近日中になんとかするよ……わかったわかった……」

ブランカ「あっ、そうそう……メインイベント、もう始まってますよ……?」

ベガ「あぁっ!? もう、そんな時間か……!?」

ブランカ「大丈夫です。今、始まったばかりです……そろそろ行ったらどうですか……?」

ベガ「こっちの作業、ある程度片付けないと行けんだろがっ!」

ブランカ「だからと言って、現場の空気を御自身で感じないのはよくありません……今の現場監督は貴方ですよ……? さくらさんに任せっきりでどうするんですか……? メインぐらいは、御自身の目で見たらどうですか?」

ベガ「……少し、席を外すっ!」

ブランカ「……はい。後は任せて下さい」




640: 名無しさん 2015/08/25(火) 22:00:17 ID:BHBELgF.

数十分後ーー


キャミィ「やっぱり、メインイベントだから皆さん張り切ってますねぇ……盛り上がってます」

ヤムチャ「よしよし、いいぞいいぞ……リュウさん、ケンさん、いけいけいけっ……!」

バイソン「そこだっ! 股間を蹴飛ばせ、馬鹿野郎っ……! だあぁっ、格好つけてんじゃねぇよっ! な〜に、やってんだっ!」

さくら「……こっちの二人もね?」

プーアル「……ヤムチャ様、普通に楽しんでません? 勉強もしましょうね?」

ヤムチャ「こりゃ、あれだ……自分も試合に参加した気分になって……テンションを上げておく作戦だ……なっ、なっ……? プーアル、そういう作戦なんだよ……」

プーアル「……やかましくて、申し訳ありませんね、キャミィさん?」

キャミィ「いえ、試合もヤムチャさんも……見ていて楽しいですよ? 続けて下さい」クスクス

ヤムチャ「いいぞいいぞ、おいおいおい……そこだぁっ! いっちまえっ!」




641: 名無しさん 2015/08/25(火) 22:06:25 ID:BHBELgF.

ベガ「……皆、こっちにいたのか。遅れてすまなかったな」

プーアル「あっ、ベガさんっ! お疲れ様ですっ!」

キャミィ「お疲れ様です」

バイソン「お〜う、ベガ様も来たか……待ってましたよっ!」

さくら「ベガさん、遅いっすよ!? 何処行ってたんっすか?」

ベガ「逆側行ってたみたいだな、うん……そしたら、試合に見入ってしまったんだよ……間に合ったんだから、よしとしてくれ……」

さくら「……ギリギリオッケーですね。ギリギリっす。ギリギリ」

ベガ「入りも悪くない……メインが彼らでも、いい盛り上がりを見せている……だが、まだ発表はしていないからな……」

さくら「うまく締めて下さいよ……? ザンギエフさんの離脱……発表出来るのは、ベガさんぐらいなんっすから……」




642: 名無しさん 2015/08/25(火) 22:12:15 ID:BHBELgF.

ベガ「その為には……バイソン……そして、ヤムチャ君……」

バイソン「……う〜っす」

ヤムチャ「あっ、はい……」

ベガ「君達の力も必要だ……私に……いや、この団体に力を貸してくれ……」

バイソン「……水臭い事言ってんじゃないっすよ! なぁ、ヤムチャ君!?」

ヤムチャ「勿論っす……こっちはねぇ……もう、テンション上がってるんですよ……? 準備はもう、いつでもオッケーですよ?」

ベガ「……全く、皆頼もしい事だな。よし、それじゃあ出番を待つか。試合ももう、ラストだ」

バイソン「さぁさぁ、派手に締めてやりましょうっ! なっ……!?」

ヤムチャ「うっすっ! 勿論っすよっ!」




643: 名無しさん 2015/08/25(火) 22:22:03 ID:BHBELgF.

ーーー


リュウ「とどめだっ……! サガットっ……!」ググッ

サガット「貴様に俺は投げれんよっ……!」


実況「リュウはサガットの背後で、両腕の下から自身の腕を通して背中付近でクラッチっ! さぁ、こいつはドラゴンスープレックスの体勢だっ!」

元「投げろ投げろっ! いけいけっ!」


リュウ「これで……仕留めるっ……! うおおおぉぉっ!」ググッ

サガット「……フンっ!」


実況「そのまま、サガットの身体を抱え上げようとしていくリュウっ! だが、サガットはこれを堪えていくっ! 踏ん張って耐えるっ!」


リュウ「……くっ、ケンっ! フォローを頼むっ!」

ケン「……任せておきなっ!」




644: 名無しさん 2015/08/25(火) 22:30:43 ID:BHBELgF.

ワー! ワーワー!

実況「しかし、ケンがいるっ! ケンがいるっ! ケンはサガットの正面から近づいていくっ!」

元「フォローいこうっ! フォローしてあげようっ!」


ケン「……メイン用の、新技だオイ。派手に決めるぜっ!」スーッ

サガット「……なんだっ!?」


実況「ケンは、サガットの正面に立ち……おぉ〜っと、大きなモーションを見せながら、両腕を自身の腰付近へと構えたぁ!」


ケン「いっくぜぇっ! 波動拳っ!」ドスッ

サガット「……ぐおっ!」

リュウ「……よしきたっ! 持ち上がったぞっ!」


ワー! ワーワー!

実況「そのままサガットの胸元に両腕での掌底を突き出していったぁ! 独特のモーションの掌底っ! そしてサガットの身体がその勢いによって、ここで持ち上がったぁっ!」

元「いけ〜っ!」




646: 名無しさん 2015/08/25(火) 22:37:17 ID:BHBELgF.

リュウ「……これで、とどめだっ! はああぁぁっ!」ズドーンッ

サガット「……ぐおおおぉぉっ!」


ワー! ワーワー!

実況「ケンのフォローを受けたリュウは、そのままサガットの身体を後方へと反り投げていくっ! ドラゴンスープレックスっ!」

元「よ〜しっ! 合体攻撃が決まったぁっ!」


リュウ「さぁ、フォールだっ! レフェリー、カウントを頼むっ!」

サガット「……く、くそっ」


ワー! ワーワー!

実況「リュウはそのまま美しいブリッジを見せて、サガットの身体を固めていったぁ! ドラゴンスープレックスホールドっ! ドラゴン・スープレックス・ホールドっ! さぁ、どうだっ!?」

元「カウントっ!」




647: 名無しさん 2015/08/25(火) 22:45:23 ID:BHBELgF.

ダン「うっ……ううっ……」


レフェリー! カウントダー!

リュウ「……カウントは?」

ケン「おいっ……! レフェリー……カウント取ってくれよっ!?」


実況「あっと、あぁ〜っとっ! しかし、ここはカウントが取られないっ! カウントが取られないっ! レフェリーはまだ倒れていますっ!」

元「さっき、サガット君に突き飛ばされちゃってたからね……? も〜う……!」

実況「ブリッジの体勢のまま、固まるリュウっ! オイ、レフェリーっ! 早く復活しろっ!」

元「そうだよ、彼が復活しないと……サガット君も復活しちゃうよ……!?」




648: 名無しさん 2015/08/25(火) 22:50:35 ID:BHBELgF.

サガット「……間抜けなレフェリーのおかげで助かった。フンっ!」ググッ

リュウ「……くそっ!」


実況「あ〜っと、そうこうしているうちに、サガットが返したっ! 返してきたっ! カウントは……5かっ……!? それとも、6かっ……!?」

元「今のレフェリー、生きてたら……あ〜、勿体ないねぇ……」


バルログ「レフェリーは、まだ死んでいますっ……! だったら、ここが勝機ですっ……! それっ……!」ズザーッ


ザワ……ザワ……

実況「なんだなんだなんだっ!? ここで突然、リング内へと椅子が出現したっ! 椅子が出現したぞっ!? どうしたどうしたっ!?」

元「あっ、バルログ君だっ……! 場外から……投げ入れてきたよっ!」




650: 名無しさん 2015/08/25(火) 22:56:14 ID:BHBELgF.

ケン「あの野郎っ……! 散々痛めつけてやったってのに……ちょっと目を離したら……」

サガット「……いいぞ、バルログ。これで、形成逆転だっ!」ガシッ


実況「サガットは、その椅子を手に取り……フラつきながらも何とか立ち上がってきたぁ!」

元「あ〜、もう……レフェリーがしっかりしないから、反則し放題じゃないか……」


サガット「先ずは……お前からだ、ケンっ……! そぉ〜らっ!」バッチーンッ

ケン「うげっ……! 痛ええぇぇっ!」


ブー! ブーブー!

実況「ケンはバルログに気を取られていたかっ!? 先ずは、サガットっ! そのケンの背中へと椅子を振りかざしていったぁっ!」

元「椅子はダメだってのっ……! 椅子は……」




651: 名無しさん 2015/08/25(火) 23:03:47 ID:BHBELgF.

サガット「さぁ、次はリュウだ……」クルッ

リュウ「また、凶器か……だが、させないっ……!」

サガット「……んっ?」


実況「さぁ、シャドルーの暴走が始まったかっ!? サガットはそのまま振り返り、今度はリュウに狙いを定めるっ!」


リュウ「……そらっ!」スパーンッ

サガット「う、うおっ……!」ボトッ


オー! オーオー!

実況「いやっ! リュウは冷静だっ! この場面でも、リュウは冷静だっ! 落ち着いてサガットの動きを見つつ……そのまま胸元に、トラースキックを打ち込んでいくっ!」

元「ダウンこそはしなかったけど……これ、椅子落としたのは大きいよっ!?」




654: 名無しさん 2015/08/25(火) 23:16:40 ID:BHBELgF.

ケン「ちくしょう……好き放題しやがって……仕返ししてやるよ……そらっ……」ガシッ

サガット「……なんだ!?」


実況「おっとおっと、そしてここでケンも動いてくるっ! サガットと背中合わせに並ぶように立ち……背後のサガットの首に手を回し……自身の肩口に乗せていくっ!」


バルログ「くっ……サガット、何をしているのですっ……! もっと、椅子を有効活用しなさいっ……!」

リュウ「よし……なら、俺はバルログだっ……! はああぁぁっ!」ダダッ


ケン「狙いはコーナーだっ……! いくぜえぇっ!」ダダッ

サガット「……くっ!」


実況「ケンはサガットの首を捉えたまま……コーナーへと向かっていくっ!」

元「リュウ君もロープに走ったよっ!? 狙いはバルログ君かな……?」




655: 名無しさん 2015/08/25(火) 23:24:49 ID:BHBELgF.

リュウ「スライディングキックだ……そらっ……!」ズザーッ

バルログ「……くあっ!」ガシャーン


実況「リュウはサードロップの下から、場外のバルログに向かって蹴りを打ち込むっ! スライディングキックだっ!」

元「この辺り、相手を切り替え切り替え、上手くシャドルーを抑えてるね。さぁ、ケン君は!?」


ケン「そ〜らっ! コイツを使って……一回転だっ!」ダダッ

サガット「な、なんだっ……!?」


オー! オーオー!

実況「おぉ〜っと、ケンはコーナーマットを駆け上がっていくっ! まるで逆上がりの補助器具のように利用して、コーナーマットを駆け上がるっ! ケンの身体がサガットの頭上まで到達っ!」

元「叩きつけようっ!」




656: 名無しさん 2015/08/25(火) 23:30:39 ID:BHBELgF.

ケン「そぉ〜らっ! 顔面から……落ちなっ……!」ググッ

サガット「う、うおおぉぉっ……!」


実況「そしてケンの身体が一回転っ! まさに大車輪っ! 回転の勢いを利用してサガットの身体を……!」


ケン「……そぉ〜らっ!」ガッシャーンッ

サガット「……ぐわあああぁぁ!」


ワー! ワーワー!

実況「これはケンの裏不知火っ! 顔面からマットへと叩きつけるっ! あっ、いやっ……! おっと、椅子だっ!椅子だ椅子だっ!? サガットの顔面がパイプ椅子へと叩きつけられたぁ!」

元「おぉ〜っと、自分達で用意した椅子に……やられる結果になっちゃったよ。不運って言うかね……うん……」

実況「これは自業自得ですっ! 完全に自業自得ですっ! 自分達で用意した椅子がサガットに追い打ちをかけていくっ! サガットの顔面が破壊されるっ!」




657: 名無しさん 2015/08/25(火) 23:38:05 ID:BHBELgF.

ワー! ワーワー!

ケン「どうだっ!?」

バルログ「くそっ……くそっ……!」ムクッ

リュウ「今度こそ終わりにするぞっ! ケンっ! 場外のバルログを止めておいてくれっ!」

ケン「了解っ……! 任せなさいっ! うおおおぉぉっ!」ダダッ


実況「ケンはそのまま素早く起き上がり……おぉ〜っと、今度はロープへと走ったぁ!」

元「狙いはバルログ君だね……ケン君も相手を切り替え切り替え……いい動きだよ……」


ケン「一緒に仲良く場外で眠ろうぜっ……! そぉ〜らっ!」シュタッ

バルログ「くっ……! くそおおぉぉっ!」


ワー! ワーワー!

実況「ロープの反動で勢いをつけたケンは、そのままバルログへと向かって行き……場外へダーイブっ! トップロープを前方宙返りで飛び越えていったぁ!」

元「トペ・コン・ヒーロだっ! ケン君も魅せてくれるねぇ」

実況「勢いよくケンの身体が背中から場外のバルログへとぶつかっていったぁ! そのまま縺れるように、両者は倒れこみますっ!」




658: 名無しさん 2015/08/25(火) 23:43:35 ID:BHBELgF.

実況「これで、バルログは戦闘不能っ……! さぁ、残すはサガットのみだっ!」

元「ここで決めたい場面だけど……でも、レフェリーがまだ倒れてるんだよ……? う〜ん、これじゃあね……」


リュウ「レフェリー……レフェリー、起きろ……おいっ! しっかりしろっ! もう、これで終わりだから……ゆっくり休め……」ペチペチ

ダン「うっ……あっ……わ、わかった……」ムクッ


実況「いやっ! この場面、リュウはレフェリーを先に起こしていくっ! 背中を叩きレフェリーの意識を確認っ! 今度は、あらかじめレフェリーを起こしておきますっ! さぁ、レフェリーが立ち上がってきたぞっ!?」

元「なる程……冷静だねぇ」


リュウ「さぁ、これで終わりだっ! サガット、起きろっ……!」ググッ

サガット「ううっ……」


キメロー! リュウー!

実況「右手を突き上げフィニッシュ宣言っ! そして、サガットの身体を引き起こしていくっ! 今度はレフェリーも生きているっ! さぁ、リュウっ……! ここで決めれるかっ!?」

元「決めちゃいましょうっ!」




661: 名無しさん 2015/08/25(火) 23:50:20 ID:3eGkFMeI



メインのいいとこ取り!盛り上がってるな〜
ザンギエフの人気が圧倒的という設定だけど、これなら何とかなるかも?




666: 名無しさん 2015/08/26(水) 05:26:20 ID:otg/KeIg

乙っした
まさかの波動拳!
春麗やガイルも続け!
ダルシムさんもブランカさんの顔面にブチューーっと!




671: 名無しさん 2015/08/26(水) 14:35:25 ID:???

さりげなく出たな波動拳
みんな見逃さなかったww




687: 名無しさん 2015/08/26(水) 22:03:08 ID:.mxtwudA

リュウ「止めだっ! はああぁぁっ……! だああぁぁっ……!」ドスッ

サガット「……うぐっ!」


実況「リュウは、起き上がらせたサガットに対して……すかさず打ち込む正拳突きィ! ボディブローっ! サガットの腹部に打ち込み、その動きを止めるっ!」

元「よ〜しっ! いったぁっ!」


リュウ「真・昇龍拳っ……! はああぁぁっ……!」ズガアアァァッ

サガット「……く、くそおおぉぉっ!」バターンッ


ワー! ワーワー!

実況「決まったああぁっ! 真・昇龍拳がサガットに炸裂っ! クリーンヒットォ! 完全に顎に打ち込んだ、真・昇龍拳っ!」

元「フォールだ、フォールっ! 決めろ決めろっ!」

実況「サガットは大きく大きく大きくダウンっ! 大の字っ!」


リュウ「さぁ、レフェリーっ……! 今度はしっかりと頼むぞっ!」

ダン「オーケーっ! 任せておきなっ!」


実況「そして、リュウがサガットの身体に覆い被さるっ! フォールの体勢っ! さぁ今度はレフェリーも生きているっ! どうだどうだどうだっ!?」




688: 名無しさん 2015/08/26(水) 22:09:47 ID:.mxtwudA

ダン「ワンっ……!」

ワー! ワーワー!

ダン「ツーっ……!」

ワー! ワーワー!

ダン「……スリィィィィっ!」

リュウ「……よしっ!」

ダン「スリーカウントだっ! ゴングを鳴らせ、ゴングをよぉっ!」


カンカンカーン


ワー! ワーワー!

実況「スリーカウントっ! スリーカウントォっ! ここで決まったぁ! 決まった決まったぁ! ここでスリーカウントが決まったぁ!」

元「いやぁ〜、激闘だったねぇ〜!」

実況「リュウの真・昇龍拳で決着っ! 決着ですっ! やはり、空手軍団は強いっ! シャドルーを跳ね除けましたっ!」




689: 名無しさん 2015/08/26(水) 22:14:35 ID:.mxtwudA

ワー! ワーワー!

ケン「リュウっ……! やったなっ……!」

リュウ「おう、ケンっ! ケンもよくやってくれたっ!」


実況「さぁ、ここでケンもリングに上がってきましたっ! リュウに駆け寄って来るっ!」


ケン「空手軍団の勝利で……大団円だっ……! コーナーで、ビシッと決めてやろうぜっ!」

リュウ「そうだなっ!」


実況「おっと、そしてそして……リュウとケンは……それぞれ、リング内からコーナーの付近をロープに足を掛け……それぞれ、コーナーに昇っていくっ!」




690: 名無しさん 2015/08/26(水) 22:20:57 ID:.mxtwudA

リュウ「俺達の勝ちだっ!」ググッ

ケン「これが、空手軍団の力だっ……! しっかり、その目に焼き付けてくれたか!?」ググッ


ワー! ワーワー!

実況「リュウとケンは……コーナー上で場内に向かって両手を突き上げ、大アピールっ! 大アピールっ!」

元「うん、いい勝利だったよ。今日はシャドルーの卑怯な手を、跳ね飛ばしていったよ。やっぱり、こうでなくちゃいけないよね……?」


バルログ「……くそっ、いい気になって。サガット、しっかりして下さい」

サガット「ううっ……くそっ……」


実況「リング上にバルログも上がった来ましたっ! バルログにサガットに駆け寄り……介抱をしていますっ!」




691: 名無しさん 2015/08/26(水) 22:27:19 ID:.mxtwudA

リュウ「帝王なんて、目じゃないんだっ……!」

ケン「最高に格好いいのは、このケンだっ! バルログなんかじゃなくてなっ……!」


ワー! ワーワー!

バルログ「……くそっ、調子に乗ってますねぇ」

サガット「くそおぉっ……! 帝王の誇りは、失わんぞっ……!」ガシッ


実況「さぁさぁ、リュウとケンのアピールは、まだまだ続くっ! まだまだ続いているっ!」

元「……あっ!」

実況「おっと、元さん……? 突然、大声を出して……どうなされました……?」

元「サガット君っ……! サガット君がっ……!」




692: 名無しさん 2015/08/26(水) 22:33:55 ID:.mxtwudA

サガット「目先の白星黒星ではないっ……! 最後にリングに立っていた者……それこそが勝者なのだっ……!」ムクッ


実況「おっとおっとおっとっ!? サガットが立ち上がったっ!? サガットが立ち上がったぞっ!? 真・昇龍拳を喰らったというのに、立ち上がりますっ! なんだ、こいつは……化け物かっ!?」

元「なんで、まだ椅子がリングにあるんだよっ!? また、手にしたよ!?」


ダン「……おいっ! お前っ!」

サガット「俺を止めるなぁ……!」ドンッ

ダン「ぐえっ……! またっ……!」ドテッ


実況「椅子を持って立ち上がったサガットを慌ててレフェリーが制止しようとしますが……あぁ〜っとっ! またもや、突き飛ばしたぁ!」

元「試合は終わったってのっ! 負けを認めようよっ!」