人はみな1人で生まれて1人で死んでいくものですが、とはいえ生きている間は多くの人と交流し、ときには孤独を感じてしまうものです。
「セラピストや精神科医に質問です。孤独を感じる人はいったい何を考えているのか、教えてください」
海外掲示板に、このような投稿がありました。
興味深い回答をご紹介します。
●私が治療する患者で最も一般的なケースは、彼らは「自分のネガティブな考えを取り除かなくてはいけない」と思い込んでいるようだ。
不安、怒り、悲しみ、罪悪感……、これらは誰もが体験するノーマルな気持ちであり、そう感じることはOKで、そうした感情を知るためのものである。
ネガティブな感情とどう向き合うか、患者をノーマルな考え方にするのに一番努力している。
●「みんなが自分を見てる」、「どんなふうに思ってるか」、「どんな風に決めつけられているか」。それから「家族が理解してくれない」など。
●自分を「クレイジー」(精神異常者)に感じること。ほとんどの患者が治療のどこかで自分がクレイジーかどうかを尋ねてくる。精神的な病気がまるで黒か白、クレイジー、クレイジーでないか、と思われていることは悲しいことである。
↑精神科医だが、本当に「クレイジー」な患者は、かなり憤然とした態度で激しく、そして精力的に自分に何も問題がないことを議論し、自分がクレイジーでないことを主張する。そして精神科の助けは一切いらないことなども主張する。
それに対して、自分がクレイジーに感じる人の99%はクレイジーではない。ただ彼らに助けがいらないという意味ではないし、重大な問題を抱えている場合も多い。しかしながら心理学的にクレイジーではない。
↑では自分がクレイジーだと思わないときは、自覚してないけどクレイジーなことがありえるってこと?
↑それが全ての精神異常者の基本的な状態ではある。「仮に自分がクレイジーだとする。でも自分ではクレイジーだとは思っていない。ところがまわり全員が自分をクレイジーだと言いだす。するとそこで、自分はクレイジーなのかもしれないと思いはじめる」
この典型的な思考をクレイジーな人は熟考することができない。
●「恥」。
大勢の患者が、思い出したくなければ考えたくもない記憶を持っていて、何が何でも話すのを避けたがる。話すことにより世界に不埒な行為をさらし、すべての人からモンスターだと思われてしまうことを恐れているようだ。
ところで彼らのそのひどく恥ずかしい秘密と言うのは、現実よりも彼らの頭の中で大きくなっている。
「事故で妹の猫を死なしてしまった」「とても大きなギャンブルの借金を返済していて、婚約者に言えない」 。
そして一番多いのが「自分のことがちゃんとできていない」。
その恥がなんであれ、他の普通の人たちも持っていることである。
●自分が受け持つのは、次の2つが多い。
1)家族のことを大事に思えない。
特に子供。本能が自然に働くと思っていたら、全くそれが起こらなかった。
2)「インポスター・シンドローム」 自分がいる場所が自分の属する場所じゃないという気持ち。そしていつか誰かがそれに気づいて、自分がそこにいるのがふさわしくないと誰かに追い出されるのではないかという気持ち。
●半分寝ていて半分起きているという浅い眠りのときに、人影やその他のものが見えたり、物音、声が聞こえたりするのは統合失調症の妄想ではない。これは夢の途中のようなもので、普通にある。
●10代の患者の場合、面白いほどにほとんど全員が「自分を特別」と思うか「年齢より大人びている」と思うかの、どちらかである。
●ノーマルではない性欲。
●愛さなくちゃいけない相手への、強い憎悪や怒り。
●自分がこの世界に属さないということ。
●驚くほど、多くの人が自分のやっていることを他人が意識している思っている。自分が一番意識しているのであって、それが社会に存在する不安の一番大きな部分である。
●多数の人々より、自分が知的であると考えている。
●家族が機能していない。
興味深い回答がいろいろありましたが、やはり自分を客観的に見ると言うのは難しいようです。