ダンジョンズ&ドラゴンズをVRの世界でプレイしよう!
ファンタジーの世界でボードゲームってのもオツですね。
AltspaceVRはVRに関する小さな会社で、友人や家族とバーチャルアバターを通してコミュケーションを行うソフトを開発しています。言うなれば、VR版のスカイプですね。しかし去年の今頃、彼らはそのアイデアをより進め、ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)をVR世界に持ち込む事にしたのです。
そしてつい先日、プロジェクトは公開されました。元は48時間のゲームジャムで生まれたアイデアでしたが、今やD&Dやマジック・ザ・ギャザリングを所有しているウィザーズ・オブ・ザ・コーストが完全にサポートしています。AltspaceVRのデベロッパーリレーション主任のBruce Wooden氏は、「そもそもは私と2人程のエンジニアで、お互いに『D&Dは絶対に実現させないと』、と語ったところから始まったのです」と語りました。
Wooden氏によれば、そこからは雪だるま式にエスカレートしたそうで、テスター達はOculus DK2を最長で5時間は外そうとしなかったとか。当時のシステムはシンプルでしたが、今はかなり複雑になっています。
プレイヤーはそれぞれアバターで表示され、トップ画像の様にバーチャルなゲームマットでプレイします。画面右のアバターが持っているパネルはウェブブラウザで、プレイ中好きな時にオンラインの情報にアクセスでき、頭上のバーはプレイに必要な様々なダイスにアクセスできます。ダンジョン・マスターはゲーム同様他のプレイヤーにはない特別な力があり、シーンに合った音楽を再生したり、戦闘のシナリオに合わせてタイルを動かす事ができます。
ステータスだらけのD&Dはシンプルとは程遠いゲームです。ある意味、D&Dは数学ファンタジーとも言えるかも知れません。しかし、平面ウェブブラウザを搭載した事で少しだけシンプルになったとWooden氏は語ります。また、ゲームボードのセットアップを助けるオプションメニューや、振ったダイスを全員がすぐに見れるウィンドウ等、ゲームを分かりやすくスムーズに進める機能も多く搭載されています。
「私達の目標は、VRでしか出来ない事やユーザーがプレイしたくなるような体験を作り出す事です」とWooden氏。「しかし次のチャレンジは、人々に自分達のゲームを作る機能を提供すること、つまり私達の元を巣立たせる事です」
彼によれば、AltspaceVRとウィザーズ・オブ・ザ・コーストにとって、このバージョンがはじめの一歩となります。このv20では、より本物のD&Dらしさを出すため、ゲーム情報やモンスターのアートワークにアクセスする事ができるようになっています。しかもこのアプリは、2014年にリリースされた最新版のD&Dを元に制作されています。
現在このアプリはOculus Rift DK2で動作するように開発されています。なので、VRでD&Dをプレイしたい方の今一番の障害は、プレイヤー全員がよっぽどのVR愛好家でなければならないという事です。しかし、2016年にはコンシューマ向けのOculus Riftが発売されるので、それが障害になるのも僅かな間かも知れません。
勿論、D&Dはあくまで序章という可能性もあります。あらゆるボードゲームやカードゲームをVR上で体験するようになるかもしれないからです。Hearthstoneが証明してみせたように、デジタル空間でもカードゲームは生き残る事ができます。そこで忘れてならないのが、ウィザーズ・オブ・ザ・コーストが持つ巨大カードゲームフランチャイズ、マジック・ザ・ギャザリングという存在。これがVRに来る可能性はあるのでしょうか?
それに対しWooden氏はただ笑い、「来たら素晴らしいね」と答えました。
Darren Orf - Gizmodo US[原文]
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